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496記事

『神経ハイジャック もしも「注意力」が奪われたら』常識が認識によって書き換えられるまで 書影

医学・心理学 / おすすめ本レビュー

『神経ハイジャック もしも「注意力」が奪われたら』常識が認識によって書き換えられるまで

マルチタスクが注意力の欠如を招き、人々のパフォーマンスを低下させることの危険性は近年度々指摘されている。だが、そうは言われても「ながら作業」が既に習慣となってしまい、なかなかやめられない方も多いことだろう。 本書は19歳の若者が「ながら運転」の末に起こした事件の真相を追うと同時に、現代の高度情報化社会の危険性を主に神経科学の立場から明らかにしている。だが、こ

『酒の科学 酵母の進化から二日酔いまで』 書影

教養・雑学 / 「解説」から読む本

『酒の科学 酵母の進化から二日酔いまで』

お酒をいただくときには五感をフル稼働して繊細な味覚を楽しみ、時には酒造工程に思いを馳せて薀蓄を披露するという人がいる一方で、そんなことにはまるで疎く、とにかく酔えばよいという人もいます。残念ながら訳者は後者に属します。そんな訳者でもいつもの一杯を丁寧に飲もうという気にさせてくれたのが本書です。 本書はAdam Rogers著『Proof: The Scien

今週のいただきもの:2016年7月31日週 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの:2016年7月31日週

先日、外出中にお天気雨に遭いました。 晴れているのに雨が降ることを狐の嫁入りと言いますが、 狐に化かされているような感覚からそう言うようになったとか。 そもそも雲がないのに雨が降る理由は2つあって、 1つは地上に雨が届く前に雲が蒸発して(無くなって)しまうから。 2つめは遠くで降った雨が風に流され、晴れている場所に雨が落ちるからだそうです。 虹が出る確立も高

『「日本スゴイ」のディストピア 戦時下自画自賛の系譜』最近、再び増殖中 書影

民俗・風俗 / 日本史

『「日本スゴイ」のディストピア 戦時下自画自賛の系譜』最近、再び増殖中

「ディストピア」とはユートピアの反対語。理想郷じゃない場所のことだ。「日本スゴイ」ならユートピアなんじゃないの?と思いながら読みはじめると、戦時下に行われたプロパガンダによって洗脳された日本人の姿に戦慄させられる。言葉の力は強大だ、プラスに働いてもマイナスでも。 本書には昭和初期から終戦までに出版された、当時の「日本スゴイ」本の中から「日本主義」「礼儀」「勤

『サイボーグ化する動物たち ペットのクローンから昆虫のドローンまで』 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『サイボーグ化する動物たち ペットのクローンから昆虫のドローンまで』

科学技術の進歩はめざましい。日ごろの暮らしではあまり気にとめていなくても、何かの出来事やニュースがきっかけで、世の中はここまで進んでいるのかと驚かされた経験をもつ人も多いのではないだろうか。 バイオテクノロジーの進歩も例外ではなく、人間が生命を自由に操れる時代が着実に近づいている。本書では新進気鋭の科学ジャーナリスト、エミリー・アンテスが、さまざまな技術を駆

家にピッチピチの伊勢エビがやって来た! さあどうする? 『その道のプロに聞く 生きものの飼いかた』 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

家にピッチピチの伊勢エビがやって来た! さあどうする? 『その道のプロに聞く 生きものの飼いかた』

宅急便で届いた箱の中から、カサコソと音がする。そっと蓋を開けると、おがくずの中から現れたのは……エビの王様、伊勢エビだあー!! 「かっちょいい甲冑姿を毎日飽くことなく眺めたい!」という欲望に抗える人は、多くはあるまい。当然、飼うでしょ! 本書は偶然出会った生きものを楽しく飼う方法を伝授してくれる、ものすごく実用的な本である。昨年紹介した 『その道のプロに聞く

虫だらけの惑星──『昆虫は最強の生物である: 4億年の進化がもたらした驚異の生存戦略』 書影

サイエンス / 生物・自然

虫だらけの惑星──『昆虫は最強の生物である: 4億年の進化がもたらした驚異の生存戦略』

昆虫は最強の生物である──と断言されると、人類じゃなくて? と疑問が湧いてくるが、まあ「最強」の定義次第といったところだろう。たとえば、人類はこの地球上に種そのものを脅かす天敵はいないわけで、その観点からいえば「人類は地球最強の生物」といってもいいだろう。 しかし、別の観点からすると、これまでに発見され、命名された昆虫は100万種、名前もついていないものも含

『「「暗黒・中国」からの脱出 逃亡・逮捕・拷問・脱獄』法治人物から一転、お尋ね者に。そして亡命劇へ 書影

社会 / HONZ客員レビュー

『「「暗黒・中国」からの脱出 逃亡・逮捕・拷問・脱獄』法治人物から一転、お尋ね者に。そして亡命劇へ

『「暗黒・中国」からの脱出』は、中国当局からの弾圧対象となった若きエリートによる逃亡譚である。中国国内のイスラム村、ミャンマーの軍閥たちのアジト、チベットから獄中までという数奇な道のりの中、壮絶な出来事が次々と彼に襲いかかる。だが、なんといっても驚くのが、この話がわずか数年前の出来事であるということ。今、現代中国の「自由」は、どのようになっているのか?『 中

『ケインズかハイエクか 資本主義を動かした世紀の対決 』 書影

社会 / 「解説」から読む本

『ケインズかハイエクか 資本主義を動かした世紀の対決 』

「大きな政府」か「小さな政府」かは、経済の問題というよりも、票集めのための政治家のモットーと化している観がある。スリム化をめざしても公共事業にも橋や道路のメンテナンスのように避けられないものがあり、政府支出にも民主党(当時)の事業仕分けで判明したように、削減できそうに見えてそうでないものがある。ならば「適正な(規模の)政府」とは何かが問題になるが、そう問いづ

『<インターネット>の次に来るもの―未来を決める12の法則』存在することは、変化し続けること 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『<インターネット>の次に来るもの―未来を決める12の法則』存在することは、変化し続けること

「未来を予測する最善の方法は、それを発明してしまうことだ」とは、かの有名なアラン・ケイの言葉である。確かにそれは正しいかもしれない。しかし、この言葉が本当に説得力を持つのは、偉大な発明を成し遂げた人物によって語られた時だけである。 本書の著者ケヴィン・ケリーなら、このように言うだろう。「未来を予測する最善の方法は、それを発見してしまうことだ」と。ならば、未来

『さかなクンの一魚一会』 さかなクンの夢中になる力 書影

生物・自然 / 人物

『さかなクンの一魚一会』 さかなクンの夢中になる力

ハコフグ帽子と白衣のいでたちに、甲高い声と大きなジェスチャーで魚の素晴らしさを伝え続けるさかなクンの自叙伝だ。絶滅したと思われていたクニマス発見の偉業は天皇陛下にも言及され、東京海洋大学の客員准教授を務めるまでになったさかなクンの人生が、さかなクンの手によるかわいい魚のイラストとともに語られる。本文の漢字にはルビがついており、小さな子供でも楽しみながら読み通

『美の世界旅行』 書影

アート・スポーツ / 「解説」から読む本

『美の世界旅行』

岡本太郎の文章は、読んでいるとまるで彼自身の絵画作品を見ているような気分にさせられる。岡本太郎は、絵の具をたっぷり含ませた絵筆を、カンバスの表面に勢い良く滑り踊らせるように文字を書く人だ。目で見たもの、耳で聞いた音、手で触れたり感じたりしたものが色を帯びて、文字の並ぶ紙の上でへこんだり膨らんだり歪んだり様々な形をなしている。そして、そんな文章に導かれる読者の

『自画像の思想史』 書影

教養・雑学 / アート・スポーツ

『自画像の思想史』

人類の絵画史は15,000年前のラスコーの壁画から始まると著者は述べる。これに対して自画像の歴史はわずか5~600年。なぜ、かくも長い間人類は自画像に関心を持たなかったのか。ここから探求が始まる。 まず、古代の「自画像以前の時代」。自己と他者(世界)は調和しており、人間は神(世界)に従順であった。人間の顔は普遍的に表現され(イコン、仮面など)、自画像を描く必

今週のいただきもの:2016年7月24日週 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの:2016年7月24日週

今日は土用の丑の日ですね。 昨年も この時期、鰻について書いていましたが今年は別のお話を。 鰻の捌き方は関東では背開き、関西では腹開きと異なるのをご存知ですか? 諸説あるのですが、切腹を嫌った武士文化の関東では腹を切らず、 腹を割って話す商人文化の関西では腹を割って捌いたそうです。 また、うなぎは肋骨が無く腹開きは料理人の腕が必要とされるので、熟練した料理人

メディア関係者の必読書『デジタル・ジャーナリズムは稼げるか』 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

メディア関係者の必読書『デジタル・ジャーナリズムは稼げるか』

新聞社やテレビ局はもちろん、広告代理店や印刷会社にいたるまで、すべてのメディアに関わる人が読んでおくべき本である。 それどころか、企業の宣伝部員や官公庁の広報担当者も、最先端を走るアメリカのメディア界で何が起きつつあるかを知っておくことは不可欠であろう。 著者はニューヨーク市立大学で起業ジャーナリズムを教えている教授だ。ニューヨークといえば世界のジャーナリズ

歩きスマホ、ダメ、ゼッタイ!『神経ハイジャック』 書影

医学・心理学 / おすすめ本レビュー

歩きスマホ、ダメ、ゼッタイ!『神経ハイジャック』

ポケモンGOが社会現象化している。街中を歩いていても、スマホを見ながら歩いていて、急に立ち止まっては、スマホの画面を上のほうにスワイプする動き(ポケモンボールを投げるときのしぐさ)をしている人をよく見かける。ポケモンGOのアプリが配信されてからというもの、連日のようにポケモンGOをやりながら車や自転車を運転して事故を起こしたというニュースが流れている。駅など

『「イスラム国」の内部へ 悪夢の10日間』ISとは何者なのか? 書影

社会 / おすすめ本レビュー

『「イスラム国」の内部へ 悪夢の10日間』ISとは何者なのか?

イラクとシリアに跨るISの支配地域の内情がどの様なものであるのかは多くの謎に包まれている。メディアなどで語られる情報は反IS側の陣営によるプロパガンダ的な要素を含んだ物が多く、その内容のどこまでが真実であるのか釈然としない点も多い。IS側もこれまでジャーナリストを支配地域に入れる事を拒んできた。多くのジャーナリストがIS の戦闘員に拘束され殺されている。本書

ダウントン・アビーよりすごい? 波瀾万丈の群像劇『評伝 ウィリアム・モリス』 書影

人物 / おすすめ本レビュー

ダウントン・アビーよりすごい? 波瀾万丈の群像劇『評伝 ウィリアム・モリス』

彼女に出会ったのは13年前、ロンドンの美術館だった。エキゾティックな顔立ち、豊かな黒髪、挑発するような強い瞳。その絵がひときわ目を引いたのは、画家とモデルの間に横たわる張りつめた雰囲気が、初めて見る私にも感じられたためだった 画家の名は、D.G.ロセッティ。ラファエル前派を代表する画家にして詩人である。モデルは、ジェイン・モリス。全ヨーロッパへと広がるアーツ

『喰い尽くされるアフリカ 欧米の資源略奪システムを中国が乗っ取る日』 書影

社会 / 「解説」から読む本

『喰い尽くされるアフリカ 欧米の資源略奪システムを中国が乗っ取る日』

かつて江沢民が国家主席だった時代に、中国の市場経済化が待ったなしで進むなかで、国有企業の民営化が凄まじいスピードで行われた。そのとき、国有企業の膨大な資産を引き継いだのは、大半が共産党の高級官僚だった。このことが、中国が汚職国家となる原点であったといえるだろう。 共産党の高級官僚は自らがトップを務める企業の利益を追求する

『箸はすごい』身近すぎて知られていない二本の魅力 書影

教養・雑学 / 民俗・風俗

『箸はすごい』身近すぎて知られていない二本の魅力

14億人もの人が箸をつかっている。しかも、ほぼ毎日である。一度ではない、2、3回は使う。ここまで頻繁に利用する道具はそう多くはない。 だいたい物心がつく前後から箸に慣れ親しみはじめるが、主に教わるのは正しい箸の持ち方としつけである。矯正用の箸を使って、持ち方を叩き込まれる。「指し箸」「迷い箸」「刺し箸」などやってはいけないマナーを厳しく教えこまれる。 そうし

『医師の感情』医師たちは現場で何を感じているのか 書影

医学・心理学 / おすすめ本レビュー

『医師の感情』医師たちは現場で何を感じているのか

どんなときでも冷静で、感情的になることはけっしてない――医師に対してそうしたイメージを抱いている人は少なくないだろう。だがもちろん、彼らも人の子であり、そうしたイメージそのままであるわけがない。ふだんはどんなに冷静な医師であっても、ときとして強力な感情に圧倒されてしまうことがあるはずだ。それならば、医師は現場で実際にどんな感情を抱いているのか。そして、そうし

『中国 虫の奇聞録』 書影

生物・自然 / 民俗・風俗

『中国 虫の奇聞録』

大修館書店の「あじあブックス」にはキラリと光る好著が少なくないが、虫と人とが織りなすめくるめく物語を論じた本書もその1冊である。 古来、虫は生き物の総称で、万物が五つの元素からなるとする五行説に従い、中国では全ての生き物が五虫に分類されていた。羽虫(長は鳳凰)、毛虫(長は麒麟)、甲虫(長は霊亀)、鱗虫(長は龍)、倮虫(倮は裸に同じ。長は人間、特に聖人)である

今週のいただきもの:2016年7月17日週 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの:2016年7月17日週

昨日からポケモンGOが日本でも配信されましたね。 街中でやってる人を多く見かけますが、日間ユーザー数はTwitterを上回り、滞在時間でFacebookを抜いたそうです。私も多分に漏れずハマっています。 昔懐かしのキャラクター、ああそういえばこんなのもいたなと思いながら、 トランセル (さなぎポケモン)の進化系ってなんだっけ、 モルフォン (毒蛾ポケモン)?

『<インターネット>の次にくるもの』不可避な未来をどう受け入れるべきか 書影

ビジネス / 「解説」から読む本

『<インターネット>の次にくるもの』不可避な未来をどう受け入れるべきか

ニューヨーク・タイムズはAP通信社に続いて、6月1日からインターネットの表記について、「Internet」を「internet」に変えると宣言した。ただ単に、最初の文字を大文字から小文字に変えるという話だが、つまりこれはインターネットが人名や会社名などを指す固有名詞ではなく、一般名詞になったということを公式に認めたことになる。APの編集者トーマス・ケント氏も

『ザ・パーフェクト 日本初の恐竜全身骨格発掘記』 完璧な化石をめぐる完璧な物語 書影

サイエンス / 生物・自然

『ザ・パーフェクト 日本初の恐竜全身骨格発掘記』 完璧な化石をめぐる完璧な物語

北海道むかわ町穂別で日本古生物学史上最大級の発見があったのは2003年4月。それから10年以上が経過した2013年7月17日、日本初の恐竜全身骨格発見が北海道大学のプレスリリースで世間に伝えられた。誰がどのようにしてこの化石を発見したのか、公表までの10年間研究者たちは何をしていたのか、このハドロサウルス科の新種と思われる恐竜は7000万年以上前どのように日

受験戦線、異常あり! 『ボカロで覚える 中学歴史/理科』 書影

教養・雑学 / 併せて読まれたこの一冊

受験戦線、異常あり! 『ボカロで覚える 中学歴史/理科』

まず、こちらをご覧下さい。 これが今世間を席巻している『ボカロで覚えるシリーズ』。なんとボーカロイド曲を使って歴史や 理科 を覚えちゃおうという大胆な企画です。発売以降好調に推移、重版を重ねてきたところ6月末からメディア露出が相次ぎ大ブレイク!勢いはしばらく止まりそうにもありません。 どちらかというと歴史の方が人気ですが、それでも購入者の半数は両方を購入して

個性派が勢揃い 『すごいぞ! 私鉄王国・関西』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

個性派が勢揃い 『すごいぞ! 私鉄王国・関西』

阪急、南海、阪神、近鉄、京阪。この5つの私鉄の存在は、関西を「私鉄王国」と言わしめてきた。歴史から技術、列車デザイン、沿線文化に至るまで、なぜこんなに個性派揃いになったのか。なんで? そのミステリーを解き明かしつつ、個性ぶりをカラーの写真と図版満載で、各電車びっちりとまとめてある。「知らなかった〜」と何度もうめきながら読める、熱のこもった一冊だ。さて、出発進

『闘いいまだ終わらず 現代浪華遊侠伝・川口和秀』 書影

社会 / 事件・事故

『闘いいまだ終わらず 現代浪華遊侠伝・川口和秀』

新年早々に上映が開始され、連日満員御礼など大きな反響を巻き起こしたドキュメンタリー映画 『ヤクザと憲法』 (内藤順の レビュー )。昨年3月に東海テレビで放映された番組の映画版である同作は、実在するヤクザ組織に長期密着し、彼らの日常を映し出したことで話題を呼んだ。 取材に応じた指定暴力団「二代目東組二代目清勇会」。そのトップである川口和秀会長は、未決拘留も含

『ジハーディ・ジョンの生涯』テロへの恐怖が、新たなテロリストを生み出す 書影

社会 / おすすめ本レビュー

『ジハーディ・ジョンの生涯』テロへの恐怖が、新たなテロリストを生み出す

鋭利な刃物を手にした黒装束の男と、オレンジ色のジャンプスーツで手を縛られた人質。ネットを通して瞬く間に拡散した、あまりにも残忍な光景を多くの人は忘れることなどできないだろう。 その後、凄惨な行為はフランスを始めとする世界各地へと飛び火し、さらに多くの犠牲者を出すことにもなった。まさにテロの連鎖というべき状況を断ち切っていくためには、我々は何をするべきなのか?

今週のいただきもの:2016年7月10日週 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの:2016年7月10日週

七十二候で今は「蓮始開(はすはじめてひらく)」。蓮がゆっくりとつぼみをほどき、花を咲かす頃です。闇の中でひっそりと開き始め、完全に開くのは明け方で、昼過ぎには閉じてしまいます。これを三日繰り返し、四日めには閉じることなく、散ってしまいます。 ところで蓮と睡蓮の違いをご存知ですか?蓮は水面より上で花を咲かし、葉に光沢は無いけれど撥水性があります。睡蓮は水面で花

エネルギー界の池上彰が『原油暴落の謎を解く』 書影

社会 / ビジネス

エネルギー界の池上彰が『原油暴落の謎を解く』

ガソリン、ジェット燃料、ペットボトル、プラスチック、アスファルト、化粧品、チューインガム、レジ袋。一見、何の関わりも無さそうだが、これら全て石油を原料としている。様々な場面で活用され、私たちの生活の基盤となっている原料はどのように価格づけされているのか。 2014年後半から下落し始めた原油価格。高値で推移していた頃の1/3以下までに一時価格は下落した。今回の

『外来種は本当に悪者か? 新しい野生 THE NEW WILD』 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『外来種は本当に悪者か? 新しい野生 THE NEW WILD』

現代生態学の核心的なテーマを扱う不思議な本が登場した、というと、意外に思われるかもしれない。扱われているのは、自然回復論。外来種をどう理解し、評価するか、未来の自然保護をどのようなビジョンで考えるか、そんな話題ではないか。そのどこが現代生態学の基礎テーマにからんでいるというのだろう。 現代生態学の基礎テーマというと、まっさきに、ドーキ

マーシュ先生ありがとう『脳外科医マーシュの告白』 書影

医学・心理学 / おすすめ本レビュー

マーシュ先生ありがとう『脳外科医マーシュの告白』

脳外科医のやり甲斐と厳しさ、イギリスの医療制度のひどさ、マーシュ先生の清々しい生きざま、そして、こういった内容が流れるように綴られる美しい文章。読みながら、さまざまな感慨を込めた溜め息をなんどもついた。素晴らしい本だ。 タイトルどおり、イギリスの有名脳外科医・マーシュ先生のエッセイ集である。25のエピソード、それぞれにマーシュ先生の思い出がつまっている。タイ

『風土記の世界』 書影

民俗・風俗 / 日本史

『風土記の世界』

「風土記の世界」というタイトルから、かつての 「古事記の世界」 (西郷信綱)という名著を連想したが、本書も期待を裏切ることなく冒頭から引き込まれてしまった。 風土記とは何か。当初、わが国の史書の構想としては、紀・志・列伝の三部をもつ中国正史(「漢書」など)をお手本とした「日本書」がもくろまれていた。紀や列伝は国家の縦軸となる時間を保証するものであり、志は横軸

『昆虫は最強の生物である 4億年の進化がもたらした驚異の生存戦略』 書影

生物・自然 / 「解説」から読む本

『昆虫は最強の生物である 4億年の進化がもたらした驚異の生存戦略』

私は「虫の王国」に住んでいたことがある。 場所は三浦半島の山中。といっても、JRの駅まで徒歩十数分という距離で、標高は30メートルほどしかなく、それほど山奥というわけでもない。見かけは築30年を過ぎた何の変哲もない木造の一軒家だ。小さな庭があって、早春には梅、梅雨時にはアジサイの花が咲き、秋になると柿の木が立派な実を何十個もつける。家は緑豊かな尾根に囲まれた

『国際秩序』 キッシンジャーが語る世界史 書影

社会 / 世界史

『国際秩序』 キッシンジャーが語る世界史

イギリスが国民投票でEU離脱を決め、アメリカでは銃の乱射事件が頻発し、南シナ海の緊張は高まり続け、イスラム過激派は世界のあらゆる都市でテロにより多くの命を奪っている。当たり前だと思っていた秩序は、失われてしまうのだろうか。 不確実性がいやましている未来へより確実な一歩を踏み出すために、本書『国際秩序』は歴史という名の道標を与えてくれる。昨日までの世界はどのよ

『一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート』常識を嗤い続けた男 書影

人物 / おすすめ本レビュー

『一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート』常識を嗤い続けた男

1989年、日本人がやり投げで「幻の世界記録」である87メートル68センチを投げたことを覚えている人はいるだろうか。「疑惑の再計測」の結果、87メートル60センチに記録は改められたが、当時の世界記録に6センチ差にせまる大記録であった。その後はWGP(ワールドグランプリ)シリーズを日本人で初めて転戦し、総合2位の成績を収めた。 男の名は溝口和洋。世界記録更新も

『和の国富論』 神の見えざる手の前に 書影

社会 / おすすめ本レビュー

『和の国富論』 神の見えざる手の前に

いまあえて、国富論。ただ本書は、“神の見えざる手”ではなく、アダムスミスがその前提とした「他者への同感」「自己規制」にフォーカスされている。いままさに限界に達しつつある薄っぺらな自由競争信仰を、乗り越えるためのヒントを提供した本だ。今回のイギリス国民投票は、他者に同感する能力の欠如によって、自由競争の勝者が敗者から手痛いしっぺ返しを食らったようにもみえる。そ

今週のいただきもの:2016年7月3日週 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの:2016年7月3日週

子どもの頃、この時期になると家に届くお中元が楽しみでした。普段食べないようなアイスやゼリー、ジュースなどが百貨店の包装紙に包まれて届くのは特別感がありますよね。 「お中元」があるなら上や下は無いのかというと、かつて中国では一月、七月、十月を三元といい、それぞれ上元、中元、下元と呼んでいました。日本に入って来た際にお盆と結びつき、夏の贈り物としてお中元を贈る習