
4月のこれから売る本-大垣書店烏丸三条店 吉川敦子
とうとう消費税が上がりましたね!増税前には買いだめに走り、増税後はできるだけ買い物を控えよう…と、3月末ごろは「本当に欲しいものは何か?」「欲しいものは無かったかなぁ?」とずっとモノに思いをめぐらせていました。そんな中で出会った、モノにまつわる本をご紹介します。 「最小限しか持たずに最大限に豊かな暮らしをするための21世紀の幸福論」と謳われたこの本。 著者で
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とうとう消費税が上がりましたね!増税前には買いだめに走り、増税後はできるだけ買い物を控えよう…と、3月末ごろは「本当に欲しいものは何か?」「欲しいものは無かったかなぁ?」とずっとモノに思いをめぐらせていました。そんな中で出会った、モノにまつわる本をご紹介します。 「最小限しか持たずに最大限に豊かな暮らしをするための21世紀の幸福論」と謳われたこの本。 著者で

私は、犬嫌いです。犬の存在を初めて意識したのは、小学生のころでした。「タスケテーッ!」と叫ぶ妹の声が、私と母の耳に届きました。声のほうに急ぐと、犬に追われてガケ下に落ちた妹の姿がありました。幸い大事には至りませんでしたが、以来犬のことを憎々しく思って過ごしてきたので、良い想い出がないのです。ある年の桜のきれいな季節のサイクリング中に、赤信号で停車しました。そ

真っ青な空に燦々と降り注ぐ太陽。コバルトブルーに輝く海。先日、沖縄の素晴らしさを感じて心の底から浄化され、ガジュマルの木々の声が身体の隅々にまで沁みわたる経験をしました。自然が語る言葉を聞くことが出来たら、どんな想いを伝えてくれるのでしょうか。 都を発展させていくために山を削る人間と、山々で静かに生き続ける神と妖が共に生きるために必死に駆け抜ける物語。神様に

大野「こういうレールの上をあるけば生きていけるとか、このとおりにすればうまくゆくとか、そういうモノゴトは儚く崩れ去っていきました。「今までとは違う」時代をどうやって生きるのか。社会の仕組みをどう変えるのか、自分たちで考えなければならないと言われ続けてはいるものの、いまだにその手がかりすらつかめません。いつも、混沌の最中にいる感覚があります。」 開沼「振り返っ

新刊・話題書コーナー。それは、店の入口付近で、その時々の売れ筋商品(最も「旬」の商品)を展開している、書店で一番目立つ売場のことです。今月は、当店の新刊・話題書コーナーにおいて最近存在感を増している「日本語」に関する数多くの新刊の中からいくつかご紹介させて頂きます。 春は、敬語の使い方に関する本がよく売れる季節です。今、当店で一番売れている本がこちら!新社会

梅の花が咲きはじめ、暖かい日が増えてきました。 書店員的感覚で言うと、赤本の販売ピークを終え、辞書の展開を広げて、小学1年生の大展開を始めると、春がもうすぐそこまで来たなぁ、と実感します。大学入試のシーズンが終了しつつある今、赤本コーナーはまた販売ピークを迎えるまで、難関大と地元の大学のものに絞って小さな展開になります。そんな小さな展開にした場合でも絶対に切

BMC、ビルマニアカフェ という団体をご存じだろうか。「月刊ビル」というリトルプレスまで出版している1950~70年代ビルを偏愛する5人グループで、大阪を中心に活動。 参加する設計士の高岡伸一氏は『 大大阪モダン建築 』を上梓するなど近代建築への関心で知られ、岩田雅希氏は東京R不動産と提携する大阪R不動産の運営元、株式会社アートアンドクラフト所属のリノベーシ

皆さんは、昭和ときいて、何を思い浮かべられるでしょうか。私が真っ先に思い浮かべるのは、家族と過ごした日々の「温かくて頼もしい質感」です。それは、少年期特有なものかもしれませんし、昭和という時代特有のものだったのかもしれません。厳しい父と優しい母、そして妹との4人暮らし。裕福ではありませんでしたが、少しづつ豊かになっていく喜びを実感していました。 昭和の終わり

冬の夕焼けが好きです。言葉を語らずそっと寄り添ってくれる気がするからです。 居心地の良い場所から離れたくないと思う気持ち。このままじゃ駄目になってしまうんじゃないかと思う気持ち。心の中でぐるぐる回る感情を、上手く表現しているコミックだと思います。 幼いとき、自分が消えてしまう瞬間を考え、不安に怯えていたことがあります。笑っていても、ふと消えてしまったら、誰か

『聖書』『コーラン』『種の起源』『資本論』『アンネの日記』……。名前は聞いたことがある、でも読んだことはない。大抵の人はそう感じるのではないでしょうか。 本書は、池上彰氏が『世界を変えたと考える10冊の本』を取り上げ、概要や社会に対する影響力などをコンパクトにまとめた一冊。最初に取り上げられる『アンネの日記』について、池上彰氏はこう主張する。この本が存在する

書店員の頭を年がら年中悩ませるものの一つが「フェア」です。季節も時代もどんどん移り変わっていく中で、その時その時どんな本をどんなテーマで集めるか。ネタ切れで苦しむことも多いですが、本屋に足を運んで下さるお客様を驚かせたい、楽しんで頂ける棚にしたい、という気持ちで考えています。今回は、3月に当店で行う予定の「土と食べもの」フェアから、本を3点ご紹介させて頂きま

毎日寒いですね。寒いと休みの日はつい部屋に閉じこもりがちになり、その片付いてなさにうんざりする…。そんな中で出会ったのがこの本! 「もし、あなたの家が、片づけても片づけてもまたすぐ散らかってしまう家だとしたら…それはあなたの責任ではありません。おそらく、あなたの家を設計した人の責任です」と帯文にあるのですが、決して全国の設計士さん達に責任転嫁し「片付かないの

STAP細胞の小保方さんの話題に、私もワクワクさせられました。ニュースでは、人にスポットがあたったり、研究自体にスポットがあたったり様々でしたが、私が注目したのは世に出るまでの経緯でした。一度「長年の研究の歴史を愚弄する論文である」と否定された点です。苦労して研究者としての常識を身にまとい、内向きの努力をして立身出世を目指している人から見ると、おそらくカチン

みなさんはニッパチという言葉を知っていますか?小売業界でよく使われる言葉なのですが、2月、8月は消費が冷え込み、売上が落ちるという意味で使われている言葉です。売上が落ちるのは服飾業界で特に顕著なのですが、書店業界も2月、8月はなぜか売上が落ち込みます。それゆえ、出版社もこの時期にはあまり大きな新刊を仕込んでこない事が多いんですね。ただ今年は話題になりそうな大

こんにちは。皆様いかがお過ごしでしょうか。紀伊國屋書店富山店、理工書担当の野坂美帆です。富山は今年、雪も少なく、ありがたいような寂しいような、矛盾した気持ちでおります。春にはまだ遠いですが、一月に入って理工書棚では動物学関連の新刊が花盛り。全部ご紹介したいところですがその一部をお伝えしたいと思います。 まずは『パンダが来た道』。著者のヘンリー・二コルズは、ケ

新年を迎え、新たな気持ちが芽生える月。心機一転、髪をバッサリ切りました。山本甲士『 わらの人 』にもあるように、髪型を変えると意識する部分も変わり肌の調子や服装などが気になってきます。元来、面倒くさがりの私でも実践できそうなスキンケア本を探していましたところ、こんな本を見つけました。 頑張りのいらない「ちょこっとメソッド」。化粧水のつけかたや顔の拭き方、ボデ

携帯電話というのは、「それがない世界を想像出来ない」というエポックメーキングな発明だったと思う。携帯電話がなかった時代とある時代では、大げさに言えば文化そのものが違うことだろう。本書で描かれる「電子葉」も、まさにそのような存在だ。脳に埋め込むことで、脳外部からの情報処理を格段に促進するものであり、2066年に電子葉の移植は全国民に義務付けられるまでの存在とな

皆様、遅ればせながら、明けましておめでとうございます。 この時期、気持ちを新たに一年の目標を心に決められた方も多いのではないでしょうか。私も個人的な目標を立てました。平凡ですが、「家計を見直す」ことと「英語力アップ!」です。目標達成に向けてモチベーションを上げてくれる本を探していると、色々面白い本に出会いましたのでご紹介させて頂きます。書店員の特権のひとつに

底冷えのする毎日が続きますがHONZをご覧の皆様、元気にお過ごしでしょうか。 さて、2014年にご紹介する最初の1冊はこちら。 一般の学校でも授業に茶道を取り入れているところはまだ多いとは言えないのに、なぜ乗馬という専門的な技術を身に着けるための特別な学校で、茶道の授業が行われているのだろう。しかも、競馬と言えばギャンブル。茶道の世界はその対極ともいえるわび

今年のお正月は「何もしないをする」という言葉が、ずっと頭をめぐっていました。例えば、頭を空っぽにして「子供と過ごす」なんていうのは、私的「何もしないをする」です。日がな一日「競馬場で過ごす」というのも、そう。そして、同じく「釣り糸をたらす」のも、そうです。最近のビジネス書には、トラウマを否定するものがあり前向きで実に素晴らしいのですが、結局私は気がつくとクヨ

あけましておめでとうございます。2014年も書店員のこれから売る本をよろしくお願いします。1月はこれと思う新刊があまり多くありません。なので、今月は年末に発売されて、個人的に猛プッシュしている商品を中心に、今年ヒットしそうな本を、これから発売する本も交えて、いくつか紹介したいと思います。 まずは、つい先日発売になったばかりの新刊です。『 ストーリーとしての競
HONZメンバーの田中大輔から突然、12月末に年間ベストを書け、と言われた。ええ、私、 12月のこれから売る本 の原稿を書いたばっかりだよ、と心中涙目だったのだが、なんとなく逆らえず、了解の旨伝えた。 そもそもある日田中が、ちょっとHONZってサイトに書いてくれない?と言ってきたときに、何も考えず、いいよーと返事をしてしまったのが迂闊だったのだ。その頃私は、

一年を振り返り、例年よりも多岐にわたるジャンルに目を向けられたように思います。HONZでレビューを見て読んでみたくなったり、気になっていた方とお会い出来たり、さらに新しいイベントをご紹介していただき本とも繋がれました。一生懸命伝えようとされている人に胸を打たれ刺激された日々だったと思います。今回のテーマベスト5を順位をつけずに記載していきたいと思います。 専

2013年に読んだ本の中からベストを選出してみます。出来る限り、「2013年に出た本」から選ぶようにしました。順位には強い意味はないのですけど、順位をつける方が書きやすいのでこのようなスタイルにしました。 この本は、全国民が読むべき一冊だ。自らの「生」と引き換えに、日本を救った男たちの物語である。2013年7月9日、福島第一原発の所長だった吉田昌郎が亡くなっ

皆様、こんにちは。今月は書店員の2013ベストを発表!ということで、大好きな海外文学作品をご紹介させて頂きます。当店は幸い海外文学の棚が広めなのですが、ニーズの少ない海外文学になかなかスペースを割けないのが書店の現状です。そこで、個人的嗜好で選んだ海外文学2013ベスト5をお届け致します。「年末年始に何を読もうかな」と楽しみにしていらっしゃる皆様の本選びに少

HONZの時代小説の紹介コーナーは、忘れた頃にやってくる!不定期過ぎて申し訳ございません。忘年会や大掃除、そして新年を迎える準備など、慌ただしい日々が続いております。年の瀬ですね。今年は、長期の冬休みという方も多いのではないでしょうか。年末年始、お酒を片手にのんびりと時代小説の世界に浸ってみるのも乙な過ごし方かもしれません。素敵な読書のお手伝い、お役に立てれ

「2013年のベスト本の紹介を…」とご依頼いただき、改めて一年読んだ本を振り返って思うのは、悩みに寄り添い、励ますような本に惹かれる1年でした。思い入れが深い本ばかりで説明文が長くなってしまった為、前置きは省略し早速ご紹介していこうと思います。 1位 「哲学者の先生、教えてください!」とあるように、誰しも一度は疑問に思うような人間の根源的な問いに対して、哲学

暮れも押し詰まってきました。皆さま、いかがお過ごしですか。政党再編がらみのニュースで読まれる「江田氏ら」というフレーズが、どうしても「江頭(えがしら)」に聴こえてしまい、何度も顔をあげてしまう私です。好きなんですよね、江頭2:50さんの芸風。でも残念ながら中学2年生ぐらいから、自分ではそういうことを出来なくなってしまいました。何度か挑戦しましたが、やっぱり恥

12月の初旬にトーハン、日販、両取次が2013年の年間ベストセラーランキングを発表しました。順位は前後するけれど、どちらもトップ3は『 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 』、『 医者に殺されない47の心得 』、『 聞く力 』の3冊でした。上位2点はミリオンセラーを達成、『聞く力』は去年唯一のミリオンセラーで、2012年の年間ベストセラーで1位だったの

雪のちらつく季節となりました。いかがお過ごしでしょうか。日本全国津々浦々、書店はサンタクロースのプレゼント応援部隊として毎日張り切って営業しております。つまり、一年で一番忙しい超繁忙期でございます。最近ではご自分へのプレゼント、と言って高額の図鑑をお求めいただいたり、うらやまし、じゃない、ありがたいことでございます。今月は科学の魅力をお伝えできる本をご紹介し

冬。個人的にはとても好きな季節ですが、書店員の立場では皆さん大差ない思いを抱くでしょう。プレゼント包装に続き年末年始前の怒濤の荷物。本から飛び出るあれやこれやを手直ししてはまた手直し。終わらないことに焦りが募った先には、何だか楽しくなってきちゃうくらいにテンションが可笑しくなってしまう。現場では必ず猫の手も借りたい気持ちになります。 それでも、お客様の笑顔を

本書で著者が提示する「現実」は、とても厳しい。グローバル化が進み、あらゆるものがコモディティ化していく社会では、これまでのような常識は通用しない。と同時に、やる気がある人間には、チャレンジしがいのある魅力的な社会と映るだろう。そんな未来を提示し、その社会でどう生き抜くべきかを示唆する作品だ。 「社交的な人間ではない」と語る著者が本書のような仲間づくりの本を書

HONZをご覧の皆さま、初めまして。ジュンク堂書店大阪本店で文芸書を担当しております、持田碧と申します。この度、「書店員のこれから売る本」に参加させて頂くことになりました。有難いご縁を頂いたことへの感謝と、このような場で本について語らせて頂くことへの緊張でいっぱいです。毎日売り場に立つ書店員として、また一人の本好きとして、心から「面白い!」と思える本を少しで

HONZをご覧の皆様、はじめまして。京都の大垣書店烏丸三条店に勤務しております吉川敦子と申します。当店は京都のおへそ(ど真ん中)「六角堂」と、クールジャパンの殿堂「国際マンガミュージアム」に挟まれた立地ゆえに、老若男女のみならず諸外国のお客様にも多数お越しいただいております。 語学力の無さに悩まされながらも、お客様に素敵な本と出会っていただくべく、気合と情熱

やなせたかしさんの「アンパンマンのマーチ」がとても好きです。10年以上前に姪っ子と一緒に何度か聴いているうちに、その歌詞の凄さに気づいたのです。「なんのために生まれて なにをして生きるのか こたえられないなんて そんなのはいやだ!」私はチャップリンの映画『モダンタイムス』を想い出しました。こ、これが、子どもの歌!? 発展した社会においては、自分が何のために汗

ふと気がつくと、朝晩には冬の気配が漂ってくるようになりました。年々、一番好きな季節である秋が、短くなってきているような気がしてなりません。秋といえば食欲の秋もそうだけど、やはり読書の秋。秋の夜長に読んでほしいビジネス書を今月もお届けします。 まずは、先月紹介した堀江貴文さんの『ゼロ』から。HONZで レビューも書きました が、先月末に発売されてから、ものすご

どんなに疲れていても、「食事を美味しくいただくこと」が元気になる秘訣かなと最近思うようになりました。切っ掛けは、常連のお客様に何度か「しっかり食べないと身体がもたんよ」と言われたからですが、接客をしていると、その時の自分に必要な言葉をかけてくださる方が必ずいらっしゃるのです。 「また来週あんたの顔見られるね」とか、「元気ないじゃないか」とか色々あるのですが、

『リーマン予想』をご存知だろうか?現在の数学界の「聖杯」と言っていい難問だ。 リーマン予想は、素数の分布に関する予想だ。「素数」は、「1とそれ自身以外の数では割り切れない数」のこと。数学界においては非常に重要で、あらゆる研究がなされているものの、その正体がきちんとは掴めない、なかなか厄介な奴だ。 『リーマン予想』は、『フェルマーの最終定理』ほど簡単には理解で

統計学の本が良く売れています。あみだくじは真ん中が当たりやすいなど、新しい発見がたくさんあり、仕事にも活かせそうです。ただ個人的には、確率・統計というと(少しズレますが)、中学のころ友達の家で麻雀に溺れていた日々を想い出します。勿論、そんなことができたのは、部活が休みになる定期テスト前だけでしたが。。。 愉快な仲間たちとビートルズを聴きながら、「カンパーピン

紅葉の季節、いかがお過ごしでしょうか。今月はどーんと趣味に走り、建築棚からオススメしてまいります。どうしよう。土木もいいけど、都市計画も、家具の本も、あ、造園、家づくり、照明、なんて棚の前で唸ってしまったのですが、独断と偏見で無理やり4冊に抑えましてございます。ドヤ顔失礼いたします。 まずは一番高額な『誰も知らない「建築の見方」』。建築図鑑って、本当に色んな