
『性倒錯者 だれもが秘める愛の逸脱』無限に広がる、奥深き性愛の世界
冒頭の一文から引き込まれる。「あなたは性的に逸脱している。まったくの倒錯者だ」ときたものだ。 そして息もつかせぬ間に「手始めに僕から行こう。」と、自身の性遍歴を語り始める。思春期の頃にネアンデルタール人の裸に興奮を憶えたこと、高校生の時に想いを寄せていた男子が捨てたコーラの空き缶に興奮したこと、初体験の相手が足フェチのゲイであったこと...。 著者が、前著『
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冒頭の一文から引き込まれる。「あなたは性的に逸脱している。まったくの倒錯者だ」ときたものだ。 そして息もつかせぬ間に「手始めに僕から行こう。」と、自身の性遍歴を語り始める。思春期の頃にネアンデルタール人の裸に興奮を憶えたこと、高校生の時に想いを寄せていた男子が捨てたコーラの空き缶に興奮したこと、初体験の相手が足フェチのゲイであったこと...。 著者が、前著『

「GDPは20世紀でもっとも偉大な発明のひとつ」 アメリカ商務省がここまで賛辞を贈るのは異例だ。しかしそれもその筈、GDP(国内総生産)以上に国の経済規模を測れる指標は存在せず、マクロ経済政策はGDPに依拠しながら策定せざるをえない。GDPは、アメリカ商務省だけでなく各国政府にとって経済政策を考える上で必要不可欠な経済指標である。一方で、これほど各国経済に多

いまや、アルツハイマー病という疾患名はあまねく知られている。しかし、何がアルツハイマー病の原因なのか、どんな人がなりやすいのか、そして治療は可能なのか、となると、ほとんどの人は知らないだろう。恥ずかしながら、医学部で病理学を教えている私もよく知らなかった。研究が日進月歩であり、その原因や治療法についてはまだ確定的なことがわかっていないからだ、と、とりあえずの

と、いきなりですが、まえがきから。 いま、あなたが手にしているこの本は2種類の読者を想定している。数学について知識が少しある読者とまったくない読者だ! これは実際の事件に基づいたフィクションで、登場するヒーローたちは数学の歴史に足跡を残した実在の人物たちだ。舞台は1900年、パリ。容疑者が史上最高の数学者たちという、殺人事件ミステリーだ。容疑者たちの警察への

本書はピーター・ウォード/ジョゼフ・カーシュヴィンク著、A New History of Life: The Radical New Discoveries about the Origins and Evolution of Life on Earth(Bloomsbury, 2015)の全訳である。 著者の一人ウォードは地球科学および宇宙科学の研究のかた

真に創造的な成果は、天才のひらめきによってもたらせられる。過去の偉大なアイデア誕生にまつわる多くのエピソードが、天才の思考法に基づく創造力が凡人のそれとはいかに異なるかを雄弁に語っている。 1815年にある雑誌に掲載されたモーツァルトの手紙は、彼の交響曲や協奏曲は完成された状態で、あるとき突然に彼の脳内に降りてきたことを伝えている。アルキメデスは湯船に浸かっ

今回紹介するのはNHKが制作した「山中伸弥教授が語るiPS細胞研究の今」だ。この番組はサイエンスに興味がある人だけを対象にしているのではない。パーキンソン病、心筋梗塞などによる心不全、軟骨無形成症などの難病、そして肝臓疾患などを抱える患者やその家族などにとっては希望の光になるであろう。それ以上に人類の未来に明るい展望を感じることができる素晴らしい番組だった。

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 週明け月曜日は成人の日。平安時代より成人を祝う 元服 (男子11〜17歳頃)や 裳着 (女子12〜16歳頃)といった通過儀礼はありました。しかし、男女ともに二十歳を成人とし、一斉に祝う成人の日の歴史は意外と浅いんです。 第二次世界大戦が終わった直後の1946年に初めて埼玉県の蕨市で成人式

バージニア州にダレス国際空港 という名の大空港がある。この空港が ジョン・フォスター・ダレス元国務長官 の名前に由来していることを、知らない人もいるかもしれない。著者は本書冒頭でこの空港を訪れる。この空港のシンボルである、ダレス国務長官の胸像を見るために。しかし、どこを探しても見つからない。幾度も改築を重ねるうちに胸像はどこかへ運びさられたようだ。空港関係者

今年は、年末年始の書籍売上が前年を突破!というちょっと明るいニュースからスタートしました。この勢いで本がガンガン読まれる一年になる事を祈っています。さて、そんな中、 昨年のピケティブーム を思い出しました。本体価格5,500円という異例のベストセラーは年末年始の長い休みの重厚な読書にぴったりだと言われていました。あのピケティ読者たちはこの年末年始は何を読んで

初詣くらいはスーツでビシッと決めようかと思ったものの、仕事で着るものしか持っていない。若い頃は、小遣いの何倍もするブランドもののシャツを買うためにバーゲンに並んだものだが、いつしか私は、高い服を買うのに罪悪感を抱くようになってしまっていた。 ところが、本書で紹介されている男たちときたら、50歳を過ぎても、月収の何倍もするスーツを着て良い気になっている。日本で
![見えない場所で起こり続ける壮絶な攻防──『スパム[spam]:インターネットのダークサイド』 書影](/assets/recovered-covers/a48eb1be4adb4cd20eb08ee8bf768dc547ee1729f6c2da31a43768586aab4634.jpg)
LINEがあるのでキャリアメールを開くことはなくなってしまったが、たまに開くと山のようにスパムメールがたまっている。普段使いのGmailにもたまにスパムメールはきているようだが、自動判定され目に触れる前にほとんどの振り分けを行っていてくれる。 時にミスって重要なメールを迷惑メールフォルダに入れているのはご愛嬌だが、もちろん普段は助かっている。その振り分けを見

昨年の山口組分裂騒動を受け、多くのメディアを賑わせた極道の世界。その一方で、ヤクザの総数は今や全国で6万人を切ったとも言われる。もはや絶滅危惧種とも言われ、岐路に立たされるヤクザ達だが、その実態はどのようになっているのだろうか? 報道やフィクションでは目にすることの多いヤクザの世界を、地上波のドキュメンタリーという形で映し出したのが、本作『ヤクザと憲法』であ

1933年6月、いくつもの偶然が重なってシカゴ大学教授のドッドは、ローズベルト大統領からナチ政権下となって初めての駐独アメリカ大使に任命される。ドッドは「旧南部の興亡」というライフワークを執筆するため、大学での多忙な役職に不満を覚えていた。ハーグやブリュッセルの大使なら執筆の時間が取れるのではないかと考え、閑職を求めて政府に働きかけたのだった。しかし、運命の

本書は久しぶりに登場したアメリカ人の手になる本格的な「日本論」である。(原書は2014年12月に英オックスフォード大学出版局よりJapan and the Shackles of the Past のタイトルで出版された。)その最大のテーマは、日本人の精神や行動にとって今も足枷となっている「歴史の呪縛」の本質を明らかにすることだ。その過程で、著者のR・ターガ

毎年元旦になると、それなりに新たな決意を胸に秘めており、ここ数年のテーマは料理と経済学である。おそらく来年の今頃も同テーマで決意を新たにしている姿が早くも脳裏に浮かぶが、本書を読むことで少しでも膠着状態を打開したいと思い、手に取った。 現在、食の分野では多くの専門家たちのミスリードにより、以下の3つの通説がまかり通っている。 ・最良の食べ物には、より多くのお