
『バッド・フェミニスト』
なにげなく眺める英語圏のエンタテインメント情報サイトやファッション雑誌の見出しに、「フェミニスト」の文字がよく目につくようになったのは、いつ頃だったろう。日本と比較すれば昔からずっとそうだったとも言えるけれど、2010年代、特にここ数年は、若い世代の女性に向けたメディアで、それこそ「いけてる子は全員フェミニスト」ぐらいの勢いを感じる。 もちろんこれは日本在住
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なにげなく眺める英語圏のエンタテインメント情報サイトやファッション雑誌の見出しに、「フェミニスト」の文字がよく目につくようになったのは、いつ頃だったろう。日本と比較すれば昔からずっとそうだったとも言えるけれど、2010年代、特にここ数年は、若い世代の女性に向けたメディアで、それこそ「いけてる子は全員フェミニスト」ぐらいの勢いを感じる。 もちろんこれは日本在住

本書『Heirs to Forgotten Kingdoms』は、アラビア語とペルシア語を流暢に操り、イギリスおよび国連の外交官を務めた経験をもつ著者ジェラード・ラッセルが、中東の宗教的少数派のコミュニティを訪ねて旅し、現地の言葉で丁寧に話を聞きとって、現代に生きるその姿をまとめあげたものである。 1997年、駆け出しの外交官だった著者は、エジプトに配属され

今年(2016年)のアカデミー賞授賞式で、レディー・ガガが「Til It Happens To You」という曲を歌った。「自分の身に起こるまで、この気持ちはわからない」。そう繰り返されるこの歌は、米国の大学で多発するレイプの問題を取り上げたドキュメンタリー映画『ハンティング・グラウンド』の主題歌として、自身もレイプ被害者であるレディー・ガガが書き下ろしたも

本書を一読して、「何と波瀾万丈な!」という印象を受けた。 著者のストームは、デンマークの下位中産階級に生まれ、横暴な継父のもとで手のつけられない不良に成長し、学校をドロップアウトする。その傍らボクシングに打ち込み、才能を認められるも、腕っぷしの強さをもっぱらケンカに用いて、ギャングの世界に入る。ケンカや酒に明け暮れ、密輸を手伝い、ドラッグに手を出し、前科者に

2007年4月、ワシントン・ポスト紙の元記者でピュリツァー賞受賞者デイヴィッド・フィンケルは、バグダッド東部にあるラスタミヤという、だれも行きたがらないアメリカ軍前線基地に赴いた。そこは、「すべてが土色で、悪臭に覆われ」、「風が東から吹けば汚水の臭いがし、西から吹けばゴミを焼く臭いがし」、「外に出るとたちまち頭からブーツまで埃まみれになる」場所だった。 20