
『バチカン・エクソシスト』
エクソシストとは悪魔祓い師のことだ。そのエクソシストが現代イタリアに350人もいるらしい。この信じられない事実をロスアンジェルス・タイムズの記者が丹念に取材したのが本書である。 本書によればエクソシストたちは10年ほど前からその数を10倍にも増やしているらしい。ローマのエクソシスト長と呼ばれる人物が10年ほど前に国際エクソシスト協会を発足させたことに端を発し
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エクソシストとは悪魔祓い師のことだ。そのエクソシストが現代イタリアに350人もいるらしい。この信じられない事実をロスアンジェルス・タイムズの記者が丹念に取材したのが本書である。 本書によればエクソシストたちは10年ほど前からその数を10倍にも増やしているらしい。ローマのエクソシスト長と呼ばれる人物が10年ほど前に国際エクソシスト協会を発足させたことに端を発し

「プレイボーイ日本版」が2009年1月号(2008年11月発売通算408号)で終刊となった。月刊「論座」は10月号で休刊。講談社の月刊「現代」も12月発売号で休刊。「ラピタ」も1月号で休刊。「広告批評」は来年4月号で休刊予定。週刊誌では「読売ウィークリー」も12月1日発売号で休刊となっている。 この中でなんとなく「プレイボーイ日本版」の終刊号だけ買った。本棚



たまに朝鮮日報オンラインの日本語版を覗く。そこで『Romeo and Juliet』を知った。朝鮮日報のロンドン特派員が昨今イギリスで流行るものとして紹介していたのだ。じつはこの本、イギリス人女性が書いたマンガである。驚くことに舞台は現代の東京。ヤクザのモンタギュ一家とキャピュレット一家が抗争している設定だ。名前は原作の英語名のままなのだが、登場人物の顔はす

このブログにおけるサイエンス・ノンフィクション部門で本年ナンバーワンの本である。しかも著者は日本人なのだ。日本人がこのような本格的なサイエンス本を書けるとは思ってもいなかった。英訳されれば外国でも間違いなく売れる本だ。スムーズな章立て、快適なスピード感、語り口のうまさ、膨大で正確な知識、非センセーショナリズム、過不足のない図版、丁寧な注釈と索引、どれをとって

クエッション・マークで終わる題名はいかにも安っぽいが、原題は『ハイジャッキング・アメリカ』である。あらかじめ断っておくが、読みにくい本だ。大量の情報が複雑なロジックで提供されていいるからだ。原書はフランス語だっただけのことはある。 第二章では一行目から読者に対し「自分がアメリカの新保守主義の高官かシンクタンクの一員であると想像してほしい。」という。そのつもり

典型的な外国発ノンフィクションの大書であり。イギリス人作家らしい網羅性と複雑な構造をもっていて、あまり読みやすい本ではない。全ページを読み通すことは難しい分量だ。アマゾンレビュアーの1人が言っているとおり、字も小さく頭が痛くなりそうだ。 タイトルはタイタニック号遭難に纏わる陰謀もののようにみえるが、読み終えるとその説こそが正しいという確信に変わる。そもそも、


チョコレートの原料となるカカオの学名はテオプロマ・カカオ、すなわち「神々の食べ物」である。その「神々の食べ物」の世界生産の35%以上を占めるコートジボワールには多数の児童奴隷が存在する。 チョコレートを食べることでダイエットしている人びとがいる日本の反対側には、そのチョコレートを見たことも食べたこともない子どもたちが原料のカカオ豆を収穫するために強制労働させ

33歳の現役猟師による猟とその生活を語った本である。京都にある大学の築80年の寮に住んでいたというのだから、京大の出身であろう。現在は運送会社でアルバイトをしながら猟師として暮らしているらしい。「まえがき」の1行目を引用する。 『僕が猟師になりたいと漠然と思っていた頃、「実際に猟師になれるんだ」と思わせてくれるような本があれば、どれほどありがたかったか。』

漢字表記をすると『裸出歯鼠』である。出っ歯で鼠顔な変態オヤジの小説ではない。岩波科学ライブラリーの最新刊なのだ。この岩波科学ライブラリーは本書で151冊目なのだが、総じて価格が高い。本書も118ページで1500円もする。本当に読みたい人は図書館に今すぐゴー、という狙いがありありだ。 ところがこのシリーズには面白そうな本がいっぱいあるのだ。例を挙げてみよう。

ここ数年、日本では所得格差が拡大したという認識が広まりつつある。いわゆる「下流社会」の存在も実感できるようになった。しかし、日本の下流社会層は決して本物の貧困層ではない。 本書の舞台であるバングラデシュの最貧困層の所得は、一日二円五十銭という驚くべきものだ。これではいくら物価が安いといっても、子供を学校に通わせるどころか、安全な飲み水も手に入らないという。


11月6日付けのクリスチャントゥデイを読んで驚いた。米国福音同盟の副会長がオバマの当選を受けて「福音主義者として私たちは私たちと同意をしない人々と協力していく方法を学んだ」と表明したとのことだ。本当にアメリカは変われるのかもしれない。本書はその福音主義について詳しい。 本書によれば2004年12月のニューズウィークの調査で55%のアメリカ人が「聖書にあるすべ


[rakuten:book:13061689:detail] 半分眠りながらテレビを見ていると、その存在感ゆえに気付け薬代わりになる女性が二人いる。横綱審議委員会の内舘牧子氏と同志社大学の浜矩子氏だ。二人とも風貌と語り口に凄みがある。 内舘牧子氏をグーグルで検索すると、「内舘牧子 妖怪」、「内舘牧子 ヨーダ」、「内舘牧子 顔」などが検索語候補として表示される

本書の著者は「文芸評論のかたわら歯科医」もしている。本書の著者紹介やウィキペディアなどでは「歯科医のかたわら文芸評論」をしているとなっているが、まだ四〇才台半ばで二〇冊以上の立派な著作があるのだから、順番が逆だ。歯科医は副業といってもよい。 しかし、この職業紹介の順番はいかにも歯科医のほうが評論家よりも立派な職業だといわんばかりである。実際には全国に十万人近

17世紀から18世紀にかけてイタリアのクレモナでアントニオ・ストラティヴァリウスによって作られた5挺のヴァイオリンと1挺のヴィオラの物語だ。600挺ほど現存している「ストラティヴァリウス」は現在でも最高の価格が付くヴァイオリンである。1994年に日本音楽財団が購入した「パガニーニ・カルテット」といわれる2挺のヴァイオリンと1挺のビオラ、1挺のチェロのセットの


刺激的なタイトルのようだが、本当にアメリカ人の半分もニューヨークの場所を知っているのであろうか。もっと少ないような気がする。上澄みの何パーセントは別にして、平均してしまうと本当におバカな国民であることは間違いない。アメリカでは「ヘキサゴン」のような番組は受け入れられないはずだ。なにしろ惰性的テレビ視聴者の知性は「羞恥心」以下なのだ。 10年ほど前になるであろ


これほど「はじめに」と「おわりに」の内容が異なる本もめずらしい。「はじめに」では筆者はデジタル復元の方法論について述べている。デジタルによる色彩再現法だけでなく、「美術的背景を専門的に把握し十分に考慮すること」を強調する。読者はデジタル復元の入門書だと暗示される。 ところが「おわりに」では「日本人は日本美術を美術とは思っていなかった」とし、ロラン・バルトを引

昨日、人の紹介で「今の若者はダメだ」とぼやく60才前半の「老人」と話さなくてはならない状態に陥った。「今の若者はダメだ」が2000年ほど前のポンペイの落書きにもあったことをご存知ないらしい。無知にして老いているのだ。人として最悪である。もう70才を超えちゃったわが社の長老こと芦田邦弘会長は決してこんなことは言わない。「今の若者こそ儲けるチャンスがある」という




まだ3年もたっていないのに、ドバイの話などは古い感じがする。 -------------------------------- 祇園町で遊ぶたびに不思議に思っていたことがある。あちこちに張ってある「蘇民将来之子孫也」という紙のことだ。札幌生まれの筆者には意味がわからない。蘇といえば古代のチーズだったはずだ。じっさい祇園町にあるKという料理屋でも食べさせてくれ

1955 年初版の本である。ガルブレイズ自身が1997年版のまえがきで「この本が長寿を保っているのは、増刷され本屋の店頭に並ぶたびに、バブルや株安など何事か起きるのだ。すると、この本への関心が高まる」と書いている。本書は日経BPクラシックスの最新刊で9月29日初版なのなのだが、本当にタイミングが良い。 日経クラシックスはフリードマンの『資本主義と自由』、ドラ
![『米欧回覧実記』慶應義塾大学出版会 [3] 書影](/assets/recovered-covers/37f30cf9034371c0adb9566b6af3ab0c6164b196d6cc87eaea0fb770d03f6c74.jpg)
欧米回覧実記を読んでいてつくづくこの130年間、日本人は何をやってきたのか、という思いになることがある。久米は貿易を行おうとするには万国共通で必要な設備があるという。すなわち港湾設備、マーケット、銀行、両替商、および商工会議所である。 そして、日本を振り返って「わが国の商業のありさまを見てみると、問屋市場は買い手には有利だが売り手は常に弱い立場にあり、為替・

この本は高すぎる。いくらフルカラーとはいえ175ページで3000円もする。役者に肖像権使用料でも支払っているからであろうか。だとしても、全ての舞台写真は全景なので役者の顔は判別できない。なぜこれほど高いのか不思議だ。 毎月の公演で販売される筋書の定価は大判100ページあまりで1200円だ。歌舞伎月刊誌の『演劇界』も1200円だ。9月号などは新創刊1周年記念だ

2000年以降出版が続いた「天変地異による人類史への影響」本のはしりである。著者は西暦535年ないし536年に人類史上最大級の噴火が起こったと推定する。場所はジャワ島とスマトラ島に挟まれた海峡にあるクラカトア火山だ。 この大噴火の結果、一年半ものあいだ世界中で暗闇がつづき、結果的に続く100年間の間にそれぞれの文明圏では不可逆的な変化が起こったという。 本書

以前、ある書評欄で定価をページ数で割った、つまり1ページあたりの単価を比較したことがある。ボリュームだけで見たお得感の比較である。そのときに編集者と飲みながら、本当にお得な本はどれかをいう話になった。本書がその答えである。 167ページ大判フルカラーの本だ。当時の料理を再現した写真、食にまつわる古文書や浮世絵などがどのページにも惜しげもなく、ところ狭しと掲載


滑走路の端でカメラを真上に向けて固定し、着陸陸間際のさまざまな旅客機を撮った大判の写真集である。背景は全て白で塗りつぶしてあり、旅客機以外の視覚情報は一切ない。そのため精密なプラモデルを下から撮ったのようにも見えるが、実機が持つ油の匂いは消しようがない。 747やエアバス、セスナやボンバルディアなど現用の旅客機が網羅されているし、航空会社も日本貨物航空や英国

ピアニストという人種はなぜ文章もうまいのだろう。クラシックの中村紘子、ジャズの山下洋輔などは音楽だけでなく文章も玄人だ。エッセイのうまい歌手とかギタリストなんてあまり聞いたことがない。 本書はジャズピアニスト南博の学生時代から、銀座のクラブでのピアニスト稼業をへて海外留学するまでの自叙伝である。副題に「ピアニスト・エレジー銀座編」とあるとおり、銀座での出来事

キーボード配列決定の歴史についてとことん調べた本である。京都の学者夫婦がとことん調べたのである。引用している図版だけでも124枚。明示されている参考文献だけでも495冊だ。あと4枚図版があれば2の冪できりが良かった。本書は夫婦共著なのだ。まさに power of two だったのだ。 まえがきでは読者に対して「本書は基本的に。時系列に沿って各章が進んでいくの

久しぶりに仰天した。レイチェル・カーソンの『沈黙の春』を読んだときも、見えざる毒物の恐ろしさに体が震えたが、この本はさらに悪質な毒物を意図的に放置しているアメリカという国を告発している。 たとえばノースカロライナのキャンプ・ルジューン海兵隊基地では70年台の終わりから動物たちが死にはじめ、やがて海兵隊の家族たちはガン、先天異常などの多発に悩まされる。原因は軍

2000年に出版された本書はすでに5刷である。いまだ売れ続けているらしい。豪華な128ページのフルカラー大判本だ。ページ数が2の累乗になっていることがなぜかうれしい。ちなみに英語で2の冪は power of two という。 歌川広重は日米修好通商条約が締結された安政5年コレラに感染して没した。「東海道五十三次」は亡くなる25年前、広重が36才のときに出版さ