『資本主義が嫌いな人のための経済学』新刊ちょい読み
出版社/メーカー: NTT出版 売れ線を狙った邦題だなというのが第一印象か。帯には「ヤバクない経済学!」ともある。この時点で『ヤバい経済学』を意識しすぎて、やばさはプンプンなんだが、原題は「FILTHY LUCRE Economics for People Who Hate Capitalism(不正利得-資本主義が嫌いな人のための経済学)」。実は、ほぼ原題
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出版社/メーカー: NTT出版 売れ線を狙った邦題だなというのが第一印象か。帯には「ヤバクない経済学!」ともある。この時点で『ヤバい経済学』を意識しすぎて、やばさはプンプンなんだが、原題は「FILTHY LUCRE Economics for People Who Hate Capitalism(不正利得-資本主義が嫌いな人のための経済学)」。実は、ほぼ原題

一口にビジネスマンと言っても、最近ではさまざまなワークスタイルを見ることができる。いわゆる会社勤めだけを見ても、フレックス勤務や在宅勤務というものがあるし、フリーランスや起業という働き方もすっかり定着してきた。 とりわけその中でも注目を集めているのが、都市ノマドというスタイルであるだろう。昨今のインフラの充実ぶりを背景に、MacBook AirやiPadでク

資生堂の初代社長福原信三についての学術研究に肉付けした本だ。著者は本書の原型となる論文で2010年に博士号を取得している。そのため読み物としては情報量が多すぎるきらいがあるのだが、それがまた本書の魅力にもなっている。そもそも資生堂は信三の父親である福原有信が明治5年(1872)に創業した薬局だった。有信は幕府医学所から大学東校(現在の東大医学部)に進んだ俊英

本を読んでいて気持ちが悪くなったのは、久しぶりだ。東日本震災では直後に強盗や暴動を起こさない日本人の行儀の良さが世界のメディアに取り上げられ、評価された。しかし、その裏側では隙を狙ったブローカーたちが獲物を狙っていたのだ。3月中旬、とあるリフォーム会社が求人広告を出していた、それは東北で震災被害を受けた住宅へのリフォーム営業の求人であった。家はリフォームする

画期的なフレームワークを軸にビジネスモデルを生み出すために創られた本書、1年半前越しで日本語版が出版された。オープンイノベーションだったり、本好きにはおなじみのロングテール、フリーミアムなど、ちょっと昔に話題になったビジネスモデルをイラストとフレームワークをうまく使って描かれている。動画を見てもらえば、よくわかる。 (フレームワークをダウンロードしたい方は

「デザイン」と聞くと、 IDEO や フロッグデザイン を思い出す。いつからだろう?「ビジネスではデザインが重要」という話を聞くようになったのは。「デザイン」と聞くと以前は服や文房具やコカコーラのビンをイメージしたが、「ビジネスにおいてデザイン思考が重要です」と言う時の「デザイン」は、ちょっと違う印象になる。本書が扱う「デザイン」も広い意味をもっていそうだ。

本書の物語はサブプライムローンの裏で大儲けした人々に迫った傑作『 世紀の空売り 』のために行ったインタビューを振り返るところから始まる。「物語」とは言っても、本書は当然ノンフィクションだ。統計だらけのスカウト戦略だろうが、CDS、CDO等の金融用語が飛び交うサブプライムローンだろうが、ヨーロッパの国家財政危機だろうが、この男の手に掛かれば目の離せない一級の物

しまった。完全に食わず嫌いだった。この言葉について、もっと早く知っておくべきだった・・・ 本書は今、注目を集めつつある「ゲーミフィケーション」の何たるかを説明した一冊。ちなみに、ゲーミフィケーションとは「ゲームの要素をゲーム以外のものに使う」ということ。ゲーム以外のことに使うのだから、ゲームの話ではない。僕はそこを大きく見誤っていた。 いったいゲームのどのよ

一見、ビジネス書っぽいタイトルが付いているのだが、いわゆるマイクロビジネスをテーマとした本ではなく、これからの時代を生き抜くための思考の原理原則が描かれている一冊。問われているのは、わたしたちの生活、社会がこれまでの延長線上でやっていけるのか、否かということだ。 著者はいわゆる小商いの事例として、昭和30年に商店街によく見られた帽子屋の例を取り上げる。当時、

毎年、成人式の頃をピークに「最近の若者は・・・」といった議論が、どこからともなく湧いてくる。ステレオタイプに若者を批判する者が現れたかと思うと、どこをどう間違えたか「最近の若者」という落書きは古代エジプトの壁画にも書かれていたらしいなど蘊蓄まで披露されたりする。さぞや、おいしい肴なのだろう。 孫正義という人物が語られる議論というのも、この「最近の若者」論に近

平野太呂の写真集である。平野太呂を知っているひとは雑誌「フイナム」を読んでいるような鋭角なひとであろう。鋭角と聞いて、もしかすると父上は平野甲賀ではないかと思ったひとは重度の本マニアである。ともあれ、この写真集に登場するのは細野晴臣、横尾忠則、フードディレクター野村友里、DJクボタタケシ、マスタークラフツマン西條賢など14人のクリエータたちだ。クリエーターは

本書を「ちょい読み」で紹介するには気が引けるのだが、まだ丸ごと一冊読み終わっていないので、年末年始用に速報しておきたい。本書は今年最後のおススメ本になるかもしれない。それも飛び切りのおススメ本なのだ。山内・横井・宮本・荒川など魅力的な登場人物、それぞれのゲームタイトルとゲーム機のビジネス・ディテール、セレンディピティと戦略。素晴らしいビジネスケース・スタディ

だだっぴろい風景を見るとなんだかスーッとするのは、きっと私だけじゃないだろう。空の写真を撮るのが趣味、という人もけっこういる。山登りが趣味とか、夜景が好きとか海が好きとか、そういうものにも同じテイストが含まれているに違いない。空を飛びたいというのは究極だ。この大空に、翼を広げ、飛んでいきたいよ。今では当たりまえに乗っている飛行機だけど、そこに至るまでに多くの
昨年の夏、伊勢神宮へ参拝したときのことだ。神宮のホームページに書かれているように、五十鈴川の清流にかかる宇治橋を渡ると参道は深い森につつまれ、静かで神々しい空気に包まれるはずだった。日本人はもちろん、欧米人も厳かな面持ちで歩いているそのど真ん中をかきわけて、大勢で腕を組み、わめきながらのし歩く中国人観光客たちがあらわれた。久しぶりに頭に血がのぼった一瞬だった
出版社/メーカー: 河出書房新社 メディア: 単行本 学生時代を思い出すと、「なぜあいつが」という思いをした経験は誰もがあるはずだ。成績は学年でも一桁の順位だったのに入試に失敗したり、部活動で練習試合では抜群の動きを見せるのに公式戦ではいまいちだった友人や知人が周りにいただろう。今でも周囲を見渡せが、「なぜあいつが」はいるに違いない。万全の準備をして問題ない

私事で恐縮だが、順調であれば来年の春に父親になる予定だ。最近は子供の名前を考えたり、将来どういった人間になってほしいか人並みに考えたりもしてしまう。それでも、最終的にはなるようにしかならないと思いつつ、キラリと何か1つでも輝けるもの持ってもらえたらと密かに期待したりもする。本書はそういった私の子育て哲学を後押ししてくれる一冊だ。 今、20~30代の多くは自分

2011年10月5日、アップル社の会長スティーブ・ジョブズが他界した。 ジョブズは自身の死を予測し、伝記作家ウォルターアイザックに生前から「内容に文句を言わないから伝記を作成してほしい」と依頼しており、本書はインタビュー嫌いな著者の唯一の公認本となった。10月24日に世界同時出版されたこの本には、ジョブズの強さ/弱さを含めた生の声が詰まっている。 私は大型



あらゆる業界のビジネスマンにオススメできる本だ。本書は、副題にあるとおり日本の「おバカ規制」を次々と紹介する。本書を通して筆者が主張するのは、日本は規制によってがんじがらめにされており、困ったことがあちこちで起きているということ。しかし、本書を読んで「日本の役人・政治家はケシカランな」という感想を抱くだけではもったいなさ過ぎる。これら「おバカ規制」の裏には未

先週、日立製作所と三菱重工業の経営統合というニュースを聞いて、驚いた方も多いだろう。結果的に、誤報となってしまったことに再び驚いた方も多いだろう。インターネットが普及した今、記者達が血眼になって追う特ダネに新聞社やテレビ局が経営資源をこれまでと同じく投資する意味があるのかと疑問を持つ人も少なくないはずだ。調査報道や背景を深堀する解説記事を増やすべきだという議

地震後に刊行されたエネルギー関連本で一番のオススメ。本書のタイトルに騙されてはいけない、本書の凄みはエネルギー論争の盲点を突くことではなく、人類とエネルギーの歴史を100ページ程にまとめていることだ。これだけ質の高い情報を得るのに777円は安すぎる。 本書の後半に書かれている政策提言の詳細は他のブログにお任せする( http://goo.gl/OTUhe )

石原都知事は東北大震災について「日本に対する天罰だ」と言い放って顰蹙を買った。あまり知られていないことだが、都知事は名古屋の減税党を引き合いにだしながら、財政破綻しつつある国であるにも関わらず、国民はまったく理解していない、それゆえに天罰が下ってもしかたがないと言っていたのだ。 『国債クラッシュ』は日本にその本物の天罰が下るプロセスを解説した本だ。すなわち国
世界一大きな問題のシンプルな解き方――私が貧困解決の現場で学んだこと 1日の稼ぎが1ドル未満の人たちのうち8億人は、その稼ぎのほとんどを1エーカー(1辺約64メートルの正方形)の農場から得ている。その農場も4つか5つの小さな区画に分散している。その小さな農場から家族(約10人)を養わなければいけない。比較までに、農地面積が少ないといわれている日本の農家ですら

エネルギー問題に興味ある人は本書を手元においておいた方がいい。これ一冊さえもっていれば統計データを基にした全体像の把握ができ、その辺のエセ専門家に騙されない。この種の英語本は多いのだが、日本語版でこれほどまで整理されている本はあまり見たことがない。 データだけでなく各資源が生成される仕組みを解説しているのも良い。石油・ガス・石炭・ウランなどがどのように形成さ

戦略コンサルタントにとっては「いまさら」感があるかもしれないが、図解表現の基本をウォールストリートジャーナルのグラフィック部門の責任者が解説した本だ。基本だから、いまウケている、すなわちすぐに古臭く見えてしまうようなテクニックは紹介されていない。WSJだから、USA Today的なフルカラーの図解も扱っていない。 たとえば円グラフの項では、パイの一部分を切り


黒船の圧力で日本が開港したのが1859年。当時の日本人貿易商は、外国銀行にたっぷりマージンをとられ、また外国海運会社に運賃を決められと甘い汁はほとんど外国に吸い取られていた。それではいかんと、大隈重信や松方正義たち明治政府が国策として日本人による貿易業務・金融業務・海運業務を推進。それに呼応するかたちで日本人の直貿易商が誕生し、生糸・茶・雑貨・陶器・古美術な
むさぼるように、本を読んでいた2,3年前、起業家の成功ストーリーや、冒険家の探検記、歴史的偉人の伝記をよく読んでいた。自分を重なり合わせて、自分も追体験して、あたかもそのような人生を送るのだと、一時的なアファーメーション状態を日々過ごしていた。ある意味、こういう著書を読み続けるのは、麻薬のようであり、実際には自分の行動を変えない限りは何も変化しないことには、

1994年、アフリカの小国ルワンダで民族対立が発生し、総人口780万人のうち80万人以上が100日間のうちに虐殺され、210万人が国外へ流出した。しかし、2000年に現在のカガメ大統領が就任すると、一転して急速な経済復興を始めたのである。いまやIT立国をめざし、アフリカのシンガポールとも呼ばれるルワンダ復興の秘密はどこにあったのだろう。 『アフリカ』の著者で

こういう自己啓発臭がする本はほとんど読まないが、宮崎哲弥だか宮台真司がラジオで「これは勝ち組の本だ」と叫んでいたので少し前に気になって購入。現状よりダウンシフトできるってことは確かに「勝っている」人だろう。現代はダウンシフトできないひとをどうするかが問題なわけだし、ある意味、贅沢な話ともいえる。原発問題で「これからはダウンシフト」とか言っている人が増えている


史上最多の米機密文書がウィキリークスと欧米マスメディア連合によって2010年末に一斉公表された。世界180ヶ国にある約280の大使館・領事館で書かれた合計25万通に及ぶアメリカ国務省の内部文書だ。質の高い文書の中には、ウォッカに煽られたディナーや、独裁者の会合、サウジアラビアのセックス・パーティーの描写まであり、世界を震撼させた。チュニジアの米大使の文書(同

トルストイは『アンナ・カレーニナ』の冒頭で「幸福な家庭は皆同じように似ているが、不幸な家庭はそれぞれにその不幸のさまを異にしているものだ。」だといった。 ザッカーバーグとフェイスブックは、古(いにしえ)の覇者、ビル・ゲイツとマイクロソフト、スティーブ・ジョブスとアップルの相似形である。中流以上の家庭に育ち、見てくれをまったく構わないプログラミングの天才。不遜
22年勤めた事務所を辞めて独立し、二足の草鞋の替えのほうだった書評が本職となって3年が経った。最初の年、依頼された仕事はできるだけ引き受けることにした。専門学校の講師をしたり、通信講座の添削や小説のプロットを考えたり、個人史をまとめるのを手伝ったりもした。書評もメインのノンフィクションだけでなく、いろいろなものを紹介した。自信をもって言えるのは、全部間違いな

日本人の90%に英語は不要である。極論だと思われるかもしれない。しかし、逆に言うと日本人の10%は英語が必要なのだという意味である。10%とは1270万人であり、東京都の人口とほぼ同数だ。 外務省の海外在留邦人統計によれば、3か月以上外国に滞在している長期滞在者数は2009年時点で76万人だ。ちなみに非英語圏の代表である中国には12万7000人、ブラジル6万

iPS細胞のネーミングのアイディアは実はiPodからインスパイアを受けたとiPS細胞の第一人者の山中さんは言っている。そんな身近なことから、いざノーベル賞級の大発見まで、いったい科学者という人たちは何を考えているのか?2009年にノーベル物理賞を受賞した益川敏英さんとiPS細胞の第一人者である山中伸弥さんが等身大で対談している一冊。 対談で最初から最後まで終
本書を読むまで、「美少女図鑑」を知らなかった自分自身は「東京人」となってしまった疎外感すら味わった。某R社をはじめとし、フリーペーパーの質の悪さや景観を崩すラック配置には常々嫌悪感を抱いていた。どれも東京で成功したモデルを地域に展開していき、圧倒的な営業力で広告枠を埋めていく。どれも、お金とビジネスの匂いしかしない冊子。たくさん印刷するだけ、多くの人の目に触
ヒラノ教授、本名は今野博。金融工学の専門家である。 ヒラノ教授は「平教授」と書く。平社員ならぬ平教授になった著者は、筒井康隆『文学部唯野教授』(岩波現代文庫)に影響され、工学部の実態を人に知らしめんがために立ち上がった。権力闘争や誹謗中傷、セクハラ、アカハラオンパレードの新設文系大学と工学部は一味も二味も違うと鼻息荒く書き出したのだ。 著者は東大工学部を卒業
★★★★★ フェイスブックユーザーや起業家だけでなく、ウェブを使う人皆におススメ 「中国、インド、フェイスブック」 日本ではあまり浸透していないが、ユーザー数が5億人を越えた頃からフェイスブックは「国」と比べられる存在にまで成長している。昨年の8月にはYahoo!やGoogle(Youtube等も含む関連サイトの合計)の滞在時間を追い抜き( ソース )、最近