
今週のSOLD OUT:2015年10月4日週
今週はノーベル賞発表などの大型ニュースもあり、日本中が沸いた一週間となりました。 なかでもHONZが色めき立ったのは、大村智先生の受賞です。なんと3年以上も前に『大村智 2億人を病魔から守った化学者』の書評が出ていたのです。当時、「誰や? このオッサン(書いている方も、書かれている方も)」と思ったことを、心の底からお詫びしたいと思います。 「面白そう!だけど
HONZ編集長
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今週はノーベル賞発表などの大型ニュースもあり、日本中が沸いた一週間となりました。 なかでもHONZが色めき立ったのは、大村智先生の受賞です。なんと3年以上も前に『大村智 2億人を病魔から守った化学者』の書評が出ていたのです。当時、「誰や? このオッサン(書いている方も、書かれている方も)」と思ったことを、心の底からお詫びしたいと思います。 「面白そう!だけど

「面白そう!だけど買えないっ!」でおなじみの このコーナー 。始まってから、はや4ヶ月の月日が経ちました。1年の約1/3もの間「伝説の奥義ガー」とか書き続けてきたのかと思うと、我ながら何をやっていたのだろうという思いは尽きません。 それではSOLD OUTになった書籍とともに、伝説の奥義を紹介していきましょう! * 冬木糸一 と 私のクロスレビュー になった

たとえば宇宙、あるいは深海、もしくは辺境。人類は未知の世界に魅了され、フロンティアを切り開いてきた。だが我々の日常には、もはや冒険すべきフロンティアは残されていないのだろうか。 材料科学という研究に従事してきた著者は、マンションの屋上から見えるありふれた風景を材料という視点から見つめ直すことにより、既知の世界をフロンティアへと変える。 文明とは煎じ詰めれば材

「面白そう!だけど買えないっ!」でおなじみの このコーナー 。更新をサボっていたら、すっかり秋めいて参りました。秋といえば、まもなくプロ野球のドラフト会議が開催されます。かつて「空白の一日」などで世間を賑わせたドラフト、今年はどんなドラマが繰り広げられるか楽しみですね。 ところで我々SOLD OUT業界にも、「空白のSOLD OUT」という現象があることをご

今年の前半くらいのことだろうか、「世界の終わり」をテーマとしたノンフィクションが非常に目についた。人類は人工知能に負かされるというもの、絶滅期がすでに進行しているというもの、テクノロジーを扱う人間側の問題として滅亡を予測するもの。いずれにしても悲観的な論調が多かったことを記憶している。これは多くの人がテクノロジーに対して希望を抱かなくなったことの証左なのかも

観光名所などで、記念撮影用に設置されている顔ハメ看板。誰しも一度は写真を撮って、後から自己嫌悪に陥った経験を持っているだろう。だがそれくらいでヘコんでいるようでは、まだまだアマい。 本書は、日本全国津々浦々の、顔ハメ看板にハマりまくった男の活動記録である。10年前から活動を始め、ハマった看板の総数は約2000枚。まさに穴があったらハマりたい男の、ハメ撮り画像

フィットネスにしてもダイエットにしても、人間の身体にまつわる話について、正反対の二つの言説が並ぶことは意外に多い。たとえば炭水化物。ダイエットのためには取らない方が良いという意見があれば、取らないのは危険だと警鐘を鳴らす声も聞こえてくる。 このような状況がどうして起こるのか? それは、なぜそうすべきなのかという「Why」が足りていないからだと思う。 本書『ナ

「面白そう!だけど買えないっ!」でおなじみのこのコーナー。今週は、場が乱れに乱れまくっております。 先週、 声高らかに「予告SOLD OUT」を宣言した 『世界の辺境とハードボイルド室町時代』(略してセカムロ)の運命は、いかに? そしてその後もハードボイルドな奥義が次々に飛び交い、まさに室町時代のような混沌へ。 それではさっそく、今週の人気記事の中からAma

「面白そう!だけど買えないっ!」でおなじみのこのコーナー。今週はヤル気満太郎です。なんといってもHONZで好評連載中の『世界の辺境とハードボイルド室町時代』(略してセカムロ)の発売を目前に控えているわけです。あの歴史に残る大技「予告SOLD OUT」を繰り出すなら今週しかない!という絶好の機会が到来しました。 ただ、ここで一つ大きな問題が生じます。巷で話題の

「面白そう!だけど買えないっ!」でおなじみのこのコーナー。お盆くらいは休もうかと思っていたのですが、そうは問屋がおろしませんでした。問屋さんもお盆休みだったのでしょうか。 何といっても先週に引き続き、今週もあの伝説の奥義が飛び出してしまったわけです。これでは黙っているわけにもいきません。 それではさっそく、今週の人気記事の中からAmazon在庫切れになった本

二つの大きな世界大戦に見舞われた20世紀前半は、激動の時代であった。その時代の激しさと呼応するように、学問の分野においても天才たちは離散と集合を繰り返し、次々とエポックメイキングな出来事が起きている。 物理学においてはアインシュタインとボーアの論争を中心に量子力学の時代が幕を開け、経済学においてはシュンペーターやケインズ、ハイエクらが新しい概念を打ち出し変革

「面白そう!だけど買えないっ!」でおなじみのこのコーナー。色々と理由をつけて2週に1度ぐらいの更新にしようと思っていたのですが、持ち前の正義感がそれを許してくれません。 なんといっても今週は、あの伝説の奥義が飛び出してしまったわけです。それではさっそく、今週の人気記事の中からAmazon在庫切れの本を紹介していきましょう。 今週SOLD OUTになったのは、

「面白そう!だけど買えないっ!」でおなじみのこのコーナー。 鳴り物入りでスタートしました が、早くもコーナー終了の危機です。誰もSOLD OUTしてくれないので、出番がありません。まるで堀越高校に無遅刻無欠席で通う芸能人みたいになってます。 だけど、それを指をくわえて見ているようでは、何のための編集長でしょうか。コーナーなんて、変えてしまえばいいんです。ここ

国民国家システムは終焉を迎えつつあり、国家権力は衰退していると多くの書籍は言う。その一方で新聞やネットには、強行採決、右傾化というキーワードが飛び交う。 資本主義システムでは経済の格差が広がる一方であることが示される傍らで、政治権力における格差の縮小傾向を示す様々な出来事も起こっている。 これらは一体何を意味するのだろうか? スマホやソーシャルメディアといっ

「面白そう!だけど買えないっ!」でおなじみのこちらのコーナー。実に2週間の潜伏期間を終え、満を持しての登場です。先週はコーナーが始まって以来初めてSOLD OUTがない週末を迎えたわけですが、なかなか落ち着かないものでした。 週末にはHONZのイベントなどもあり非常に慌ただしかったため、私自身をSOLD OUTとして出品することも視野に入れたのですが、意味が

役に立たない本をこよなく愛しているのだが、役に立ちすぎて困惑させられるほどの一冊である。必要に迫られて読むビジネス書というのは吸収力が凄まじく、自分がスポンジにでもなったのかと錯覚したほどであった。 本書『アライアンス』は、ペイパルマフィアの一人、そしてLinkedin創業者としても知られるリード・ホフマンを始めとする面々によって手掛けられた一冊。端的に言う

「面白そう!だけど買えないっ!」でおなじみのこちらのコーナー。まさか二週連続で登場することになるとは、思ってもみませんでした。突然の出番となったため、無精髭を剃るひまもなく原稿を書き上げてしまったこと、心よりお詫び申し上げます。 さて、 先週おそるおそるコーナーを立ち上げてみたところ 、業界筋の日販さん方面から熱いエールの声を頂戴し大変勇気づけられました。「

世界が猛スピードで画一化している昨今だが、多様性を保持する源泉は自然の中に残されていた。チベット、アンデス、エチオピア。標高2000m〜4000mに住む極限高地の人々には、現代社会が忘れてしまった何かがある。地理的、気象学的にも特異な自然環境ゆえの孤立した暮らしの中には、他の地域に見られない独自の文化が粛々と受け継がれているのだ。 本書は、極限高地と呼ばれる

新しく「今週のSOLD OUT」というコーナーを始めます。このコーナーでは、今週HONZに掲載された人気記事の中から現時点でAmazon在庫切れ(紙の本)になっているものだけを紹介するという誰得なコーナーです。 多くの方に読まれたレビューだけあって、さすがにどれも面白そうな本ばかりです。相当ムラムラされるかもしれませんが、現在Amazonでは購入できません。

ウソのようなホントの話が好物なのだが、本書はその逆。つまりホントのようなウソの話。それゆえ厳密にノンフィクションなのかと問われると苦しいところだが、そこは見逃してほしい。 紹介されているのは、日用品やビジネスツールといった道具の数々。だがこれら全てが「パラレルワールドからの御土産品」という設定なのである。現実世界のものと一見同じに見えるのだが、よくよく見ると

早いもので、今年も既に半分が終わろうとしている。今年上半期に出会った様々なノンフィクションたち。その中で、今でも頭の中からこびりついて離れぬくらい鮮烈な印象を残した一冊がある。それが、 本書『黒い迷宮 ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実』 だ。 ルーシー・ブラックマン事件は、2000年7月に英国航空の客室乗務員が失踪し、7ヶ月後に神奈川県三浦市の海岸近

本日6月18日より、「カメリオ」(白ヤギコーポレーション株式会社)へのコンテンツ配信をスタートしました。 HONZサイトでは、現在アクセス者の半数以上がスマートフォン・ユーザーになっているほか、いわゆるニュースキュレーション系サービスからのトラフィック増加も著しいです。 これを受け、より多くの方に利便性の高い環境でHONZ記事を閲覧いただくため、カメリオ内に

正直、リベラルとか保守とか、その手の話からは距離を置きたいというのが本音である。一言で言えば、ややこしいからだ。左右を問わず角度のついたスタンスからの発言は力強いし、もっともらしく聞こえることも多い。そんな中で、内側のスタンスから中庸なことを物申しても、無力感が伴うだけだろう。その実行力はともかく、立ち位置の格差というものが確実に存在するのだ。だからサイレン

世界最貧国の一つ、コンゴ共和国。ここにサプールと呼ばれ、人々の羨望と尊敬を集る集団がいる。平日は普通に働いているのだが収入のほとんどを洋服に費やし、週末になるとハイブランドのスーツを着こなし街を闊歩するという。 本書は、そんな彼らの”NO FASION,NO LIFE.”な日々を記録した写真集である。写真家のダニエーレ・タマーニが長い時間かけて築いた親密な距

今、日本全国には77,000にも及ぶ寺院が存在するという。コンビニの数が52,380店というから、その多さに驚かれる方も多いだろう。だがもっと驚くのは77,000のうち、住職がいない無従寺院の数が20,000を上回るという現実である。 昨年「地方消滅」という言葉が、世間を賑わせた。2040年までに人口が急減し、896もの自治体に消滅の可能性があると報じられて

たとえるなら、巨大掲示板サイトに「IS幹部だけど、何か質問ある?」といった書き込みがされていたとする。それが本物かどうかは分からない。だが仮にそれがネタであったとしても一体どのようなリアクションを返してくるのか、試したくなっても無理はない。それがジャーナリストなら尚更のことだろう。 本書の著者アンナ・エレル(仮名)も、初めはそんな軽い気持ちに過ぎなかったのだ

本日5月18日より、SmartNews「読書チャンネル」へのコンテンツ配信がスタートしました。 「読書チャンネル」は、各出版社や取次が提供する新刊本情報、書評サイトなどのコンテンツを集約し、本に関するさまざまなニュースを提供していくチャンネルです。 本日現在、「読書チャンネル」に配信しているのは、以下の出版社・メディア運営社様になります。 ・翔泳社(提供元:

黒川紀章という建築家には、過小な評価と過剰な評価が共存する。ある特定の世代には、2007年の都知事選へ出馬した際の泡沫ぶりが印象深いことだろう。またある世代においては、日本初の建築運動「メタボリズム」を颯爽と牽引した先進性が記憶に残っているかもしれない。いずれにしても彼には、毀誉褒貶という言葉がよく似合う。 だが彼が打ち出した「共生」という概念を今一度振り返

ルーシー・ブラックマン事件は、2000年7月に元英国航空の客室乗務員 ルーシー・ブラックマンさんが失踪し、神奈川県三浦市の海岸近くにある洞窟でバラバラ遺体で発見された事件である。 この事件については、これまでにも様々な報道がなされてきた。だが、それら一つ一つを時系列で丁寧につなぎあわせていっても、決して全貌は見えてこない。この事件に関わる実に奇妙な人物たちの

2020年以降の日本が、どのような世の中になっていくのか、気になっている方も多いことだろう。市場全体がシュリンクし、指標となる様々な数値が低下していくことに間違いはないのだが、ピークを迎えるものも少なからず存在する。その一つが死者数だ。 2013年の死者数、約126万人。これが2027年以降には、団塊の世代が80歳代になるため「大量死」の時代が到来すると言わ

長らく営業の仕事をしていることもあって、売上や原価といった数字管理はお手のものなのだが、我が家の家計のこととなると話は別である。自分が月々いくら本代に使っているのか知らない。エンゲル係数も知らない。家計簿をつけようとも思わない。自分でもよくぞ、おめおめと生きているものだなと思うが、自らの欲望の痕跡を直視することが恐いのだ。 このままではヤバいことくらい、分か

第二次世界大戦が終わってから70年近くが経つにもかかわらず、いまだナチスというのは悪のレベルを推し量る一つの「ものさし」である。狂信的な集団による凄惨な事件の話を見聞きする度に、ナチスと比べてどちらが非道なのか、そして双方に共通するものは何なのかという問いが頭をよぎる。しかし語り尽くされたであろうナチスにも、まだまだ掘り起こされていない歴史が存在した。 19

天才とは何たるかがよく分かる一冊。が、それゆえに自分が天才でないことにも気付いてしまうという残酷な一面を持つ。 本書に登場するのは、レオナルド・ダ・ヴィンチ、アイザック・ニュートン、トーマス・エジソン、夏目漱石、アルベルト・アインシュタイン、そしてスティーブ・ジョブズ。時代も分野も異なる、これらの天才たちには、ある共通点があった。 それは、いずれも孤独な少年

今、世界のルールは動揺している。ここ数ヶ月だけを見ても、フランスの同化主義に相容れない移民二世によるシャルリー・エブド襲撃テロ事件が起き、「イスラム国」は国民国家体制をあざ笑うかのようにイラクからシリアにまたがって台頭してきている。昨年にまで遡れば、スコットランドでイギリスからの独立の是非が問われたり、ウクライナで内戦が勃発したのも記憶に新しいことだろう。

お弁当にまつわる親との思い出なら、誰しも少なからず持っているものだろう。昼休みに友達と見せ合いっこをして馬鹿にされたこと、持っていくのを忘れて学校に届けてもらったこと、喧嘩をした後にお弁当箱を渡しながら謝ってみたこと...。かくも、お弁当の持つコンテンツ力の高さは、様々なコミュニケーションを生み出す。 今どきの親子なら、LINEでやり取りをすることも多いかも

「ミイラ取りがミイラになる」という言葉が存在するくらいだから、ガンの名医がガンに罹ることだって、警察官が犯罪者になることだって、決して珍しくはないだろう。しかし本書に登場する著者のケースは、冒頭から絶句する。 ある日、神経科学者である著者は、大量の脳スキャン画像をチェックしていた。やがて、その中の一枚にひどく奇妙なものが交じっていることに気が付く。彼の手にし

混迷を極める現代がどのような構図で成り立っているのか、それを知るために今ほど書店が役に立つ時はない。右にピケティ、左に「イスラム国」。市場のパワーが生み出した格差と、宗教の原理を背景にしたイスラム主義の台頭、しかもその綻びが露わになってきている様まで一目で理解出来るだろう。 この猛烈な勢いで世界を覆う「市場」と「宗教」という二つの力。その源流を遡っていくと、

一般的に「手段の目的化」という言葉が、良い意味で使われることはあまり多くない。まず目的ありきで、それを実現するために手段がある。逆になってしまうと目的が形骸化し、本質的ではなくなるという声もよく耳にすることだろう。 ところが、である。これが趣味の話となると、事情は異なるのだ。むしろ「手段の目的化」にこそ、マニアの真髄が隠されていると言えるだろう。何か特定の目

我々日本人にとって、中東という地域は直視することが難しい存在である。欧米的なフィルターを通して見ることも多いため、馴染み深い価値観との違いにばかり目が向い、不可解で危険な存在と断定してしまうことも多いだろう。 本書のテーマとなっている「イスラム国」という存在についても、数多くの残虐な振る舞いがニュースやソーシャルメディアを通して喧伝され、その本当の姿を我々は

クラウド、ウェラブルデバイス、M2M、IoT、ドローン... 年を追うごとに世の中はどんどん便利になり、快適になっていく。今から30年後の2045年には、コンピュータが人間の知能を越えるという予測もあり、そのような技術的特異点の先には、今とはまったく違う世界が広がっているかもしれない。 タイトルからも一目瞭然であるように、本書はそんなオートメーション化してい