
見つけました、『しばられない暮らし』のヒント
心からイギリスに行きたいと思わせてくれたのは、なんともつまらないが電波少年だった。猿岩石のゴールの瞬間を見て、感動した。旅のゴールとしてのイギリスになんだか魅力を感じた。旅のおとも『 深夜特急 』もそうだった。そして、実際、旅をするようになって、イギリスを訪れた仲間に聞くイギリス評は「飯がまずい」「物価が高い」「天気が悪い」の悪口ばかり。たまに聞く良い話はお
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心からイギリスに行きたいと思わせてくれたのは、なんともつまらないが電波少年だった。猿岩石のゴールの瞬間を見て、感動した。旅のゴールとしてのイギリスになんだか魅力を感じた。旅のおとも『 深夜特急 』もそうだった。そして、実際、旅をするようになって、イギリスを訪れた仲間に聞くイギリス評は「飯がまずい」「物価が高い」「天気が悪い」の悪口ばかり。たまに聞く良い話はお

中国でお尻を手術。マル。 “ 中国でお尻を手術♪ ” ではない。そこまではんなり楽しい感じではない。 “ 中国でお尻を手術www ” は、一部に受けそうだがビミョーだ。 “ 中国でお尻を手術しましたが、何か? ” でもないだろう。やっぱりマルだ。思うに、マルには情熱が含まれている。今の日本(というか俺)に足りない情熱が。ポリープ切除の時に中国人看護師から挙が

新年早々、目出度がってばかりいられない方も多いのではないだろうか。旧年末の忘年会に正月休み、重ねに重ねた暴飲暴食・不摂生。このまま新年会シーズンへとなだれ込まんとする今この瞬間、頭をよぎる一抹の不安……。 風呂場の姿見と向き合って、腹に手を当てて一思案、「今年こそ健やかな一年を」と思い立った方におススメしたいのが本書だ。栄養士の観点から、食事が身体や仕事のパ

今年の箱根駅伝を少しでも観戦した人にはぜひ読んでもらいたい本だ(大会前に紹介しなくてごめんなさい)。 今年も箱根駅伝は大いに盛り上がった。早稲田大学 大迫傑の快走、出岐雄大による青山学院大学 史上初の区間賞、「山の神」東洋大学 柏原竜二と設楽悠太による区間新記録樹立、東京農業大学 津野浩大の腹痛を堪えながらの完走、駒澤大学の復路追い上げ、倒れながらも襷を渡す

ああ、肉が食いたい。しかも飛びきり上等なヤツ。飽きるほどお節を食べたわけではないのだが、そろそろ禁断症状が出ている。本書によると、こういう状況に陥ることをミートハンガーと呼ぶらしい。 しかし本書の著者こそが、真のミートハンガー・キングだ。人はなぜステーキを食べる時に牛について熱く語らないのか ― ワインを飲む時には、ぶどうの話を存分にするのに。そんな疑問を感

今年も残り2日。怒涛の忘年会ラッシュも終えたのも束の間、明日以降は、家族やら親族やら友人やらと食べて飲んでを楽しむ人も多いはず。暴飲暴食になりがちな時期だが、胃薬を食べる前に飲むのではなく、食に関する本を食べる前に読んで、食べ過ぎ飲みすぎを自制するのもありかも。本ならばいくら読んでも0カロリーだし。 年越し蕎麦を食べるし、蕎麦の本でも読むかと軽い気持ちで手に

猟奇的という文脈のもとに、古今東西の異貌のオブジェを博物館さながらに紹介している一冊。キュレーションのお手本のような構成だ。 本書には解剖学ヴィーナス、デカルトの頭蓋骨、腐敗屍体像にカタコンベ、奇形標本などのグロテスクな写真がふんだんに登場する。それでいて上品さが損なわれていないのは、対象人物や、その思想へのリスペクトを欠いていない著者の語り口によるものであ
出版社/メーカー: 岩波書店 今年も残り10日ばかりだ。学生時代、文系一直線だったからか、30歳を過ぎても変身願望がまだ潰えないのか、今年も「気が進まないが読めたらいいなと思う理系の臭いがプンプンする本」に性懲りもなく手を出してみた。私のレビューは、HONZ副代表の東曰く「色物」が中心だが、一応、「それっぽい本」も買ってはいるのだ。 忘れもしないのは9月。H

著者から直接いただいた。タイトルは言いえて妙。そこに居合わせた一同は感心しきりだった。明治初期の平均寿命は40歳代前半、それに比べて現在は80歳を超える。秋山兄弟の見た明治の雲の下には、いまはさらに坂が続くという現実だ。「55歳までにやっておきたい55のこと」というのが副題。さて55の見出しからいくつかを紹介してみよう。 「無謀なことをやろうとすればするほど

パスカル、ニーチェ、ガルフレイズ、モリス…名前を耳にしたことがある思想家・活動家を暇と退屈の間を走り抜ける中で出会いを演出してくれる本書。哲学書だからといって身構え、準備し過ぎることはない。その道のりは含蓄溢れ、順序よく進んでいけばすんなりゴールにたどり着ける。今年読んだ本の中で、一番印象に残った一冊である。 「人が旅するのは到着するためではなく、旅行するた

だだっぴろい風景を見るとなんだかスーッとするのは、きっと私だけじゃないだろう。空の写真を撮るのが趣味、という人もけっこういる。山登りが趣味とか、夜景が好きとか海が好きとか、そういうものにも同じテイストが含まれているに違いない。空を飛びたいというのは究極だ。この大空に、翼を広げ、飛んでいきたいよ。今では当たりまえに乗っている飛行機だけど、そこに至るまでに多くの

そうか、とうとう…そう思った。 ここ数年の高座では、まず最初に「死ぬ」ことの小咄から始まっていた。あまりにも死ぬ死ぬといいながら復活するので、もしかしたら死なないのじゃないかとも思っていた。 本書は今年6月に出た立川志らくの新刊を新潮社のPR誌「波」で書評したものを再掲。 立川流の弟子たちは総じて筆が立つのだ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


商売柄、書店で料理書コーナーは必ずのぞくが、平台に一際高く積み上げられていたので(当たり前だ。厚さが41mmもある)、思わず手に取った一冊。 まず、いかにもフランスっぽいイラストを使った、日本の料理書にはないデザインにぐっとくる(amazon.frで確認すると原書に忠実な模様)。いまどき珍しく函入りだが、日本の高額な料理書のように高級感を醸したいがため、とい

酒が飲めないからなのか、考え方が甘いせいなのか、原因はよく分からないが、根っからの甘党である。「いい年こいて」だとか、「男のくせに」だとか、年をとるにつけ聞こえてくる周囲の声をよそに、今でも一日一個は必ずケーキを食べている。そんなことをくどくど書いているうちに、どんどんと開き直ってきた。あえて声を大にして言おう。「ああ、僕はスイーツが好きさ!」 そんな僕に限
思春期に、戦争のフィルムを見たりすると、そのたびに思ったものだ。「俺は戦場で生きていけるのだろうか」。そして、貧相な体を鏡で見て、「絶対無理だ」と絶望し、運良く平和な時代に生まれたことに感謝したものだ。 ただ、もはや、そんな悠長なことをいっていられないのかもしれない。戦時体制下でないのは幸運だが、ここ何年もこれまで想像していなかった事態が我々に次々とふりかか

「家を建てる」ということは、多くの男性にとっては大きな夢であるらしい。反対に女は上モノより内側、つまり家庭の安定を求めることが多いのではないか。家の中を飾るのはたいてい女の仕事である。マンション住まいが多い昨今ではあるが、飲みに行ったりすると一軒家に憧れている男性の話をよく聞く。自分の手で家を建ててしまうというのは究極のDIY。『新白河原人』はそんな男ゴコロ
出版社/メーカー: 光文社 メディア: 新書 本書はアニメやヒーロー物、児童文学、漫画、ゲームなど様々なメディアで描かれてきた「子どもにまつわる物語」を考察している。変遷をたどると、異なるメディア間でも90年代末以降、子どもの物語は似た傾向を取り始めたことがわかる。世相を反映するかのように、絶対的な主人公はいなくなり、正義と悪の境界はあいまいになり、これまで

ものづくりが好きだ。 ナチュラルなカフェ空間が好きだ。 アンティークが好きだ。 日曜日なんかペンキで家具を塗りたくなる。 以上が当てはまる人達に、強くオススメするのが今回の本。タイトルはさておき、この DIY 本を侮るなかれ。インテリアの本には珍しく、味わい深い木製窓や、銅管でつくるシェルフ、壁一面の本棚をセンスよく仕上げる方法が紹介されている。本が好きな人

本とカレーは、すこぶる相性が良い。それは東京の神田という街を見渡すだけでも、明らかなことだ。そしてその傾向は、HONZとカレーに置き換えても同様のようである。本エントリーで取り上げる『ナイルレストラン物語』は、図らずも 先日のエントリー に引き続いてのクロスレビューという形になってしまった。しかし、既出の本とは知りながら「オレにも一言、言わせてくれ」と言いた

この本を読んで、はじめて「ナイルレストラン」に行ったときのことを思い出した。 まだ学生時代、ランチタイムを外した時間でひとりだったはずだ。「メニューください」というと、日本語がペラペラなインド人が、 「はじめて? なら、うちにしかないムルギランチにしなさい。鶏の腿肉が骨ごと入っていておいしいよ」 と半ば強引に決められてしまった。料理が来ると、手早く骨を外して

ひらめきをのがさない! 梅棹忠夫、世界の歩き方 「かわいい子には旅をさせよ」と言うが、『地球の歩き方』などガイドブックを片手に、観光地として厳選されている地域を巡回し、確認することが旅なのか?パッケージ化されたツアー旅行と何が違うのか、とこれまで腑に落ちないバックパック旅行を幾度も繰り返してきた。大げさに言えば、旅や人生を通じて自分が最初に発見したであろう未

高級ブランドのロゴはなぜ高そうにみえるのか?そんな文字にまつわる素朴な疑問に答えてくれる本である。デザインに少しでも興味ある人なら、ちょっと中を見れば興味が湧くだろう。 中を覗けば美しい文字の組み合わせと、フォントのサンプルであるブランドショップや海外の写真がフルカラーで掲載されている。フォントの本は数多く販売されているが、本書は見ているだけでも楽しい。 著

あらゆる業界のビジネスマンにオススメできる本だ。本書は、副題にあるとおり日本の「おバカ規制」を次々と紹介する。本書を通して筆者が主張するのは、日本は規制によってがんじがらめにされており、困ったことがあちこちで起きているということ。しかし、本書を読んで「日本の役人・政治家はケシカランな」という感想を抱くだけではもったいなさ過ぎる。これら「おバカ規制」の裏には未
6月にスペースシャトルが引退しました。NASA関連で9000人が失業するニュースやロシアが数年間、有人宇宙事業を独占し、飛行士を輸送するカプセルの費用を3倍(6300万ドル!)に値上げしようとしているニュースまで。これでますますあこがれの宇宙が遠くなってしまいました。そんなときだからこそ、宇宙をより身近にするために、そして実際に行く方法を考えてみました。 1
(2011/06/25) 都築 響一 商品詳細を見る スナックのカラオケは演歌に限る。 舌が回りきらないような歌詞や「ヘイ!ヨー!」とラップでカッコつけても水割りには似合わない。ロックンローラーを気取っていても、日本人なら演歌の一曲や二曲は歌えるはずだ。セクハラと言われようが会社の部長と「銀恋」を歌えればOLとして一人前なのだ。 「日本人の心」にも例えられる

舞台はマイアミビーチに向かって走る防弾ガラス付きのロールスロイスから始まる。時速150kmで走るロールスロイスが向かった先は、金貨を片手にシャンパンを楽しむコロンビア人ディーラーや、ビキニ姿で二十代後半の締まったボディーをさらす美女達が乗る豪華クルーザー。船上で繰り広げられるのはドガやダリ等の盗難された美術品の売買。 いかにも犯罪者たちのパーティーという感じ
百年の孤独を歩く --- ガルシア=マルケスとわたしの四半世紀 河出書房新社 2011/4/9 かなりさみしい題名だが、 ヒロシ の新作ではない。孤独じゃないし歩いてもない、伝説の小説の舞台を巡り、コロンビアを疾走するエッセイである。 それでもって本書は、その『百年の孤独』をベースにしたコロンビア紀行の本だ。ものすごくテイストが違うけれど、敢えて喩えれば「伊

もちろん、東京HONZの読者が子どもでないことはわかっている。やってみなきゃわかんない。そう思いながらも、なかなか手や体を動かせない人にお勧め。子どもがいる人には、子どものために買ったふりをして自分で楽しむことを推奨。 単純明快なタイトル、子どもに危険なことを体験してほしいのだ。「本当の危険を見きわめる力」と「それに対処する力」を身につけるために、読むだけで

哺乳類必読のミルク本。著者は、目から牛乳を出せるイラストレーター安藤文平と謎な牛乳集団チーム・ミルクジャパン。要は牛乳を飲め!という本だが、内容が面白く、笑いながらよめる。北海道に旅行して、草原で丸太ベンチに座り、冷たいミルクを飲みながら読みたい本だ。 日本人の年間牛乳消費量は11,314,000tであり、米の8,883,000tより多い。牛乳・乳製品は、代


HONZ活動を通し、私の読む本も新刊ノンフィクションの割合が高まった。実は自分好みの(=書評を書きたくなる)本に巡り合う確率は1割程度なのだが、私の場合「入門書・実用書」であると打率がグッと高まるようだ。今回は、その中から最近面白く読んだ3冊をご紹介したい。 思い返せば子どもの頃、足が速い同級生はクラスのヒーロー/ヒロインだった。私は足が遅かったが、こんな本
実は高橋秀実さんの本は、おそらくほとんど読んでいる。しかしながら、経験的に言えば、その面白さを人に伝えるのは実はなかなか難しい。 面白いよ、と言って直接本を読むことを勧めれば、大抵の人はすごく面白かった、と言ってくれるのだが、どう面白いのかを言葉では説明しづらいのだ。 読みながら何度もふきだしてしまうのだが、爆笑を誘う風ではない。 そこはかとなく面白い。 し

ハーバード大学を卒業したものの自分の進むべき方向を見失っていた青年が刑務所図書館で働いた2年間の奮闘記だ。受刑者が刑務所内の図書館をどのように活用しているかなど今まで考えたこともなかった。本ブログ読者のほとんどとは無縁な世界の話だろうが、エピソードが面白いだけでなく、刑罰のありかたについても考えさせられる内容なので読む価値ある本だ。 筆者はユダヤ系アメリカ人
希望には二種類あると思う。 こんなことを言い始めるのはもちろん 『まどかマギカ』 を見たからだが、友人に子供が産まれた時にも同じことを考えた。「とにかく、なんでもいいから普通に元気に育ってください」 自分がなりたいと願う「希望」と、周りの人が誰か(何か)の将来について願う「希望」があるなあと思う。後者は、利他的であれば「祈り」に近い。 本書は人身売買、暴力、
映画好き、町山好きはもちろん、普段あまり映画を観ない人にもおススメ。 ※題名にも『トラウマ』とあるように、恐い話、グロイ話が苦手な人はやめておいが方がよいかも ツイッター上でも発売当初から話題になり、初刷は書店からあっという間になくなった一冊。未だにアマゾンでは2~4週間待ち、かつ、中古の方が新品より高くなっているので、見つけたら迷わず手に取りましょう。 題

若くして「あこがれのマイホーム」も夢ではない。バブルの崩壊と少子高齢化・人口減少により地価の下落・不動産の供給過剰が進み、十分に時間をかけて家を選べる時代がついに到来したのだ。 そこで著者は、家は「がんばらないで」買うことを提案する。お金の面だけ見れば、持ち家と賃貸とで生涯の支払総額はほぼ同じ。家を買う方が得という時代は終わった。ならば家は自分の幸せや自己実
