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「解説」から読む本

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393記事

『シンギュラリティは近い [エッセンス版] 人類が生命を超越するとき』 書影

社会 / 「解説」から読む本

『シンギュラリティは近い [エッセンス版] 人類が生命を超越するとき』

本書は2005年にアメリカのViking社から刊行されたレイ・カーツワイルの大著"The Singularity Is Near: When Humans Transcend Biology"のエッセンス版であり、同書の邦訳『 ポスト・ヒューマン誕生 〜コンピュータが人類の知性を超えるとき 』(NHK出版刊)を親本として、その主要部分をコンパクトに再編集した

『貨幣の「新」世界史』ハンムラビ法典からビットコインまで 書影

社会 / 「解説」から読む本

『貨幣の「新」世界史』ハンムラビ法典からビットコインまで

学校の歴史の授業では、お金のはじまりは物々交換だったと教えられることが多いのではないでしょうか。大昔の人たちが、たとえば魚と肉を交換しているイラスト入りの教科書などもあるでしょう。 本書『貨幣の「新」世界史』(原題Coined: The Rich Life of Money and How Its History Has Shaped Us、2015年刊)は

『ハーバードの人生が変わる東洋哲学──悩めるエリートを熱狂させた超人気講義』 書影

教養・雑学 / 「解説」から読む本

『ハーバードの人生が変わる東洋哲学──悩めるエリートを熱狂させた超人気講義』

今、ハーバード大学で絶大なる人気を誇るのが、マイケル・ピュエット教授による「中国哲学」の講座である。本書は、ピュエット教授による授業内容を熱気もそのままに、詰め込んだ一冊だ。なぜ、中国哲学と真摯に向き合うことが、多くの人の人生を変えるのか? 本書に寄せられた共著者(クリスティーン・グロス=ロー)の前文を掲載する。(HONZ編集部) 2013年のさわやかな秋晴

『本当の夜をさがして』夜を喪う 書影

社会 / 「解説」から読む本

『本当の夜をさがして』夜を喪う

光が氾濫する現代に生きていると、夜が本当の暗闇に包まれていた時代を思い描くのは難しい。安全や便利さと引き換えに、当たり前の存在であったはずの星空を失なったことは、生態系や私たちの生活・健康にまで影響を与えているという。本書は、もっとも明るい都市からもっとも暗い砂漠まで、世界各地を訪ね歩き、失われつつある「夜」の価値を問い直した一冊だ。巻末に寄せられた角幡 唯

『ゲノム革命 ヒト起源の真実』 書影

生物・自然 / 「解説」から読む本

『ゲノム革命 ヒト起源の真実』

人類はいつ、どこで、どのようにして誕生したのか? はじめて二足歩行して言葉をしゃべり出し たのはいつか? 太古の人類はどのような姿をしていたのか? われわれはチンパンジーやゴリラな どの類人猿とどのような関係にあるのか? 人間はどのようにして高い知性を獲得したのか? かつ てわれわれとは別種の人類が生きていたのか? 彼らとどのよう

『外道クライマー』スーパーアルパインクライマー宮城 書影

アート・スポーツ / 「解説」から読む本

『外道クライマー』スーパーアルパインクライマー宮城

宮城君から私のアウトルックの受信トレイに変なメールが届いたのは、もう4、5年ほど前になるかと思う。彼は、私が自分のブログに書いた北穂高岳滝谷第四尾根の登山の記事を読んでメッセージを送ってきたのだが、それがたしか、われわれの間に起きた最初の接触だった。 私が滝谷の四尾根を登ったのは5月の大型連休の話であり、春にこのルートを登るのはとくに珍しい記録ではない。それ

『知能はもっと上げられる 脳力アップ、なにが本当に効く方法か』 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『知能はもっと上げられる 脳力アップ、なにが本当に効く方法か』

知能は上げられない――それは生まれつきの能力であり、大きく伸ばすことは難しい。研究者も、多くのひとびとも、そう考えていた。ところが、近年、「知能は短期間で上げられる」という研究成果が続々と発表され、大きな注目を集めている。こうした成果に基づいた<頭をよくする>脳トレや認知能力を高めるメソッドもいろいろ開発されている。また、米国では政府系機関も関心を寄せ、積極

『蘇生科学があなたの死に方を変える』 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『蘇生科学があなたの死に方を変える』

人の命は何物にも代えがたい。何としても救うべきものだ。しかし、「人間はだれでもみな死ぬ」ことが厳然たる事実である以上、科学の力で命を繋ぎ止めても、それにはかならず代償がつきまとう。 本書は、蘇生術の歴史を丹念に説き明かすともに、蘇生科学の研究の最前線を追い、さらには、タブー視されがちな倫理の問題にまで踏み込んだ骨太な力作である。 「僕らは命を救っているという

『ダークマターと恐竜絶滅 新理論で宇宙の謎に迫る』 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『ダークマターと恐竜絶滅 新理論で宇宙の謎に迫る』

著者リサ・ランドール博士は、世界的に著名な理論物理学者で、「ワープした余剰次元」という画期的な理論の提唱者の一人として知られている。日本へは、2005年に東京大学と京都大学で開催された国際会議に出席のため来訪、2007年と2014年にも東京大学で開催された講演会のために再訪している。 この本のテーマは、ダークマター(暗黒物質)、すなわち宇宙の2割以上を満たす

『ビッグデータ・ベースボール 20年連続負け越し球団ピッツバーグ・パイレーツを蘇らせた数学の魔法』MLBは新しい時代に突入した! 書影

アート・スポーツ / 「解説」から読む本

『ビッグデータ・ベースボール 20年連続負け越し球団ピッツバーグ・パイレーツを蘇らせた数学の魔法』MLBは新しい時代に突入した!

ここには、ページをめくるたびに、知的な興奮がある。 ここまでメジャーリーグは進化していたのか! という純粋な驚き。そして、なおかつ読んで面白い。『ビッグデータ・ベースボール』は、ポスト『マネー・ボール』の時代でもっとも刺激的なベースボール・ブックだ。 2013年、『ピッツバーグ・トリビューン・レビュー』紙に採用されたトラヴィス・ソーチック記者は、ナショナル・

『地球を「売り物」にする人たち 異常気象がもたらす不都合な「現実」』 書影

生物・自然 / 「解説」から読む本

『地球を「売り物」にする人たち 異常気象がもたらす不都合な「現実」』

本書は、アメリカのジャーナリスト、マッケンジー・ファンクが6年の月日をかけ、24か国とアメリカの十数州を回って書きあげた力作ルポルタージュ、『Windfall』の全訳だ。 巻頭のカラー写真を見るだけでも、著者の取材がいかに多岐広範に及ぶかがうかがわれよう。本書は気候変動(地球温暖化)を取りあげるが、それ自体が主役ではない。気候変動が起こっているという確信が深

『バイエルの謎 日本文化になった教則本』 書影

教養・雑学 / 「解説」から読む本

『バイエルの謎 日本文化になった教則本』

小学生の頃、同じマンションに住むピアノの先生の家に週に一回、通っていた。自分の家にピアノがないのに習うというのは、今考えるとかなり無謀な挑戦だった。練習に使用したのは、赤い表紙のバイエル教則本。正直、つまらなかった。赤を終えると黄色になったが、依然としてつまらなかった。同じことの繰り返しで飽き飽きした。 少し楽しくなってきたのは、父親が電気オルガンを買ってく

『原子力政策研究会100時間の極秘音源 メルトダウンへの道』 書影

社会 / 「解説」から読む本

『原子力政策研究会100時間の極秘音源 メルトダウンへの道』

日本に暮らす人々は、日本における「原発の歴史」をほとんど知らなかった。 原発とは何で、いかに導入されて、いかなる社会的な位置づけをなされてきて、いかなる課題と可能性を抱えながらいまに至っているのか。 それは「不勉強のせい」だけではない。そもそも、福島第一原発事故以前、「原発の歴史」を一般向けかつ体系的、あるいは通史的に整理した人文社会科学系の研究・書物がほと

『奇妙な孤島の物語 私が行ったことのない、生涯行くこともないだろう50の島』 書影

教養・雑学 / 「解説」から読む本

『奇妙な孤島の物語 私が行ったことのない、生涯行くこともないだろう50の島』

文学の棚なのか、紀行エッセイの棚なのか、地図の棚なのか、書店が置き場に悩むような本である。できるならどこにも置いてほしい。けれど孤島のロマンティシズムにあふれたエッセイ、きれいな地図のついた秘境ガイドだと思って手にとると、ちょっと拍子抜けするかもしれない。未知の土地への憧れをかきたてるような旅の本とはいくぶん趣向がちがうのだ。原著タイトルは、『孤島の地図──

『おいしさの人類史 人類初のひと噛みから「うまみ革命」まで』 書影

教養・雑学 / 「解説」から読む本

『おいしさの人類史 人類初のひと噛みから「うまみ革命」まで』

ニューオーリンズの日刊紙『ザ・タイムズ・ピカユーン』に勤務していた1997年に地球規模の魚類供給危機に関する記事を書いてピューリッツァー賞を受賞した著者は、2006年に独立し、夕食の支度を担当するようになった。そのとき苦労したのが、家族全員を満足させる献立。息子は辛い物が好きでファストフードは食べない。娘は平板な味の白っぽい食べ物一辺倒。同じ親から生まれたの

『アテンション 「注目」で人を動かす7つの新戦略』 書影

ビジネス / 「解説」から読む本

『アテンション 「注目」で人を動かす7つの新戦略』

「HONZはあまりビジネス書は紹介しないのだけれど、この本は別格といっていいだろう。ボクにとっても、つまりHONZにとっても有用だと思われる示唆が満載なのだ。」ーーHONZ代表・成毛眞が激オシする本書は、21世紀のAIDMA理論とでも言うべき内容であり、しかも今すぐ役立つマーケティングの教科書だ。今回は特別に、巻末に掲載されている小林弘人氏の日本語版解説を掲

『CIAの秘密戦争 「テロとの戦い」の知られざる内幕』アメリカの対テロ戦争とCIA 書影

社会 / 「解説」から読む本

『CIAの秘密戦争 「テロとの戦い」の知られざる内幕』アメリカの対テロ戦争とCIA

2001年9月の同時多発テロは世界を変えた。少なくとも同テロ以降、アメリカはテロとの戦いに突入し、それは現在も続いている。そしてこのテロとの戦いの最前線に立つのが、国防総省(ペンタゴン)を中心とする米軍と中央情報庁(CIA)なのである。本書は主にCIAに焦点を当て、2001年以降、CIAがテロとの戦いと銘打って世界各国で何を行ってきたのかを、膨大

『戦争の物理学 弓矢から水爆まで兵器はいかに生みだされたか』 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『戦争の物理学 弓矢から水爆まで兵器はいかに生みだされたか』

物理学というのは難しいと思う。 いや、物理学なんて簡単だという人だっているかもしれないし、難しいと感じる人のあいだでも、難解に感じる点は人それぞれ違うだろう。私が感じる難しさは、物理学で取り扱われている力やエネルギーといったさまざまな要素が「目に見えない」点だ。 もちろん、物理学的な現象は目に見える。放り投げたボールが放物線を描いて飛んでいく、照明のスイッチ

『カルチャロミクス 文化をビッグデータで計測する』経済物理学における周辺研究 書影

社会 / 「解説」から読む本

『カルチャロミクス 文化をビッグデータで計測する』経済物理学における周辺研究

数百万冊におよぶ書籍の単語を、ビッグデータと捉えたら何が見えてくるのか? Google がスキャンした大量の書籍で使われている単語・フレーズの使用頻度を年ごとにプロットするシステム「グーグル・N グラム・ビューワー」。本書はこのビューワー自身の開発者によって、「カルチャロミクス」と名付けられた全く新しい人文学研究を紹介した一冊である。本稿では、この研究の背景

『兵士は戦場で何を見たのか』 書影

社会 / 「解説」から読む本

『兵士は戦場で何を見たのか』

2007年4月、ワシントン・ポスト紙の元記者でピュリツァー賞受賞者デイヴィッド・フィンケルは、バグダッド東部にあるラスタミヤという、だれも行きたがらないアメリカ軍前線基地に赴いた。そこは、「すべてが土色で、悪臭に覆われ」、「風が東から吹けば汚水の臭いがし、西から吹けばゴミを焼く臭いがし」、「外に出るとたちまち頭からブーツまで埃まみれになる」場所だった。 20

『まっくらやみで見えたもの 光アレルギーの私の奇妙な人生』 書影

医学・心理学 / 「解説」から読む本

『まっくらやみで見えたもの 光アレルギーの私の奇妙な人生』

闇のきらめき──そんな言葉がぴったりの、みずからの闘病生活を綴った明るく澄んだ、詩情豊かな回想録です。なぜ「闇」なのかといえば、著者が闇でしか生きられない病気に冒されているから。なぜ「きらめき」なのかといえば、暗室で著者のつむぐ言葉が、みずみずしい感性と輝く知性できらめいているからです。 著者は大学を卒業後、国家公務員として仕事に邁進していましたが、2005

『なぜ老いるのか、なぜ死ぬのか、進化論でわかる』私たちの生命には、老化と寿命の驚くべき秘密が隠されている 書影

生物・自然 / 「解説」から読む本

『なぜ老いるのか、なぜ死ぬのか、進化論でわかる』私たちの生命には、老化と寿命の驚くべき秘密が隠されている

「なぜ私たちは老いて死ぬのか?」――本書はこの問いかけに進化論によって答える。そこから見えてくるのは、私たちの生―老い―死(寿命)が、矛盾、パラドックス、トレードオフに満ちあふれているという実態だ。 もともと老化や死は有性生殖に伴って登場し、多細胞生物において広まった。では、単細胞生物から複雑な多細胞生物へと進化したメリットは何なのか? 多細胞生物のメリット

『シンギュラリティ 人工知能から超知能へ』 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『シンギュラリティ 人工知能から超知能へ』

人工知能(artificial intelligence)という言葉は、二重の問題を投げかけている。知能を人工的に再構築することができるのか、という問いと、そもそも知能とは一体何なのか、という問いである。人間の知能の全容がまだ解明されていないのにもかかわらず、その機械的な再構築を試みようとする過程を通して、逆に人間の知能とは何かということが浮き彫りになってき

『つながる セックスが愛に変わるために』文庫解説 by 高石宏輔 書影

教養・雑学 / 「解説」から読む本

『つながる セックスが愛に変わるために』文庫解説 by 高石宏輔

監督の作品を初めて観たとき、僕は31歳だった。 自分の女性との付き合い方に疑問を抱きながらも、どうすれば良いか分からず、覚束なかった20歳前後からあまり変われずに、関係性の深まらない異性との付き合いをし続けていた。 そんなとき、偶然観ることになった『チャネリングパフォーマンス 胎内宇宙』(『アテナ映像30周年記念特別版 代々木忠の「快感マトリックス」』中に収

『ダーウィンの覗き穴 性的器官はいかに進化したか』 書影

生物・自然 / 「解説」から読む本

『ダーウィンの覗き穴 性的器官はいかに進化したか』

ペニスを勃起させた雄ガモたちが、一羽の雌ガモのまわりに群がってくる。どの雄も交尾しようと必死だ。ついに一羽がペニスを強引に挿入する。しかし── 。 「私の生殖器の構造は、ねじくれたトンネル。迷路よ。雄の生殖器をさえぎれる。相手を迷わせることができるの。だますことができる。でも好きな相手なら── 」 雌ガモは一羽の雄ガモに自ら膣口を差し出す。 「私の夫になって

『人類と家畜の世界史』 書影

世界史 / 「解説」から読む本

『人類と家畜の世界史』

ブライアン・フェイガンが人類と動物の関係史を書いたというので、私は興味津々で本書の原書となるThe Intimate Bond──How Animals Shaped Human Historyのページをめくってみた。ところが、人類の歴史を変えた動物として彼が選んだ8種類のリスト、犬、ヤギ、羊、豚、牛、ロバ、馬、ラクダを見て、はたと考え込んでしまった。牛馬と

『日本 呪縛の構図 この国の過去、現在、そして未来』 書影

社会 / 「解説」から読む本

『日本 呪縛の構図 この国の過去、現在、そして未来』

本書は久しぶりに登場したアメリカ人の手になる本格的な「日本論」である。(原書は2014年12月に英オックスフォード大学出版局よりJapan and the Shackles of the Past のタイトルで出版された。)その最大のテーマは、日本人の精神や行動にとって今も足枷となっている「歴史の呪縛」の本質を明らかにすることだ。その過程で、著者のR・ターガ

『スパム[spam] インターネットのダークサイド』 書影

社会 / 「解説」から読む本

『スパム[spam] インターネットのダークサイド』

本書『スパム[spam] インターネットのダークサイド』は、スパムという現象を切り口にして、インターネットの影の歴史を描いた「テクノロジーのドラマ」である。インターネットを利用する全ての人々にとって、スパムを目にしない日は存在しないはずだが、その全体像を体系的に理解する機会はあまり存在しなかったのではないだろうか。本書はスパムを正

『あなたが世界のためにできる たったひとつのこと <効果的な利他主義>のすすめ』 書影

社会 / 「解説」から読む本

『あなたが世界のためにできる たったひとつのこと <効果的な利他主義>のすすめ』

チャリティを、情緒でなく数字で考えたらこうなった! 本書『あなたが世界のためにできる たったひとつのこと』は、ピーター・シンガーがシリコンバレーから広がる新たなライフスタイルの全貌を描き出した一冊。誰がために金を稼ぎ、何のために金を使うのか? そしてなぜ今「効果的な利他主義」なのか?(HONZ編集部) こんな場面を思い浮かべて下さい。あなたの目の前に、栄養

『道程 オリヴァー・サックス自伝』 書影

サイエンス / 人物

『道程 オリヴァー・サックス自伝』

「オリヴァー・サックスの自伝をやらないか」というお話をいただいたとき、もちろん「ぜひぜひ」 と二つ返事でお受けした。 サックスの著書をこれまで三作翻訳してきたこともあるが、ネット上で見ていた原書のカバー表紙に興味津々だったからでもある。 短髪のイケメンが革ジャンを着てさっそうとバイクにまたがっている。えっ、これがサックス先生?

『ありえない生きもの 生命の概念をくつがえす生物は存在するか?』 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『ありえない生きもの 生命の概念をくつがえす生物は存在するか?』

あまり科学的でない個人的なエピソードから、始めさせてください。 五年前、わたしは父の臨終に間に合いませんでした。明け方、宿直の若い医師からの電話でたたき起こされ、母とタクシーで駆けつけた時は、すでに息を引き取ったあとでした。病室に飛びこんだわたしは、気持ち良さそうな父の寝顔に、もちなおしたのだと、ほっとして、静かに枕元に向かおうとしました。背後で聞こえた「間

『若い読者のための第三のチンパンジー 人間という動物の進化と未来』 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『若い読者のための第三のチンパンジー 人間という動物の進化と未来』

本書の著者のジャレド・ダイアモンドは、この本のもとになる書物を1991年に出版しました。私と夫は、それを読んで大変おもしろいと思いましたので、その翻訳を1993年に日本で出版しました。それは、『人間はどこまでチンパンジーか?』(新曜社刊)という題名で出版されました。本書は、それ以後の研究成果を取り入れて、内容を少しアップデートするとともに、読者をとくに若い人

『眠っているとき、脳では凄いことが起きている』 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『眠っているとき、脳では凄いことが起きている』

私たちの脳は、眠っているあいだも休むことなく活動している。それはたんに疲れをとるといった消極的な働きではなく、むしろ私たちの生活に(とりわけ脳自身に)欠かせない積極的な役割を担っていることが解明されつつある。本書はこうした睡眠と脳、記憶や夢とのかかわりを、最新の研究成果を踏まえて紹介した格好の入門書だ。と同時に、「快眠」から「活眠(脳を活かす眠り)」

『冒険歌手 珍・世界最悪の旅』日本冒険界の奇書中の奇書 書影

民俗・風俗 / 「解説」から読む本

『冒険歌手 珍・世界最悪の旅』日本冒険界の奇書中の奇書

2015年のHONZが太鼓判を押す『冒険歌手 珍・世界最悪の旅』。第三弾はノンフィクション作家高野 秀行さんの解説を掲載。あまりにも無謀な著者の峠恵子さん、圧倒的な個性の藤原隊長、そしてついに大学生隊員・ユースケの正体が明らかに!(HONZ編集部) 関連記事はこちらから → レビュー第1弾 、 レビュー第2弾 、 今週のSOLD OUT 、 編集者の自腹ワン

『コーランには本当は何が書かれていたか?』 書影

教養・雑学 / 「解説」から読む本

『コーランには本当は何が書かれていたか?』

イスラムを深く知るためには、「コーラン」を避けて通ることができない。ジハードで死ぬと、楽園の72人の乙女という報酬があると書かれているのは本当か? そして過激派たちによってどのように曲解され、利用されてきたのか? 今あらためて問われる、コーランに書かれている内容の本質。(HONZ編集部) 本書はカーラ・パワー(Carla Power)著If the Ocea

『コネクトーム 脳の配線はどのように「わたし」をつくり出すのか』 書影

医学・心理学 / 「解説」から読む本

『コネクトーム 脳の配線はどのように「わたし」をつくり出すのか』

心をつかさどっているのは心臓であると、かつては広く信じられていた。心臓はドクドクと拍動する特別な臓器であるうえに、気持ちが高ぶれば鼓動が速まりもするから、そう考えるのはごく自然なことだったろう。エジプトでミイラを作る際にも、心臓は大切に取り出され、別個にミイラ化されたのに対し、脳は、耳や眼窩、あるいは頭蓋にあけた小さな穴から搔き出され、捨てられていたようだ。

『信頼はなぜ裏切られるのか―無意識の科学が明かす真実』 書影

医学・心理学 / 「解説」から読む本

『信頼はなぜ裏切られるのか―無意識の科学が明かす真実』

信頼の裏切りがニュースにならない日はほとんどない―最近では、フォルクスワーゲンが排ガス規制を逃れるために不正なソフトウェアを搭載していたことが発覚し、ドイツ自動車業界の信頼性が揺らぐ事態となった。そうしたことがニュースになるのは、信頼の裏切りが社会に重大な影響を与えるからだが、逆に言えば、人間社会は信頼の上に成り立っていると言ってもよく、信頼はあらゆる人間関