ノンフィクションはこれを読め!

教養・雑学

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894記事

コラムの醍醐味ここにあり。『小田嶋隆のコラム道』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

コラムの醍醐味ここにあり。『小田嶋隆のコラム道』

よくぞここまでたどりついたものだ。 これは、本書の「あとがき」の最初の一文だ。読者はここで叫ぶ。「その通り!」。 もちろん読むのが大変なのではない。簡単に本の説明をしてしまえば、「コラムとは何か」から、書き出しや会話の入れ方、落ちや推敲、文体と主語にまつわることまで、コラムについてのもろもろがまとまっている。 版元であるミシマ社のホームページなどでオダジマさ

『論語なう』 新刊超速レビュー 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『論語なう』 新刊超速レビュー

6月のHONZ朝会で高村和久が「今月読む本」の一冊として取り上げていたが先手必勝。超速レビューしてみよう。表紙を一目見て、論語を無理やりツイッター風味にし、現代日本の四方山を皮肉る、お手軽な風刺本であろうと思っていたのだが、意外にも違っていた。たしかにツイッター言語は生きている現代語だから、本書は正統な論語の現代語訳になっているのだ。 こういうやつって、なん

『おやじダイエット部の奇跡』 書影

教養・雑学 / ビジネス

『おやじダイエット部の奇跡』

175センチで60キロ台半ばの私がダイエットに関する本を取り上げるのは出すぎた真似かもしれない。だが、私は怖いのである。油断すると70キロをらくにこえ、増量がとまらなくなる自分が。日常的に運動をしている身でもないので、筋力が増すわけでもなく、腹の周りにだらしなくつきまとう肉の重みが増すだけである。風呂の鏡をみて「これが俺か」と愕然として節制に励むが、このぎり

『素晴らしきテクの世界』 -世界はテクで満ちている 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『素晴らしきテクの世界』 -世界はテクで満ちている

栗下が言った。 「テクいですよね…」 「読み易ければ、いいんだけどね、」 と、カフェラテ片手に東が言う。 ミッドタウンのオープンカフェは、初夏のいい天気だ。 「六本木にもスズメがいるんだねぇ」 「僕、今日はそろそろ失礼します。帰ったら、ちょっと高村さんにメールしてみますね」 「テク」とはもちろん「テクニック」のことであるが、著者の宮沢さんによれば「テク」と「

『ドイツのキッチン・ルール』 新刊超速レビュー 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『ドイツのキッチン・ルール』 新刊超速レビュー

本日は土屋敦が『ナチスのキッチン』をレビューしている。仲間内ながら素晴らしい書評である。しかも本書で言及されている料理を手作りし、その写真を掲載するという前代未聞の所業である。他のHONZメンバーがこの実践主義に感化され、村上浩がマスクを被ってリングに上がったり、鈴木葉月が人生これ勉強の旅に出発したり、など無謀をしないことを祈るばかりである。栗下直也だけはま

『ビジュアルディクショナリー英和大事典』 新刊超速レビュー 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『ビジュアルディクショナリー英和大事典』 新刊超速レビュー

このジャンルで最高・最上の一冊の改訂版がやっと出版された。このジャンルとは図鑑である。子供のころ、桜の花が大きく描いてあって、花弁・おしべ・がくなどの名前を知ることができる図鑑に夢中になったことがある人も多いはずだ。本書はその大人版であり日本語と英語は併記されることで英和辞典の役も果たしている。 もともとこのジャンルは同朋舎の得意分野であった。本書の初版も1

『日本百名山を眺めて歩く』 新刊超速レビュー 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『日本百名山を眺めて歩く』 新刊超速レビュー

就活生と話していると、面接で語るエピソードがないという人が多い。あったとしてもせいぜいサークルやアルバイトでのチョロッとした武勇伝で、これではほかの凡百とカブってしまうのだ。そこで極端な例として「日本百名山を麓から眺めた」などというエピソードを無理やり作ればいいじゃん、などとアドバイスしてきた。海外旅行より安上がり、発想はおもしろいが、どこかバカバカしく、と

『書斎探訪』+『作家の本棚』 新刊超速レビュー 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『書斎探訪』+『作家の本棚』 新刊超速レビュー

2冊の書斎本がほぼ同時に発売された。 『書斎探訪』は月刊『男の隠れ家』に連載されている「男の書斎」という記事を収録した1冊だ。書き手はフランス料理本の第1人者である宇田川悟だから文章が流麗で、とろみながらゆったりと読める。まさに日曜の午後の書斎で読むのにうってつけの本なのだ。逢坂剛、村上龍、北杜夫などの作家たち、滝田栄、秋山裕徳太子、渡部昇一などのちょっとク

おさかな天国の終焉?『漁業という日本の問題』 書影

教養・雑学 / ビジネス

おさかな天国の終焉?『漁業という日本の問題』

突然だが、「さかな、さかな、さかなー、さかなーを食べるとー」という歌詞が最近、頭から離れない。ウィキペディアで調べたところ、20年前に作られた曲だった。市販化されたのは10年前で私の記憶はこの時のものだろう。曲名はご存じの方も多いかもしれないが『おさかな天国』であり、オリコンで最高3位に位置したという。 歌詞からわかるように「魚をもっと食べようよ」という水産

『パラドクスの教室』 論理の限界へチャレンジ! 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『パラドクスの教室』 論理の限界へチャレンジ!

これぞ逆説の魔術。どこかおかしい、でも、どこに間違いがあるのか、答えが出そうで出ないのがパラドクスの魅力だ。バラエティに富んだパラドクスが、12章にわたってこの一冊にギュッと濃縮されている。 まずは、予測のパラドクスの中で有名な「抜き打ち試験のパラドクス」にちなんだ、こちらのエピソードから。 ----------------- とある中学校でのお話。週末の休

『エリア51』アメリカで賛否両論の話題作 書影

教養・雑学 / 世界史

『エリア51』アメリカで賛否両論の話題作

2012年上半期No.1の社会派ノンフィクションだ。一度読み始めると、ストーリーにグイグイ引き込まれ、更に目から鱗の新事実が次々と登場し、しまいにはUFO・エイリアンに関する著者のあっと驚く新仮説も飛び出してくるので、ページをめくる手を止めるのに一苦労である。さすが「NYタイムズ・ベストセラー・リスト」に11週連続でランクインしただけはある。日々忙しく働いて

『本当のモテ期は40歳から』 殿方へ贈る、珠玉のエチケット教本 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『本当のモテ期は40歳から』 殿方へ贈る、珠玉のエチケット教本

外見・性格、自分が周りからどう思われているのか。日頃ズバリと指摘されるような機会もナカナカないが、実際言われるとイラッと来てしまうのが人情というもの。そんなときは本書を取り出し、指差し確認も悪くない。自己啓発書も使い様、読んで楽しく使い手もあるこの一冊をご紹介したい。 おじさん臭く見えてしまう髪型と、若々しく見える髪型の違い、それは、 頭頂部(トップ)と横の

なぜ面白い、なぜハマる? 『遠藤雅伸のゲームデザイン講義実況中継』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

なぜ面白い、なぜハマる? 『遠藤雅伸のゲームデザイン講義実況中継』

著者の 遠藤雅伸 氏はゲームクリエイター。代表作には 「ゼビウス」 「ドルアーガの塔」 「ファミリーサーキット」 など、ファミコン世代の我々が幼少の砌(みぎり)お世話になった往年の名作が、ズラリと顔を揃える。 その遠藤氏、最近ではモバイルゲームも手がけている。東京大学大学院や宮城大学ではゲームデザインについての講義を担当し、本書は好評を博したその集中講義録。

生まれ変わった聖書とは?『ケセン語訳 新訳聖書』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

生まれ変わった聖書とは?『ケセン語訳 新訳聖書』

「聖書? ホテルに置いてあるよね」それがほとんどの人の感想かもしれません。けれども――岩手のケセン地方に住むとある医師は、ひとりこつこつと「翻訳」をしてしまったのです、なんと、自分のふるさとの言葉に。その医師の名は、山浦玄嗣(はるつぐ)さん(1940年生まれ)。 と、その前にこれ、誰が書いているんでしょうね。自己紹介をしておきましょう。私は、HONZの新人、

内田先生に学ぶ『街場の読書論』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

内田先生に学ぶ『街場の読書論』

本書は著者がブログの中の読書関連エッセイと、活字媒体に発表した文学と書物についてのエッセイをまとめたものであり、ウチダ思想がぎっしりつまっている。400ページあり、たった1680円。かなりお買い得であろう。「文芸棚」、「人文棚」、「ウチダ本棚」、「教育棚」、「著作権棚」、そして「表現とリテラシー」と、全部で5つの本棚と1つのウチダ論という構成である。本書は「

『加齢臭読本』新刊超速レビュー 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『加齢臭読本』新刊超速レビュー

品川駅構内の書店で購入したのだが、店員に冷ややかな視線を浴びせられるのでは…とドキドキしたが、同時に購入した『 帝国ホテルの流儀 』で印象も薄まったのだろう。まだ、20代、何を気にしているのだ、突っ込まれそうだが、やっぱり湿度の高い電車で横の席に座った男性が臭くて耐えられないことは多くの人の悩みであり、その発信源にいつの日か自分もなるのだろうと心配してしまう

『世界を変える教室』 -愚直の一滴 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『世界を変える教室』 -愚直の一滴

本書の執筆を手伝ったスティーブン・ファーは、教え子だったフアンのことをよく思い出す。1993年にティーチ・フォー・アメリカのメンバーとしてメキシコ国境近くに赴任したスティーブンは、「コロニア」に住む移民のフアンの担任になった。賢くて才能がある生徒だったが、進学するにはかなり遅れをとっていた。なにしろ、最も初歩的な読解能力テストに合格するだけで皆が一苦労、とい

『饗宴外交』 ワインと料理で世界はまわる 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『饗宴外交』 ワインと料理で世界はまわる

甘鯛洋酒蒸 車海老湯煮 マッシュポテト牛酪焼 ソースシャンパン 羊腿肉蒸焼 クレソン 温野菜添 人参・パールオニョン 芽甘藍・占地茸・エリンギ ソースジュードムトン サラダ トマト レタス デトロイト 花椰菜 フレンチドレッシング 凍菓 富士山型アイスクリーム フィンガービスケット 果物 メロン 苺 シャブリ グラン・クリュ ヴォデジール97年 シャトー・ラ

『ひとり家飲み通い呑み』-楽しいんだな、これが 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『ひとり家飲み通い呑み』-楽しいんだな、これが

「居酒屋で、じゃこと大根サラダのじゃこだけを閉店まで食べたい。ただ、大根はいらないが、チキンハートの俺にはじゃこだけ大盛りでくださいとは言えない」(32歳男性) 「クルトン入れ放題の店で『入れ放題』って書いてあるからといっても控えめな自分がいたりする。クルトン入りのスープでなく、スープがついた大量のクルトンをビールで喰らいたいのに」(32歳男性) 子供じみた

『2050年の世界地図』 -北緯45°の時代 書影

サイエンス / 教養・雑学

『2050年の世界地図』 -北緯45°の時代

本書は、2050年における地球の状態を予測する本だ。現在のデータから将来の状態をシミュレーションする、ということで、ドライブにたとえて言うなら、「前方を見る」とか「地図を調べる」ことに相当するだろう。そして、本書に書かれているのは「ここから先の道は大いに曲がっています」という内容だった。今までまっすぐだったから、これからもまっすぐだ、という話ではない。「具体

『クリーニング革命』プロフェッショナル 仕事の流儀好きにオススメ 書影

教養・雑学 / ビジネス

『クリーニング革命』プロフェッショナル 仕事の流儀好きにオススメ

「遅い、高い、でも上手い」と言われるクリーニング屋が東京・麻布十番の二の橋付近にある。入り口はホテルのようであり、普通のクリーニング屋らしからぬ店構えだ。お店の名前は『レジュイール』、本書の著者である古田武 氏が創業したお店であり、別名「服のお医者さん」である。 『レジュイール』でのクリーニングの手の凝り様は半端ない。まずこのお店で預かった服は、点数・素材・

『「ガード下」の誕生―鉄道と都市の近代史』 新刊ちょい読み 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『「ガード下」の誕生―鉄道と都市の近代史』 新刊ちょい読み

これまでにも ダムマニア だとか 団地団 だとか、いろいろ見てきたのだが、「 ガード下学会 」なるものまで存在するとは、知らなかった。 本書の著者が、その「ガード下学会」の一員。普段からさまざまなガード下を訪ね歩き、「あの現し(あらわし)、いいね〜」などと熱く語り合っているそうだ。ちなみに「現し」とは、本来化粧仕上げするところを、あえて化粧仕上げせずに、下地

『文明はなぜ崩壊するのか』 -ひらめきは世界を救う 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『文明はなぜ崩壊するのか』 -ひらめきは世界を救う

毎度のことだが、原題が気にかかる。本書は " The Watchman's Rattle " , 副題が " Thinking Our Ways Out of Extinction " だ。「夜警の警笛」 「絶滅からの脱出の道筋について」 といったところだろうか。 著者は東京に生まれ、父親がCIAの工作員をしていた関係で、ヴェトナム戦争中はラオスのヴィエンチ

『仏英独=和 [新]洋菓子辞典』 新刊ちょいとも読まない 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『仏英独=和 [新]洋菓子辞典』 新刊ちょいとも読まない

そもそも買ってもいないのだから、ちょい読みどころではない。いまさらパティシエになるつもりもないので、買うつもりもない。ここで紹介してしまったので献本もこないであろう。そもそも辞書の献本というのはあまり聞いたことはない。このたぐいの辞書は日本語の項目を眺めているだけで楽しいのだが、そのためだけに5,460円は高い。困った。 出版社の内容紹介 「パティシエ、製菓

『図説・尻叩きの文化史』―懲罰か性癖か? 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『図説・尻叩きの文化史』―懲罰か性癖か?

この本を読むつい一カ月ほど前、友人の留学生マイク(仮名)は得意げな表情で私にあることを教えてくれた。 「欧米と日本のアダルトビデオの違いを知ってるか? 本番中に尻を叩くか、叩かないかだ!」 この仮説が的を射ているかはさておき(なぜ私にそれを言ったのかという謎もさておき)、この本を読んでいると、尻に関するヨーロッパの人々の執念は凄い、というのはわかる。図説とい

『昔のグルメガイドで東京おのぼり観光』 新刊ちょい読み 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『昔のグルメガイドで東京おのぼり観光』 新刊ちょい読み

50年前のグルメガイドを片手に、今なお残るお店を訪ねていくという珍企画。元ネタはデイリーポータルZの「 50年前のガイドブックに載っている店巡り 」という記事だ。 グルメガイドは『味のしにせ』(1962年・北辰堂)、『東京うまい店200店』(1963年・柴田書店)、『東京横浜 安心して飲める店』(1965年・有紀書房)、『東京の味』(1968年・保育社)の4

「コンビニか!」とツッコミを入れたくなる3冊 新刊ちょい読み 書影

教養・雑学 / マニアックな3冊

「コンビニか!」とツッコミを入れたくなる3冊 新刊ちょい読み

『 体脂肪計 タニタの社員食堂 』が大ヒットしたのは、記憶に新しい。その二匹目のどじょうを狙ったわけでもないのだろうが、企業発信のレシピ集が相次いで発売されている。 永谷園のお茶漬け、キッコーマンの豆乳、タカノフーズの納豆、いずれもロングセラー商品の一点突破だ。商品そのままの装丁で、本の寸法も該当商品にほど近い。そのため、本屋の同じ棚で面陳にでもされた日には

『ハリウッドを笑い飛ばせ!』 新刊ちょい読み 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『ハリウッドを笑い飛ばせ!』 新刊ちょい読み

今年もアカデミー賞が、2月26日(日本時間 27日)に発表された。「アーティスト」という白黒映画がフランス作品としては初の作品賞を受賞たり、82歳のクリストファー・ブラマーが史上最高齢で助演男優賞を受賞したりと今年も話題に事欠かない。 ところでアカデミー賞ってどうやって決まるんだろうか?そもそも数ある映画の中で、どういう映画が良い作品として認められるんだろう

『とは知らなんだ』を一般教養のテキストに! 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『とは知らなんだ』を一般教養のテキストに!

著者の本に出会ったのはHONZで 『馬車が買いたい!』の書評 を見つけたときだ。成毛代表の言うとおり、純粋に本を読み、楽しみ、気がついたら私はフランスのまっただ中にいた。 『とは知らなんだ』は著者が「オール讀物」に連載したエッセイの2005年5月号から2008年4月号までの分をまとめたものである。今回は、フランスブームの代わりに「鹿島ブーム」が私に到来した。

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教養・雑学 / ビジネス

『資本主義が嫌いな人のための経済学』新刊ちょい読み

出版社/メーカー: NTT出版 売れ線を狙った邦題だなというのが第一印象か。帯には「ヤバクない経済学!」ともある。この時点で『ヤバい経済学』を意識しすぎて、やばさはプンプンなんだが、原題は「FILTHY LUCRE Economics for People Who Hate Capitalism(不正利得-資本主義が嫌いな人のための経済学)」。実は、ほぼ原題

予測できなかった21世紀『昭和ちびっこ未来画報』+オマケ 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

予測できなかった21世紀『昭和ちびっこ未来画報』+オマケ

高村による 『偶然の科学』 の書評はこのフレーズで終わっている。未来を予測することは難しいことはわかっていても、予測した未来が外れて痛い目にあうことがわかっていても、いつの時代でも、世界中の誰もが大好きな話題の一つだ。HONZの朝会後のお茶会でもそんな話題が中心である。だからこそ「偶然に心構えをする前」に未来は予測できないということを理解しなければいけない。

『痕跡本のすすめ』 新刊ちょい読み 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『痕跡本のすすめ』 新刊ちょい読み

買ってはいけないものを買ってしまった。読んではいけないものを読んでしまった。これまでは新刊ノンフィクションのみを追い続け、古本屋店頭の100円均一台など見向きもしなかったのだが、明日から鵜の目タカの目で「痕跡本」なるものを探す自分が目に映る。まさに目から鱗。著者は愛知県犬山市で「古書 五つ葉文庫」を経営しているという。1979年生まれだからセドリ親父ではない

フェティシズムで日本を元気にするための3冊+α 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

フェティシズムで日本を元気にするための3冊+α

最近つくづく思うのは、世の中には色々なフェチの人がいるものだなということだ。それは、今や巨大百貨店の様相を呈しているAmazonのレビューからも窺い知ることができる。 例えば このレビュー 。百歩引き下がって「いい肌触り」とコメントするところまでは良しとしよう。それに対して「参考になった」と投票した人の数が1991人(※2/11現在)というのはどうしたことか

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教養・雑学 / マニアックな3冊

「そんなの関係ねーと叫ぶ前に読む3冊」

自分が関係しているサイトを持ち上げるのも、気恥ずかしいのだが、最近のHONZで紹介されている本は面白いだけでなく何気におしゃれである。直近の3つだけ見ても民藝にピアニストにデザインである。雰囲気がある。私もその流れに続いて、おしゃれ度の向上に寄与したかったのだが、残念ながら締め切り当日になった今、断念した。おしゃれタスキをつなげそうもない。表紙とタイトルのお

『ルポ資源大陸アフリカ』が文庫本になりましたので「解説」書きました 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『ルポ資源大陸アフリカ』が文庫本になりましたので「解説」書きました

本書は2009年7月に単行本として出版された傑作ノンフィクションである。それから2年半がたち、文庫化するにあたって、巻末の解説をあらたに書き起こすことを引き受けた。以下のレビューは2009年9月に週刊朝日で掲載されたものだ。自分でいうのも変だが、本書を読み終えたときの熱気が伝わってくるようだ。ノンフィクションファン、アフリカ・資源関係ビジネスパーソン、冒険好

旨いものは、リアルさと想像力の間にある。 『地上の飯』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

旨いものは、リアルさと想像力の間にある。 『地上の飯』

アール・ラヴレイスの小説『 ドラゴンは踊れない 』の訳者として、この本の著者のことを知った。 私もかつて滞在したトリニダード・トバゴの熱気と匂い、粘りながら躍動するその言葉と生活のリズムが行間から生々しく立ち上ってくるのは、ラブレイズの才能のみならず、その訳によるところも大きいことは、すぐに解った。 皿の上で湯気を立てた「小さな雲」のようなイディリから本書は

『劇薬時評』 新刊ちょい読み 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『劇薬時評』 新刊ちょい読み

新潮社には「波」、岩波書店には「図書」、吉川弘文館には「本郷」など、老舗の出版社は月刊PR誌を発行している。たとえば「波」の場合、自社の新刊書評だけでなく、海堂尊や高橋秀実などによる連載を10本掲載している。A5版128ページ。電車の中で読むのには最適の重さと体裁だ。3年間で2500円。1冊70円。これで送料込みなのだ。もちろん、本屋の店頭で無料で手に入れる

『銃の科学』 新刊ちょい読み 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『銃の科学』 新刊ちょい読み

著者は元自衛隊、武器補給処技術課研究班勤務。Wikipediaによると、陸上自衛隊は1998年までだが、武器補給処は霞ケ浦、需品補給処は松戸、施設補給処は古河・通信補給処は大宮・衛生補給処は用賀という具合に5つの駐屯地に機能分散をしていたのだという。そこでは調達や補給だけでなく、調査研究も行っているのだという。だから補給所じゃなくて補給処なんだと妙に納得。

『電卓のデザイン』 新刊ちょい読み 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『電卓のデザイン』 新刊ちょい読み

世界で初めて電卓が登場したのが1962年。各桁ごとに1から9のボタンが並んだフルキーボード方式で、重さは14Kgほどあったそうだ。それから50年。最近ではすっかり姿を見ることも少なくなってしまったが、その歴史には驚くべきほどの技術革新があったという。 本書はそんな電卓の50年を、写真で振り返る一冊。著者は電卓の蒐集家。これまでに国内外あわせて1000以上の電

ふるいの紹介『考えの整頓』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

ふるいの紹介『考えの整頓』

本書は雑誌『暮しの手帖』に連載の人気コーナー「考えの整とん」6年間分が編纂され、書籍化されたものだ。著者はNHK教育番組『ピタゴラスイッチ』の企画・監修を務める佐藤雅彦。東京藝大大学院で映像の教鞭をとる表現の研究者である。 著者は電通勤務時代、CMプランナーとして湖池屋「ポリンキー」、「ドンタコス」、NEC「バザールでござーる」など、様々なヒットCMを手がけ