ノンフィクションはこれを読め!

2011年の記事

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707記事

『ペンギンのしらべかた』 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

『ペンギンのしらべかた』

ペンギンはお茶の間の人気者である。ドン・キホーテやJR東日本のSuicaなどさまざまな場面でキャラクター化されたその姿を目にするし、旭山動物園冬の名物「ペンギンの散歩」には黒山の人だかりができる。我々はペンギンのどこに惹かれるのだろう。短い足でヨチヨチ歩く姿が幼子を連想させるのだろうか、その流線型のフォルムに進化の美しさを感じるのだろうか、とにかく多くの人を

『ダムマニア』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『ダムマニア』

キュレーションという言葉を初めて耳にしたのは、一年ほど前のことだったと思う。そのころは抽象的なイメージでしか捉えられなかったこの概念も、今ではすっかり根付いたように思う。最近思うのは、優れたキュレーターであり続けるためには、他の優れたキュレーターをどれほど把握しているかが鍵になってくるのではないかということだ。時代は今、キュレーターそのものをキュレーションす

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世界史 / おすすめ本レビュー

『居酒屋の世界史』

出版社/メーカー: 講談社 私は酒癖があまりよくない。正直に言うと、むしろ悪い。知人曰く「絶滅危惧種の昭和時代の酔っぱらい」的醜態をあちこちでさらしているからか、飲む度に知人が減っている気がする。さすがに懲りて、最近、節酒を始めたが、飲まなければ飲まないで意外に平気な自分がいる。もしかしたら酒を好きでないのかとすら思い始めた。ただ、飲まなくて平気でも妙に居酒

著者インタビュー 『ダチョウ力』 塚本康浩氏(その2) 書影

生物・自然 / 著者インタビュー

著者インタビュー 『ダチョウ力』 塚本康浩氏(その2)

<「インタビュー(その1)」はこちら 先週末にお届けした『ダチョウ力』の塚本先生のインタビューの続きです。何しろ三連休の最終日の夜です。誰も読んでくれないかも知れませんし、読むと明日仕事に行きたくなくなるかも知れません。でもアップします。『ダチョウ力』はその後amazonでの新刊は在庫切れとなってしまいましたが、他のネット書店やリアル書店では購入可能なはずで

『パーソナルネットワーク』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『パーソナルネットワーク』

もし、自分が大学の先生で、目がキラキラした学生に「人のつながりの研究」について語るとしたら、何を教えるだろうか?いや、目はキラキラしていなくてもいい。社会学を勉強する学生で、ミクシィやフェースブック、ツイッターは使っているけど、研究活動はこれからです。さあ、どうやって研究したらいいか、今までの研究の歴史について、これからの研究動向、みんな全部、ざっくり説明し

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アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『フェルメール 光の王国』 産経新聞9月10日号 書評欄掲載

著者の本職は分子生物学者だが、昨今最高の美文家の一人でもある。本書でもその才能はいかんなく発揮され、「ニューヨークの振動」という文章の冒頭などは、一篇の詩として自立して余りあるほどである。本書は絵を見る目においても才能をもつ著者が、フェルメールの絵を鑑賞するためにオランダ、米国、フランス、英国、ドイツ、オーストリアを4年間かけて巡った美術紀行だ。 それぞれの

『死のテレビ実験 人はそこまで服従するのか』 書影

医学・心理学 / おすすめ本レビュー

『死のテレビ実験 人はそこまで服従するのか』

芝居じみた仰々しいタイトルである。『死のテレビ実験』とはどんなホラ話が始まるかと思えばあにはからんや。看板に偽りのない内容に驚かされる。 本書の内容を一言で表せば「人はどこまでテレビの言いなりになるか」である。視聴者参加番組に応募してきた人の行動を観察するために、2009年にフランスで行われた実験の詳細な報告書でもある。 基礎になっているのは1960年代にア

『 砂 -文明と自然- 』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『 砂 -文明と自然- 』

ロマン溢れるネイチャー本だ。 その名の通り、砂の本である。装丁に惹かれてつい買ってしまった。3,000円するのでどうかなと思ったが、全く後悔することはない。まず1ページ目の口絵を見てみよう。砂マニアたちが集めた砂コレクションが載っている。フロリダ、スマトラ、アルジェリア、メキシコ、タヒチ、バリ島、ガラパゴスの砂が一週間の錠剤を入れる容器に分類して入っている。

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医学・心理学 / おすすめ本レビュー

『なぜ意志の力はあてにならないのか -自己コントロールの文化史-』

爆発まじかのチョコレート・ドーナッツが原書の装丁だ。意志と行動の矛盾を表現しているのだろう。 なぜ意志の力はあてにならないのか―自己コントロールの文化史 太るとわかっていても、食べてしまう甘味。(アメリカの4700万人が メタボ症候群) 体に悪いとはわかっていてはやめられないタバコ。(2030年に800万人が毎年煙草が原因で死ぬ予想がある)ついつい仕事の時間

『日本の分水嶺』 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

『日本の分水嶺』

著者の名前に見覚えのある人はいるかも知れない。日本のファシリテーションの第一人者であり、 『ファシリテーション入門』 をはじめとし、その分野の本をいくつも出している。 その彼のもう一つの肩書き(?)は「分水嶺ハンター」である。 雨となって落ちてきた水が、異なる水系に分かれていく境界のことを分水界といい、それが山の稜線に沿っていることが多いため、分水嶺と呼ばれ

『イスラームから見た「世界史」』 書影

世界史 / おすすめ本レビュー

『イスラームから見た「世界史」』

9・11から10年が経った。テレビに繰り返し映し出されるシーンはあまりに現実味に乏しく、ただただ呆然として画面を眺めていたことを思い出す。今年の5月2日にはアメリカによってウサマ・ビン・ラーディンが殺害され、ホワイトハウス前に集まり歓声を挙げるアメリカ人の姿が映し出されていた。彼が率いたアルカーイダはもちろんイスラームを代表する存在ではないだろうが、イスラー

著者インタビュー『ダチョウ力』塚本康浩氏(その1) 書影

生物・自然 / 著者インタビュー

著者インタビュー『ダチョウ力』塚本康浩氏(その1)

HONZの元となった本のキュレーター勉強会が立ち上がる少し前、われわれ「キュレーター見習い」のあずかり知らぬところで、成毛眞と書評家の東えりかが密会(?)した(らしい)。そのときに二人の間でおもしろかった、と意見が一致して大いに盛り上がった一冊の本がある。それがこちら、である。 装丁も最高にいいし、内容は文句なく面白い。 成毛のレビュー には、2009年の「

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サイエンス / おすすめ本レビュー

『南極海ダイナミクスをめぐる地球の不思議』

非常に完成度の高い「地球気候システムにおける南極海の役割」について書かれた本だ。50の読み切りのサブセクションで6つの章を構成している。それぞれの章は「南極海のダイナミクス」「極域で起きている異変」「海洋循環のメカニズム」「極域の氷かわかること」「気候システムのダイナミクス」「南極海を調査する技術」だ。 全ページ2色刷りの図版が豊富に使われていて、太陽、海、

『物語 食の文化』 書影

民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『物語 食の文化』

「三度のメシより本が好き」を自負する私ではあるが、見た目によらず旨い食べ物への執着も人一倍である。その食べ物に関する薀蓄も弁えているとなると、味わいも一層増すというものだ。今回紹介する一冊は良き食事の供として、絶妙な隠し味となってくれること請け合いである。 本書の構成は以下ご欄の通り、第Ⅰ部では食材全般を、第Ⅱ部では調理法・器具に和洋中の食文化史紹介と、食文

9月のこれから読む本 書影

今月読む本

9月のこれから読む本

9月4日は「HONZ」代表、成毛眞の誕生日である。9月の定例会は7日。じゃ、ささやかなお祝いを差し上げよう、ということになった。モノじゃつまんないと誰が言い出したか♪ハッピーバースディ♪をダンスつきでプレゼント。鈴木葉月がマンドリンで伴奏し、新井文月振り付け。15分前に六本木集合。出勤で急ぐ人々の訝しげな目を背中に振り付けを習い、いざ定例会へ。今回から参加さ

『呪の思想』 書影

民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『呪の思想』

ビデオアーティスト、 ナム・ジュン・パイク は松岡正剛氏に対し、日本人は白川静を読まなくてはダメよと語ったという。恥ずかしながら、私もその一人だった。 故白川氏の実績を知れば知る程、自分の無知を痛感した。氏の漢字に対する知恵と洞察はどこまでも深く、現在では白川静なしで漢字文化を語ることなど考えられない。恐れ多くも少しでも彼の領域に近づければと思い、本書を紹介

『イスラム飲酒紀行』 プレジデント9月12日号掲載 書影

民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『イスラム飲酒紀行』 プレジデント9月12日号掲載

イスラム圏ではエジプト、モロッコ、新疆ウイグル自治区などに行ったことがある。それぞれヨーロッパ人の避暑地であったり、シルクロード観光の拠点であったりと、じつは家族旅行向きなのだ。これらの国ではホテルの中は欧米だから、酒は飲み放題である。日没時に町中のスピーカーから聞こえる、礼拝を促す詠唱「アザーン」を聞きながらビールを飲むことほど気持ちの良いものはない。 乾

成毛流 「トイレにおいておく本」 書影

マニアックな3冊

成毛流 「トイレにおいておく本」

『本は10冊同時に読め』という本を上梓していらい、断続的に「トイレで本など読めるわけないじゃん」というお小言を頂戴する。たしかにトルストイだの源氏物語だのはトイレでの読書に不向きである。ビジネス書でも『もしドラ』あたりが限界であり、『失敗の本質』となると力みすぎるかもしれない。 じつはボクがトイレにおいてある本はトリビア系や辞典系の本なのである。見開き1ペー

『なぜシロクマは南極にいないのか 生命進化と大陸移動説をつなぐ』 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

『なぜシロクマは南極にいないのか 生命進化と大陸移動説をつなぐ』

『 種の起源 』のチャールズ・ダーウィン、大陸移動説のアルフレート・ウェゲナー、『 銃・病原菌・鉄 』のジャレド・ダイアモンド、『 知の挑戦 』のE・O・ウィルソン。 言わずと知れた、生物学、社会学、人類学において通説を覆した知の巨人たちであるが、その功績の偉大さ以外にも共通点があることをご存知だろうか。彼らはそれぞれの分野で大きな業績を残す前に動植物の地理

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民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『贈答の日本文化』

贈答の日本文化 (筑摩選書) ホワイトデーは日本で創られた日だった、本書を読んだ中での一番の驚きである。 日本でのバレンタインデー導入の際に、洋菓子業界が販売戦略の一環として創られた。ホワイトデーは創出された実に巧妙な企業戦略であった。ホワイトデーが「お返しの日」として日本で創案&浸透したのは、バレンタインで受け取ったチョコに対する返礼として、贈り物をするこ

『東方女人国の教育―モソ人の母系社会における伝統文化の行方―』 書影

民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『東方女人国の教育―モソ人の母系社会における伝統文化の行方―』

本書によれば、「民族」という単語は1900年頃日本から中国に輸入された和製漢語らしい。清末民初の政治家の梁啓超が、亡命先の日本から送った文章にこの表現があり、ここから「中華民族」という概念に繋がった。孫文が「民族之統一」と言った当初は、漢・満・蒙・回・蔵の5族を1つにすることを意味したが、その後、全ての少数民族を含めた「中華民族論」となった。この「少数民族」

『セクハラの誕生』 書影

民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『セクハラの誕生』

HONZの実話系担当を自認しているからか(誰も認めてないが)、私生活があまりにも平凡だからか、暴力や性の臭いのするノンフィクションに手が伸びることは少なくない。大抵は失敗に終わるのだが、本書も思わず買ってしまった。タイトルが『セクハラの誕生』で帯に「渾身のノンフィクション巨編!」と書かれたら、買わないわけにはいかない。失礼ながら、後悔する覚悟はできていたが、

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サイエンス / おすすめ本レビュー

『これからどうなる海と大地』 週刊朝日9月2日号「ビジネス成毛塾」掲載

著者は40年以上にわたり、原子力発電所による放射能汚染と漁業への影響について警告を発しつづけてきた。東京海洋大学の名誉教授である。大震災直後から無数にあらわれたニワカ原発問題専門家ではない。今回の原発事故では多くの原子力関連の学者たちが馬脚をあらわしただけでなく、門外漢の経済学者や経営者までもが専門家を気取っていて気味が悪い。 本書『これからどうなる海と大地

『チェリスト、青木十良』 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『チェリスト、青木十良』

チェリスト、青木十良が88歳のときから録音を始めたバッハの 無伴奏チェロ組曲 を聞いたときの驚きは忘れられない。 艶やかで密度の濃い音楽だけが、ある。そして90歳代に入ると、もはや「音」だけしかない、という境地に至る。まわりのすべてのものが消えて、世界に音しか存在しなくなる、と言ってもよいかも知れない。そして、透き通るようでありながら「存在感そのもの」ともい

『「歴史」を動かす―東アジアのなかの日本史 』 書影

日本史 / おすすめ本レビュー

『「歴史」を動かす―東アジアのなかの日本史 』

「歴史」はどんどん更新されていくもののようだ。 この数十年で新史料の発見や解析が進み、またかつてのイデオロギー的な歴史観からもかなり自由になったため、「最新の知見」が続々と更新され、学者や研究者の間では共有されていると聞く。確かに、高校生の娘の教科書を眺めても、最近刊行された選書などを読んでも、年号や時代区分の呼称ひとつにしても随分違うことに驚かされる。 そ

『遺品 あなたを失った代わりに』 書影

事件・事故 / おすすめ本レビュー

『遺品 あなたを失った代わりに』

今年の夏祭りは鎮魂の気持ちを込めた、とても厳粛なものだった。もちろん、跳ね、踊り、歌って楽しく過ごしたのだが、心の底には災害で命を落としたしたり、行方のわからない方、そのご家族への哀悼が込められていたように思う。これを区切りと考える人も多かっただろう。 大震災の後、瓦礫の中から思い出の品物を見つけようとしていたり、自衛隊やボランティアが片付けの途中でアルバム

『ハチはなぜ大量死したのか』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『ハチはなぜ大量死したのか』

話題の科学ノンフィクション本が遂に文庫になって買いやすくなった。 HONZ代表の成毛も以前紹介しているし 、他の書評家もこぞって本書を紹介するほど面白い本だ。 小学生以上なら誰でも知っているとおり植物もセックスをする。ただ植物は動物と違いセックスに仲介者を使っている。数億年もの間、自然界ではその仲介者の役割を「風」が担っていた。植物は数え切れない程の花粉を風

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教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『ひらめきをのがさない!梅棹忠夫、世界のあるきかた』

ひらめきをのがさない! 梅棹忠夫、世界の歩き方 「かわいい子には旅をさせよ」と言うが、『地球の歩き方』などガイドブックを片手に、観光地として厳選されている地域を巡回し、確認することが旅なのか?パッケージ化されたツアー旅行と何が違うのか、とこれまで腑に落ちないバックパック旅行を幾度も繰り返してきた。大げさに言えば、旅や人生を通じて自分が最初に発見したであろう未

『毛沢東の大飢饉』 書影

世界史 / おすすめ本レビュー

『毛沢東の大飢饉』

本書は2011年のBBCサミュエル・ジョンソン賞を受賞した。同賞は英国でもっとも権威のあるといわれるノンフィクション賞だ。過去の授賞作には、2010年は6人の北朝鮮脱北者に7年間も向き合って紡ぎだした『密封国家に生きる』(邦訳2011年6月)。2008年の『最初の刑事』(邦訳2011年5月)はミステリーファンでも楽しめる壮大なヴィクトリア朝時代のノンフィクシ

『液晶の歴史』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『液晶の歴史』

本書の原題は『 Soap, Science, and Flat-Screen Tvs: A History of Liquid Crystals 』であり、液晶科学の幅広さが伺える。著書の一人であるデイヴィッド・ダンマーは分子物理学、もう一人の著書であるティム・スラッキンは理論物理学が専門のようだが、本書には本当に色々な分野の科学者達が登場する。何しろ液晶科

『ヌードルの文化史』 書影

民俗・風俗 / 世界史

『ヌードルの文化史』

ヌードルと言えばやっぱりラーメンだ。学生時代、研究室で煮詰まった時には皆でラーメンを食べに行った。時には先輩におごってもらった。自分が先輩になった時には、一緒にゲームをやってあげた。リラックスと言う意味では同じだ。それにしてもラーメンは随分とブランドになった。1000円くらいしても全然驚かない。ちょっとした贅沢っていうやつでしょうか。 著者のナイハードさんは

『ごく平凡な記憶力の私が1年で全米記憶力チャンピオンになれた理由』 書影

医学・心理学 / おすすめ本レビュー

『ごく平凡な記憶力の私が1年で全米記憶力チャンピオンになれた理由』

著者はサイエンス系のフリー・ジャーナリストである。ふだんは『ナショナル・ジオグラフィック』誌などに向けた記事を書いているが、思いつきから記憶術の取材を始めたところ、自身がそのトレーニングを受けることになる。本書では、トレーニングを重ねつつ、記憶術のメカニズムを探るべくその背景の歴史・科学を取材し続け、ついには全米記憶力チャンピオンにまで登り詰めてしまったとい

『フォントのふしぎ ブランドのロゴはなぜ高そうに見えるのか?』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『フォントのふしぎ ブランドのロゴはなぜ高そうに見えるのか?』

高級ブランドのロゴはなぜ高そうにみえるのか?そんな文字にまつわる素朴な疑問に答えてくれる本である。デザインに少しでも興味ある人なら、ちょっと中を見れば興味が湧くだろう。 中を覗けば美しい文字の組み合わせと、フォントのサンプルであるブランドショップや海外の写真がフルカラーで掲載されている。フォントの本は数多く販売されているが、本書は見ているだけでも楽しい。 著

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ハマザキ書く

ハマザキ書ク 第二回 人文書ポイント要約ブログ一覧

前回の 「ハマザキ書ク 第一回 新刊情報収集テクニック」 が思った以上に好評でしたが、その後、多くの方々から「本当に全部読んでいるの?」と疑われました。成毛眞さんの 『本は10冊同時に読め!』 を読んで同じ読み方をしていると驚き、一ヵ月に勤務先と居住区の図書館で借り出せる本の合計上限である60冊は最低必ず読んでいる、乱読家を自認する私でも、全ての気になる新刊

『「規制」を変えれば電気も足りる』 書影

教養・雑学 / ビジネス

『「規制」を変えれば電気も足りる』

あらゆる業界のビジネスマンにオススメできる本だ。本書は、副題にあるとおり日本の「おバカ規制」を次々と紹介する。本書を通して筆者が主張するのは、日本は規制によってがんじがらめにされており、困ったことがあちこちで起きているということ。しかし、本書を読んで「日本の役人・政治家はケシカランな」という感想を抱くだけではもったいなさ過ぎる。これら「おバカ規制」の裏には未

「幻の生き物」ベスト3 書影

生物・自然 / マニアックな3冊

「幻の生き物」ベスト3

現実と空想の間(あわい)にあるような物や出来事が好きだ。絶対にないとはいえない輪廻転生、地球人以外の生き物、未だ証明されない人間の能力、などの本はいつの間にか手が出てしまう。というわけで、私のマニアックな3冊のテーマは「いるのかいないのか未確認生物」である。 最近書店を歩いていて呼び止められた本がある。棚ざしの片隅が光っているように見えたのだ。それがこれ。

『摩擦との闘い -家電の中の厳しき世界-』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『摩擦との闘い -家電の中の厳しき世界-』

最近の家電は本当に安くなった。特に液晶テレビでその傾向が顕著であり、地デジ対応のためにテレビを買い替えに行って、その価格に驚かれた方も多いのではないだろうか。 2011年8月6日付けの英国エコノミスト誌 によると、EMS世界最大手のフォックスコン(鴻海精密工業)は2013年までに新たにロボットを100万台増加させる計画を発表したようだ。中国では高騰する人件費

『江戸の春画 江戸人の性愛を描く』 書影

民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『江戸の春画 江戸人の性愛を描く』

日本の春画は海外で高い評価を受けている割に、残念ながら国内での評価は低い。春画といえばポルノと誤解され「異端」の扱いを受けてる。こうした現状に疑問を持ち、長年地道な春画研究を続けてきた著者は、「江戸人はそんなに野暮じゃねえ」と言い放つ。 国際浮世絵学会常任理事である著者は、春画こそ「遊び絵」「笑い絵」として粋な江戸人の間で流行していたと主張する。現在のポルノ

『ウォール・ストリート・ジャーナル陥落の内幕』 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『ウォール・ストリート・ジャーナル陥落の内幕』

先週、日立製作所と三菱重工業の経営統合というニュースを聞いて、驚いた方も多いだろう。結果的に、誤報となってしまったことに再び驚いた方も多いだろう。インターネットが普及した今、記者達が血眼になって追う特ダネに新聞社やテレビ局が経営資源をこれまでと同じく投資する意味があるのかと疑問を持つ人も少なくないはずだ。調査報道や背景を深堀する解説記事を増やすべきだという議

『悲しんでいい―大災害とグリーフケア』 書影

事件・事故 / おすすめ本レビュー

『悲しんでいい―大災害とグリーフケア』

「「ケアをする」というと何か具体的な処置を施すものと思われがちですが、心のケアとは、あれこれ世話を焼くことではありません。必要なのは言葉や行為ではなく、相手の方と時間と空間を共有することです。」 著者の高木さんは、神戸の修道院の修道女さんで、上智大学グリーフケア研究所の代表でもある。ターミナルケア(終末期ケア)・グリーフケア(悲しみのケア)に携わって23年、