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741記事

差異を生きる -『カエルの声はなぜ青いのか? 共感覚が教えてくれること』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

差異を生きる -『カエルの声はなぜ青いのか? 共感覚が教えてくれること』

2012年が静かに幕を開けた。師走の忙しなさが、一晩明けると打って変わって落ち着きを取り戻す。僕は、この正月の静けさが大好きだ。 それにしても、正月を正月たらしめているものとは一体何なのだろうか。街で見かける しめ縄や飾り付けなのか、遠くから聞こえるBGMのお琴の音色か、それともお節料理の香りや味付けか?はたまたカレンダーによる日付の概念なのか? もちろん、

『バカな研究を嗤うな 寄生虫博士の90%おかしな人生力』 新刊ちょい読み 書影

サイエンス / 新刊超速レビュー

『バカな研究を嗤うな 寄生虫博士の90%おかしな人生力』 新刊ちょい読み

今年最後のちょい読みは、うん、この話題で。いかん、間違えた。ウンコの話題で!本書は寄生虫博士・藤田 紘一郎氏の自叙伝的な一冊。その人生の節目節目に、大きくウンコが関与する。 子供の頃は、芋や野菜の肥料に使うためのウンコ運びをしながら、すくすく育った藤田少年。医学部時代に、トイレでばったり出会った教授に声を掛けられ、熱帯病の調査に帯同したのがウンのつき。整形外

『音楽の科学 音楽の何に魅せられるのか?』 新刊ちょい読み 書影

サイエンス / アート・スポーツ

『音楽の科学 音楽の何に魅せられるのか?』 新刊ちょい読み

フィリップ・ボールが、完全に量産体制に入っている。「自然が作り出す美しいパターン」三部作の『 かたち 』『 流れ 』、年明けに発売される『枝分かれ』。その合間をぬって『音楽の科学』ときた。それにしても1年間に4冊の本は、なかなか出せるもんじゃない。 それはさておき、本書『音楽の科学』は、心して掛かった方が良い一冊だ。なにしろ全620頁による圧巻のボリューム。

『科学の栞』 新刊ちょい読み 書影

サイエンス / 新刊超速レビュー

『科学の栞』 新刊ちょい読み

本書は『 パラサイト・イブ 』などでお馴染みの小説家、瀬名秀明氏によるサイエンス本の書評集だ。「朝日中学生ウィークリー」紙に連載されていたものが中心とのことで、非常に読みやすい。 一口にサイエンス本といっても様々なわけなのだが、脳科学、生命科学から宇宙、評伝本までが幅広くカバーされている。その中でも本書の特徴は、選書の確かさにあるだろう。ためしに生き物のパー

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サイエンス / 新刊超速レビュー

『流れ』 新刊ちょい読み

著者はフリーランスのサイエンスライター。原書はNature's Patterns3部作の第2作だ。3部作とは『Shapes』『Flow』『Branches』。日本語版はそれぞれ『かたち』『流れ』『枝分かれ』だ。ここ1-2年、『土の文化史』や『砂』、『柑橘類の文化誌』、『フクロウ』など身近で基礎的な物質や物性、生物についての出版が続いている。すべて翻訳もので、

『決着!恐竜絶滅論争』 書影

サイエンス / 新刊超速レビュー

『決着!恐竜絶滅論争』

6550万年前、恐竜は小惑星の衝突によって絶滅してしまった。すでに一般常識化していると思っていたら、じつは科学界では論争が続いているという。世界中の研究者たち41人はさすがにそろそろ決着をつけようとサイエンス誌に連名で論文を提出した。ところが、その論文に対してさらに衝突説反対派が反論を試みてきたというのだ。 本書はその異説のどこが間違いかをとことん解説するだ

『おもちゃの科学セレクション』 コマ×浅田真央×自転×猫の宙返り 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『おもちゃの科学セレクション』 コマ×浅田真央×自転×猫の宙返り

今年も気がつけばもう師走。ムードある電飾のイルミネーションや精緻なCGアニメーションも良いが、素朴な手作りおもちゃも温もりがあって飽きが来ないものだ。 Eテレの番組 でもおなじみのピタゴラ装置は昔から私の大のお気に入りで、ボールが転がり始めるとついつい見入ってしまう。 本日はちょっと気分を変えて右脳系ブックレビュー。目に楽しく斜め読みでもくつろげる、こちらの

『ウェザー・オブ・ザ・フューチャー』2050年の地球の様子 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『ウェザー・オブ・ザ・フューチャー』2050年の地球の様子

今後も地球温暖化が進んだ場合、自分たちが住んでいる地域は具体的にどう変わるのか。最先端の科学技術を駆使してその疑問に答えるのが、本書『ウェザー・オブ・ザ・フューチャー』である。 本書は、地球温暖化の影響を受ける代表的な地域を取り上げ、温暖化によって近い将来そこで何が起こりえるのか、最新の気候シミュレーションモデルを用いて予想する。地球温暖化の原理や経緯を解説

人間は極めてスペックが低い装置である 『わたしを宇宙に連れてって』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

人間は極めてスペックが低い装置である 『わたしを宇宙に連れてって』

著者は、アメリカではベストセラー連発のサイエンス・ライター。サイエンスといっても真面目で骨太な作品をものすのではなく、センス溢れる文章に笑えるコネタを挟み込み、実にアメリカっぽいレトリックで軽快に語る楽しい作品を生み出してきた。取り上げてきたテーマも変わっていて、まずは 死体 をめぐるルポを書き、続いて 霊魂 そして セックス ときて、今度は「宇宙開発」であ

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サイエンス / 新刊超速レビュー

『ベテルギウスの超新星爆発』 新刊ちょい読み

オリオン座のアルファ星、冬の大三角形のひとつベテルギウスが間もなく超新星爆発する。地球から640光年しか離れていない星がスーパーノバ化すると、それから少なくとも3か月にわたって満月の100倍ほどの明るさで、昼も夜も天空に輝くことになるという。三葉虫の絶滅に関係したのではないかという仮説もある死のガンマ線バーストは、さいわいにも地球には向かないと予想されている

イノベーションの下の力持ち 『スパイス、爆薬、医薬品 ‐世界史を変えた17の化学物質』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

イノベーションの下の力持ち 『スパイス、爆薬、医薬品 ‐世界史を変えた17の化学物質』

それでは、化学の本はどうだろうか。Amazonのカテゴリー別登録冊数を見ると、化学の7,051冊は物理学(5,971)、数学(7,051)よりも多いのだが、専門書が多く、幅広い人が楽しめる読み物は少ないように感じる。HONZでも化学がメインテーマの本は取り上げられていない。 そんな逆風の中、本書は真正面から化学(特に有機化学)の面白さを伝えてくれる稀有な一冊

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サイエンス / 新刊超速レビュー

『複雑で単純な世界』 新刊ちょい読み

「またまた複雑系か、そろそろ飽きちゃった」と思ったあなたは深刻なポピュラーサイエンス本マニアである。ニール・ジョンソンは元オックスフォード大学の物理学教授。現在はマイアミ大学「複雑性に関する学際的研究グループ」主任だ。「カオスとフラクタル」「金融市場の動向を予測する」「感染症、癌をいかに抑えるか」「自然と量子ゲーム」などの12章。各章には5つの節が設定されて

『時間とは何か?』-流れるの?流れないの? 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『時間とは何か?』-流れるの?流れないの?

前々回、 『生物のなかの時間』 を紹介したあと、“ このまま終わってしまっていいのか、自分? 「スデモン」とか「カバさん」とか言っておわり、って、それはさすがにイカガナモノなのではないか?” という、そこはかとない秋の風情を感じたのだった。いや、季節のせいではない。もし万が一、私が安穏とした老後をむかえることになり、縁側でお茶なんぞ飲んで秋を迎えるようなこと

サイエンスで魔法の種明かし 『鉄は魔法つかい』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

サイエンスで魔法の種明かし 『鉄は魔法つかい』

どちらもHONZ随一の武闘派、鈴木葉月の言葉である。HONZメンバーは常にもっと面白い本はないかと日々新刊情報に目を光らせている。毎月第一水曜日に行われる朝会の前日に都内の大型書店に出かければ、“ハンターの目“をしたメンバーを見つけることはそれ程難しいことではないだろう。朝会の前日でなくたって本屋には出かけるのだが、どんな本を見落としているかも分からない。妥

数学が出来ても、バカはバカ!? -『神は数学者か? 万能な数学について』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

数学が出来ても、バカはバカ!? -『神は数学者か? 万能な数学について』

「英語ができても、バカはバカ」とは、 どこかで聞いたようなセリフ だが、「数学ができても、バカはバカ」という命題は、はたして真なのか、偽なのか。英語と同じように、数学を道具や媒介物と位置づけるなら、この命題は真となる。それなら話は簡単だ。結論は「数学を勉強せずに、本を読め!」である。 しかし数学は、道具と位置づけるには、あまりにも上手く出来過ぎているようにも

『スノーボール・アース』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『スノーボール・アース』

科学本なのに、まるで小説を読んでいるかのようである。物語が壮大でロマンに溢れ、本書を読んでいると、不思議とやる気と力がみなぎってくる。ロマン溢れる仕事をしたいと思っている若手ビジネスマンにはぜひ読んで欲しい一冊だ。 本書は、地質学者を目指していた学生がボストンマラソンに挑戦し、見事9位入賞を果たした場面から物語が始まる。完走後、この学生は将来の進路について考

『複雑さと共に暮らす ーデザインの挑戦』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『複雑さと共に暮らす ーデザインの挑戦』

「より少ないボタンを持つ洗濯機により多くの金を払う」複雑さを避けるために簡単さを選ぶ、そういった選択は取られるのだろうか?否、そんな理想的なことは起こりそうにない。人々は複雑さを取り除きたいと考えている一方で、商品購入時には機能の一つも失いたくない。高機能の製品に高い値段がついていることに納得し、機能を削いだ製品は低価格であるべきだと考えてしまう。そうして、

『ノーベル賞はこうして決まる 選考者が語る自然科学三賞の真実』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『ノーベル賞はこうして決まる 選考者が語る自然科学三賞の真実』

毎年10月になると、ノーベル賞発表の時期を迎える。今年は残念ながら、日本人受賞者誕生という瞬間を迎えることは出来なかった。個人的に注目していたのは、iPS細胞の研究をされている京都大学の山中教授である。しかし、2年連続で地元紙では受賞確実などと報道されながらも、惜しくも受賞を逃した。 その決定に「なぜ?」と思われた方も、多いのではないだろうか。もっと言えば、

『実況・料理生物学』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『実況・料理生物学』

上記の特技の多くが少数のメンバー(というか1人)からもたらされているような気もするが、料理上手なメンバーは多いようだ。成毛は松茸ご飯が得意料理だし、東は夏合宿のさいに大人数の酒飲みたちの胃袋をテキパキとした包丁捌きでしっかりと満たしてくれた。しかし、HONZで料理といえばなんといっても編集長の土屋だ。その腕前を活かして USTREAMでこんな美女に料理を教え

『パーソナルネットワーク』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『パーソナルネットワーク』

もし、自分が大学の先生で、目がキラキラした学生に「人のつながりの研究」について語るとしたら、何を教えるだろうか?いや、目はキラキラしていなくてもいい。社会学を勉強する学生で、ミクシィやフェースブック、ツイッターは使っているけど、研究活動はこれからです。さあ、どうやって研究したらいいか、今までの研究の歴史について、これからの研究動向、みんな全部、ざっくり説明し

『 砂 -文明と自然- 』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『 砂 -文明と自然- 』

ロマン溢れるネイチャー本だ。 その名の通り、砂の本である。装丁に惹かれてつい買ってしまった。3,000円するのでどうかなと思ったが、全く後悔することはない。まず1ページ目の口絵を見てみよう。砂マニアたちが集めた砂コレクションが載っている。フロリダ、スマトラ、アルジェリア、メキシコ、タヒチ、バリ島、ガラパゴスの砂が一週間の錠剤を入れる容器に分類して入っている。

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『南極海ダイナミクスをめぐる地球の不思議』

非常に完成度の高い「地球気候システムにおける南極海の役割」について書かれた本だ。50の読み切りのサブセクションで6つの章を構成している。それぞれの章は「南極海のダイナミクス」「極域で起きている異変」「海洋循環のメカニズム」「極域の氷かわかること」「気候システムのダイナミクス」「南極海を調査する技術」だ。 全ページ2色刷りの図版が豊富に使われていて、太陽、海、

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サイエンス / おすすめ本レビュー

『これからどうなる海と大地』 週刊朝日9月2日号「ビジネス成毛塾」掲載

著者は40年以上にわたり、原子力発電所による放射能汚染と漁業への影響について警告を発しつづけてきた。東京海洋大学の名誉教授である。大震災直後から無数にあらわれたニワカ原発問題専門家ではない。今回の原発事故では多くの原子力関連の学者たちが馬脚をあらわしただけでなく、門外漢の経済学者や経営者までもが専門家を気取っていて気味が悪い。 本書『これからどうなる海と大地

『ハチはなぜ大量死したのか』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『ハチはなぜ大量死したのか』

話題の科学ノンフィクション本が遂に文庫になって買いやすくなった。 HONZ代表の成毛も以前紹介しているし 、他の書評家もこぞって本書を紹介するほど面白い本だ。 小学生以上なら誰でも知っているとおり植物もセックスをする。ただ植物は動物と違いセックスに仲介者を使っている。数億年もの間、自然界ではその仲介者の役割を「風」が担っていた。植物は数え切れない程の花粉を風

『液晶の歴史』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『液晶の歴史』

本書の原題は『 Soap, Science, and Flat-Screen Tvs: A History of Liquid Crystals 』であり、液晶科学の幅広さが伺える。著書の一人であるデイヴィッド・ダンマーは分子物理学、もう一人の著書であるティム・スラッキンは理論物理学が専門のようだが、本書には本当に色々な分野の科学者達が登場する。何しろ液晶科

『摩擦との闘い -家電の中の厳しき世界-』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『摩擦との闘い -家電の中の厳しき世界-』

最近の家電は本当に安くなった。特に液晶テレビでその傾向が顕著であり、地デジ対応のためにテレビを買い替えに行って、その価格に驚かれた方も多いのではないだろうか。 2011年8月6日付けの英国エコノミスト誌 によると、EMS世界最大手のフォックスコン(鴻海精密工業)は2013年までに新たにロボットを100万台増加させる計画を発表したようだ。中国では高騰する人件費

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サイエンス / おすすめ本レビュー

『躍進する新興国の科学技術 –次のサイエンス大国はどこか-』

躍進する新興国の科学技術 (ディスカヴァーサイエンス) 「30年後の世界のパワーバランスを変えるのは、躍進する新興国の科学技術かもしれない!?」すでに背表紙には日本の未来へのあきらめモードが漂っている。30年も猶予が本当にあるのかどうかは本書の各国の科学技術研究及び大学への投資と実用化されているテクノロジーを見て判断してほしい。実感としては30年後ではなく、

『ロボット創造学入門』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『ロボット創造学入門』

日本はロボット大国である。実に世界の7割のロボットを生産し、その7割を自動車など生産組立現場で活用しているという。著者の 広瀬氏 はロボット開発の世界的権威であり、本書でも 人道的地雷探知除去ロボット や ヘビ型ロボット など、独創的なロボットの開発秘話が語られている。 しかし本書の見どころは、後半、著者の語るロボットの未来の「形」と「心」についてのくだりで

『身近な雑草の愉快な生きかた』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『身近な雑草の愉快な生きかた』

どんな逆境でも、しなやかにしたたかに、私は私の花を咲かせてみせる―それが雑草魂。 耳タコの常套句「逆境の時代、だからこそ雑草魂で乗り切っていきます!」とは言うものの、雑草の生態を改めて顧みることなど、日常ではめったにない。しかし、ひとたび「名もなき草」の暮らしぶりを覗いてみると、そこではエゲツナイまでの適者生存競争が繰り広げられている。 例えば春の風物詩でも

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サイエンス / おすすめ本レビュー

『パラダイムでたどる科学の歴史』

パラダイムとは、「一定の期間、科学上の問い方と答え方のお手本を与えるような古典的な業績」という意味だ。例えば「天動説」や「ニュートン力学」などが該当する。満月はいつですか?という問いに、天動説に基づいた計算で答えていた時代があったのだ。通常の研究活動はその時のパラダイムをベースに行われるが、ある時、どうしても解けない問題が発生する。そうすると、そのパラダイム

『どうすれば人を創れるか』 石黒浩 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『どうすれば人を創れるか』 石黒浩

世界の産業用ロボットの7割を日本製のロボットが占めている。海外から見れば、日本はロボットの国。政治家よりもロボットの方が認知度は高そうだ。そんな日本がつくるロボットの一つで、人間型ロボットが本書が取り扱うアンドロイド。商業化されれば私たちの生活がどのように変わるのだろうと妄想しながら本書を読むことをおすすめする(個人的にASIMOやEVOLTAも欲しいのだが

『地球環境・資源エネルギー論』 書影

サイエンス / ビジネス

『地球環境・資源エネルギー論』

エネルギー問題に興味ある人は本書を手元においておいた方がいい。これ一冊さえもっていれば統計データを基にした全体像の把握ができ、その辺のエセ専門家に騙されない。この種の英語本は多いのだが、日本語版でこれほどまで整理されている本はあまり見たことがない。 データだけでなく各資源が生成される仕組みを解説しているのも良い。石油・ガス・石炭・ウランなどがどのように形成さ

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サイエンス / おすすめ本レビュー

『かぜの科学』

きれいな装丁の本書。現題は「AH-CHOO!」だ。読み方がわからない。洒落気のある著者なのは間違いない。章のタイトルも 「風邪(コールド)の赤裸々(コールド)な真実」 ・ 「ひかぬが勝ち」 という勢いだ。 「ひかぬが勝ち」 は 「don't catch me if you can」 の訳。うまい。 中身は風邪に関する情報が満載で、とりあえず、自分が風邪につい

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サイエンス / おすすめ本レビュー

〇は役に立つ 『球体のはなし』 柴田順二

★★★★☆ 球体好きはもちろん、ものづくりの凄さを知りたい人にはおススメ 「おススメ」とは書いたが、誰もが楽しめる本ではないかもしれない。本書は球体に魅せられた著者による、球体好きのための、球体についての本なのだ。 「鉄ちゃん」、「鉄」と呼ばれる鉄道好きな人たちがたくさんいることは皆さんご存知だろう。電車の先頭車両で実際に見かけたことがある人も多いと思う。鉄

『かぜの科学』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『かぜの科学』

根性論を思わせるかの一文であるが、個人的にはしっくりきているし、これが本書の結論なのではと考えている。僕は「風邪は感染しない」ということを長らく信じてきた(きっかけは姉の一言だった)し、本書を読んだとしても、未だにそれは覆らない。だって、かぜを科学している本書が信心しかないと言っているんだから。 「ヨウ素を飲めば、放射能対策によい」という誤報が流れた今回の原

『かぜの科学』 ジェニファー・アッカーマン 早川書房 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『かぜの科学』 ジェニファー・アッカーマン 早川書房

本書は風邪の解明に挑んでいる専門家のユニークな研究の紹介や、サイエンスライターである著者自らが風邪実験に参加したりして、かぜ(普通感冒)を科学的に検証しようとしている。 くしゃみによるウイルスの拡散の秒速だとかおもしろいデータは満載だが、読み進める内に、途方に暮れるかもしれない。風邪は神経質にならない限りひくし、普通感冒にこれといった治療方法はないのだという

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サイエンス / おすすめ本レビュー

アボガドロ定数を決めたのはアボガドロじゃない!? 『元素検定』 桜井弘編著

★★★☆☆ ニュースで聞いた元素に興味を持ち始めた人はもちろん、昔なんとなく習った化学・物理を思い出したい人におススメ これほど多くの人が、これほど多様な元素に関心を抱いたことはなかったのではないか。ニュースでヨウ素やセシウム、更にはプルトニウムのことを聞かない日はない。専門家の話を聞いて無闇に恐れたり、楽観しすぎたりすることのないように、本書で元素検定を取

『かぜの科学』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『かぜの科学』

(副作用を伴いつつ)症状を和らげる薬はあっても、風邪を治す薬は今のところない。昨年出た『代替医療のトリック』という本には、エキナセアというハーブに、ほぼ唯一、少し効果がある、というエビデンスが見いだせるとあったはずだが、本書ではより改良された最新の研究では効果がない、と断じている。 その意味で、現在の風邪薬も、本書でも触れられているような、ギリシア時代のネズ

『かぜの科学—もっとも身近な病の生態』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『かぜの科学—もっとも身近な病の生態』

残念ながら、風邪の特効薬は今もって存在しない。風邪はウイルスによって引き起こされる。しかし、それはウイルスのスーパーグループであって、風邪の原因には少なくとも200種の異なるウイルスが関与する。その代表格、風邪全体の半数の原因とされるライノウイルス属でさえも、異なる抗体に反応する少なくとも100種の遺伝学的に異なるウイルス株を含む。さらに風邪ウイルスへの免疫

『かぜの科学』 ジェニファー・アッカーマン 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『かぜの科学』 ジェニファー・アッカーマン

避難所では風邪が流行しているようだ。避難している方々は、国立感染症研究所等が情報提供をしているので正しい情報を入手して欲しい( http://bit.ly/e9Eim9 )。 風邪ウイルスの感染拡大の源は、風邪にかかった人の鼻からの分泌物に含まれるウイルス粒子。大半の風邪ウイルスの場合、鼻と眼が主たる侵入口となる。ウイルスが侵入口に辿りつく経路は未だ解明され