
『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』を買ったのは、どういう人たちなのか?
今年は暦の関係から年末年始休暇が長かったため、休み明けの現実復帰が難しかった…という方も多いのではないでしょうか。出版市場の1月はちょっと停滞気味ですが、そんな中、ビジネス書売場は活気に満ちているようです。(ということは、多くの人がやる気に満ちてるということか…やる気が出てないの私だけ?) 新刊、ロングセラーがしのぎを削るビジネス書ジャンルに注目の新刊が登場
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今年は暦の関係から年末年始休暇が長かったため、休み明けの現実復帰が難しかった…という方も多いのではないでしょうか。出版市場の1月はちょっと停滞気味ですが、そんな中、ビジネス書売場は活気に満ちているようです。(ということは、多くの人がやる気に満ちてるということか…やる気が出てないの私だけ?) 新刊、ロングセラーがしのぎを削るビジネス書ジャンルに注目の新刊が登場

2019年早々に、記憶にまつわる驚きのニュースが発表された。忘れてしまった記憶を回復させる薬の開発が成功したというのだ。HONZでもときおり著作が紹介される東京大学池谷教授の研究で、記憶回復のメカニズムが解明され、今後ますます効果の高い薬が開発されるかもしれない。仮に記憶が回復できる未来がやってくるとしたら、私たちは脳内の記憶と、どのように付き合っていくこと

この本の原題『メルトダウン』には二つの意味がある。ひとつは文字通り原子炉の炉心融解、もうひとつはシステムが崩壊または故障してしまうこと。もちろんこの本のタイトルは後者を意味している。数多くの事例から、メルトダウン的な大事故はどこにでもおこりうること、そして、いかにすればそのような大事故を防ぎうるか、が豊富な事例を紹介しながら論じられていく。 まず第一部『失敗

あまりにもぶっ飛んだ発想だと思われるかもしれない。でも同時に、それが示す可能性に胸を踊らせずにはいられないのではないか。なんてたって、地球外文明の痕跡を探すことによって、わたしたち人類が地球温暖化や気候変動を生き抜くための方途を見つけ出そうというのだから。 最初に断っておくと、本書はけっして「あっち系」の本ではない。著者のアダム・フランクは、アメリカのロチェ

先日の軽井沢 で飲んだ、マッシュルームのポタージュがおいしくて忘れられません。マッシュルーム栽培の歴史は古く、17世紀フランスまで遡ります。そして、メロンが深く関係しているのです。当時、メロンの栽培には堆肥の発酵熱を用いた、温床栽培が行われていました。この使用後の温床を放っておいたら、マッシュルームが偶然発生したそうです。ここから、人為的な栽培が始まりました

徳間書店や幻冬舎にてエンターテインメント系小説でヒットを連発。今や大家となった浅田次郎に初めて単行本を書かせた男だ。帯には幻冬舎社長の見城徹が推薦文を寄せる。編集者の自伝となれば、熱い男を想像するだろうが、見事に期待を裏切ってくれる。 文芸の編集者と聞けば特殊な職業と思うかもしれないが、著者は営業マンと変わらないと語る。重要なのは志でなく部数。小説を作家と送

『小さなチーム、大きな仕事』の著者(というか会社)による最新作は、たくさん働いたって成果なんか上がらないしやめようぜ、休暇もいっぱいとろうぜ、という一労働者としては至極ありがたい思想を具体的なメソッドに落とし込んだ一冊である。 著者の一人デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソンはRuby最大のWebフレームワークであるRuby on Railsの開発者であり、

「本書は災害復興についての本ではない。災害の最中にーー警察や消防士たちが到着する前に、レインコートを着た記者たちがやってくる前に、惨事に対する何らかの見方が押しつけられる前にーー何が起こるのかについて述べた本である」 災害・テロ・事件・事故。もしもの時の、とっさの判断が本書のテーマである。有事に何をすべきかを並べたマニュアル的な内容ではない。なぜ、人は非常時

1945年、人類初の核兵器が広島と長崎の一般市民殺戮を目的に使用されてから70年あまり、その後一発も戦場では使われていない。 それは核保有国の倫理観や戦略的自制というよりも、たまたま核保有国間の戦争がなかったからであり、人類にとっては単なる僥倖でしかないのかもしれない。アメリカ、ロシア、中国だけでも合計1万発を超える核兵器を保有していると見られているのだから

先日、軽井沢へ行きました。軽井沢は今の時期、オフシーズンです。なので、宿でおいしいものを食べることがメインの予定でした。しかし、一番テンションが上がったのは、地元のスーパー ツルヤ へ行った時です。珍しい地元の野菜が並び、破格とも言えるワインが売られ、センスのいいオリジナル商品が揃っていました。 旅行後の楽しみは、買ってきた食材を料理することです。今回は、野

世界はどんどんよくなっている。ウソだと思うかもしれないが本当だ。実際に世界の人口のうち、極度の貧困状態にある人の割合は、過去20年で半分になった。そして、自然災害で毎年亡くなる人の数は、過去100年で半分以下にもなった。 この数字自体かなり驚くべきものであるが、さらに驚くべきなのは、この事実を3択問題として出題した時の正答率が、いずれも10%を下回ったことで

昭和42、3年ごろ、文藝春秋社が文芸雑誌で使用した原稿を大量廃棄処分したことがあった。 社名入りの茶封筒に入れられた大量の原稿は、ある古紙問屋に持ち込まれた。その問屋へ毎日通い、本や雑誌を探す“建場廻り”(注:建場は業者がその日に集めた廃品を買い取る問屋。古本業界用語)のK書店が発見し買い取った。専門外のK書店は、近代文学などを得意とするU堂へ連絡。すぐに来

アメリカ陸軍には「デルタフォース」という対テロ特殊部隊が存在する。アメリカのIS掃討作戦の最前線で戦っているのもこの部隊であり、陸軍の最強特殊部隊だ。 秘匿性が高く、その実態はベールにつつまれていたが、同部隊に所属していた元情報分析官による本書によって、その最先端の戦い方が明るみになった。無人航空機、通称ドローンが同部隊の情報収集及び攻撃に多大な貢献をしてい

本日発売の『週刊東洋経済 2019年1/19号』より、書籍紹介ページにおいて「今週のオススメ!」がスタートします。 このコーナーでは、HONZメンバーの内藤順、栗下直也、堀内 勉、首藤淳哉、鰐部翔平の5名が毎週ノンフィクションの厳選したレビューを提供して参ります。 より幅広い読者の方にノンフィクション書籍の面白さを伝えていければと考えておりますので、HONZ

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 お正月はおせちやお餅を食べないと、年が明けた気がしません。しかし、何日も続くとお餅以外の炭水化物を食べたくなりませんか?そんな時におすすめなのが、ジャガイモのガレットです。ガレットとは「円く薄いもの」を意味します。はじめは、フランス・ブルターニュ地方で、十字軍が持ち帰ったそば粉を使って作

イノベーションが加速する条件とは何か? 先端テクノロジーの開花か、組織の多様性か、それともポテンシャルのある市場環境か。様々な要素が考えられるが、最も重要なのは人間離れした男たちの、人間らしい競争意識ではないかーーそんなことを痛感させられる。 本書は宇宙ビジネスの最前線を描いた一冊である。数多ある類書と一線を画すのは、イーロン・マスクとジェフ・ベゾスーーこの

戦場は危機に満ちている。いつ敵の襲撃があるかわからない。やるかやられるか。だが、危機は敵だけではない。過酷な環境下、自らの体調を崩すこともある。大病に至らないまでも張り詰めた空気の中、兵士だって行軍中に戦闘中にお腹がいたくなることもある。一体、彼らはどのように内なる危機と向き合っていたのだろうか。 明治以降の日本の公衆衛生を丹念に調べた本書は、誰もがふと気に

本を開いたとき、「ウザすぎる!残業武勇伝」という見出しが目に入った。残業武勇伝とは、「終電まで残業した」「連続で何日も出勤した」などと自慢するアレである。残業に達成感と報酬と成長がついてまわっていた時代の、昔語りである。本書では、冒頭のコラムで当時(昭和)の残業と平成の残業の違いを考察していて、いきなり面白い。 大量生産大量消費の時代には、頑張れば頑張るほど

レンブラント、ピカソ、シャガール、モディリアーニ。絵画で名高い作品は多数あるが、その作品自体どのようにして仕掛けられ、世に出ていくのだろうか。 当然ながら、作家1人の力で作品全てを売りさばくことは不可能であり、その歴史の裏側で動く画商と呼ばれる人物像に興味がいく。 著者のフィリップ・フックは、世界最大級のオークション会社サザビーズの取締役である。イギリス出身

本書の帯に、心惹かれるこんな一文がある。 辞書編集とは“刑罰”である。 これは、『日本国語大辞典(日国)』の第二版編集作業中の1999年11月、小学館辞書編集部にふらりと現れた作家の井上ひさしさんが言い残していった話だ。真偽は不明だが、なんでも、19世紀のイギリスでは辞書編集が重い刑罰だったそうである。辞書編集は、語彙採集・用例採集、ゲラ(校正刷り)のチェッ