ノンフィクションはこれを読め!

2011年の記事

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707記事

『原色 金魚図鑑』 書影

民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『原色 金魚図鑑』

別に私は池田書店の回し者ではないのだが、 『日本のお守り』 に引き続き、まんまと本書にも当てられてしまった。この上質紙のせいなのだろうか。本の作り手や登場人物の金魚に対する愛情やぬくもりが、紙の感触を通じてこちらにも伝わってくるようだ。丁寧な作りの本の佇まいは、書店の棚にあっても独特の存在感を醸し出しており、思わず手に取ってしまった次第だ。 もちろん、紙質ば

「子どもと一緒に読める」ベスト3冊(クジラ編) 書影

生物・自然 / マニアックな3冊

「子どもと一緒に読める」ベスト3冊(クジラ編)

大人も楽しめる子供向けの3冊を紹介する。テーマはクジラ。子どもを将来クジラやイルカの専門家にさせようと目論んでいる大人は即買いものばかりだ。 まず一冊目は、2011年の読書感想文コンクール課題図書にも選ばれている『クジラと海とぼく』。クジラはなぜ人間や船に近寄ってくることがあるのか、著者がどうやって海洋学者になったか等、大人も時間を忘れて読みふけってしまう内

『画文集 炭鉱に生きる 地の底の人生記録』 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『画文集 炭鉱に生きる 地の底の人生記録』

先ごろ、岩手県平泉が世界文化遺産、小笠原諸島が世界自然遺産に認定され、地元は大変な喜びようであったことは記憶に新しい。さらに「世界記憶遺産」に山本作兵衛の炭鉱画が選ばれ、昨日、認定書が田川市に届いたというニュースが入った。 実はユネスコの世界遺産のなかにこのようなジャンルがあることを初めて知った。聞けば「アンネの日記」や「ベートーベンの第9草稿」、「フランス

『エネルギー論争の盲点』 書影

世界史 / ビジネス

『エネルギー論争の盲点』

地震後に刊行されたエネルギー関連本で一番のオススメ。本書のタイトルに騙されてはいけない、本書の凄みはエネルギー論争の盲点を突くことではなく、人類とエネルギーの歴史を100ページ程にまとめていることだ。これだけ質の高い情報を得るのに777円は安すぎる。 本書の後半に書かれている政策提言の詳細は他のブログにお任せする( http://goo.gl/OTUhe )

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サイエンス / おすすめ本レビュー

『躍進する新興国の科学技術 –次のサイエンス大国はどこか-』

躍進する新興国の科学技術 (ディスカヴァーサイエンス) 「30年後の世界のパワーバランスを変えるのは、躍進する新興国の科学技術かもしれない!?」すでに背表紙には日本の未来へのあきらめモードが漂っている。30年も猶予が本当にあるのかどうかは本書の各国の科学技術研究及び大学への投資と実用化されているテクノロジーを見て判断してほしい。実感としては30年後ではなく、

『究極のクロマグロ完全養殖物語』 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

『究極のクロマグロ完全養殖物語』

2011年7月26日、震災以降休止していた築地市場におけるマグロの競り見学会が再開された。震災前140名であった予約枠は120名に縮小されているが、再開初日の参加者は予約枠の半数程度の70名に留まっている。日本政府観光局の推計によると、本年6月の訪日外客数(外国人旅行者数)は昨年同月比で36.0%も減少しているので、この辺りの影響が大きいのかもしれない。観光

新刊ノンフィクションを選ぶ方法 「8月2日に買った本」 書影

おすすめ本レビュー

新刊ノンフィクションを選ぶ方法 「8月2日に買った本」

東えりかさんが、HONZメンバーによる「8月のこれから読む本」をまとめてくれている。 今回も面白そうな本だらけで悔しかったので、これとは別にあらたな本を仕入れたのである。予想してない反撃をされたHONZメンバーの悔しがる姿が目に浮かぶというものだ。愉快である。今回はなぜその本を選んだのかについて少し紹介してみよう。 『リーマン侍 江戸語の世渡り』はタイトルで

『国債クラッシュ』 週刊朝日8月5日号 「ビジネス成毛塾」掲載 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『国債クラッシュ』 週刊朝日8月5日号 「ビジネス成毛塾」掲載

石原都知事は東北大震災について「日本に対する天罰だ」と言い放って顰蹙を買った。あまり知られていないことだが、都知事は名古屋の減税党を引き合いにだしながら、財政破綻しつつある国であるにも関わらず、国民はまったく理解していない、それゆえに天罰が下ってもしかたがないと言っていたのだ。 『国債クラッシュ』は日本にその本物の天罰が下るプロセスを解説した本だ。すなわち国

『ロボット創造学入門』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『ロボット創造学入門』

日本はロボット大国である。実に世界の7割のロボットを生産し、その7割を自動車など生産組立現場で活用しているという。著者の 広瀬氏 はロボット開発の世界的権威であり、本書でも 人道的地雷探知除去ロボット や ヘビ型ロボット など、独創的なロボットの開発秘話が語られている。 しかし本書の見どころは、後半、著者の語るロボットの未来の「形」と「心」についてのくだりで

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今月読む本

8月のこれから読む本

「HONZ」が始まって半月経った。訪問者数も日を追うごとに増え、うれしい限りである。そこで8月の定例会は今後の相談なども含めて初の合宿。一晩、本について語り明かそうという試みである。 食事は料理研究家の土屋さんと不肖・ワタクシが担当し、お酒は成毛さんの提供。すばらしいことにメンバー全部が酒好き。「酒と薔薇の日々」ならぬ「酒と本の一夜」と相成った。 直前に奥さ

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教養・雑学 / マニアックな3冊

「宇宙に行く」ベスト3冊

6月にスペースシャトルが引退しました。NASA関連で9000人が失業するニュースやロシアが数年間、有人宇宙事業を独占し、飛行士を輸送するカプセルの費用を3倍(6300万ドル!)に値上げしようとしているニュースまで。これでますますあこがれの宇宙が遠くなってしまいました。そんなときだからこそ、宇宙をより身近にするために、そして実際に行く方法を考えてみました。 1

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民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『花火のふしぎ』

花火のふしぎ 花火の玉数は数え方しだい?美しい花火の基準とは? ソフトバンククリエイティブ 2011/7/21 今年も、花火の季節がやって来た。本書は「 ハナビスト 」こと花火写真家の 冴木一馬 さんによる花火解説本である。 冴木さんは、講演会などで必ず「花火は平和の象徴である」と言っているらしい。本書にもその記述がある。2011年現在、国連加盟国は192カ

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教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『演歌よ今夜も有難う』

(2011/06/25) 都築 響一 商品詳細を見る スナックのカラオケは演歌に限る。 舌が回りきらないような歌詞や「ヘイ!ヨー!」とラップでカッコつけても水割りには似合わない。ロックンローラーを気取っていても、日本人なら演歌の一曲や二曲は歌えるはずだ。セクハラと言われようが会社の部長と「銀恋」を歌えればOLとして一人前なのだ。 「日本人の心」にも例えられる

『身近な雑草の愉快な生きかた』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『身近な雑草の愉快な生きかた』

どんな逆境でも、しなやかにしたたかに、私は私の花を咲かせてみせる―それが雑草魂。 耳タコの常套句「逆境の時代、だからこそ雑草魂で乗り切っていきます!」とは言うものの、雑草の生態を改めて顧みることなど、日常ではめったにない。しかし、ひとたび「名もなき草」の暮らしぶりを覗いてみると、そこではエゲツナイまでの適者生存競争が繰り広げられている。 例えば春の風物詩でも

『名画の言い分』 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『名画の言い分』

ミケランジェロ作の彫刻やモネの絵画を見たとき、私達は何を思うか。 実物から圧倒的なパワーは伝わってくるが、多くの人がもつ印象は、へえーとか、何かわからないけどすごいなあ程度ではないか。しかしそれは感性の不足ではなく、絵画の見方を知らないだけだ。 ではどうやって見ればよいのか?と思う人にとって本書を強くオススメする。我々日本人は、美術品は感性で好きなように鑑賞

『FBI美術捜査官ー奪われた名画を追え』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『FBI美術捜査官ー奪われた名画を追え』

舞台はマイアミビーチに向かって走る防弾ガラス付きのロールスロイスから始まる。時速150kmで走るロールスロイスが向かった先は、金貨を片手にシャンパンを楽しむコロンビア人ディーラーや、ビキニ姿で二十代後半の締まったボディーをさらす美女達が乗る豪華クルーザー。船上で繰り広げられるのはドガやダリ等の盗難された美術品の売買。 いかにも犯罪者たちのパーティーという感じ

『友達の数は何人?』 書影

おすすめ本レビュー

『友達の数は何人?』

今年これまでで、もっとも面白かった本である。書評を書くと決めた本を読むときには、引用したいページに付箋を張りつけるのだが、あまりに数が増えたため、さらに厳選して別の付箋を張りつけたほどだ。おそらくボクにとって今年の科学読み物ナンバーワンだろう。 著者はオックスフォード大学の認知・進化人類学研究所所長だ。「気のおけないつながりは150人まで」という「ダンバー数

「超ニッチなマニュアル本」ベスト3冊 書影

マニアックな3冊

「超ニッチなマニュアル本」ベスト3冊

新刊をチェックしているとき、妙に読者対象が狭いマニュアル本を見つけると、つい「ほしい物リスト」やら「あとで買うリスト」に入れてしまう癖がある。今回は、それを見直しつつ選んだ珠玉(?)の3冊。 まずは、なるべく新刊から、ということで、こちら。 世界や日本の献体の実情や献体の歴史、解剖実習の実際なども紹介していてかなり面白いのだが、献体登録の方法や献体団体の総会

『世界をやりなおしても生命は生まれるか?』 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

『世界をやりなおしても生命は生まれるか?』

1961年4月12日が何の日かご存知だろうか。この日はソビエトのヴォストーク1号によって人類が初めて宇宙に飛んだ日であり、「世界宇宙飛行の日」として記念日にもなっている。 「その日」に生まれた著者は、自分が宇宙に行くことを当然と信じて子供の頃から宇宙飛行士を目指すも、敢え無く宇宙飛行士選抜試験に落選してしまう。宇宙飛行士選抜試験の独特の内容は 『ドキュメント

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人物 / ビジネス

『世界一大きな問題のシンプルな解き方 -私が貧困解決の現場で学んだこと-』

世界一大きな問題のシンプルな解き方――私が貧困解決の現場で学んだこと 1日の稼ぎが1ドル未満の人たちのうち8億人は、その稼ぎのほとんどを1エーカー(1辺約64メートルの正方形)の農場から得ている。その農場も4つか5つの小さな区画に分散している。その小さな農場から家族(約10人)を養わなければいけない。比較までに、農地面積が少ないといわれている日本の農家ですら

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民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『なぜ人妻はそそるのか?「よろめき」の現代史』

出版社/メーカー: メディアファクトリー 「人妻」と聞くと少し変な想像をしてしまうのは私だけだろうか。人妻、人妻とつぶやいていたら、もやもやしてきたので、広辞苑を開いてみたが、我が家にある昭和43(1968)年発行の広辞苑には「ひとづま」という言葉は見あたらない。 仕方がないので、新明解国語辞典(1993年発行)をめくってみると、「すでに他人の妻になっている

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教養・雑学 / 人物

『百年の孤独を歩く』

百年の孤独を歩く --- ガルシア=マルケスとわたしの四半世紀 河出書房新社 2011/4/9 かなりさみしい題名だが、 ヒロシ の新作ではない。孤独じゃないし歩いてもない、伝説の小説の舞台を巡り、コロンビアを疾走するエッセイである。 それでもって本書は、その『百年の孤独』をベースにしたコロンビア紀行の本だ。ものすごくテイストが違うけれど、敢えて喩えれば「伊

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医学・心理学 / おすすめ本レビュー

『私には女性の排卵が見える―共感覚者の不思議な世界』

新書の刊行点数が毎月凄い。 正直、すべての書名をチェックできないので、記憶に残るような過激なタイトルに目がいってしまう。 そうだとしても、これはかなり挑戦的なタイトルだ。 (2011/05) 岩崎 純一 「排卵が見える男」なんて少なくとも女性は気持ち悪くて近づきたくないと思うだろう。 しかし著者の名前に見覚えあった。 (2009/09/16) 岩崎 純一 共

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ハマザキ書く

ハマザキ書ク 第一回 新刊情報収集テクニック

HONZで毎月『ハマザキ書ク』コラムを寄稿させて頂く事となった、 ハマザキカク こと社会評論社のブサカル変集者、濱崎誉史朗です。 私の編集者としての必殺技の一つが「選書」です。今まで通算九回の書店フェアを編集者「ハマザキカク」個人名義で開催しており、その都度フェアの趣旨に適った選書をしてきました。書店員の方々からはなぜその様に素早く、的確な選書が出来るのかと

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マニアックな3冊

「これじゃあ世の中わたっていけないだろう著者」ベスト3冊

HONZ新井文月です。このコーナーはHONZメンバーにより、マニアックなテーマに添った本を紹介します。初回テーマは「これじゃあ世の中わたっていけないだろう著者 ベスト3冊」です。はじめに断っておきますが、本の内容は素晴らしいものです。 まず1冊目『狩猟サバイバル』服部文祥。著者は登山家であり、本書では食べ物を現地調達しながら南アルプスを目指します。装備は次第

東えりか ノンフィクション(とりあえず)この10冊 書影

東えりか ノンフィクションこの10冊

東えりか ノンフィクション(とりあえず)この10冊

いのちの初夜 (角川文庫) 山崎朋子『サンダカン八番娼館』 サンダカン八番娼館 (文春文庫) 坂口弘『あさま山荘1972』上下 一番多感なときにあったあさま山荘事件。当時下宿屋をしていた実家で、学生さんたちといろいろな話をした。今でも謎だらけだ。 あさま山荘1972〈上〉 あさま山荘1972〈下〉 千葉敦子『乳ガンなんかに敗けられない』 ジャーナリストがすべ

成毛眞(今のところ)オールタイムベスト10 書影

成毛眞 オールタイムベスト10

成毛眞(今のところ)オールタイムベスト10

あくまでも「今のところ」ベスト10です。この並びは面白い順ではありません。たまに入れ替わります。絶版本はリストから落ちて行きます。 成毛眞レビュー 『眠れない一族』 成毛眞レビュー 『チェンジング・ブルー』 成毛眞レビュー 『コンテナ物語』 成毛眞レビュー 『馬車が買いたい』 成毛眞レビュー 『ノアの洪水』 成毛眞レビュー 『毛沢東の大飢饉』 成毛眞レビュー

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今月読む本

7月のこれから読む本

本日、7月15日「HONZ」オープン。 これからこのサイトで、様々なノンフィクション作品を紹介していくことになる。 昨年12月、成毛眞さんの呼びかけに応じ書類選考を通った8名と、成毛さん、ワタシ(東えりか)の10名で毎月第一水曜、朝7時から「本のキュレーター勉強会」として新刊で面白い本の紹介や本の選び方などを話し合ってきた。 その経過はワタシのブログ「 本読

『日本のお守り』 書影

民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『日本のお守り』

懐かしさや遊び心あふれる郷土のお守りのお話を、美しい写真とともにお楽しみあれ! いかに電子書籍が流行ろうとも、やはり紙の本ならではの良さというのはある。お守りを題材としている本書も、素朴さ・手作り感のこもった紙の作りがしっくりくる。ページを繰る度に香り立つ、インクの匂いも本好きにはたまらない。 本文では、北は北海道から南は沖縄までの各地方に昔から伝わる社寺の

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サイエンス / おすすめ本レビュー

『パラダイムでたどる科学の歴史』

パラダイムとは、「一定の期間、科学上の問い方と答え方のお手本を与えるような古典的な業績」という意味だ。例えば「天動説」や「ニュートン力学」などが該当する。満月はいつですか?という問いに、天動説に基づいた計算で答えていた時代があったのだ。通常の研究活動はその時のパラダイムをベースに行われるが、ある時、どうしても解けない問題が発生する。そうすると、そのパラダイム

『すばらしい人間部品産業』 週刊朝日7月8日号 「ビジネス成毛塾」掲載 書影

医学・心理学 / おすすめ本レビュー

『すばらしい人間部品産業』 週刊朝日7月8日号 「ビジネス成毛塾」掲載

著者のアンドリュー・キンブレルはアメリカの市民運動家にして弁護士である。どこかの国の総理大臣と官房長官のイメージが重なり、胡散臭さを感じてしまう。企業や官僚は悪ときめつけ、大衆の漠とした不安を煽り、ことが成就すると権力の亡者となる、という印象が強い。 実際、本書『すばらしい人間部品産業』では最先端科学であるバイオテクノロジーなどに対し、無責任な科学界や強欲な

『子どもが体験するべき50の危険なこと』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『子どもが体験するべき50の危険なこと』

もちろん、東京HONZの読者が子どもでないことはわかっている。やってみなきゃわかんない。そう思いながらも、なかなか手や体を動かせない人にお勧め。子どもがいる人には、子どものために買ったふりをして自分で楽しむことを推奨。 単純明快なタイトル、子どもに危険なことを体験してほしいのだ。「本当の危険を見きわめる力」と「それに対処する力」を身につけるために、読むだけで

『ミルク世紀』安藤文平&チーム・ミルクジャパン 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『ミルク世紀』安藤文平&チーム・ミルクジャパン

哺乳類必読のミルク本。著者は、目から牛乳を出せるイラストレーター安藤文平と謎な牛乳集団チーム・ミルクジャパン。要は牛乳を飲め!という本だが、内容が面白く、笑いながらよめる。北海道に旅行して、草原で丸太ベンチに座り、冷たいミルクを飲みながら読みたい本だ。 日本人の年間牛乳消費量は11,314,000tであり、米の8,883,000tより多い。牛乳・乳製品は、代

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おすすめ本レビュー

『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』

荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書) 荒木飛呂彦の奇妙なホラー映...の他のレビューをみる» 荒木 飛呂彦 集英社 (2011-06-17) 岸辺露伴 ルーヴルへ行く (愛蔵版コミックス) 岸辺露伴 ルーヴルへ行く (愛...の他のレビューをみる» 荒木 飛呂彦 集英社 (2011-05-27) ホラーの魅力を伝達 荒木飛呂彦といえば『ジョジョの奇

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人物 / おすすめ本レビュー

『ミドリさんとカラクリ屋敷』

映画になりそうな本だ。 私だったら、オープニングは、ミドリさんが病院に入ってきて「女の水戸黄門だ」と言われているシーンにする。その後、時代を遡り、女子高生が自転車でカラクリ屋敷の前を通る場面に切りかえる。 高校生の頃、作者の鈴木さんは、電信柱が屋根から突き出している不思議な家を見つけた。そして大学進学と引越しが決まった時、思いきってその家を訪問した。出てきた

『中国共産党-支配者たちの秘密の世界-』 書影

世界史 / おすすめ本レビュー

『中国共産党-支配者たちの秘密の世界-』

冷戦が終わり共産主義・社会主義のイデオロギーが廃れる中、なぜ中国は現体制を維持できているのかとても不思議だったが、本書を読んで合点がいった。とても古典的ではあるが人事権の掌握が鍵だったのだ。 本書はこれまで秘密にされてきた中国の統治形態を暴く本であり、おそらく今後の中国研究論は本書をネタ本として議論がされていくだろう。中国に関心ある人や、今流行りの国家資本主

『幻のドイツ空軍』 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『幻のドイツ空軍』

本書の著者リチャード・クー氏は野村証券のチーフエコノミストである。氏の経済分析については賛否両論だ。たとえば2008年、池田信夫氏は「あらゆる経済学者から小便や大便をかけられても、同じようなバラマキ政策を主張するリチャード・クー氏の脳は、両生類以下なのだろうか。」と罵詈雑言だ。 クー氏はバランスシート不況という概念を持ち出した。資産バブルの崩壊を経験した多数

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民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

アニエス・ジアール『エロティック・ジャポン』@ミステリマガジン4月号

書店の平台でひと際目を引いていた。しかし手に取るのは躊躇われる。女ならばなおさらだ。しかし、どうしても気になって取り上げ中をパラパラ見て「これは買いだ」と直感した。で、値段を見て仰天、3800円!一度は戻して家に帰ってきたものの、どうしても欲しくて手に入れた本が『エロティック・ジャポン』である。 著者のアニエス・ジアールは新進気鋭のフランス人女性ジャーナリス

『マッチラベル パラダイム』 書影

おすすめ本レビュー

『マッチラベル パラダイム』

著者の肩書は「燐票家」である。燐票とはマッチラベルのことだ。念のために言っておくが、マッチとは火を付けるためのアレである。19世紀半ばに発明されたマッチの用途は薪やガスコンロ、タバコなどに火を付けるものであったはずだ。もちろん、人々は便利な道具として、雑貨屋などで買い求めたはずだ。 日本では明治8年に生産がはじまり、第一次世界大戦終結のころには、スウェーデン

『江戸のお金の物語』 プレジデント 6月13日号 掲載 書影

おすすめ本レビュー

『江戸のお金の物語』 プレジデント 6月13日号 掲載

本書は東京都水道局の現役課長による、江戸時代をテーマとした経済書である。著者は法学部を卒業後、東京都に就職し、45歳を過ぎてから経営学の分野で博士号を取得した。2007年には「M&Aと提携が財務業績に及ぼす影響」という論文で日本管理会計学会論文賞を受賞している。謹厳実直な御役人の趣味は、奔放な経済学だということなのだろうか。 本書の「あとがき」では「“一物多