ノンフィクションはこれを読め!

生物・自然

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343記事

『宇宙論と神』by 出口 治明 書影

生物・自然 / HONZ客員レビュー

『宇宙論と神』by 出口 治明

人間はどこから来て、どこへ行くのか。間違いなく、これが、人間の永遠の問いの1つであろう。「僕たちの体は、星のかけらから出来ている」、そう教わった時の腹落ち感は半端なものではなかった。だからこそ、僕たちは宇宙論が大好きなのだろう。誰しも僕たちの体を形作っている物質がどこから来たのか、その始源の物語を突き詰めて聴いてみたいのだ。本書は碩学の手による理代宇宙論の優

オーパ!オーパ!!『新・世界怪魚釣行記』 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

オーパ!オーパ!!『新・世界怪魚釣行記』

“芸は身を助ける”と言う。“好きこそものの上手なれ”の方が正しいか。ともかく、本書を読みながらそんな格言が頭の中をぐるぐる回っていた。 リアル「釣りバカ日誌」である。ハマちゃんならぬタケちゃんがユーラシア・北米・南米・オーストラリア・アフリカをところ狭しと駆け抜け、未だ見ぬ怪魚を狙う。魚類ばかりではない。時には爬虫類を、時には哺乳類を、そして時には美女をも釣

『神秘のクジラ イッカクを追う』 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

『神秘のクジラ イッカクを追う』

神話上の生き物で ユニコーン と呼ばれる一角獣がいる。その神秘めいた存在は欧米社会を始め、世界中の多くの人々に今なお愛され続けている。 ユニコーンの存在は比較的最近まで信じられており、昔の科学者も実在の生き物として野生生物図鑑などに収録していた。その角には解毒の作用があるといわれ、王侯貴族の間で大変な高値で取引されていたという。その螺旋状に巻き上げられた、美

2月のこれから売る本-紀伊國屋書店富山店 野坂美帆 書影

生物・自然 / 書店員のこれから売る本

2月のこれから売る本-紀伊國屋書店富山店 野坂美帆

こんにちは。皆様いかがお過ごしでしょうか。紀伊國屋書店富山店、理工書担当の野坂美帆です。富山は今年、雪も少なく、ありがたいような寂しいような、矛盾した気持ちでおります。春にはまだ遠いですが、一月に入って理工書棚では動物学関連の新刊が花盛り。全部ご紹介したいところですがその一部をお伝えしたいと思います。 まずは『パンダが来た道』。著者のヘンリー・二コルズは、ケ

植物に知能はあるか ―― そもそも知能ってなに? 書影

生物・自然 / 青木薫のサイエンス通信

植物に知能はあるか ―― そもそも知能ってなに?

『ニューヨーカー』誌の2013年12月23日&30日合併号に、マイケル・ポーランが「植物に知能はあるか」というテーマで力作レポートを寄せていました。ポーランは、カリフォルニア大学バークレー校でジャーナリズムのジェームズ・ナイト教授職にあり、本を書けば毎度ニューヨーク・タイムズのベストセラーリスト入りを果たすという売れっ子ノンフィクション作家でもあります。それ

『木材と文明』by 出口 治明 書影

生物・自然 / 民俗・風俗

『木材と文明』by 出口 治明

私たちは、ついつい、日本は木の文明で、ヨーロッパは石の文明であると思いがちである。これに対して、「ヨーロッパは木材の文明だった」という歴史的事実の論証を、正面から試みたのが本書である。それだけでも興味をそそるではないか。 本書は5章から成っている。「第1章 歴史への木こり道」では、いわば総論が語られる。「もし我々に木材がなければ、我々には火もないだろう」そう

『馬喰』 原発20キロ圏内の馬たちは今 書影

生物・自然 / 民俗・風俗

『馬喰』 原発20キロ圏内の馬たちは今

2011年3月11日、東日本大震災が東北地方を襲い、巨大な津波が沿岸に押し寄せた。ビルも電車も、家も車も、大人も子どもも、犬も猫も、逃げ遅れたものは津波に浚われた。飼育されていた牛も豚も、そして馬も流された。 本書はその流されながら生き残った馬を通して、ヒトとその土地に残る行事と、解決策が見えない原発問題を追ったドキュメンタリーである。 大震災から3週間たっ

『北からの世界史』北方世界に歴史があったんだ 書影

生物・自然 / 世界史

『北からの世界史』北方世界に歴史があったんだ

まるで歴史ドキュメンタリー番組を観ていたかのような読後感を味わえる一冊だ。 本書は、歴史上、ロシア・カナダ・アメリカなど極寒の世界に人々が「何」を求めて遠征していき、「何」を売り買いすることで世界経済と繋がっていったのかをおう歴史書である。歴史書といってももちろん学校で習うような事実の羅列とは全く違う。本書を読んでいると、学校で暗記した地域や年代別の世界史が

『あなたはボノボ、それともチンパンジー? 』 新刊超速レビュー 書影

生物・自然 / 新刊超速レビュー

『あなたはボノボ、それともチンパンジー? 』 新刊超速レビュー

あなたはボノボ、それともチンパンジー? 答えに困る質問である。もちろん、私たち人間はそのどちらでもない。しかし、彼らはもっともヒトに近い類人猿だ。ヒトがチンパンジーとボノボの祖先と分岐してから、わずか100万年しか経過していないという。大人になっても遊びをやめないボノボ、集団同士で激しく殺しあうチンパンジーの特徴を本書で知れば知るほど、ヒトと彼らの類似性に驚

『またね、富士丸』文庫解説 by 東 えりか 書影

生物・自然 / 教養・雑学

『またね、富士丸』文庫解説 by 東 えりか

今年の春、車を買い替えた。11年乗った赤の4WDのアウディをとっても気に入っていたのだけど、さすがに調子が悪くなってきたので、車検を機に新しくすることにしたのだ。 この車には思い出がいっぱい詰まっている。最初の5年ほどは、北方謙三氏の秘書をしていたので、彼の別荘に行ったりカンヅメになっているホテルに物を届けたり、病気になった北方ボスの愛犬を医者に連れて行った

『近大マグロの奇跡』解説 by 勝谷 誠彦 書影

生物・自然 / 「解説」から読む本

『近大マグロの奇跡』解説 by 勝谷 誠彦

何をおいてもこれは食べなくてはなるまい。本書の解説を頼まれた私は、スケジュール表を睨んだ。これでもいちおう、食べ物についての本を数多く書いてきた人間である。林宏樹さんの素晴らしい筆によって、いかにマグロの「養殖」には詳しくなっても、味を知らずにいては、魚に申し訳ない。さて、どこで大阪まで食べに行けるかと考えたのだ。 近大の完全養殖マグロを食べさせるレストラン

『野生のオーケストラが聴こえる』 音の来た道 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

『野生のオーケストラが聴こえる』 音の来た道

思い返せば、自然の音を一番聴いていたのは、たぶん小学生の時だった。だからだろうか、本書を読むと懐かしい気持ちになる。そして旅に出たい気持ちになる。 目で観るのが風景ならば、耳で聴くのは「 サウンドスケープ (音風景)」だ。サウンドスケープは「ある瞬間にわたしたちの耳に届くすべての音」という意味で、1960年代後半にカナダの作曲家マリー・シェーファーが作った言

『「流域地図」の作り方』 地球を活き活きとさせる方法 書影

生物・自然 / 社会

『「流域地図」の作り方』 地球を活き活きとさせる方法

この春、息子の通う学校の学習発表会で印象的な発表を見た。テーマは「日本列島」。子どもたちはまず、日本の形といくつかの脊梁山脈について説明し、そのあとこんなふう続けた。 「雨が降り、川となります。たくさんの川が張り巡らされ、それが日本列島を活き活きとさせています」 そして子どもたちの説明は、農耕や各地の習俗や文化の話へと続いていったのだが、それらは、凹凸で構成

『自然を名づける―なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか』 by 出口 治明 書影

生物・自然 / HONZ客員レビュー

『自然を名づける―なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか』 by 出口 治明

知的興奮を覚える、とても面白い本だ。冒頭から(第1章)「科学者はなぜ魚という群の実在性を否定するのか?」という挑戦状が叩きつけられる。著者は、この本を書くことによって、この一見奇妙に見える問いに答えようと努める。何のために? 始まりは、カール・リンネである。若き天才的な植物学者として人生のスタートをきったリンネは、二名法(人間は、「ホモ・サピエンス」として表

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サイエンス / 生物・自然

HONZ活動記―JAMSTEC番外編

いやしかし、こんなにエッジの効いた開発研究をすすめるJAMSTECの皆様。プライベートもちょっぴり知りたい。そんなわけで、ランチタイムに食堂へお邪魔してきました! なに食べようかなあ。おなかすいたー。オススメはありますか?と伺うと、広報・吉澤さん、僕はあまり利用しないんです、とのこと。こけっ 大学の食堂みたい。栄養のバランスがとれるよう配慮されているようです

HONZ活動記―JAMSTEC見学訪問④ 書影

サイエンス / 生物・自然

HONZ活動記―JAMSTEC見学訪問④

HONZ活動記― JAMSTEC見学訪問1 - JAMSTEC見学訪問2 - JAMSTEC見学訪問3 「誰も測れないものを測るというのが僕の研究なんです。何かを探しに行く、というよりも、とってきたものを測る、というほうに僕は興味があるんです。」 HONZメンバーの前に現れた大河内直彦さんは、まず開口一番こうおっしゃった。ナショナルジオグラフィック日本版「

『命がけで南極に住んでみた』科学者たちの楽園、南極大陸 書影

サイエンス / 生物・自然

『命がけで南極に住んでみた』科学者たちの楽園、南極大陸

地球最後のフロンティアを綴る最高のサイエンス・ルポだ。 本書を書店で見かけたとき、「南極はそんなに興味ないし」と平積みされている本の前を一旦通り過ぎたが、著者名が目に入った瞬間に引き返した。ゲイブリエル・ウォーカーといえば、サイモン・シンが絶賛し日本では毎日出版文化賞受賞した『スノーボールアース』の著者である。帯には「人を拒み続ける醜寒の大陸に長期滞在」とい

蝶13万頭との対話。『謎の蝶アサギマダラはなぜ海を渡るのか?』 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

蝶13万頭との対話。『謎の蝶アサギマダラはなぜ海を渡るのか?』

アサギマダラは定期的に国境と海を渡ることが証明されている唯一の蝶だ。毎年、秋と冬に1000〜2000kmもの旅をするのだが、実はそれが発見されたのは80年代初頭のこと。私が子どもの頃に読んだ図鑑にはそんなことは一言も載っていなかった。 その発見を受けて、アサギマダラはどこからどこへ、どのようなルートで旅をするのかを解き明かす方法として、「マーキング調査」が始

『にわかには信じられない遺伝子の不思議な物語』 ホッキョクグマの肝臓を食べてはいけない 書影

サイエンス / 生物・自然

『にわかには信じられない遺伝子の不思議な物語』 ホッキョクグマの肝臓を食べてはいけない

ワトソンとクリックにより DNAの二重らせん 構造が明らかにされて60年以上が経過し、私企業のサービスを利用すれば個人でも気軽に遺伝子解析が行える時代となった。アンジェリーナ・ジョリーが自らの遺伝子検査結果をもとに乳房切除を決断したように、遺伝子分析の結果が私たちの意思決定に影響を与える事例もみられる。しかし、わたしたちは自分の未来を委ねられるほどに、遺伝子

文化財に異変!?出動!『草魚バスターズ』! 書影

生物・自然 / 社会

文化財に異変!?出動!『草魚バスターズ』!

京都。女友達と湯葉を食べに行ったことが1回、書店員仲間と抹茶パフェを食べに行ったことが1回。えーと、修学旅行で京都に行ったかもしれない。そんな近くて遠い古都は今頃紅葉見物の観光客で賑わっているのだろうか。嵐山、大覚寺に照るモミジを思う。キンモクセイの香りが漂う中を、散策できるように道がつけられているのだろう。夜は湖面に鮮やかな月が映り込んでいるのだろう。魚の

『糖尿病とウジ虫治療』 ウジ虫が人類を救う!? 書影

サイエンス / 生物・自然

『糖尿病とウジ虫治療』 ウジ虫が人類を救う!?

本書の主役はウジ虫。虫嫌いの方はこの時点で、読み進めるのをやめようと思われたかもしれない。確かにウジ虫は、ぶにょぶにょしていて、バイ菌だらけで、気持ちが悪い。これまで、「ウジ虫が大好きだ」という人にはお目にかかったことがない(HONZ虫班の野坂美帆、土屋敦などはもしかしたら好きなのかもしれないが)。しかし、本書にはウジ虫や生々しい傷口の写真は掲載されていない

『糖尿病とウジ虫治療』 新刊超速レビュー 書影

医学・心理学 / 生物・自然

『糖尿病とウジ虫治療』 新刊超速レビュー

いまや国民の6人に1人がかかるとも、40代以上の3人に1人がかかるとも言われている糖尿病。この病気の恐ろしさは、それ自体というより、血管の内皮機能が障害されて起こるさまざまな合併症にある。足の傷から潰瘍になり、感染を起こして下肢切断を余儀なくされることも多いのだ。 今、それらの潰瘍を全く意外な切り口、かつ単純なやり方で治癒する方法に注目が集まっている。それは

『気候で読み解く日本の歴史―異常気象との攻防1400年』 by 出口 治明 書影

生物・自然 / 日本史

『気候で読み解く日本の歴史―異常気象との攻防1400年』 by 出口 治明

歴史は文系の学問ではない(そもそも、大学が文系・理系と分かれているのは、先進国ではわが国ぐらいのものではないか)。グローバルには、自然科学の知見を存分に活用し、例えばBC1200年のカタストロフィや、モンゴル・ウルス崩壊など、歴史的な超大イベントの原因を気候変動に求める見解が有力であるが、日本史においては、著者の作品以外にそういった書物にはこれまであまり出会

『金魚のことば 君のきもちと飼い方がわかる73の質問』これで以心伝心 書影

生物・自然 / 教養・雑学

『金魚のことば 君のきもちと飼い方がわかる73の質問』これで以心伝心

本日はHONZ金魚奨励デーである。「金魚なんか興味ないし、今後も好きにならなそう」という人にとっては全く価値のない話かもしれない。かくいう私も金魚といえばアートアクアリウム展に足を運んだものの、可愛いな~程度しか感じない人だった。 すっかり夏も終わり中秋の名月も訪れたが、個人的な話では、8月の終わりに地域の夏祭りに家族で参加してきた。出店の屋台に金魚すくいが

コンセプトは”エロうま” - 『キレイゴトぬきの農業論』 書影

生物・自然 / 社会

コンセプトは”エロうま” - 『キレイゴトぬきの農業論』

農家が農業の話をしているだけなのに、まるでスタートアップ系企業のプレゼンテーションでも聞いているかのよう。本書の読書体験を一言で表すと、そんな風になる。 そこにはステレオタイプな農家像に見られるような、寡黙さも清貧なイメージもない。「日本一話のうまい農家」を自負する著者が作り出しているのは「安全」なだけの無農薬野菜でも、「環境にやさしい」だけの有機野菜でもな

『二万年の奇跡を生きた鳥 ライチョウ』 鳥本にハズレなし! 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

『二万年の奇跡を生きた鳥 ライチョウ』 鳥本にハズレなし!

現在、お台場の科学未来館で サンダーバード博 が開かれている(9月23日まで)子供のころ、楽しみに見ていた番組が、今でも人気を誇っているというのは嬉しいものだ。 この本を紹介するのにちょうどいい、と喜んだのだが、“サンダーバード”はネイティブ・アメリカンの伝説の鳥のことだそうだ。全く違うけど、まあいいか。強引だがそのまま日本語にすれば雷鳥。日本の特別天然記念

HONZ活動記-JAMSTEC見学訪問② 書影

サイエンス / 生物・自然

HONZ活動記-JAMSTEC見学訪問②

吉梅さんは、渋い作業服姿で登場。報道室・長谷部さんが、吉梅は制服でご案内する、と一言。テンションが上がる。別に、制服萌えの趣味はない。けれども臨場感が違う。ほんまに来ちゃってるんだな、JAMSTECに! まずは海洋工学実験場内の高圧実験棟へ。タンクの中で圧力をかけ、物質がどのように変化するのかを実験する。海の中へ潜るということは、つまり水圧を受けるということ

HONZ活動記-JAMSTEC見学訪問① 書影

サイエンス / 生物・自然

HONZ活動記-JAMSTEC見学訪問①

9月5日、夜行バスを降りると、弱い雨が降っていた。新宿中央公園から都庁の脇を抜け、JR新宿駅を目指す。前日、慌てて終わらせてきた本業の仕事の仕上がりが気にかかる。頭の中で修正点をいくつか挙げながら、手はスマートフォンを弄りGoogleマップで現在位置を確認。よし、今日は迷ってない。無事新宿駅から品川を目指す。 品川から京急に乗り換え、JAMSTEC横須賀本部

9月のこれから売る本-紀伊國屋書店富山店 野坂美帆 書影

サイエンス / 生物・自然

9月のこれから売る本-紀伊國屋書店富山店 野坂美帆

HONZをご覧の皆様、こんにちは。すっかり秋めいてまいりましたね。いかがお過ごしでしょうか。富山では夜は長袖でないと寒く感じられるほどです。こちらには梨の産地がございまして、おいしいシーズンでございます。 さて今月は、ちょっと生物の棚へ戻って、進化に関連した書籍をご紹介いたします。 まずは『進化する魚型ロボットが僕らに教えてくれること』。最初に申し上げたいの

JAMSTEC(海洋研究開発機構)を楽しむ8冊+α 書影

サイエンス / 生物・自然

JAMSTEC(海洋研究開発機構)を楽しむ8冊+α

♪じゃあむすてっく、じゃむすてっく、じゃむじゃむじゃむじゃむじゃーむすてーーっくっ♪ 自作のJAMSTECのテーマが頭のなかを流れ続けている。暑さでおかしくなったのではない(たぶん)。もうすぐ、HONZでは「大人の社会科見学」としてJAMSTECの横須賀本部に行くのである。これが浮かれずにいられようか。 JAMSTECって何? と思った方。そういう方のために

『英国流ホビー養蜂のすべて』 新刊超速レビュー 大型本フェア第1弾! 書影

生物・自然 / 新刊超速レビュー

『英国流ホビー養蜂のすべて』 新刊超速レビュー 大型本フェア第1弾!

大型本とはA4サイズより大きな紙を使った本のことである。多くの場合、文章だけでは説明しずらい物事や、写真やイラストが主役の本だ。本棚に置いては見栄えがするので、本マニアとしては内容や表紙もさることながら、背表紙の美しさが気になってしまう。本体はコート紙にグラビア印刷、表紙はハードカバーがほとんどだから重い本が多い。それでも大型にしなければいけない理由があるか

とりこになっちゃえ!『寄生蟲図鑑 ふしぎな世界の住人たち』新刊超速レビュー 書影

サイエンス / 生物・自然

とりこになっちゃえ!『寄生蟲図鑑 ふしぎな世界の住人たち』新刊超速レビュー

土屋さぁーーーん!!!大変ですぅ!!私、とんでもない素敵本を手に入れちゃいましたっ!! あ、いけない。 『ミクロの森』 、 『わたしたちの体は寄生虫を欲している』 とクールにレビューを書いてきたのに、つい素に戻ってしまった。むしわけない、じゃない。もうしわけない。いや、素で打ち間違えてしまった。わざとじゃないのです。これが 8月の朝会で噂のモザイクの向こう側

涼やかに心を打たれる。『すてきな地球の果て』 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

涼やかに心を打たれる。『すてきな地球の果て』

もはや異次元と言ってもよい暑さのなか、とびきり涼しそうな本が目に止まった。こちらである。 カバー表1には真っ青の澄んだ空と一面に広がる氷。ページをパラパラとめくれば、ところどころに写真が挟み込まれ、ペンギンや氷河、オーロラなど、極地のまことに涼しげな光景が映し出されている。 著者は、夏は北極、冬は南極、春と秋は東京で暮らしている、という。となれば、今は北極?

『わたしたちの体は寄生虫を欲している』新刊超速レビュー 書影

生物・自然 / 新刊超速レビュー

『わたしたちの体は寄生虫を欲している』新刊超速レビュー

プランター菜園のプチトマトを採り、Tシャツできゅきゅっと拭い口に運びかけて逡巡する。このトマト、というか、トマトについているかもしれない土に、寄生虫は潜んでいないだろうか。いや、むしろそれならば食べたほうがいいのだろうか。毎年花粉症に苦しむ身としては。 ほんの数十年前には、身の回りに寄生虫がうようよいた。しかし今では私たちはそれらを遠ざけることに成功している

キター! 深海ブーム 『微生物ハンター、深海を行く』 書影

生物・自然 / 人物

キター! 深海ブーム 『微生物ハンター、深海を行く』

深海がブーム。みたいな気がする。NHKスペシャル『ダイオウイカ』の興奮は記憶に新しいし、その本が出ただけでなく、劇場用の映画にもなるらしい。 特別展『深海』 が国立科学博物館で開かれているし、本屋さんでも 『深海本』とでもいうべき写真集 がけっこうたくさん売られている。この原稿を書いているさなかにも、朝日新聞の科学欄に”生命の謎に深く迫る-超深海・熱水域で有

『パラサイト』 世界は寄生虫であふれてる! 書影

生物・自然 / 教養・雑学

『パラサイト』 世界は寄生虫であふれてる!

寄生虫の本であるにもかかわらず、まず最初に著者が取り上げるのは、旧約聖書に書かれた「エリコの戦い」だ。Battle of Jerichoと書けば、ジャズやゴスペルファンならピンと来るかも知れない。黒人霊歌「Joshua Fit The Battle of Jericho」で歌われた、モーゼの後継者ヨシュアがカナン人の都市エリコを攻略した、約3000年前の戦闘

『エイズの起源』 注射・売春・ハイチ 書影

医学・心理学 / 生物・自然

『エイズの起源』 注射・売春・ハイチ

「この程度の傷、たいしたことではない。」 男は、心の中でつぶやいた。チンパンジー狩りには困難がつきものだ。引っ掻かれ、噛みつかれるのには慣れている。今回の狩りがこれまでと違っていたのは、狩りの最中に負った傷にチンパンジーの返り血を浴びたことくらい。 「いつものことだ。」 男は再びつぶやき、いつものように家路を急いだ。 男の思いもよらないところで、この狩りは、

『月:人との豊かなかかわりの歴史』by 出口治明 書影

生物・自然 / HONZ客員レビュー

『月:人との豊かなかかわりの歴史』by 出口治明

物心がついた頃、「将来は何になりたいの?」と訊かれる度に、「ロケット学者」、「フォン・ブラウン博士(この本では、あまり高く評価されてはいないが)のようになって、月や火星に行くんだ」と答えた自分を思い出してしまった。 そういえば、本に親しんだきっかけは、「太陽はとても重そうなのに、何故落ちてこないの?」としつこく尋ねる僕に閉口した両親が、「なぜだろう なぜかし

ヤマネコとイエネコのあいだ――ネコ・ゲノム計画 書影

サイエンス / 生物・自然

ヤマネコとイエネコのあいだ――ネコ・ゲノム計画

みなさま、ご存知でしょうか? 猫を愛する人間の中には、心中、ワイルドな猫(ヤマネコやネコ科大型獣)に憧れている者がいるということを。 そういう人たちは、ワイルドライフのドキュメンタリー番組で、草食動物がネコ科大型獣に追いかけられている映像を見て、手に汗を握ってネコ科大型獣を応援してしまうのです。何を隠そう、実はわたしがそれなのです。 ある有名人が(誰だったか