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『日輪の賦 』by 出口治明 書影

小説 / HONZ客員レビュー

『日輪の賦 』by 出口治明

歴史を読んでいると、どのような国家であれ、その国の形・大本を設計したグランド・デザイナーがいたことに気付かされる。中国では始皇帝、ペルシャ・ギリシア(ローマ)はダレイオス1世。そして、日本(倭国ではない)は、紛うことなく、讃良大王(「さららのおおきみ」、後の人は持統天皇と呼ぶ)であり、彼女を助けた藤原不比等であろう。この時代に、日本という国号、天皇(すめらみ

『なつ 樋口一葉 奇跡の日々』 by 出口 治明 書影

小説 / HONZ客員レビュー

『なつ 樋口一葉 奇跡の日々』 by 出口 治明

墨田区向島に生まれた領家高子は、歌舞伎や遊郭等、近世情緒に関心が深い作家であるが、夭折した樋口一葉にも並々ならぬ興味を示しており、これまでにも 「八年後のたけくらべ」 、 「一葉舟」 という佳品をものしている。「なつ」は、樋口一葉の創作がピークに達した奇跡の日々、即ち1894年10月から、逝去する1896年11月までの、疾風怒濤の2年間を、残された一葉の日記

『カールシュタイン城夜話』by 出口治明 書影

小説 / HONZ客員レビュー

『カールシュタイン城夜話』by 出口治明

よくあることではあるが、先日は、この本のせいで、地下鉄を2駅、乗り過ごしてしまった。カバーも雅趣に富むが、中身はもっと雅趣に富む。1371年、時のローマ帝国ルクセンブルグ家のカレル4世が、首都プラハで毒(?)をもられ、郊外のカールシュタイン城で、静養することになった。同行した古くからの臣下3名が、皇帝の無聊を慰めるため、1週間連続して、毎夜3編ずつ、21編の