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707記事

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教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『ハーフ・ザ・スカイ』

希望には二種類あると思う。 こんなことを言い始めるのはもちろん 『まどかマギカ』 を見たからだが、友人に子供が産まれた時にも同じことを考えた。「とにかく、なんでもいいから普通に元気に育ってください」 自分がなりたいと願う「希望」と、周りの人が誰か(何か)の将来について願う「希望」があるなあと思う。後者は、利他的であれば「祈り」に近い。 本書は人身売買、暴力、

『ウォールストリート・ジャーナル式 図解表現のルール』 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『ウォールストリート・ジャーナル式 図解表現のルール』

戦略コンサルタントにとっては「いまさら」感があるかもしれないが、図解表現の基本をウォールストリートジャーナルのグラフィック部門の責任者が解説した本だ。基本だから、いまウケている、すなわちすぐに古臭く見えてしまうようなテクニックは紹介されていない。WSJだから、USA Today的なフルカラーの図解も扱っていない。 たとえば円グラフの項では、パイの一部分を切り

『日本復興計画』 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『日本復興計画』

編集部からの緊急献本である。著者とも古くからの知り合いだ。著者が代表をしている株式会社ビジネス・ブレークスルーの設立当初からの株主の1人でもある。ちなみにまだ1株も売却していない。若干の損失が出ていることになる。 本書は著者が「ビジネス・ブレークスルー 大前研一ライブ」で3月13日と3月19日に語った福島原発を中心とした現状分析と予測、および5年から10年先

『ハウス・オブ・ヤマナカ』 朽木ゆり子 書影

世界史 / ビジネス

『ハウス・オブ・ヤマナカ』 朽木ゆり子

黒船の圧力で日本が開港したのが1859年。当時の日本人貿易商は、外国銀行にたっぷりマージンをとられ、また外国海運会社に運賃を決められと甘い汁はほとんど外国に吸い取られていた。それではいかんと、大隈重信や松方正義たち明治政府が国策として日本人による貿易業務・金融業務・海運業務を推進。それに呼応するかたちで日本人の直貿易商が誕生し、生糸・茶・雑貨・陶器・古美術な

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おすすめ本レビュー

本のキュレーター勉強会 春の会合

なんと今回は成毛さん宅の書庫を拝見させていただく会となりました。 気になるその画像は著書『 大人げない大人になれ! 』の冒頭部分に写真が掲載されてますので、是非そちらでチェックしていただればと思います。地下にある膨大なラインナップはひとつの本屋を形成しておりました。皆さんテンションあがってます。所持している本が被る方もいますが、えりかさんなどはわずか1000

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人物 / おすすめ本レビュー

フリーライター版トキワ荘 『昭和が終わる頃、僕たちはライターになった』 北尾トロ、下関マグロ

フリーライターを目指す人はもちろん、「自分は本当は何をやりたいのか?」と迷っている人にもおススメ 就職活動すらしないまま大学卒業を迎えた北尾トロこと伊藤秀樹と、大学を卒業した後にやっと就職活動を始めた増田剛己こと下関マグロの2人の物語。 金も、やりたいこともない。もちろんキャリアプランなんてものはない2人だが、何だか羨ましい生き方の様にも思えてくる。 「サラ

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教養・雑学 / おすすめ本レビュー

たまには毒も浴びてみよう 『トラウマ映画館』 町山智浩

映画好き、町山好きはもちろん、普段あまり映画を観ない人にもおススメ。 ※題名にも『トラウマ』とあるように、恐い話、グロイ話が苦手な人はやめておいが方がよいかも ツイッター上でも発売当初から話題になり、初刷は書店からあっという間になくなった一冊。未だにアマゾンでは2~4週間待ち、かつ、中古の方が新品より高くなっているので、見つけたら迷わず手に取りましょう。 題

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ビジネス / おすすめ本レビュー

『心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣』

むさぼるように、本を読んでいた2,3年前、起業家の成功ストーリーや、冒険家の探検記、歴史的偉人の伝記をよく読んでいた。自分を重なり合わせて、自分も追体験して、あたかもそのような人生を送るのだと、一時的なアファーメーション状態を日々過ごしていた。ある意味、こういう著書を読み続けるのは、麻薬のようであり、実際には自分の行動を変えない限りは何も変化しないことには、

『TSUNAMI』ほか 書影

おすすめ本レビュー

『TSUNAMI』ほか

『TSUNAMI』は2005年に書かれた小説だ。東海・東南海地震が同時に発生し、20メートル以上の津波が沿岸を襲うという物語だ。物語のなかで津波は原発におよび、メルトダウンを引き起こし、ヨウ素131等価で数万テラベクレルの外部放出でレベル7のダメージが予想される。(単行本の374ページに詳述)気味が悪いほど現実は小説の予測を追いかける。小説では原発の当直長が

『京都の流儀』 書影

おすすめ本レビュー

『京都の流儀』

あらかじめお断りしておくが、本書の著者はボクのお師匠さんである。祇園町の遊び方は極めて特殊であるから、このお師匠さんなしでは、楽しめなかったに違いない。というよりは、お茶屋さんに上がることすらできなかったはずだ。ボクより若いのだが、もちろん大人だ。けっして「おとな」ではないが、「たいじん」なのである。 帯の賛辞は日本画家の千住博さんが書いている。「私が祇園の

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おすすめ本レビュー

「本のキュレーター勉強会」第4回

¥ 777 春うららか、暖かい日ざしと綺麗な桜。第4回の勉強会です。 前回からは慌しい環境の中だったので、だいぶ時間が経過したように思えます。 本日は土屋さんが息子さんの入学式の為にお休み。栗下さんは2回の充電を経て参加しました。参加した皆さんは震災による直接の被害は無かったようです。地震で本が崩れたかと思いきや、元々くずれてる人もいました。時事問題に絡んだ

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サイエンス / おすすめ本レビュー

『かぜの科学』

きれいな装丁の本書。現題は「AH-CHOO!」だ。読み方がわからない。洒落気のある著者なのは間違いない。章のタイトルも 「風邪(コールド)の赤裸々(コールド)な真実」 ・ 「ひかぬが勝ち」 という勢いだ。 「ひかぬが勝ち」 は 「don't catch me if you can」 の訳。うまい。 中身は風邪に関する情報が満載で、とりあえず、自分が風邪につい

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サイエンス / おすすめ本レビュー

〇は役に立つ 『球体のはなし』 柴田順二

★★★★☆ 球体好きはもちろん、ものづくりの凄さを知りたい人にはおススメ 「おススメ」とは書いたが、誰もが楽しめる本ではないかもしれない。本書は球体に魅せられた著者による、球体好きのための、球体についての本なのだ。 「鉄ちゃん」、「鉄」と呼ばれる鉄道好きな人たちがたくさんいることは皆さんご存知だろう。電車の先頭車両で実際に見かけたことがある人も多いと思う。鉄

『華麗なるフランス競馬』 大串久美子 書影

民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『華麗なるフランス競馬』 大串久美子

装丁が格好良かったので買った一冊だったが、内容も面白い。フランス史を競馬という視点から再構築しなおす本だ。まず筆者の仮説を紹介する、「競馬のせいでフランス大革命も七月革命も起こり、ナポレオンはサラブレッドを否定したのでイギリスとの戦争に負け、産業革命は競馬への情熱によって促進された」。奇論のようだが、本書を読みすすめると妙に納得させられる。 まずもって冒頭の

『名前とは何か なぜ羽柴筑前守は筑前と関係がないのか』 書影

民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『名前とは何か なぜ羽柴筑前守は筑前と関係がないのか』

『名前とは何か なぜ羽柴筑前守は筑前と関係がないのか』小谷野敦 青土社 好き嫌いが別れる著者であろうが、私は小谷野敦が好きである。「東大を出たのに何でもてないのだ、おかしいじゃないか」など大人は思っていても言わないものだが、言っちゃうところがよいじゃないか(『もてない男』『帰ってきたもてない男』)。大学院時代、自分より早く脚光を浴びた先輩やらに嫉妬を隠さない

『新版 家を買いたくなったら』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『新版 家を買いたくなったら』

若くして「あこがれのマイホーム」も夢ではない。バブルの崩壊と少子高齢化・人口減少により地価の下落・不動産の供給過剰が進み、十分に時間をかけて家を選べる時代がついに到来したのだ。 そこで著者は、家は「がんばらないで」買うことを提案する。お金の面だけ見れば、持ち家と賃貸とで生涯の支払総額はほぼ同じ。家を買う方が得という時代は終わった。ならば家は自分の幸せや自己実

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民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『日曜日のアイデア帖』

本書は、季節のイベントを豊富なイラストとカラフルなページで紹介する、とてもカジュアルな本だ。季節のイベントの話や、由来が書かれていておもしろい。 例えばエイプリルフールは、「起源は、聖書説、十六世紀のフランスの新暦制定時のトラブル説、インドの仏教修行説などいろいろある。日本では、江戸時代から不条理の日と言われ、日頃の不義理を詫びる日とされていた」ということだ

『アフリカ』 資本主義最後のフロンティア 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『アフリカ』 資本主義最後のフロンティア

1994年、アフリカの小国ルワンダで民族対立が発生し、総人口780万人のうち80万人以上が100日間のうちに虐殺され、210万人が国外へ流出した。しかし、2000年に現在のカガメ大統領が就任すると、一転して急速な経済復興を始めたのである。いまやIT立国をめざし、アフリカのシンガポールとも呼ばれるルワンダ復興の秘密はどこにあったのだろう。 『アフリカ』の著者で

『地図の想像力』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『地図の想像力』

本をなくすのは読書につきものだと思っている。ということで、今月書評に書こうと思っていた本『想像するちから』は闇の彼方へ消えてしまったのである。 3月は想像力をテーマに多くの本を読み漁った。"想像力"について、まとめている最中である。その理由は文末に書こう。しかし、この記事は本のキュレーター勉強会向け記事であるので、想像力をテーマに読んだ本の中でも特段に印象に

『かぜの科学』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『かぜの科学』

根性論を思わせるかの一文であるが、個人的にはしっくりきているし、これが本書の結論なのではと考えている。僕は「風邪は感染しない」ということを長らく信じてきた(きっかけは姉の一言だった)し、本書を読んだとしても、未だにそれは覆らない。だって、かぜを科学している本書が信心しかないと言っているんだから。 「ヨウ素を飲めば、放射能対策によい」という誤報が流れた今回の原

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事件・事故 / おすすめ本レビュー

スマイリーキクチ『突然、僕は殺人犯にされた』(竹書房)

冤罪、嫌な言葉である。 時によって人は間違うことがあるが、やってもいない罪をかぶせられ、挙句の果てに断罪されるという運命にだけはなりたくない。電車内での痴漢の冤罪を晴らすのに何年もかかかり、殺人事件ではDNA判定の科学的進歩を待たなくてはならなかった。それどころか、検察の目論見のために犯人が仕立てられるとは、なんたることだろうか。無辜の市民が犯人とされ、本人

『減速して生きる ダウンシフターズ』 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『減速して生きる ダウンシフターズ』

こういう自己啓発臭がする本はほとんど読まないが、宮崎哲弥だか宮台真司がラジオで「これは勝ち組の本だ」と叫んでいたので少し前に気になって購入。現状よりダウンシフトできるってことは確かに「勝っている」人だろう。現代はダウンシフトできないひとをどうするかが問題なわけだし、ある意味、贅沢な話ともいえる。原発問題で「これからはダウンシフト」とか言っている人が増えている

『かぜの科学』 ジェニファー・アッカーマン 早川書房 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『かぜの科学』 ジェニファー・アッカーマン 早川書房

本書は風邪の解明に挑んでいる専門家のユニークな研究の紹介や、サイエンスライターである著者自らが風邪実験に参加したりして、かぜ(普通感冒)を科学的に検証しようとしている。 くしゃみによるウイルスの拡散の秒速だとかおもしろいデータは満載だが、読み進める内に、途方に暮れるかもしれない。風邪は神経質にならない限りひくし、普通感冒にこれといった治療方法はないのだという

『トラブルなう』 久田将義 ミリオン出版 書影

事件・事故 / おすすめ本レビュー

『トラブルなう』 久田将義 ミリオン出版

本書は月刊誌『実話ナックルズ』の発行人がこれまでの編集者人生で遭遇したトラブルの数々をまとめた本だ。 実話ナックルズと聞いてもピンとこない人もいるかもしれない。暴走族やら芸能界のスキャンダルが乗っているかと思いきや、非差別部落のルポや殺人事件の真相など硬派な記事も載っている。ゴシップ誌やイエロージャーナリズムといえばそれまでだが、良い意味で文字通り「雑誌」だ

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サイエンス / おすすめ本レビュー

アボガドロ定数を決めたのはアボガドロじゃない!? 『元素検定』 桜井弘編著

★★★☆☆ ニュースで聞いた元素に興味を持ち始めた人はもちろん、昔なんとなく習った化学・物理を思い出したい人におススメ これほど多くの人が、これほど多様な元素に関心を抱いたことはなかったのではないか。ニュースでヨウ素やセシウム、更にはプルトニウムのことを聞かない日はない。専門家の話を聞いて無闇に恐れたり、楽観しすぎたりすることのないように、本書で元素検定を取

『かぜの科学』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『かぜの科学』

(副作用を伴いつつ)症状を和らげる薬はあっても、風邪を治す薬は今のところない。昨年出た『代替医療のトリック』という本には、エキナセアというハーブに、ほぼ唯一、少し効果がある、というエビデンスが見いだせるとあったはずだが、本書ではより改良された最新の研究では効果がない、と断じている。 その意味で、現在の風邪薬も、本書でも触れられているような、ギリシア時代のネズ

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おすすめ本レビュー

『かぜの科学―もっとも身近な病の生態』ジェニファー アッカーマン (早川書房)

前回の本のキュレーター勉強会で、装丁がいかに重要かが証明された。可愛いカバーだが、とにかく色使いが良い。最近、色々な商品を見る度にデザインが「進化」しているな、と感じる。それとは逆に前は最先端と思ったデザインも時間がたてば古さを感じてしまう。 今年に入りNPOの活動として、都内ホテルから廃棄される石鹸を回収していた。これが今は震災の影響もあり被災地に送る作業

『かぜの科学—もっとも身近な病の生態』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『かぜの科学—もっとも身近な病の生態』

残念ながら、風邪の特効薬は今もって存在しない。風邪はウイルスによって引き起こされる。しかし、それはウイルスのスーパーグループであって、風邪の原因には少なくとも200種の異なるウイルスが関与する。その代表格、風邪全体の半数の原因とされるライノウイルス属でさえも、異なる抗体に反応する少なくとも100種の遺伝学的に異なるウイルス株を含む。さらに風邪ウイルスへの免疫

『かぜの科学』 ジェニファー・アッカーマン 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『かぜの科学』 ジェニファー・アッカーマン

避難所では風邪が流行しているようだ。避難している方々は、国立感染症研究所等が情報提供をしているので正しい情報を入手して欲しい( http://bit.ly/e9Eim9 )。 風邪ウイルスの感染拡大の源は、風邪にかかった人の鼻からの分泌物に含まれるウイルス粒子。大半の風邪ウイルスの場合、鼻と眼が主たる侵入口となる。ウイルスが侵入口に辿りつく経路は未だ解明され

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おすすめ本レビュー

『岡本太郎と横尾忠則』

表現エナジー見直し ミュージシャン、ダンサー、建築家、映像から彫刻など他者に対し何かしらメッセージを伝える人達がいる。私は彼等を尊敬の念を含め表現者と呼んでいる。今回の震災に対して各々は自分なりの表現でライブやイベントを催し、チャリティ活動を行っている。新宿駅周辺に足を運べばストリートミュージシャンからお笑いタレントまで募金活動をする姿がみられるが、全員が同

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事件・事故 / 世界史

『エンデュアランス号漂流』

3月25日、今日は本来であれば2年間通った早稲田ビジネススクールの卒業式であった。 式は震災を考慮して中止となったが、卒業という一区切りを記念して、 恩師の内田教授がおすすめの本 をベースに書こうと思う。絶版という噂もあるが、そんなの誰も気にしないだろう。 本書は、南極横断に挑戦した英国人探検家シャクルトンと28人の隊員の、1914年から17ヶ月以上にわたる

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民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

ブラジル67の秘密 『ブラジルの流儀』 和田昌親

★★★★☆ ブラジル好きの人はもちろん、沈んだ気分を吹き飛ばしてクスッと笑いたい人におススメ 佐々木俊尚氏によると、外食に行っただけで、「不謹慎だ」などと罵られるらしい (Togetter) 。近所のレストランに潰れてもらっては困るので、私もせっせと外食にでかけたが、西麻布近辺のレストランはこの連休中は大抵がらがら。被災地とは比べられるはずもないが、東京にも

『工学部ヒラノ教授』 プレジデント2月28日発売号 書評欄掲載 書影

おすすめ本レビュー

『工学部ヒラノ教授』 プレジデント2月28日発売号 書評欄掲載

自身をビーラカンスと呼ぶベテラン工学部教授の長編エッセイである。20代の学生からみると60歳の教授はシーラカンス。70歳はその上をいくビーラカンスだというのだ。失礼だが、そもそもシーラカンスを持ち出してくるだけでも年代を感じる。 しかし、理工系の大学の内部について、これほど具体的に語りつくした本を読んだことがない。しかも、筆致は軽やかで、ユーモアも上等だ。一

『スピンドクター』 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『スピンドクター』

メディアなどが発信するスクープや横並びでない独自ニュースには誰かの意図が潜んでいることが大半だ。インターネットの掲示板や芸能人のツイッターのつぶやきだって、無邪気な書き込みではないことがほとんどだ。本書は情報操作(欧米では「スピン」と呼ぶ)や、それを担う「スピンドクター」と呼ばれる人々の話だ。 スピンドクターと聞くと何か特別な存在をイメージするかもしれないが

『妄想かもしれない日本の歴史』 書影

日本史 / おすすめ本レビュー

『妄想かもしれない日本の歴史』

きっかけは、『信長革命』。 第一回本のキュレーター勉強会 で、 東えりか さんが「一押し」として紹介して下さって読むが、なるほど面白い。 桶狭間の戦いの奇襲や長篠の戦いでの鉄砲三段撃ちなどのいくさの天才ぶりや、エキセントリックな気性など、個人としての資質や性格が描かれてきたこれまでの信長のイメージとは違い、「まつりごと」の総合的な形を「安土幕府」として提示し

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民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

みうらじゅん『ムカエマの世界』(ちくま文庫)

私たちの世代は、全共闘から一回り下で、共通一時試験はまだなく国立大学が一期校、二期校と2度受験できた時代だ。思えば遠くに来たものだ、と感慨深いが、それといって特徴のない世代だとも言われてきた。「しらけ世代」だの「新人類」だのと呼ばれたが、人ごとのように聞いていた。校内暴力で学校の窓ガラスを全部割った世代を子供だなあ、と見ていたし、今ほどではないが就職難の時代

『ウィキリークス WikiLeaks アサンジの戦争』 書影

人物 / ビジネス

『ウィキリークス WikiLeaks アサンジの戦争』

史上最多の米機密文書がウィキリークスと欧米マスメディア連合によって2010年末に一斉公表された。世界180ヶ国にある約280の大使館・領事館で書かれた合計25万通に及ぶアメリカ国務省の内部文書だ。質の高い文書の中には、ウォッカに煽られたディナーや、独裁者の会合、サウジアラビアのセックス・パーティーの描写まであり、世界を震撼させた。チュニジアの米大使の文書(同

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おすすめ本レビュー

『木をかこう』

週に1度くらい自然と戯れましょうよ。 という事で、暖かくなってきたし公園で野外スケッチをしてきた。 自然の風景は木が多いので、今回は木についてのマメ知識をひとつ。 木はどうやって成長するかというと、最初の幹から二股にわかれる。 それから、さらに二股にわかれる。 これを繰り返し大きくなる。 以上。 実は何年も前に絵本『木をかこう』から学んだ事だ。しかし本書を甘

『戯れ歌三昧』 書影

おすすめ本レビュー

『戯れ歌三昧』

『くじけないで』の販売数が150万部を突破したという。素晴らしい詩集だ。時代を超越した魅力がある。こんなに新作の詩集が売れる国が他にあるのだろうか。万葉集の太古から、日本は詩歌の国なのである。 しかし、生まれつきの天邪鬼なので、別の歌集を紹介しよう。著者は京都在住の75歳の女性である。柴田トヨさんから見ると娘のような年回りということになるが、当然お目は老眼で

『閃け!棋士に挑むコンピュータ』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『閃け!棋士に挑むコンピュータ』

閃け!棋士に挑むコンピュータ 田中 徹,難波 美帆 梧桐書院 ブクログでレビューを見る» 本を開く前に、横からの眺めが真っ白ならば、写真や図が少ない文字ばかりの本だろうと想定する。横から眺めたときに、黒線や色線が見えると、その本に写真や図表を暗に期待する。本書は、一本、黒いラインが見えた書籍である。そこを開くと、研究者の不敵な笑みがある。彼の名は松原仁。35