
重版出来!『でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相』決定版!
本書について知らない方は、まずは『でっちあげ』の プレミアム・レビューをどうぞ 。 事件が発覚したのは2003年。本書が単行本として世に出たのが2007年。2010年に文庫化され、とうとう今年、第9刷にてこの事件の完全決着までが収録された決定版が出来上がった。著者はもちろんだろうが、上梓された直後に読み、賛成・反対、様々な意見に晒されたところをつぶさに見てき
HONZ副代表
(2024年当時)
466記事

本書について知らない方は、まずは『でっちあげ』の プレミアム・レビューをどうぞ 。 事件が発覚したのは2003年。本書が単行本として世に出たのが2007年。2010年に文庫化され、とうとう今年、第9刷にてこの事件の完全決着までが収録された決定版が出来上がった。著者はもちろんだろうが、上梓された直後に読み、賛成・反対、様々な意見に晒されたところをつぶさに見てき

あなたには“きょうだい”がいますか?みんなきちんと働いて自立していますか? 昨年夏、ニュース週刊誌「AERA」の特集「きょうだいはリスクか資産か」は大きな反響を呼んだ。その後のアンケートでも、将来を不安視する声が多数集まったという。あなたには思い当る身内はいるだろうか。30歳過ぎてもニートの弟、親と同居する未婚の姉、シングルマザーで非正規社員の妹、親の脛をか

本書のタイトルをみて「えー、何でこんな本をHONZで紹介するの?」と思った方、ちょっと待った。本書は凡百の嫌中書とはわけが違う。なにしろ書いたのが、あの谷崎光である。ここに注目してほしい。 彼女は小林聡美の主演で映画にもなった 『中国てなもんや商社』 という傑作ノンフィクションの著者である。(残念ながらDVD化されていない) 新卒でダイエーと中国の合弁商社に

東日本大震災から5年。この「5年」というのは一つの区切りの意味を持つようで、関連図書の出版が相次いでいる。その中でも注目の本が東北学院大学、金菱清ゼミナールが行った「震災の記録プロジェクト」をまとめた本書である。このゼミの学生と指導教官である金菱清が、被災地における問題が生存(survive)から、生活(life)にシフトしようとしている2013年から始めた

『でっちあげ』というノンフィクションを知っているだろうか。詳しくは 私のレビュー をお読みいただきたいが「モンスターペアレント」という言葉ができたのはこの事件からだった。学校に対して理不尽な無理難題を突き付け、わが子可愛さに教師ばかりか教育委員会、果ては市や県にまでクレームをつけ、裁判にまで持ち込む。それが正当なものならわかるが、嘘八百を並べ立てていた事件で

2003年、全国で初めて「教師によるいじめ」と認定される体罰事件が福岡で起きた。ひとりの教師が担任の児童を執拗に苛め続けて、「早く死ね、自分で死ね」自殺を強要し、その子供はPTSDによる長期入院に追い込まれてしまった……。 この報道がなされると、雑誌やテレビでは鬼か悪魔かというくらいの勢いで「殺人教師」について大きく特集を割いた。両親、特に母親からの訴えは、

「好事魔多し」とはよく言ったものだ。 もろもろの多難を乗り越え、ようやく安定が見えてきたころ、ドカンと足元に大きな穴が開く。人生にはよくあることだと言われるかもしれない。 でも、あとからよく考えてみると、その穴は突然できたわけじゃなく、少しずつ広げられていったものなのだ。多忙な期間は、見たくないから知りたくないから、いろいろな理由を付けて良い方に解釈してきた

『救命センター』シリーズは、スタートからもう何年になるのだろうと、書庫から浜辺先生のデビュー作『こちら救命センター』を引っ張り出してみた。単行本の発行が1990年だから25年も経つのか。都立墨東病院に救命救急センターができ、先生が赴任したのが85年。救命救急医歴はなんと30年の大ベテランだ。今では立派な部長先生となっている。 このシリーズも本書で5巻目。今と

昭和20年1月1日早朝、昭和天皇は皇居の御文庫内の寝室で目を覚ました。起床を知らせるベルを鳴らすと女官や侍従がにわかに動き出す。ここは昭和17年、吹上御所に建てられた鉄筋コンクリートの防空建築で、戦争が始まってからは事実上の住まいとして使用されていた。 太平洋戦争の終結、その後進駐軍を迎えたこの年、天皇と皇后はどのように暮らしていたのか。本書はそれを側近や家

藤井誠二が書いたのでなければ、私はこの本を手に取らなかっただろう。「少年A」というキーワードはこのところ食傷気味で、もういいかげんうんざりしていたのだ。 2015年の夏、突然出版された『絶歌』という手記も、ノンフィクションを主に書評している私は読まないわけにはいかなかったし、誰かに聞かれれば内容だけでなく、構成力や文章の巧拙についても語らなければならなかった

読書は冒険!-ひこ・田中 きみも本当は本好きかもしれない。-金原瑞人 監修人ふたりが強く宣言する。 本を読む人が減っている、と巷間言われている。でもみんな、いつもスマホをのぞいてはメールやSNSで文字を読んでいるじゃないか。もしかしたら50年前より現代の方が文字に馴染んでいる時代になのかもしれない。 いちばん本が読めるのは10代。多分、異論はないと思う。この

「今週のSOLD OUT:2015年11月8日週」 でも既報のように 『冒険歌手』 のインパクトはすごかった。読んだ者は悪夢を見、しかし誰かに語らずにはいられない魔性の本。これだからノンフィクションを読むのを止められないのだ。(参照:「11月の今月読む本」 その1 その2 ) ここからは、様々な事情で朝会に欠席したメンバーからの3冊をご紹介しよう。コメントは

朝会は静かに続く。久しぶりの早朝ということもあり、みんなまだ半分寝ているようだ。いつもはチャチャを入れたり突っ込んだりの仲野も麻木も湿りがち。人の揚げ足を取ることにかけては、広告マンより才能があると思われる内藤でさえ「なんだか今日は静かだね」とこそこそ囁かれる始末である。 しかし機運は高まってきていた! 内藤順 「今月読む本」は「まだ読んでないけど面白そう」

11月6日金曜日、半年ぶりの朝会を開催した。新規メンバーにとっては初の朝会になる。とにかく顔を合わせるのも初めての人が多い。旧メンバーのリラックスした様子と比べると、みんな緊張の面持ちである。名刺交換をしたり、ホットコーヒーをやり取りしたりしている間に定時の7時となった。代表の成毛眞の挨拶から朝会がスタート。まだ寝ぼけているらしく、大した内容じゃなかったので

この写真が中野翠をこの物語にいざなった張本人、中野みわである。 本書の冒頭を読んで納得した。翠の父親の遺品の整理をしている時に見つかった『大夢 中野みわ自叙伝』。曾祖母みわと一族について綴られたこの小冊子を読んだら興味を抱かずにはいられない。自分の足元へと伸びた幕末から現在までの血脈は、どくどくと流れ続けていたのである。 そう言われてみれば、意志の強そうなこ

2015年10月27日(火)から2016年2月21日(日)まで東京国立博物館にて 特別展「始皇帝と大兵馬俑」 が開催される。1974年、3月始皇帝陵の東1.5キロの地点で偶然に兵馬俑坑が発見された。兵馬俑の「俑」とは人間や軍馬の姿をありのままに写し取り、墓に埋めたひとがたをいう。2200年前の兵士と馬の姿が等身大で目の前に現れたのだ。その数は8000体にも上

2015年3月21日、「世界ダウン症の日」が制定されてから10年目の記念に「ONE+LOVE WORLD」というイベントが、かめありリリアホールで行われた。これは若い世代に歌とダンスを通じて、ダウン症のある子たちのありのままの姿を見てもらおうと企画されたものだ。プロのシンガーやダンスチーム、有名なキッズダンサーとともに、本書の主人公である「ダンスチーム LO

読み始めると小学校の時、夢中になったドリトル先生を思い出し、時間を忘れてしまった。図鑑を見ながら憧れていた動物園の飼育員。この本の中には私の幼いころの夢がぎっしり詰まっている。 最近、結婚して子供が生まれ久しぶりに動物園に行ったという友人は、昔とずいぶん変わっていて驚いた、と話してくれた。 狭い檻の中に閉じ込められていたライオンや、長い鎖をつけられて杭に繋が

光りあるところに影がある。まこと、栄光の陰に数知れぬ忍者の姿があった…(アニメ「サスケ」より) 最初は素手で殴り合っていた喧嘩が、やがて棒や剣のような武器を持ち、飛び道具を作りはじめ、すべての人を焼き殺すような兵器が作られるようになる。しかし、そんな「王道」の兵器の陰に、とっても残念な「超」兵器が開発されていたことを私たちは知らない。 それらは、今きけばバカ

前作『驚きの介護民俗学』(医学書院)読んだ衝撃はとても大きかった。民俗学者である著者が、新たに選んだ仕事の場所は老人ホームだった。ルーティンの仕事に追われるある日、ふと聞いた昔話に民俗学の背景を見た。若いころの経験や仕事、恋愛、結婚のことを老人たちは嬉々として語ってくれたのだ。「傾聴」が大切と言われる老人介護だが、その方法は本当にあっているのだろうか。 そう

2015年は第二次世界大戦終戦後、70年目という節目である。経験者は少なくなり、語り継がれてることも少なくなってきた。だが、毎年膨大な数の関係書は出版されている。正直、どれを読んだらいいか、まったくわからないのが実情だろう。 2011年7月から始まったHONZでは、第二次世界大戦関係の本をたくさん取り上げてきた。終戦70周年の記念に、この4年間で紹介してきた

子宮頸がんワクチンは、2010年11月26日に成立した「ワクチン接種緊急促進特例交付金」により「公費負担」となり、ほとんどの自治体で接種は無料となった。対象は小学6年生から高校1年生の女子のみ。この年齢が選ばれたのは、性交渉の経験のある人は効果が期待できないからである。製薬会社の説明文書に明記されているのだが、接種した医療機関でその説明はなく、そのため多くの

さて1学期が終わり、いよいよ長い夏休みに突入です。HONZでは学生の峰尾以外は社会人なので、そうそう長期休暇は取れませんが、それでも休みの日は冷房の効いた部屋でゆっくり本を読みたい人たちばかり。 d-labo二子玉川には、HONZオススメ本をはじめ1500冊以上が本棚に詰まっています。無料で読み放題ですし、外は多摩川から丹沢の山まで一望できます。お子様スペー

2011年7月15日、HONZが産声を上げました。最初の日は確か300PVくらいだったと記憶しています。あれから4年。1か月で約1,000,000PVという大きなサイトになろうとは、誰が予想したでしょう。 というわけで、HONZ創立4周年記念及び夏休み突入企画として、7月12日(日)14:00~ d-labo二子玉川 でイベントを行いました。観客50名様限定

男の人生は、十字路の連続である。 右へ行くか左をとるか、それとも真っ直ぐに進むか。君はいま、十字路に立っているかね。つらいものと楽なものが見えたら、つらい方を選べ。それが、ほんとうはつらくない。長く生きた人間からの、ちょっとした忠告さ。 くーっ、しびれる。久しぶりの北方節だ。漢と書いて“おとこ”と読ませる、男をえがく男の作家・北方謙三。しかし意外にも彼の肉声

気が付けば2015年も半年が過ぎ、もうそこまで夏休みが迫っています。 このあたりで上半期を振り返ってみようではないか、とHONZメンバーが大集合します。折しも7月15日はサイト設立から4周年。 「月刊・成毛眞」と呼ばれるほど激しく出版している代表を筆頭に、新たなメンバーのお披露目あり、恒例の旧メンバーの罵り合いあり、HONZの素顔をお見せします。 HONZだ

1995年、西アフリカのシェラレオネ生まれのミケーラという少女は、優しい両親のもとに生まれたたったひとりの子どもだ。生まれつき白斑病という皮膚がまだらになってしまう病気を持っていたため、家族以外からは愛されず小さいころから孤独であった。 シェラレオネでは、男は親に言われるまま何人も妻を持ち、女や子供は殴って躾けるという風習がある。しかしそれに逆らい、恋愛結婚

現代は、家庭で一番料理が作られる時代ではないか、と思っている。外食は当たり前だし、コンビニで弁当だろうが惣菜だろうがなんでも手に入るようになったから、かえって料理に興味を持つ人が増えたのではないか。手軽に作れるように、レトルトなどの調味料の種類も豊富である。 クックパッドの普及のすごさを思い知るのは、夕方のスーパーでのことだ。タイムセールの野菜と魚と肉を手に

500ページ二段組み。ひさびさにガッツリ読み応えのある自伝である。2001年から8年間、第43代アメリカ大統領ジョージ・W・ブッシュと共に歩んだファーストレディ、ローラ・ブッシュ。原題は『 Spoken from the Heart 』。直訳すれば「心の中を正直に吐露する」とでもなろうか。堅実な人柄から「アメリカでもっとも愛されたファーストレディ」と評される

ここ数日、初夏のような陽気になった。ゴールデンウィークもいいお天気らしい。しかし今日(28日)まで締切でギューギュー言っていた私は、何の計画も立てていない。せっかくコンパーチブルの車を買ったというのに、フルオープンで走ったのは数えるほど。近場でもいいからどこかへ行こう。 どこに行くにしても、カバンの中には本が入っているのは、幼いころからの習慣である。活字中毒

昨年の8月以降、成毛眞を筆頭に、東、土屋、内藤が猛烈に忙しくなってしまい、開催できなくなってしまった「朝会」。一度中止すると復活が難しく、そのままずるずると開かれないままここまで来てしまった。 しかしその間、新しいメンバーの加入、交代などもあり、どこからともなく「やろうよ!」という声があがった。折よくHONZの活動をドキュメンタリー動画にしたい、というお話を

鎖国が解かれた明治以降、日本人は小さな船を操り数々の危険を乗り越えて、海の彼方の無人島を目指した。最初は八丈島近く、やがて大海原を越えて太平洋のど真ん中まで進出していく。断崖絶壁の鳥島、岩だらけの尖閣諸島、ハワイ諸島西端のミッドウェー島まで、なぜ日本人は命がけで絶海の孤島を目指したのか。 彼らが求めたもの。それはアホウドリの羽であった。 横浜が開港した明治初

昨年10月に発売された『ノンフィクションはこれを読め!2014』。3月27日にkindle版をはじめとする、ほぼ全ての電子書店で発売になりました。 書店での本選びに、友人へのオススメ本紹介に、ぜひ電子版をご活用ください。いつもお手元に『ノンこれ!』を。

―(生島ヒロシさん)おはようございます。今日のオススメ書籍コーナーは一日に2万アクセスそ誇るインターネット書評サイトHONZ副代表の東えりかさんに紹介していただきます。今日の本は何ですか? 卒業式のシーズンですね。華やかな袴姿の女子学生を見ると、自分が卒業した当時のことを思い出します。もう遠い昔になりました。卒業して新たに社会に羽ばたく人たちへはなむけの言葉

現在、中国国内で働く日本人技術者はどれくらいいるのだろう。 「2,3000人はいる。数百人などという数字ではない」(女性ヘッドハンター) 「5000人くらい。これ、だいぶ堅い数字だ」(人材会社の中国人経営者) 中国に14年住む著者の耳にも、その数の多さは聞こえてきたが、実際は見当がつかなかった。日本より給料がいいとか、技術を渡せばすぐに首になるんじゃないか、

シカやイノシシの被害で地方は悲鳴を上げている。その声は毎年大きくなり、もはや断末魔の様相を呈している。昨日の日本農業新聞には、イノシシの処分に頭を悩ます福島県相馬市のニュースが出ていた。 東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う出荷停止が続き、捕獲したイノシシの行き場がなく、相馬市では冷凍庫に入れて一時保管してしのいでいる。捕獲しても処分先がないためだ。狩猟税

山本朋史は朝日新聞記者として39年のキャリアを持つベテランだ。さまざまな部署を経験したが、事件取材が圧倒的に多かった。特ダネを抜いたり抜かれたりしたりしつつ、現場に拘って過ごしてきた。60歳で定年を迎え後も1年ごとの契約更新で記者の仕事を続けていた。 そんな山本が脳の異常を感じたのは61歳を過ぎた頃であった。記憶力には自信があったのに、少し前に聞いた人の名前

人は一生に平均200回の風邪をひくという。しかし予防薬もなければ特効薬だって現れない。もし一発で風邪が治る薬が発明されたら、それだけでノーベル賞ものなのだそうだ。風邪の一種だと思われていたインフルエンザはワクチンもでき、治療薬も数種類見つかっているのに、ポピュラーな風邪はどうして治せないの? そもそも風邪ってどんな病気で、もし罹ってしまったらどうするのが正し

12月も押し詰まった26日の金曜日。多くの会社では仕事納めで一杯飲んで帰るのが普通だろうに、HONZはこの日を忘年会にした。すべて遠藤陽子の陰謀である。その上、B&Bに話をつけて、なんと公開忘年会という暴挙を企画。年の瀬の忙しい時にひとなんか集まらないだろう、と思っていたが、蓋を開ければ50席は満席。ご来場のみなさま、誠にありがとうございました。 メンバーの