ノンフィクションはこれを読め!

内藤 順

HONZ編集長

茨城県水戸市出身。早稲田大学理工学部数理科学科卒業。広告会社・営業職勤務。好きなジャンルは、サイエンスもの、歴史もの、変なもの。好きな本屋は、丸善(丸の内)、東京堂書店(神田)。はまるツボは対立する二つの概念のせめぎ合い、常識の問い直し、描かれる対象と視点に掛け算のあるもの。
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(2024年当時)

内藤 順の記事

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326記事

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セブンネットショッピングへの記事配信に関するお知らせ

本日12月20日より、ネット通販サービス・セブンネットショッピングへの記事配信が始まりました。週一回、毎週木曜日の夕方に配信を予定しております。 書籍・DVDから日用品まで幅広く扱うセブンネットショッピングでは、書籍を購入したのち、お近くのセブン-イレブンで受け取りができるほか、現金やnanacoなど様々な支払方法を選択することも可能です。 また、女性や若年

その有能さは、万能か? - 『ニュートンと贋金づくり』 書影

サイエンス / 人物

その有能さは、万能か? - 『ニュートンと贋金づくり』

いつの時代だってスーパースターは大変だ。一つの分野で傑出した能力を発揮すると、他の領域でも通用するものかと普遍性を問われる。 もしもイチローがピッチャーだったなら。もしもファインマンがマイクロソフトに入社していたら。もしもマイケル・ジョーダンが大リーガーだったなら... その中にはジョークで終わったものもあれば、果敢に挑戦したケースもある。 ならば、これはど

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NEWS

「Amazon.co.jp 2012年 年間ランキング」への編集協力に関するお知らせ

年も押し迫り、「流行語大賞」「今年の漢字」など、2012年を振り返る企画が目白押し。そんな中、HONZではこの度「Amazon.co.jp 2012年 年間ランキング・書籍ノンフィクション部門」への編集協力を行いました。 ノンフィクション分野では、BEST50のうち17冊が既にHONZでレビュー済み。「ノンフィクションはこれを読め!」のタグラインも面目躍如と

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NEWS

Yahoo!ニュースへの記事配信に関するお知らせ

本日12月5日より、国内最大級のニュースサイト・Yahoo!ニュースへの記事配信が始まりました。テーマ毎に記事を選別し、Yahoo!ニュース、Yahoo!ニュースBUSINESSの双方へほぼ全ての記事を本配信する予定です。 HONZでは、これまでにも様々なネットメディアへ記事配信を行ってまいりました。本の世界が大きな変革期を迎えるなか、新刊書評という速報性を

ウイルスたちのノマド・ライフ - 『パンデミック新時代』 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

ウイルスたちのノマド・ライフ - 『パンデミック新時代』

しかし、人類に先駆けること何百年も前に、同じような環境を手にしている生命体がいた。それがウイルスである。彼らは人間同士が相互に接続された世界を、まるでクラウド・コンピューティングのように利用し、自分自身をビットのように複製してきたのだ。 かつてパンデミックを引き起こしたスペイン風邪ウイルスや、HIV(ヒト免疫不全ウイルス=エイズウイルス)のような悪性のウイル

『孤独なバッタが群れるとき』 新刊超速レビュー 書影

生物・自然 / 新刊超速レビュー

『孤独なバッタが群れるとき』 新刊超速レビュー

虫系の本を読むと、それまでに自分が抱いていたイメージが音を立てて崩れていくことも多いのだが、本書はその中でも群を抜いている。 サバクトビバッタ。その名の通り、サハラ砂漠などの砂漠や半砂漠地帯に生息しているバッタで、西アフリカから中東、東南アジアにかけて広く分布している。見た目は馴染みのあるトノサマバッタに似ているのだが色は黒く、しばしば大発生して次々と農作物

『昭和天皇のゴルフ』 - 芝生に刻まれた昭和の歴史 書影

アート・スポーツ / 人物

『昭和天皇のゴルフ』 - 芝生に刻まれた昭和の歴史

球史に残る昭和天皇のエピソードといえば、1959年に天覧試合として行われた巨人ー阪神戦を思い出される方も多いだろう。9回裏、先頭バッター長嶋のサヨナラホームランで幕を閉じたこの試合は、プロ野球人気を決定づけた出来事として、あまりにも有名である。 だが同じ球技でも、ゴルフと昭和天皇の関わりについてご存知の方は、あまり多くないだろう。しかも若かりし頃の趣味であっ

HONZ活動記  -ビジネスとプライベートの狭間で- 書影

ビジネス / HONZ活動記

HONZ活動記 -ビジネスとプライベートの狭間で-

新しくなったHONZのサイト。8月くらいから少しづつ作業を進め、ついに完成しました。これまでにサイト制作は何度も経験してきているのだが、今回の作業は感慨もひとしお。感極まって、HONZ活動記にまとめてみました。サイト制作を担当するようになるまでのこと、そして作業をしながら感じたこと。 プロ、アマ混成集団の中に身を置くと何が起こるのか? HONZのメンバー構成

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NEWS

HONZサイト・リニューアルのお知らせ

HONZサイトが、リニューアルいたしました。 2011年7月15日にオープンして以来、積み重ねてきたエントリー数はじつに約1200。この膨大なエントリーを、より探しやすく、より読みやすくするために、大幅にデザイン・サイト構成を見直しました。 ジャンル別、新着順、人気レビュー順、月別表示、レビュアー別、検索など、さまざまな方法で「こんな本が読みたかった!」とい

『中の人などいない @NHK広報のツイートはなぜユルい?』 新刊超速レビュー 書影

ビジネス / 新刊超速レビュー

『中の人などいない @NHK広報のツイートはなぜユルい?』 新刊超速レビュー

企業アカウントがユル〜いツイートで意外な一面を見せる、いわゆる「軟式アカウント」というものが話題を呼んだのは、もう3年ほど前のことになるのだろうか。 その時は脚光を浴びたアカウントの数々も、淘汰されていったものや、組織上の理由で存続を断念したものも、少なくはないことだろう。何と言ってもソーシャルメディアは、継続することに一番高いハードルがある。 そんな中で、

『電子書籍を無名でも100万部売る方法』 新刊超速レビュー 書影

ビジネス / 新刊超速レビュー

『電子書籍を無名でも100万部売る方法』 新刊超速レビュー

かねてより待ちわびていた日本向けの「キンドル・ストア」が、先日ついにオープンした。日米のアカウント統合とやらを行い、試しに何かダウンロードでもしてみようかなと思っていたら、偶然にもニュース・フィードに本書の案内が流れてきたのでとりあえず購入。読み始めたら意外にも面白く、そのままレビューを書き始めるという新しい読書体験になった。 ご覧のとおり、表紙にはいささ

すべらない授業 - 『これが物理学だ!』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

すべらない授業 - 『これが物理学だ!』

大量のアクセスとともに「Webスター」の称号も手に入れた、あの名物教授の講義がついに書籍化された。 MITの物理学者ウォルター・ルーウィン。彼の講義は、まるでロックスターのように教壇上をところ狭しと駆け回り、大教室をまるでサーカスのような興奮のるつぼと化してしまう。決め台詞は「その目で見ただろう?これが物理学だ!」。 その熱狂は、学内のみに留まるわけもない。

建ててくれるアイドル!? - 『建設業者』の鉄骨男子たち 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

建ててくれるアイドル!? - 『建設業者』の鉄骨男子たち

「ものづくり」が変革の時を迎えようとしている。3Dプリンター、カッティング・マシン、ミリング・マシン、PC制御ミシンなど、デジタル工作機械の登場により「つくる」という行為そのものの意味が、変わりつつあるのだ。 中でも注目を集めるのが、ファブ建築と呼ばれる手法である。分解・組立可能で、まるでプラモデルのように作れる木造建築は、「ソーシャルビルド」としての側面か

収容所で生まれ、収容所で育った - 『北朝鮮14号管理所からの脱出』 書影

社会 / おすすめ本レビュー

収容所で生まれ、収容所で育った - 『北朝鮮14号管理所からの脱出』

保衛員が数人がかりで中年女性を絞首台に引きずり出し、青年を柱に縛りつけた。それは彼の母親と一人っきりの兄だった。保衛員が母の首に回した縄の輪をきつく締める。母は彼の目をとらえようとしていた。だが、彼は視線をそらした。それどころか、悶え苦しむ母を見ながら、死んで当然と考えていたのだ…… 彼の名前はシン・ドンヒョク。北朝鮮の政治犯収容所で生まれながら、脱走を果た

『リバース・イノベーション』 新刊超速レビュー 書影

ビジネス / 新刊超速レビュー

『リバース・イノベーション』 新刊超速レビュー

標題の『リバース・イノベーション』とは、「途上国で最初に生まれたイノベーションを先進国に逆流させる」というものである。 これまでのイノベーションの多くは、まず先進国で始まり、その後で川下の途上国へと流れていくものであった。しかし、まるで重力の法則に逆らうかのように、真逆の動きをとるイノベーション事例が、しばしば散見されているのだ。本書はそんなリバース・イノベ

『あたらしい書斎』 新刊超速レビュー 書影

ビジネス / 新刊超速レビュー

『あたらしい書斎』 新刊超速レビュー

ソーシャルメディアにおける情報の活用、スマホ・タブレットを始めとするモバイル機器の利用、ノマドを始めとするワーキングスタイル。これらをいかに駆使して、スキマ時間を有効活用するのか。今、多くのビジネスマンにとって、重要な課題となっているのではないかと思う。 そんなご時世の中、本書はある意味で時代の逆を行く「書斎」をテーマとした一冊である。 古くから多くの「知の

『ワケありな本』 新刊超速レビュー 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『ワケありな本』 新刊超速レビュー

本一冊で人が死ぬこともある。嘘だと思うかもしれないが、本当の話だ。 『 悪魔の詩 』の翻訳者が筑波大学の構内で殺された事件は鮮烈に記憶に残っているし、ジョン・レノンを殺害した犯人が事件直後に『 ライ麦畑でつかまえて 』を読んでいた話もあまりにも有名である。しかし「事件・災いを引き起こした本」は、この他にもまだまだ沢山あるのだ。 例えば『ピーター・パンとウェン

遺伝子、命令やめるってよ - 『天才を考察する』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

遺伝子、命令やめるってよ - 『天才を考察する』

日本語には相反する意味を持つことわざが、非常に多い。 「好きこそ物の上手なれ」と「下手の横好き」 「君子危うきに近寄らず」と「虎穴に入らずんば虎子を得ず」 「二度あることは三度ある」と「三度目の正直」などなど… 「蛙の子は蛙」と「鳶が鷹を生む」の関係も、その典型的な例と言えるだろう。前者は子の性質や能力は親に似るものだということであり、後者は突然変異のように

『137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史』を双六のように読む 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史』を双六のように読む

あらためて言うようなことでもないのだが、拙宅の本棚が大変なことになっている。毎月ハイペースで本を購入し続けているわけだから当然と言えば当然なのだが、スペースの確保以上に頭を悩ましているのが本の並べ方である。 いつもジャンル毎に分けるべく整理を始めるのだが、いかんせん買う本のカテゴリーに偏りがあるため、やがてそのルールも破綻。いつの間にか買った順番に置いてい

メディアな”ものづくり” - 『MITメディアラボ 魔法のイノベーション・パワー』 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

メディアな”ものづくり” - 『MITメディアラボ 魔法のイノベーション・パワー』

最近、月曜の夜11時が待ち遠しくて仕方がない。NHKで「 スーパープレゼンテーション 」が放映されているからだ。世界が注目するイベント「TEDカンファレンス」を題材に、そのプレゼン手法を学ぶという番組であり、ナビゲーターをMITメディアラボ所長の伊藤 穣一氏が務めている。 そもそも「TEDカンファレンス」自体が面白いのだから、つまらないはずもない。学術、エン

『父と息子のフィルム・クラブ』 - 大人と子供の境界線 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『父と息子のフィルム・クラブ』 - 大人と子供の境界線

たいして映画の分野に明るいわけでもない僕が、なぜこの本を手にすることになったのか?まず、その話から始めさせていただきたい。 8月8日、 記念すべき初めてのHONZ公開朝会 。あの日、何もかもが順調だった。いつも通りオーストラリアへのSkypeはつながりづらかったし、麻木 久仁子の本は大量の付箋でふっさふさだったし、鈴木 葉月も大きな袋に風呂敷と万全の重装備で

『公衆トイレと人生は後ろを向いたらやり直し ソープの帝王 鈴木正雄伝』 書影

民俗・風俗 / ビジネス

『公衆トイレと人生は後ろを向いたらやり直し ソープの帝王 鈴木正雄伝』

首都圏一円に32店舗のソープランドを展開し、世界チャンピオンを3人輩出した角海老宝石ボクシングジム、角海老宝石などを所有。いまや500人を超すグループ企業となっているのが「角海老グループ」である。 これらを経営者として率いてきたのが、角海老グループの元総帥・鈴木 正雄氏。本書は、これまでに、ほとんどマスコミには登場しなかったことから「闇の帝王」「ソープランド

『バースト!』 - パラダイムを超えた、人間行動の法則 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『バースト!』 - パラダイムを超えた、人間行動の法則

一瞬、何かの間違いではないかと思った。著者が『 新ネットワーク思考 』でネットワーク社会の新たな扉を開いたバラバシであるならば、情報科学がテーマとなっていることだろう。そして翻訳者が青木 薫ならば、そこに数学や物理などの自然科学が絡んでいるはずだ。しかし本書の中身は、大半が中世十字軍の話で占められているのである。 もう少し中を見ていくと、さらに奇妙なことに気

『Googleがほしがるスマート脳のつくり方』 - 難問・奇問で何を見てるのか? 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『Googleがほしがるスマート脳のつくり方』 - 難問・奇問で何を見てるのか?

ネットを眺めていると、クイズやパズルに出くわすことが頻繁にある。じっくり腰を据えてやるつもりもなかったのに、ついつい考えこんでしまい、しまいには「あれっ、オレ何しようとしてたんだっけ?」 ― 誰しも経験のあることだろう。 ちなみに、僕が最近見かけたものの中で秀逸だなと思ったのが、以下の問題である。 答えは色々あって、まとめると このように なるらしい。上手い

『ウェブはグループで進化する』 新刊超速レビュー 書影

ビジネス / 新刊超速レビュー

『ウェブはグループで進化する』 新刊超速レビュー

タイトルだけを見れば、多くの人にとって異論の挟む余地はないだろう。個人的にもFacebookが本当に面白くなってきたのはグループという機能が付いてからだったし、ブログにしてもHONZというグループに入ってから手にしたものは、計り知れないものがあった。 その背景には、かつて文書を結びつけるものであったウェブが、人を中心とした構造へ変化したということがある。いく

『寿命1000年』 - 不老不死のエンジニアリング 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『寿命1000年』 - 不老不死のエンジニアリング

たしかに”言ったもの勝ち”の世界ではあると思う。これまでにもHONZの朝会では、 こんな本 や こんな本 だって話題になってきた。しかし、そこで競い合うように示されてきた数字とは、桁が一つ違うのである。 誰だって長生きはしたいと思うのが、世の常であるだろう。そんな我々の寿命を2倍にも3倍にも、あるいは好きなだけ延ばせると確信している男 ― それが本書の主人公

愚行か?それとも偉業か? - 『世にも奇妙な人体実験の歴史』 書影

医学・心理学 / おすすめ本レビュー

愚行か?それとも偉業か? - 『世にも奇妙な人体実験の歴史』

つい先日、話題になったヒッグス粒子発見の報。それを伝える紙面上で紹介されていた、物理学者・中谷宇吉郎のエッセイがずいぶんと印象的であった。 科学研究のやり方には警視庁型とアマゾン型の2種類がある。結果の目星がついていてその結果を得るための研究が警視庁型、研究対象の何たるかも分からぬまま秘境に分け入るのがアマゾン型――というものである。 1964年に存在が予言

『カブトムシとクワガタの最新科学』 新刊超速レビュー 書影

生物・自然 / 新刊超速レビュー

『カブトムシとクワガタの最新科学』 新刊超速レビュー

幼い頃にカブトムシやクワガタを捕まえてワクワクした経験なら、誰しも持っているものだろう。そんな昆虫界ではメジャーな両雄も、研究対象としては非常にマイナーな存在であるそうだ。理由は海外(特に西欧)で、全くと言っていいほど生息していないからである。 本書は、そんな知っているようで知らない昆虫たちの生態を、進化論的な見地から解き明かした一冊だ。 カブトムシが角をぶ

『素晴らしき数学世界』 - プラットフォームとしての数学 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『素晴らしき数学世界』 - プラットフォームとしての数学

2012年7月1日、じつに3年半ぶりに”うるう秒”が挿入された。朝8時59分59秒と9時00分00秒、この間に「8時59分60秒」という1秒が差し込まれたのである。 これは海流や季節風の影響で、世界の標準時として使われている原子時計の時間と、地球の自転に基づいて決められる天文時との間に生じるズレを調整するために行われているそうだ。 ズレると言っても、この53

『イエティ』 - 雪男の足跡をめぐる人間たちの足跡 書影

民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『イエティ』 - 雪男の足跡をめぐる人間たちの足跡

イエティ、ついにロシアで捕獲! - そんな ニュース が飛びこんできたのは、年明け早々のことだった。しかも地元の動物園に運ばれており、公開予定もありと報道されていたように思う。さすがにこのニュースには胸が高鳴ったことを、昨日のことのように憶えている。 あくる日の動物園には、隣国のチェチェン共和国からも大量の人々が押し寄せたという。そこで観客たちが目にしたのは

DIYで政府を! -『独立国家のつくりかた』 書影

社会 / おすすめ本レビュー

DIYで政府を! -『独立国家のつくりかた』

2011年5月10日、日本国内に「新政府」が誕生した。とは言っても、民主党の話でもなければ、虚構新聞のネタでもない。どこのニュースにも報道されることのなかった この「新政府」は、ある男が勝手に決意し、勝手に作った思考上のものである。しかし、この国は確かに実在するのだ。 首都は銀座4丁目のとある土地。首相官邸は熊本市内のゼロセンター。国会議事堂は東京ミッドタウ

『機械より人間らしくなれるか?』 -人間らしさの測り方 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『機械より人間らしくなれるか?』 -人間らしさの測り方

チューリングテストというものをご存じだろうか?「機械には思考が可能か」という問いに答えを出すために、数学者のアラン・チューリングが1950年に提案した試験のことである。 審判がコンピュータ端末を使って、姿の見えない「2人」の相手と5分間づつチャットする。一方は本物の人間(サクラ)、一方はAI(人工知能)。チューリングは、2000年までにコンピュータが5分間の

『<癒し>のダンス』 新刊超速レビュー 書影

医学・心理学 / 新刊超速レビュー

『<癒し>のダンス』 新刊超速レビュー

最近仕事に忙殺されており、癒しを求めて手に取ったはずの一冊だったのだが、癒されるどころかギンギンに興奮してしまった。 主人公はボツワナの北西部にあるカラハリ砂漠で狩猟採集を営むクンの人々。このクンの成人の1/3以上が、薬物を使うことなしに、日常的に変性意識状態に入ることができるのだという。 変性意識状態とは、通常の日常的な意識状態とは別レイヤーに存在するもの

ヒストリーはミステリー!? -『宇宙と時間のすべて』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

ヒストリーはミステリー!? -『宇宙と時間のすべて』

かつて、「月曜夜9時は街からOLが消える」と言われる時代があった。トレンディドラマと呼ばれるものが全盛であった、つい20年ほど前のことである。 しかし、もっと時代を遡れば、街頭テレビに民衆が群がり、プロレスラーに声援を送っていた時代もあった。この時代は逆に、放映時間に家から人が消えたという時代であったことだろう。 今を起点に過去数十年を振り返るだけで、私たち

『ハキリアリ 農業を営む奇跡の生物』 新刊超速レビュー 書影

生物・自然 / 新刊超速レビュー

『ハキリアリ 農業を営む奇跡の生物』 新刊超速レビュー

ヒトをヒトたらしめていることの一つに、農業を営むということがあげられる。狩猟採集から農耕定住へと進化することで、食料の安定性を確保し、文明への新たな一歩を踏み出しのだ。 しかし動物の中にも農業を営むものがいるとは、知らなかった。しかも農業を始めたのが、人類よりも何千万年も早いのだというから驚く。それが本書で紹介されているハキリアリという生物だ。 もしも生物学

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HONZ活動記

HONZ活動記 -遅れてきたHONZ-

誰だって物事が上手く進まなかったり、失敗したりすることで、回り道を強いられることがある。しかし、その時はショックであったことでも、後から振り返ると「なんであんなことで落ち込んでいたんだろう」と思うようになることもある。 僕にとってHONZというのは、まさにそういう存在だ。何を隠そう、僕は現・HONZメンバーで唯一の「HONZに落ちた男」なのである。そんな僕

『悪魔のささやき「オレオレ、オレ」』 新刊超速レビュー 書影

事件・事故 / 新刊超速レビュー

『悪魔のささやき「オレオレ、オレ」』 新刊超速レビュー

Facebookなどを眺めていると、定期的にスパムアプリらしきものを見かけることがある。今でこそ簡単に引っかかる人も少なくなってきたが、最初のころは友人達が軒並み引っかかっているのを見て戦慄に近いものを覚えた。人間関係を利用した手法がいかに強力であるか、視覚的に確認することが出来たからである。 そんな人間関係を悪用したソーシャル型犯罪、そのはしりとなったのが

『日本の医療 この人を見よ』 新刊超速レビュー 書影

医学・心理学 / 新刊超速レビュー

『日本の医療 この人を見よ』 新刊超速レビュー

ビジネスの世界では、時として組織や専門性の壁が邪魔になる時がある。世の中全体が垂直統合から水平分散へと大きく構造を変えていく中で、既存の受け皿では解決できない課題というものが増えてきているのだ。 医療の世界も、また然りのようである。本書に登場する12人。大学病院の運営に経営的な視点を持ち込み黒字化を果たした男、Aiという死亡時の画像診断で死因究明の仕組みを変

『ローマ法王に米を食べさせた男』 -限界集落の戦略PR 書影

社会 / ビジネス

『ローマ法王に米を食べさせた男』 -限界集落の戦略PR

先日、家でテレビを付けていたら、東大童貞男とAV女優が一日限定でルームシェアをするという番組がOAされており、思わず見入ってしまった。偏差値の世界では天下無敵の東大生が、AV女優に手玉に取られていくプロセスは、なかなか見応えがあり、放送後もずいぶんと話題になっていた。 番組名が「ミズトアブラハイム」という名前であることを後から知ったのだが、水と油のように対極

『「ガード下」の誕生―鉄道と都市の近代史』 新刊ちょい読み 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『「ガード下」の誕生―鉄道と都市の近代史』 新刊ちょい読み

これまでにも ダムマニア だとか 団地団 だとか、いろいろ見てきたのだが、「 ガード下学会 」なるものまで存在するとは、知らなかった。 本書の著者が、その「ガード下学会」の一員。普段からさまざまなガード下を訪ね歩き、「あの現し(あらわし)、いいね〜」などと熱く語り合っているそうだ。ちなみに「現し」とは、本来化粧仕上げするところを、あえて化粧仕上げせずに、下地