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511記事

『メガ! 巨大技術の現場へ、ゴー』刊行記念イベントレポート 書影

ビジネス / HONZ活動記

『メガ! 巨大技術の現場へ、ゴー』刊行記念イベントレポート

HONZ代表・成毛眞による技術探訪記『メガ! 巨大技術の現場へ、ゴー』の刊行記念として、この本のもととなった連載「 成毛眞の技術探検 」の担当編集者だった東洋経済オンライン山田俊浩編集長と成毛眞とのトークイベントが去る2月26日に開催されました。冷たい雨がしとしと降るあいにくの天候でしたが、多くの方にご参加いただき、会場は『メガ!』を支える技術に対する情熱で

『無人暗殺機 ドローンの誕生』 ドローンは戦争を変え、そして世界を変える 書影

社会 / 事件・事故

『無人暗殺機 ドローンの誕生』 ドローンは戦争を変え、そして世界を変える

無人航空機の実戦投入など実現不可能だと誰もが思っていた。2日以上飛び続ける無人機の開発プロジェクトを耳にしたアメリカ空軍の専門家は、「物理的に不可能だ」と吐き捨てた。技術的なハードルだけではない。無人航空機が戦争にもたらす意味を理解している人間もまたいなかった。1970年代にはイスラエル空軍最高司令官でさえ、「そんな無人機は、もし実現しても空軍では買わない」

『蒙古襲来』by 出口 治明 書影

世界史 / HONZ客員レビュー

『蒙古襲来』by 出口 治明

力作である。鎌倉幕府は蒙古襲来に全精力を使い果たしてやがて滅んだが、蒙古襲来の実相については、あまり語られることは無く、漠然と神風(台風)が吹いて蒙古の船が沈んだ(ほぼ全滅した)という常識が長い間罷り通ってきた。本書は、日本、朝鮮、中国の史料を丁寧に渉猟して、蒙古襲来の実像をできる限り正確に(合理的に)復原しようとする意欲的な試みである。そして、著者は「蒙古

今週のいただきもの(2月第4週) 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの(2月第4週)

明日から三月ですね。ここ数日のあいだに昼間はコートも不要となり、一気に春めいてきました。ぽかぽか陽気のせいで、普段にも増してボンヤリと毎日を過ごしております。 さて三月といえば「啓蟄」。冬眠していた虫たちが春の気配に誘われ、次から次へと土から這い出し、またたく間に土屋敦に喰われていく様子が目に浮かびます。虫さん、どうか気をつけて! それでは今週献本いただいた

新感覚の歴史教育本『アニメで読む世界史〈2〉』 書影

世界史 / 日本史

新感覚の歴史教育本『アニメで読む世界史〈2〉』

歴史を知ることは面白い。自分たちが生きている世界、社会が持っているルーツを知る作業は、人に安心を与える。安心を得る作業であると同時に、驚きや教訓、閃きを得る手段でもある。そのことによって、現代の問題に対処しうることもある。歴史を知ることにはそんな有用性があるけれども、歴史を知れば知るほど、語られるそれらに対して、疑わしい何か眉唾めいたものを感じる。それは、歴

『世界はシステムで動く』方向性のない不可解な時代を生きるために 書影

生物・自然 / 社会

『世界はシステムで動く』方向性のない不可解な時代を生きるために

第二次世界大戦後のイタリアで、フィアットを再建し、オリベッティ社の会長にをつとめたアウレリオ・ベッチェイは、人類と地球が置かれた危機的状況を憂い、ローマクラブを1970年に設立した。ローマクラブから調査の委託を受けたマサチューセッツ工科大(MIT)は研究成果を『成長の限界』というレポートにまとめ、1972年に発表した。その翌年に本の一部が現実化するかのように

『原発事故で、生きものたちに何がおこったか。』もしこの変化が、序章にすぎないとしたら…… 書影

事件・事故 / おすすめ本レビュー

『原発事故で、生きものたちに何がおこったか。』もしこの変化が、序章にすぎないとしたら……

そんな疑問をもったとき、書店で見かけたのが本書である。子ども向けの写真絵本だが、解説もしっかりとしていて、読みごたえがある。著者は山形県在住の写真家で、原発事故で被害を受けた福島県の阿武隈山地にも昆虫調査で足を運んでいた。 本書のタイトルを見てまず想像したのは、「放射線を浴びた生物に奇形や生殖能力への影響が出たことがショッキングな写真でたくさん紹介されている

『フューチャー・オブ・マインド』訳者あとがき by 斉藤 隆央 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『フューチャー・オブ・マインド』訳者あとがき by 斉藤 隆央

人の夢を覗き見る。テレパシーで思考を読み取る。念力で物を動かす。偽りの記憶を植えつける。学習せずに新しいスキルを身につける。人の行動を操る。脳と脳を結んで精神を融合する。動物の知能を高める。感情を持つロボットを作る。脳を人工物で置き換え、永遠の命を手に入れる。魂を遠くの宇宙へ飛ばし、着いた先で新たな体に入り込む。 このなかで、科学的に可能なものはどれか? 答

日本を愛したスパイ『ドクター・ハック 日本の運命を二度にぎった男』 書影

人物 / 世界史

日本を愛したスパイ『ドクター・ハック 日本の運命を二度にぎった男』

書影を見て、「ドクター・ハックって、あのハックか」と思わず手に取った。 著者は『満州国皇帝の秘録』『トレイシー−−日本兵捕虜秘密尋問所』そして『四月七日の桜−−戦艦「大和」と伊藤整一の最後』の中田整一氏だ。面白くないわけがない。 1914(大正3)年)11月、日英同盟により第一次世界大戦に連合国側として参戦した日本は、中国におけるドイツ租借地・青島でドイツ軍

もしもあなたの弁当がキャラ弁だったなら『今日も嫌がらせ弁当』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

もしもあなたの弁当がキャラ弁だったなら『今日も嫌がらせ弁当』

お弁当にまつわる親との思い出なら、誰しも少なからず持っているものだろう。昼休みに友達と見せ合いっこをして馬鹿にされたこと、持っていくのを忘れて学校に届けてもらったこと、喧嘩をした後にお弁当箱を渡しながら謝ってみたこと...。かくも、お弁当の持つコンテンツ力の高さは、様々なコミュニケーションを生み出す。 今どきの親子なら、LINEでやり取りをすることも多いかも

今週のいただきもの(2月第3週) 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの(2月第3週)

突然、何もかも投げ出したくなり、理事・内藤順とメルマガ編集長・栗下直也に「自分探しの旅に出ます」とワケのわからないことを口走り、先週、人生初のひとり旅に出ました。 「今週のいただきものは仕上げていってね」「来週のメルマガまでには帰ってきてね」ふたりの温かい(?)言葉を背に受け、颯爽と旅立った私。 しかしワインを飲み過ぎてホテルに帰り着けなくなったり、二時間に

『宇宙飛行士が教える地球の歩き方』 訳者あとがき by 千葉敏生 書影

サイエンス / 人物

『宇宙飛行士が教える地球の歩き方』 訳者あとがき by 千葉敏生

著者のクリス・ハドフィールド氏といえば、本国カナダでは知らない人はいないというくらい有名な宇宙飛行士です。計3回の宇宙飛行の経験を持ち、1995年と2001年にはアメリカのスペースシャトルで、2012年にはロシアのソユーズで地球を飛び立ちました。その経歴はとにかくまぶしいかぎり。1995年の宇宙飛行では当時のロシアの宇宙ステーション「ミール」とのドッキングに

『ファーマゲドン』訳者あとがき by 野中 香方子 書影

社会 / 「解説」から読む本

『ファーマゲドン』訳者あとがき by 野中 香方子

バタリーケージ、クレート、ソウ・ストール。これらの言葉の意味を読者の皆様はご存じだったでしょうか。 バタリーケージとはブロイラー用のケージで、1羽あたりの面積はA4用紙1枚ほど。卵を集めやすくするために金網の床は傾斜しています。 クレートは子牛用の狭い檻で、子牛は向きを変えることも、体を伸ばすことも、横たわることもできないまま半年を過ごし、「柔らかく白い子牛

『日本国最後の帰還兵 深谷義治とその家族』 書影

人物 / 日本史

『日本国最後の帰還兵 深谷義治とその家族』

1978年、日中平和友好条約が締結された。その際の政治の駆け引きに利用されたひとりの軍人、それが深谷義治さんだ。深谷さんは、終戦時、当時の上官から「任務続行」の命を受ける。以後、13年間中国に潜伏、中国当局に逮捕され、獄中生活は20年4ヶ月にも及んだ。拷問を受け、生死をさまよい、家族が迫害にあっても守り続けたもの、それは一体何なのか。本書は、義治さんの次男、

『ヒトラーランド』簡略化されたプロットを剥いだ先に見える物とは? 書影

人物 / 世界史

『ヒトラーランド』簡略化されたプロットを剥いだ先に見える物とは?

後世の人間が歴史を見るとき忘れがちなことがある。それは自分たちが神の視点を持っているということだ。私たちが過去を眺めるとき、複数の点でしかない出来事が、やがて一本の線となり繋がっていくさまを、俯瞰的に眺める事ができる。私たちは往々にしてそのことに気づかないものだ。だが、考えてみれば、今を生きる私たちが、いま起きている政治的決断や紛争がどのような帰結を迎えるの

『日本人の値段』 年俸2700万ではまだまだ安い! 書影

社会 / ビジネス

『日本人の値段』 年俸2700万ではまだまだ安い!

現在、中国国内で働く日本人技術者はどれくらいいるのだろう。 「2,3000人はいる。数百人などという数字ではない」(女性ヘッドハンター) 「5000人くらい。これ、だいぶ堅い数字だ」(人材会社の中国人経営者) 中国に14年住む著者の耳にも、その数の多さは聞こえてきたが、実際は見当がつかなかった。日本より給料がいいとか、技術を渡せばすぐに首になるんじゃないか、

な、なかったんですかっ?! 『ニュートンのリンゴ、アインシュタインの神 : 科学神話の虚実』 書影

サイエンス / 教養・雑学

な、なかったんですかっ?! 『ニュートンのリンゴ、アインシュタインの神 : 科学神話の虚実』

毎年、年末ぎりぎりに高校の同級生との忘年会がある。過去 10 年以上にわたっておこなわれているのであるが、デジャヴみたいに同じような話が繰り返される。しかし、自分のことが語られていても、自分では覚えていないこともあるし、自分の記憶と違っていることもよくある。 自分が正しいのか、友人たちが正しいのか。もちろん、自分が正しいと思いたいけれど、よってたかって間違え

今週のいただきもの(2月第2週) 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの(2月第2週)

近々飛行機に乗る予定があるため、機内持ち込み手荷物について調べていたところ、持込禁止物リストに「十手」「手裏剣」とありました。 十手と手裏剣……。いったい誰が持っているのでしょうか。むしろ持っている人に会ってみたい気もしますが。 お持ちの方はご搭乗の際はくれぐれもお気をつけください。 それでは今週献本いただいた新刊本のご紹介です。版元のみなさま、毎度ありがと

珍書の時代 『ヘンな本大全』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

珍書の時代 『ヘンな本大全』

「珍書」。それは、気がつけばいつのまにか成立していたよくわからないジャンル。「本好きが選んだ、思わず笑える怪書ガイド」とのうたい文句の通り、愛すべき奇書150冊を取り上げた本への偏愛ぎっしりの一冊だ。珍書時代がやって来た! のか? とにかくは本の海へダイブ! 毎年8万という点数の新刊が生み出される日本の出版ワールド。「巻頭言」で“珍書プロデューサー”ハマザキ

『ヨーロッパは中世に誕生したのか?』by 出口 治明 書影

世界史 / HONZ客員レビュー

『ヨーロッパは中世に誕生したのか?』by 出口 治明

人間は、「パウロの回心」のように、何か画期的な出来事があって初めて次のステージへ進めるという思考に囚われ易い。「起業を目指したそもそものきっかけは何か」などの質問や「ヨーロッパでは、西ローマ帝国が滅びて暗黒の中世が始まり、輝かしいルネッサンスが起こって近代が始まる」といった思考がその典型だろう。 アナール派の重鎮である著者は、歴史を、不連続(断絶、画期)では

『暴力の人類史』 人類史上もっとも平和な時代 書影

サイエンス / 社会

『暴力の人類史』 人類史上もっとも平和な時代

テロ、紛争、無差別殺人。世界は悲劇的なニュースで溢れている。人類は自らの手でその未来を閉ざしてしまうのではないか、と不安になる。ところが、著者スティーブン・ピンカーは大胆にもこう主張する。 長い歳月のあいだに人間の暴力は減少し、今日、私たちは人類が地上に出現して以来、最も平和な時代に暮らしているかもしれない にわかに信じがたいこの説を検証し、読者に確信させる

サイコパスと診断された科学者が語る『サイコパス・インサイド』 書影

医学・心理学 / おすすめ本レビュー

サイコパスと診断された科学者が語る『サイコパス・インサイド』

「ミイラ取りがミイラになる」という言葉が存在するくらいだから、ガンの名医がガンに罹ることだって、警察官が犯罪者になることだって、決して珍しくはないだろう。しかし本書に登場する著者のケースは、冒頭から絶句する。 ある日、神経科学者である著者は、大量の脳スキャン画像をチェックしていた。やがて、その中の一枚にひどく奇妙なものが交じっていることに気が付く。彼の手にし

『やせたいならコンビニでおでんを買いなさい』-編集者の自腹ワンコイン広告 書影

編集者の自腹ワンコイン広告

『やせたいならコンビニでおでんを買いなさい』-編集者の自腹ワンコイン広告

編集者はどこで著者と出会うものなのでしょうか? 書店でふと手に取った書籍のページをめくるうちに胸がふるえ、その著者に熱い思いを綴った手紙を送り、会ってもらう――とか。 某版元が主催のパーティでかねてから気になっていた書き手と会い、雑談を交わすうちに意気投合して、新しい企画が生まれる――とか。 こういった話はよく聞きます。なるほど、私もそんな出会いを大切にする

今週のいただきもの(2月第1週) 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの(2月第1週)

12、1月は土曜日も仕事が入っていたため、今日は2ヶ月ぶりに自由な土曜日を迎えました。 しかしいざ休みとなると、いつも土曜日にいったい何をしていたのか思い出せず、結局会社に来てしまいました。人が少ないと仕事がはかどりますが、何だか猛烈にむなしくなってきたので、もう帰ります。 それでは帰宅前に今週最後のお仕事、ご献本いただいた新刊本のご紹介です。 版元のみなさ

『宮脇檀の住宅設計 カラー・改訂版』 書影

アート・スポーツ / 社会

『宮脇檀の住宅設計 カラー・改訂版』

一戸一戸は住み手の欲望を満たすべく、あらゆるメーカーの部材と部品の満艦飾となって妊を競い、隣家の日照を無視せざるを得ない狭小敷地に法を犯していっぱいに作り、4mに満たない道路ギリギリに、コストが安いというだけで味気ないブロック塀を立て列ね、ミニ開発と称する倭小住宅が人びとの持家意識にこびてのさばり、公園も緑もほとんどなく、子供たちは狭い道いっぱいに走り去る車

『猪変』 イノシシはそこにいる! 書影

生物・自然 / 社会

『猪変』 イノシシはそこにいる!

シカやイノシシの被害で地方は悲鳴を上げている。その声は毎年大きくなり、もはや断末魔の様相を呈している。昨日の日本農業新聞には、イノシシの処分に頭を悩ます福島県相馬市のニュースが出ていた。 東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う出荷停止が続き、捕獲したイノシシの行き場がなく、相馬市では冷凍庫に入れて一時保管してしのいでいる。捕獲しても処分先がないためだ。狩猟税

『愛と憎しみの豚』文庫解説 by 麻木久仁子 書影

民俗・風俗 / 「解説」から読む本

『愛と憎しみの豚』文庫解説 by 麻木久仁子

何年か前に私が出演したあるバラエティ番組で、"豚"が大議論になったことがある。お題は「肉じゃがに入れる肉は何ですか?」。スタジオの出演者は出身地別に東西に別れ、全国の視聴者から寄せられたアンケートの結果も交えつつ、正しい肉じゃがとは何かを語り合うという趣向。まあバラエティだし、それぞれのご家庭の味の思い出なんぞ も披露しなが

『さいごの色街 飛田』文庫解説 by 桜木紫乃 書影

民俗・風俗 / 「解説」から読む本

『さいごの色街 飛田』文庫解説 by 桜木紫乃

井上理津子さんは、「目と耳と魂のひと」だ。 その目で見てその耳で聞き、その魂で書く。井上さんは女一生の仕事として、最後に残るのは書き手の「人柄」という恐ろしいジャンルを選んだ。 井上さんの文章は構えがない。「よし、行くぞ」の前に走り出しているので、構えている暇がないのだ。敵が構えている間に斬っている。相手は斬られていることにも気づかないかもしれない。いや、斬

『すべては1979年から始まった』今を読み解く「市場」と「宗教」の連立方程式 書影

世界史 / おすすめ本レビュー

『すべては1979年から始まった』今を読み解く「市場」と「宗教」の連立方程式

混迷を極める現代がどのような構図で成り立っているのか、それを知るために今ほど書店が役に立つ時はない。右にピケティ、左に「イスラム国」。市場のパワーが生み出した格差と、宗教の原理を背景にしたイスラム主義の台頭、しかもその綻びが露わになってきている様まで一目で理解出来るだろう。 この猛烈な勢いで世界を覆う「市場」と「宗教」という二つの力。その源流を遡っていくと、

911、戦争、そして「イスラム国」… 時代の”今”を書き留める、イスラム関連書籍の変遷 書影

併せて読まれたこの一冊

911、戦争、そして「イスラム国」… 時代の”今”を書き留める、イスラム関連書籍の変遷

最近、書店店頭で「イスラム」という文字を目にする機会が大幅に増えました。出版点数も増えているのだろうかと気になったので、ちょっと数えてみたのがこの表です。 書籍タイトルに「イスラム」もしくは「イスラーム」という言葉を含む書籍を抽出し、発行年順に並べています。多くを占めるのが政治・宗教関連の専門書ですが、全てというわけではなく、紀行エッセイもあれば美術書も…と

『恋する文化人類学者』 人は文化人類学者に生まれるのではない、文化人類学者になるのだ 書影

社会 / 民俗・風俗

『恋する文化人類学者』 人は文化人類学者に生まれるのではない、文化人類学者になるのだ

始まりは騒々しい街中。子どもの泣き声に夫婦喧嘩の嬌声、食欲をそそる鍋を振る音。息遣いを生々しく感じさせるこの街の騒音が、男は無性に好きだった。突然、音に溢れるこの街に、ひときわ大きな太鼓のリズムが鳴り響く。音の源へ急いだ男の目は一人の少女の踊りに奪われた。その舞は、これまでに見たどんなものよりも激しく、華麗だった。衝撃的な出会いから男と少女の間に恋が芽生える

『メガ! 巨大技術の現場へ、ゴー』刊行記念イベントのお知らせ 書影

NEWS

『メガ! 巨大技術の現場へ、ゴー』刊行記念イベントのお知らせ

HONZ代表・成毛眞が日本全国津々浦々、時には世界を練り歩いた技術探訪記『メガ! 巨大技術の現場へ、ゴー』、2月18日に新潮社から発売されます。 「こういう時だからこそ、デッカいものを見よう!」を合言葉に、巨大なものからディテールが緻密なもの、次世代エネルギーから宇宙・地球の起源までと、取材先は多士済々。 1 帝都を走る、大橋ジャンクションの地下網 2 極秘

今週のいただきもの(1月第5週) 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの(1月第5週)

昨日は東京も雪が舞い散る寒い一日でしたが、同僚から「日本酒六種 飲み比べ大会」という抗いがたいイベントに誘われ、二つ返事で駆けつけました。 しかし昼食を食べ損なっていたため、空きっ腹にいきなり日本酒を流し込むという暴挙に出たところ、とてもここには書けないようなひどい事態になってしまいました。 そんな状態ですが、今週は今日土曜日もお仕事です。……がんばります。

『わが父 塚本邦雄』by 出口 治明 書影

教養・雑学 / HONZ客員レビュー

『わが父 塚本邦雄』by 出口 治明

どうしてこの本を手に取ったのだろうか。それは塚本靑史の愛読者であったからだ。父君が超有名な歌人であることは知っていた。しかし僕は短歌や俳句にはほとんど興味がない。それにも関わらず、この本はとても面白かった。実の親子でしか語れない日常生活の卑近な部分が、素直にしかもクールに書かれていて読者の興趣をそそるのだ。 ところで、邦雄はどんな人だったのか。「一番嫌うのは

『最貧困シングルマザー』自己責任論を乗り越えて 書影

社会 / おすすめ本レビュー

『最貧困シングルマザー』自己責任論を乗り越えて

出会い系の売春で食いつなぐ少女たちを取材してきた著者が、シングルマザーを取材対象に選んだことは意外な感もあったが、「貧困」という同じ根でつながっていた。出会い系を利用していた30-40代の女性の多くは子どもを抱えたシングルマザーだったという。本書では著者が出会い系に直接アクセスして知り合った約20人の「売春するシングルマザー」たちへの取材を重ね、貧困の最底辺

『失われた夜の歴史』-編集者の自腹ワンコイン広告 書影

編集者の自腹ワンコイン広告

『失われた夜の歴史』-編集者の自腹ワンコイン広告

オッホン、我が輩は悪魔である。 いまや夜更けても煌々と電気なるものの光が輝いており、すっかり我が輩の威信も地に落ちたものよ。まだまだ我が輩も元気だった頃、暗闇が夜を支配していた当時は、人間どもはわれわれを心から畏れておったものじゃ。 夜を迎えようとする夕刻も、けっして美しい時間などではなかった。人間どもは宵闇とともに、有毒な霧が空から降りてくると本気で信じて

月々の掛け金不要!人生の“保険本” 『人生には「まさか」の坂がある』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

月々の掛け金不要!人生の“保険本” 『人生には「まさか」の坂がある』

本書は、多くの人を勇気づける、まっすぐな力をもった生き方エッセイだ。堀江貴文氏の推薦文にあるように、私も本書を読んで元気になった。若いころ喧嘩に明け暮れアウトローだった著者が実体験をもとにまとめた迫力に富んだ言葉が、読む人の心を動かすのだろう。そもそも生き方エッセイは、自分と同じような人生を歩んでいる人のものを読んでも大抵つまらない。本書のように、破天荒な人

『イスラム国 テロリストが国家をつくる時』国民国家の溶解 書影

社会 / おすすめ本レビュー

『イスラム国 テロリストが国家をつくる時』国民国家の溶解

本書を読むまで私はイスラム国が数多くあるジハード集団のひとつだと勘違いしていた。今、中東でおきている出来事を理解する上で、間違いなく本書は読んでおくべき一冊だ。 まず驚かされることは、イスラム国は自爆テロ一件ごとの費用にいたるまで詳細に記録し、高度な会計技術を駆使した、収支報告書を作成しているという点だ。無論、過去にも「テロ」という行動を巧みに使い、経済的に

読む場所注意!爆笑必至『最後のおでん ああ無情の泥酔日記』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

読む場所注意!爆笑必至『最後のおでん ああ無情の泥酔日記』

面白い。面白い。本当に心から面白い。 著者、北大路公子氏は過去フェミナ賞を受賞したこともあり、現在はエッセイストとして人気の文筆家。ウェブ日記「なにがなにやら」が評判となって2005年に寿郎社から出版された『 枕元に靴 ああ無情の泥酔日記 』(新潮文庫に 増補版 )、「全然売れてねー」にも関わらず、「だって俺の机のひきだしに、あの売れてねー本の残りの原稿が入