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新刊超速レビュー

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292記事

『考えて生きる 合理性と好奇心を併せもつ』 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『考えて生きる 合理性と好奇心を併せもつ』

人は本来、自分自身が成長したいという願望がある。それが学習でも仕事でも、一生に打ち込めるライフワークを見つければまだいい。ただ目指すべきロールモデルとなる人が、まわりにいないのでないか。 たとえば貴方が会社員であれば、友人は同じく会社員であることが多い。似たような環境、似たような考え方であることも多いし、本当の意味で刺激的な人と出会うのは少ないだろう。その方

あの ”THE わきまえない女” 谷口真由美の大問題作!『おっさんの掟:「大阪のおばちゃん」が見た日本ラグビー協会「失敗の本質」』 書影

社会 / 新刊超速レビュー

あの ”THE わきまえない女” 谷口真由美の大問題作!『おっさんの掟:「大阪のおばちゃん」が見た日本ラグビー協会「失敗の本質」』

ヒョウ柄の似合うおばちゃん、 谷口真由美 さんをご存じだろうか。日曜の朝に放映されている「サンデーモーニング」(TBS系)でコメンテーターをしておられるのをご覧になった方もおられるだろう。厳しい意見をバシッと述べられるので、恐ろしい人だと感じている人が多いかもしれない。無理もない。じつは、私もお目にかかる前まではそう思っていた。しかし、その実態はまったく違う

『百田尚樹の新・相対性理論』 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『百田尚樹の新・相対性理論』

著者は放送作家であり、『永遠の0』(累計400万部)や『海賊と呼ばれた男』(累計450万部)などを手がける小説家だ。タイトルに相対性理論とあるように、本書では新たな時間の概念について考察している。 その特徴は「時間」を全ての基準に置き、社会を「時間の売買」で成り立っていると捉える点だ。人は赤ちゃんとして生まれた瞬間から時間を与えられ、時間を失った瞬間に死に

『AとZ アンリアレイジのファッション』新刊超速レビュー 書影

アート・スポーツ / 人物

『AとZ アンリアレイジのファッション』新刊超速レビュー

ファッションが突然、僕を襲った。それまでにない感覚だった。 「ファッションには伝える力がある。そして伝わる力がある。 服は言葉を持つ」。そんなことを考えたことはかつて一度も なかった。 アンリアレイジのデザイナーである森永邦彦が、ファッションの原点だと語るのは、予備校で絶大な人気を誇ったカリスマの西谷昇二先生に見せられた一着の服だという。『アバウト・ア・ガー

真打ち登場!テレビを見るならこれを読め『新型コロナウイルスを制圧する』 書影

サイエンス / 医学・心理学

真打ち登場!テレビを見るならこれを読め『新型コロナウイルスを制圧する』

「待ってましたっ!」思わず声を掛けたくなる1冊だ。ウイルス学の泰斗中の泰斗、東京大学医科学研究所教授の河岡義裕教授による新型コロナウイルスの解説書である。ただし、最初に書いておく。この本は、新型コロナウイルス感染症がどう制圧されていくかを示す預言の書などではないということを。 新型コロナウイルスとはどういうウイルスなのか、現状で何がわかっていて何がわかってい

バイリンガル・アート情報紙『ON BEAT』 書影

アート・スポーツ / 新刊超速レビュー

バイリンガル・アート情報紙『ON BEAT』

本書は最先端のアートや展示など、世界への発信にフォーカスした美術情報誌だ。 vol.11となる今回では、森美術館で来場者数60万人以上を記録した塩田千春の展示会と、アートにおけるブロックチェーンの特集。また元サッカー日本代表の中田英寿による紀行や、メディアアーティスト落合陽一による新連載がスタートしている。 なにより特筆すべきは和英併記で、全項目に英文が記載

悲劇のランナーが遺したことば『円谷幸吉 命の手紙』 書影

人物 / 新刊超速レビュー

悲劇のランナーが遺したことば『円谷幸吉 命の手紙』

円谷幸吉 、ある年齢以上の人にとっては決して忘れることのない名前だ。東京オリンピックのマラソン、二位で国立競技場に戻ってくるが、イギリスの ヒートリー に抜かれ惜しくも三位に。1968年のメキシコオリンピックを目指すが、その年の1月、両刃のカミソリで頸動脈を切って自殺する。 父上様、母上様、三日とろろ美味しゆうございました。 干し柿、餅も美味しゆうございまし

信じられないけれど奇跡ではない ”みんなの学校” 『「ふつうの子」なんて、どこにもいない』 書影

人物 / 社会

信じられないけれど奇跡ではない ”みんなの学校” 『「ふつうの子」なんて、どこにもいない』

『みんなの学校』をご存じだろうか?「ふつう」の公立小学校、 大阪市立大空小学校 のユニークな取り組みを紹介したドキュメンタリーのタイトルである。最初は2013年に 関西テレビのドキュメンタリー として放送され、2年後には 同名の映画 にもなった。 2006年に設立された大空小学校の初代校長・木村泰子は「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」ことに全力

郡司芽久の『キリン解剖記』は研究の真骨頂だ! 書影

サイエンス / 新刊超速レビュー

郡司芽久の『キリン解剖記』は研究の真骨頂だ!

どうしてもアマゾンで本を買うことが多いが、やはり本屋さんへもでかけねばならない。いきなりこの本が目に飛び込んできた。はぁ?『キリン解剖記』?? なんじゃそら。経験上、この手の本はあたりはずれが大きい。いったい誰が書いているのかと著者紹介を見ると、なんと女性の写真が… 郡司芽久、きっと「ぐんじナントカひさ」という名前だと思ったのに「ぐんじめぐ」らしい。キリンの

「『こわいもの知らずの病理学講義』につまずいた人、必読!」ってどういう意味やねん!  『おしゃべりながんの図鑑 病理学から見たわかりやすいがんの話』 書影

医学・心理学 / 新刊超速レビュー

「『こわいもの知らずの病理学講義』につまずいた人、必読!」ってどういう意味やねん!  『おしゃべりながんの図鑑 病理学から見たわかりやすいがんの話』

『こわいもの知らずの病理学』(略称『こわ病』)で一発あてたので、調子をこいて病理学シリーズの本をだしました!という訳では決してない。だいたい、自分の本とちゃうし。 かといって関係がないかというとそうでもない。『なかのぐら対談』として、わたしと著者の小倉先生との対談が二ヶ所に載っている。念のために言っておくが、対談は印税制ではなくて謝金制である。だから、この本

『苦しかったときの話をしようか』新刊超速レビュー 書影

ビジネス / 新刊超速レビュー

『苦しかったときの話をしようか』新刊超速レビュー

事業縮小により会社を退職し、4月から求職活動中の自分にとって、『 苦しかったときの話をしようか 』というタイトルにはとても心惹かれるものがあった。どんな内容か確認もせずに買ったところ、これが素晴らしい本だったので紹介したい。 仕事がうまくいかず、自己評価が極端に低くなっている人や、後ろ向きな仕事をさせられて、自分自身の存在価値を疑う状況に追い込まれている人に

では、あの犠牲とは何だったのか?『生かされなかった八甲田山の悲劇』 書影

事件・事故 / 日本史

では、あの犠牲とは何だったのか?『生かされなかった八甲田山の悲劇』

八甲田山雪中行軍遭難事故――日露戦争を前にした訓練で、厳冬期の青森県八甲田山麓に入った陸軍歩兵第五連隊が遭難。199人もの死者を出した、世界最大級の山岳遭難事故である。この事故が100年以上経つ現在も広く知られているのは、新田次郎の小説『八甲田山死の彷徨』によるところが大きい。 だが、それはあくまで「小説」であって、史実ばかりではない。実際の雪中行軍は、どの

『こころ傷んでたえがたき日に』村上春樹もそこにいた 書影

人物 / 新刊超速レビュー

『こころ傷んでたえがたき日に』村上春樹もそこにいた

ありふれた日常も描き方によっては人を惹きつけることを、本書に収められた22編は認識させてくれる。 主役の大半は市井の人々だ。風呂無しアパートにひとり住み、決まった時間に決まったことを日々こなす老人、公園のベンチに座っているタンクトップ姿の中年、新聞配達の男性。そこには大文字で語られるような出来事はなく映るが、一皮むけば我々が想像しないような苦悩も、喜びも転が

『死ぬこと以外かすり傷』新刊超速レビュー 書影

ビジネス / 新刊超速レビュー

『死ぬこと以外かすり傷』新刊超速レビュー

今日発売した本を仕事帰りに購入し、帰りの電車で貪るように一気に読んで、いまこの原稿を書いている。久しぶりにここまで熱狂しながらビジネス書を読んだような気がする。この本は予約の段階でamazonの総合ランキングで1位を取っていた。そのせいなのか発売日なのに書店にあった本はなぜかすべて2刷だった。それもそのはず、この本は発売日前で4刷りが決まっており、すでに3.

『県都物語』新刊超速レビュー 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『県都物語』新刊超速レビュー

駅前、繁華街などのエリア単位、あるいは個別の建物やお店といった単位の個性ならば目につきやすい。一方でもっと大きなレベル、都市のデザインの個性となると、なんとなく歩くだけでは見えてこないもの。仕事で月に1、2回国内出張に出かけるが、オフィスの密集する中核都市のようなところほどかえって特徴が掴みづらく、一見すると新鮮さに欠ける感じがする。 本書は都市計画の第一人

『ラーメンを科学する』つけ麺はなぜ「ぬるい」のか 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『ラーメンを科学する』つけ麺はなぜ「ぬるい」のか

いまや国民食となったラーメン。多くの人が、一度は病みつきになったラーメンがあるだろう。なぜ我々はそのラーメにはまったのか。麺の食感か、スープのうま味か、匂いか。なんとなく好きなのかもしれないが、そこにはおそらく本人も自覚していない理由があるだろう そうなのだ。あのラーメン店に行列ができるのも、飲み会の帰りにラーメンを食べたくなるのも理由があるのだ。本書はその

『文春にバレない密会の方法』サラリーマンの護身術 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『文春にバレない密会の方法』サラリーマンの護身術

大型書店のレジ前に本書が置かれており、不覚にも手に取ってしまった。児童書を買うのに並んでいたはずなのだが。 「文春にバレない」。政治家も芸能人もアスリートも、ことごとくバレてしまっている今、「文春にバレない」は「誰にも知られない」と同義だろう。知りたいではないか、そんな術。 「いや、あんた、一般人だから別に文春に狙われないだろ」と多くの人は突っ込むだろうが、

『無冠の男』マグロを釣らない松方弘樹 書影

人物 / 新刊超速レビュー

『無冠の男』マグロを釣らない松方弘樹

3月14日に多臓器不全で亡くなった俳優の渡瀬恒彦は最近では『おみやさん』や『タクシードライバーの推理日誌』などで柔らかい印象を視聴者に与えていたが、「芸能界喧嘩最強」とも噂された。実際、かつて『仁義なき戦い』シリーズで見せたギラつきぶりには思わず震えてしまう怖さがあった。その『仁義』には名優が多く出ているが、中でも怪演が光ったのが、1月に死去した松方弘樹だろ

『伝えることから始めよう』新刊超速レビュー 書影

ビジネス / 新刊超速レビュー

『伝えることから始めよう』新刊超速レビュー

とにかくこの本の存在をはやく多くの人に知ってほしい!その想いと勢いだけでこのレビューを書いている。こんなに読んでいてワクワクする経営者の本を読んだのはスティーブ・ジョブズの自伝以来はじめてかもしれない。この本を読んだとき、松下幸之助の『道をひらく』を思い浮かべた。この本はそれと同じくらい、後世まで名著として語り継がれるべき本だと思う。とにかく心を揺さぶられる

年の初めのウンだめし『タイムマシンで戻りたい』 書影

社会 / 新刊超速レビュー

年の初めのウンだめし『タイムマシンで戻りたい』

大きな声では言えないけれど、誰もがみんな疵を持つ。ああ、こんなエピソード、こんな記憶。 もしこの体験が無い人は幸いである。できればこの先、一生、味わうことの無からんことを。 だが、人間の尊厳をかけた戦いに敗れた時、人はまた一つ大きくなるのか。いや、一皮むけて違う人生に踏み出すきっかけになるかもしれない。 私の場合、更年期障害のひとつだったのではないか、と推測

『闘いいまだ終わらず 現代浪華遊侠伝・川口和秀』 書影

社会 / 事件・事故

『闘いいまだ終わらず 現代浪華遊侠伝・川口和秀』

新年早々に上映が開始され、連日満員御礼など大きな反響を巻き起こしたドキュメンタリー映画 『ヤクザと憲法』 (内藤順の レビュー )。昨年3月に東海テレビで放映された番組の映画版である同作は、実在するヤクザ組織に長期密着し、彼らの日常を映し出したことで話題を呼んだ。 取材に応じた指定暴力団「二代目東組二代目清勇会」。そのトップである川口和秀会長は、未決拘留も含

『ORIGINALS』新刊超速レビュー 書影

ビジネス / 新刊超速レビュー

『ORIGINALS』新刊超速レビュー

営業先の書店でみかけて、中身も見ずに衝動買いした本が今年のベスト級によい本だったので紹介したい。(今年のベストは 以前レビューした『サーチ・インサイド・ユアセルフ』 で決まりなので、それに次ぐ素晴らしい本である。)この本のテーマは「ORIGINAL」である。オリジナルとは * orig・i・nal(形容詞) 何かが生じたり、進展したり、派生したりする、発端や

『昭和芸人 七人の最期』舞台が終わっても、人生は続く 書影

人物 / 新刊超速レビュー

『昭和芸人 七人の最期』舞台が終わっても、人生は続く

登った山が高ければ高いほど、下るのは大変だ。一世を風靡した芸人たちにとっても、栄光が去った後の人生は長い。 喜劇王として歴史に名を残したエノケンこと榎本健一。人気に陰りが出た頃、病気で片足を失い、芸風であった軽やかな動きが舞台では見られなくなる。「同情されたらおしまい」とぼやき続けた彼だが、晩年のエノケンに向けられたのは笑いでなく憐憫だった。 エノケンをライ

『中谷宇吉郎 雪を作る話』新刊超速レビュー 書影

サイエンス / 生物・自然

『中谷宇吉郎 雪を作る話』新刊超速レビュー

世界初の人工雪の製作に成功し、低温科学の分野で大きな業績を残した中谷宇吉郎は、物理学者寺田寅彦の弟子であり、研究でも随筆においても強く影響を受けた。本書は著者の科学エッセイ14篇を収録しており、どの文章にも詩的な表現とユーモアがふんだんに散りばめられ、純粋な科学のおもしろさがじわじわと伝わってくる。 冷えきったガラス板を天にかざし、降り落ちる雪を受け取っては

『救命センター カルテの向こう側』救命医療30年の大ベテランが命のあり方を問う 書影

医学・心理学 / 新刊超速レビュー

『救命センター カルテの向こう側』救命医療30年の大ベテランが命のあり方を問う

『救命センター』シリーズは、スタートからもう何年になるのだろうと、書庫から浜辺先生のデビュー作『こちら救命センター』を引っ張り出してみた。単行本の発行が1990年だから25年も経つのか。都立墨東病院に救命救急センターができ、先生が赴任したのが85年。救命救急医歴はなんと30年の大ベテランだ。今では立派な部長先生となっている。 このシリーズも本書で5巻目。今と

『今すぐ読みたい!10代のためのYAブックガイド150!』 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『今すぐ読みたい!10代のためのYAブックガイド150!』

読書は冒険!-ひこ・田中 きみも本当は本好きかもしれない。-金原瑞人 監修人ふたりが強く宣言する。 本を読む人が減っている、と巷間言われている。でもみんな、いつもスマホをのぞいてはメールやSNSで文字を読んでいるじゃないか。もしかしたら50年前より現代の方が文字に馴染んでいる時代になのかもしれない。 いちばん本が読めるのは10代。多分、異論はないと思う。この

『トヨタの自工程完結』新刊超速レビュー 書影

ビジネス / 新刊超速レビュー

『トヨタの自工程完結』新刊超速レビュー

『トヨタの自工程完結』というタイトルを見ただけでは、なんのことだかさっぱりわからないと思う。この本を本屋で最初に見たとき、トヨタ・工程というところを見ただけで、なんとなく生産管理やカイゼン関連の本なんだろうなと思い、自分には関係ないからと、本を手にとることはなかった。きっと多くの人も同じように感じているのではないかと思う。 でも待ってほしい。この本は生産管理

『まちの本屋』新刊超速レビュー 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『まちの本屋』新刊超速レビュー

あまりにおもしろかったので一気に読んでしまった。この本に書店員の矜持というものをみた。この本は現役の書店員にとって、宝物といってもいい1冊だろう。だからこそ、まずは多くの書店員に読んで欲しい。まちの本屋でもここまでのことができるのか!という驚きとともに、自分たちにもまだまだできることがある。そう思わせてくれる本だからだ。たくさんの書店員がこの本を読むことで、

『スポーツアナウンサー』ことばが武器のアスリート 書影

アート・スポーツ / 新刊超速レビュー

『スポーツアナウンサー』ことばが武器のアスリート

かつてスポーツ中継の花形だった実況アナウンサーたち。映像技術が進化し、観る人の情報源が「耳」から「目」へと移っていくにつれて彼らの存在感は薄まっていったように思える。 だが実態はむしろ逆で、視聴者を惹きつけるうえでの重要性は増してきているという。解説者とのかけ合い、ディレクターとの意思疎通、試合前の取材といった、実況以外の領域における役割が時代とともに広がっ

世界の320万人が“いいね!”した『AMAZING KYOTO 』 書影

アート・スポーツ / 民俗・風俗

世界の320万人が“いいね!”した『AMAZING KYOTO 』

表紙の帯をはずせば、平安貴族の旅装束から女性の口元が覗く。 この写真は葵祭、祇園祭とともに知られる京都三大祭りのひとつ「時代祭」のシーンである。時代祭とは京都御所から出発し、山国隊の奏する笛、太鼓の音色を先頭に約2,000名・約2キロにわたる行列をなし平安神宮を目指す伝統行事だ。常盤御前、巴御前、出雲の阿国など麗しい姿もあり、京都の歴史をしのばせる。 本書は

『シンプルに考える』新刊超速レビュー 書影

ビジネス / 新刊超速レビュー

『シンプルに考える』新刊超速レビュー

発売を心待ちにしていた本がとうとう発売された。LINEのCEOだった森川亮さんの『シンプルに考える』である。期待していた通りおもしろい経営書だったので、ぜひ紹介したい。この本は森川さんがLINEをどのように経営してきたのかを綴った本である。 森川さんの経営手法はないないづくしでとても異質だ。 「戦わない」 「ビジョンはいらない」 「計画はいらない」 「情報共

『原子・原子核・原子力-わたしが講義で伝えたかったこと』 書影

サイエンス / 新刊超速レビュー

『原子・原子核・原子力-わたしが講義で伝えたかったこと』

さすがは 山本義隆 、と唸るしかない一冊だ。これが予備校での講演録だというから恐れ入る。原子とは何か、原子核とは何か、が、アリストテレスにはじまり、発見の歴史的経緯を追いながら丁寧に説明されていく。多少の数学と物理の知識は必要かもしれないが、古典力学から説き起こされる原子や原子核の話は直感的に捕らえやすく、決して難しくない。 そして、最後は原子力について。核

マンガ界の底上げ『荒木飛呂彦の漫画術』 書影

教養・雑学 / アート・スポーツ

マンガ界の底上げ『荒木飛呂彦の漫画術』

1980年代、週間少年ジャンプは『ドラゴンボール』、『キャプテン翼』、『聖闘士星矢』、『キン肉マン』など黄金タイトルが並んでいた。その中で『ジョジョの奇妙な冒険』は異色の漫画に思えた。しかし十数年の時を経て、それは大きな間違いだと気づいた。著者の荒木飛呂彦は連載当時から王道漫画を描いていたのだ。 本書は全く人気が衰えることのない長期連載漫画『ジョジョの奇妙な

『広辞苑の中の掘り出し日本語』新刊超速レビュー 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『広辞苑の中の掘り出し日本語』新刊超速レビュー

「送別会で『へへやか』に生きて、『ほたえじにたい』と挨拶したら、一同『だあ』って感じでしたよ」 日本で生まれ育ち30年以上経つが、「へへやか」など使ったことがない。へへやかは「のんびりと時日をすごすさま」、「ほたえじに」とは「遊び暮らして死ぬこと。酔生夢死すること」。「だあ」は「あきれたりして二の句が継げないこと」や「死ぬときの叫び声。また死ぬこと」である。

『美貌格差』生まれつき不平等の経済学 書影

アート・スポーツ / ビジネス

『美貌格差』生まれつき不平等の経済学

現代社会において、親の年収、生まれ持っての美貌、また育つ環境など本人の努力では埋められない格差は確実に存在する。 それでも生き方の自由は保持されており、美貌を持つ人がさらに戦略を持って生きるのも自由だし、反対に美貌を持たざる人が徒手空拳的に人生に臨もうが、生き方自体は(程度によるが)否定はされず自由に選択できるといえる。 よく「ブサイクは意外と性格が悪いよ」

『宮脇檀の住宅設計 カラー・改訂版』 書影

アート・スポーツ / 社会

『宮脇檀の住宅設計 カラー・改訂版』

一戸一戸は住み手の欲望を満たすべく、あらゆるメーカーの部材と部品の満艦飾となって妊を競い、隣家の日照を無視せざるを得ない狭小敷地に法を犯していっぱいに作り、4mに満たない道路ギリギリに、コストが安いというだけで味気ないブロック塀を立て列ね、ミニ開発と称する倭小住宅が人びとの持家意識にこびてのさばり、公園も緑もほとんどなく、子供たちは狭い道いっぱいに走り去る車

あなたも絶対欲しくなる! 『スター・ウォーズ英和辞典 ジェダイ入門者編』新刊超速レビュー 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

あなたも絶対欲しくなる! 『スター・ウォーズ英和辞典 ジェダイ入門者編』新刊超速レビュー

HONZ のレビュアーをしていると、ありがたいことに、あちこちから献本をしていただくことがある。できれば、全部読んで、できるかぎり宣伝に努めたいのではあるが、そうもいかない。パラパラっとめくって、ごめんなさい、してしまうこともある。 しかし、この本は違う。おもわず、これはええわぁ~と言い続けながら、最後まで一気に目を通してしまった。年末のクソ忙しい時期にこん

『元素変換』 書影

サイエンス / 新刊超速レビュー

『元素変換』

この夏、核融合研究の取材のため、浜松ホトニクス開発本部大出力レーザー開発部の菅博文部長にお目にかかったときのことである。 成毛さん、核融合も面白いですけど、元素変換も面白いですよ と、おっしゃった。はっ?元素変換!? 核融合だけでも未来の夢の技術というイメージだったのだが、元素変換となると、夢というよりもオカルトっぽい感じがする。ニュートンも研究していたとい

『友達の数で寿命は決まる』新刊超速レビュー 書影

医学・心理学 / 新刊超速レビュー

『友達の数で寿命は決まる』新刊超速レビュー

『友達の数で寿命は決まる』とは、なんとも気になるタイトルではないか。友達が少ない私のような人間は長生きができないのか?そんな不安からこの本を手にとった。どうやら人間関係というのは、人々が思っている以上に健康に大きな影響を与えているようだ。 今年ブームとなったアドラーは「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言していた。対人関係は悩みだけでなく、人の寿

『無名の人生』新刊超速レビュー 書影

新刊超速レビュー

『無名の人生』新刊超速レビュー

「江戸時代の庶民って実はみんなハッピーだったんだよね」とマルクス主義者にドロップキックをかました名著『逝きし世の面影』。著者の渡辺京二氏の思想が詰まった幸福論が本書だ。 帯は強烈だ。 「成功」「出世」「自己実現」などくだらない とはいえ、本書自体が自己啓発書にしか映らないし、多くの著作を出し、和辻哲郎文化賞や毎日出版文化賞を受賞した人物に「成功などくだらない