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741記事

『GO WILD 野生の体を取り戻せ!』 多様性があなたの野生を呼び覚ます 書影

サイエンス / 医学・心理学

『GO WILD 野生の体を取り戻せ!』 多様性があなたの野生を呼び覚ます

ダイエットや資格の取得など、新たな1年を新たな目標とともにスターとした人も多いだろう。あなたの目標がどんなものでも、目標など設定していなくとも、本書が投げかけるメッセージ「Go Wild(ワイルドに行こう)」は人生をより良い方向へと導くためのヒントを与えてくれる。 本書の主張はシンプル。人類は600万年前の誕生から1万年前に農耕を発明するまで野生の生活を送っ

『進化とは何か?』by 出口 治明 書影

サイエンス / HONZ客員レビュー

『進化とは何か?』by 出口 治明

「私たちはなにもので、どこから来て、どこへ行くのだろう」有史以来人間はずっとこの根源的な問いを考え続けてきた。人間は動物で星のかけらから作られている、そして進化を続けてきて今日の姿になったのだ、ということを現在の僕たちはよく知っている。僕たちが宇宙論や生物学や進化論が好きなのは、きっとどこかに自身のルーツを確かめたい気持ちがあるからに違いない。 本書は、とり

『現実を生きるサル 空想を語るヒト』人間らしさを知ることは、社会の未来を見据えること 書影

サイエンス / HONZ客員レビュー

『現実を生きるサル 空想を語るヒト』人間らしさを知ることは、社会の未来を見据えること

ヒトとその他の動物を隔てるものは何か?それを様々なアプローチで描き出していくのが、本書『現実を生きるサル 空想を語るヒト』である。人間らしさの根源を突き詰めることは、すなわち人間と機械の共生が叫ばれる現代社会の将来を占うことにも、つながっていくのかもしれない。 ビックデータやIT関連書籍の翻訳を数多く手がけられ、また「 シロクマ日報 」などのブログでも知られ

『進化とは何か』編・訳者あとがき by 吉成 真由美 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『進化とは何か』編・訳者あとがき by 吉成 真由美

「何かについてすべてを学び、すべてについて何かを学ぼうとせよ」 「きっぱりと決断して行動し、その結果を引き受けよ。優柔不断は何   の良い結果も生まない」 ──トーマス・ヘンリー・ハックスレー 「私たちはスポットライトの中で生きている」とドーキンスは言う。「『現世紀』というのは膨大な時間の流れの中の小さな一スポットライトに過ぎない」のだと。 このフレーズは、

『知のトップランナー149人の美しいセオリー 』 あなたの知らない美しい世界 書影

サイエンス / 教養・雑学

『知のトップランナー149人の美しいセオリー 』 あなたの知らない美しい世界

この本の編者ジョン・ブロックマンは、科学サロンである Edge.org の主宰者であり、そのサイト上で 毎年1つの質問 を知のトップランナーたちに投げかけている。本書は、2012年の質問に対する149人分の回答をまとめたものだ。 あなたのお気に入りの、深遠で、エレガントで、美しい説明は何ですか? スティーブン・ピンカーが考えたこの質問に対する回答は、物理学、

出版業界のミュージックシーンを変える!『コミック 証明の探究 高校編!』その後 書影

サイエンス / HONZ活動記

出版業界のミュージックシーンを変える!『コミック 証明の探究 高校編!』その後

とある夜、晩御飯の後、焼酎の湯割りを片手にいそいそとこたつに潜り込む。つまみは『証明の探究』、前回ご紹介した(HONZ活動記は こちら )『コミック 証明の探究 高校編!』の元となった本である。いや、本を読むのにお酒なんて、と思わないでほしい。いつもなら背筋を伸ばして読むのだが、「はじめに」で著者がこう書いてあるのである。 慌ただしい日常生活の余暇に、バラ色

『深海8000mに挑んだ町工場』町工場の快進撃! 書影

サイエンス / 教養・雑学

『深海8000mに挑んだ町工場』町工場の快進撃!

「下町の工場が海底探査ロボットを開発して、世間をアッと言わせたい。」 2013年末、東京下町の町工場が「江戸っ子1号」という深海探査機を開発し、世界初の深度8000mでの三次元ハイビジョン映像に成功した。これまで、大企業の下請けというイメージの強かった町工場だったが、自ら開発力をもつことで息を吹き返しつつあることを世に証明している。今回の成功は2009年に東

科学の女神ここに微笑む 『サバからマグロが産まれる!?』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

科学の女神ここに微笑む 『サバからマグロが産まれる!?』

どんな研究がいい研究か?いろいろな考えがあるだろうけれど、わかりやすい研究がいちばんだ。気の利いた小学生高学年の子にわかるように説明できる研究、というのがひとつの条件だと常々思っている。この本の著者である吉崎さんの研究目的はほんとうにわかりやすい。小学生どころか幼稚園児でもわかるかもしれない。サバにマグロを産ませようというのだ。ほ乳類ではないのだから、より正

出版業界に新風!『コミック 証明の探究 高校編!』 書影

サイエンス / HONZ活動記

出版業界に新風!『コミック 証明の探究 高校編!』

11月11日、肌寒い中、JR大阪駅に着いた。休みを取っての日帰り旅行は、 Osaka Book One Project に選出された文楽小説の傑作 『仏果を得ず』 の著者、三浦しをんさんのトークイベントを拝聴するためである。 大阪に行くついでに、知り合いと会う約束をしていた。 『ドーナツを穴だけ残して食べる方法 越境する学問―穴からのぞく大学講義』 の出版元

『サバからマグロが産まれる!?』 ヤマメはもうニジマスを産んでいる 書影

サイエンス / 生物・自然

『サバからマグロが産まれる!?』 ヤマメはもうニジマスを産んでいる

サバがマグロを産むとはなんとも信じがたいが、東京海洋大学の著者らは既に、ヤマメにニジマスを産ませることに成功している。結論から言ってしまえば、まだサバからマグロは生まれていない。それでも著者は、サバにマグロを産ませる研究は頂上までの道程の9合目に達しているという。この研究が発展すれば、人類と環境の関わり方はガラリと変わってしまうかもしれない。 本書はわずか1

『元素変換』 書影

サイエンス / 新刊超速レビュー

『元素変換』

この夏、核融合研究の取材のため、浜松ホトニクス開発本部大出力レーザー開発部の菅博文部長にお目にかかったときのことである。 成毛さん、核融合も面白いですけど、元素変換も面白いですよ と、おっしゃった。はっ?元素変換!? 核融合だけでも未来の夢の技術というイメージだったのだが、元素変換となると、夢というよりもオカルトっぽい感じがする。ニュートンも研究していたとい

『小惑星探査機「はやぶさ2」の大挑戦』 今度の夢は、爆弾をのせて 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『小惑星探査機「はやぶさ2」の大挑戦』 今度の夢は、爆弾をのせて

天候不順によって延期が続いているものの、H-IIAロケット26号機による「 はやぶさ2 」の打ち上げが間近に迫っている(本書著者による打ち上げ延期 レポート )。東京オリンピックの興奮冷めやらぬ2020年末の日本に、「はやぶさ2」はどんな成果を持ち帰ってくれるだろうか。本書は、「はやぶさ」の大冒険から得られた成果を振り返るところからスタートし、「はやぶさ2」

誰が”ナカムラ”を語るのか。『中村修二劇場』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

誰が”ナカムラ”を語るのか。『中村修二劇場』

小学生の息子と家に遊びに来ていたその友人たちに、青色LEDを知っているか、と聞いてみた。口々に知ってる!ノーベル賞!信号機!などと声が上がる。青色LEDに関する研究がノーベル物理学賞を受賞したことは、子どもたちの間でも周知なのだ。彼らはそれがどのような研究者によって、どのような経緯で開発されたのかは知らなくても、ライトや信号に使われている技術であることは知っ

『どうすれば「人」を創れるか アンドロイドになった私』文庫解説 by 平田オリザ 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『どうすれば「人」を創れるか アンドロイドになった私』文庫解説 by 平田オリザ

本文中にあるように、私と石黒浩氏は、この6年間、ロボット演劇プロジェクトを通じて密接に付き合い、すでに5本の作品を創り、国内外をともに旅してきた。とりあえず、その経緯を簡単に記しておく。 2007年、私が阪大に移って2年目の夏、とあるシンポジウムの控え室で、鷲田清一総長(当時)と雑談をしている最中に、「そろそろ大学にも慣れてきたでしょう。何か他にやってみたい

『赤の女王 性とヒトの進化』 男と女のラブ進化ゲーム 書影

サイエンス / 生物・自然

『赤の女王 性とヒトの進化』 男と女のラブ進化ゲーム

時代、地域や人種の壁を超えて共通する「人間の本性」とは、どのようなものなのか。そして、その本性はどのようにもたらされたのか。性の進化を理解することが、これらの謎を解く鍵であると著者は説く。 いくらでも多くの子孫を残せる男と、出産に多大なコストのかかる女。異なる戦略を持つ2つの性の軍拡競争にも似た競い合いは、人類の誕生から数百万年間休まず続いている。なにしろ、

『粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う』“単細胞”は、もはやアホの代名詞ではない 書影

サイエンス / 生物・自然

『粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う』“単細胞”は、もはやアホの代名詞ではない

日本人の受賞は今年で8年連続と、実は本家よりハイペースな受賞頻度を誇るこの賞。その栄誉(?)に2度も輝いたのが、粘菌の生態に関する研究である。著者は粘菌をはじめとする単細胞生物の研究を続けて25年になる研究者で、2度の受賞の中心人物だ。 粘菌。日常生活ではなかなか口にしない名前だが、実はちょっとした藪や都会の植え込みにも潜んでいる身近な生物だ。湿気を好み、特

『月をマーケティングする』PDCAを回し続ければ、人類は火星に行けるのか。 書影

サイエンス / ビジネス

『月をマーケティングする』PDCAを回し続ければ、人類は火星に行けるのか。

人類がまだ火星に行っていないのは、 科学の敗北ではなくマーケティングの失敗なのだ。 ここ数週間、本書のオビに書かれていた言葉が頭から離れない。だが、こう言われて気を悪くするマーケティング関係者などいないだろう。叱咤されているようでもあり、持ち上げられているようでもあり... 1969年7月20日午後10時56分20秒。その時代に生きていた人なら誰もが、その時

『第二の地球を探せ!』 数十光年の空を超えて 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『第二の地球を探せ!』 数十光年の空を超えて

本書は、「第二の地球」を探し、宇宙に生命を求める研究の最前線が紹介されている本である。 ほんの20年ほど前には、木星のような大きな惑星ですら太陽系外では発見されていなかった。太陽以外の恒星のまわりを周回する惑星が初めて実際に観測されたのは1995年。ガリレオ・ガリレイによる天体の観測から400年後の2009年には、太陽系の外の惑星が満ち欠けしていることを示す

『理系の子 高校生科学オリンピックの青春』巻末特別対談:成毛眞×田中里桜 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『理系の子 高校生科学オリンピックの青春』巻末特別対談:成毛眞×田中里桜

成毛 田中さんがサイエンス・フェアに出られたのは何年前でしたっけ。 田中 2011年に出たので、3年経ったくらいですね。 成毛 有孔虫の研究を始めてから何年になります? 田中 中学1年からですから7年ですね。研究自体は5年で1つ完結した感じになっています。それでISEFに行きました。正確に言うと有孔虫自体を研究しているのではなくて、千葉県の地質を、有孔虫を示

漫画でしか表現できない科学『ドミトリーともきんす』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

漫画でしか表現できない科学『ドミトリーともきんす』

この本は、一見すると科学書の読書案内である。「ドミトリーともきんす」という下宿屋に寄宿しているという設定で、著名な科学者たちが寮母のとも子、娘のきん子と語りあう。彼らの言葉をたどるストーリーの中で、彼らがどのように考えて研究していたのか、何が彼らを魅了していたのかが描かれる。登場する科学者は、朝永振一郎(物理学)、牧野富太郎(植物学)、中谷宇吉郎(物理学)、

『人類が知っていることすべての短い歴史』文庫解説 by 成毛 眞 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『人類が知っていることすべての短い歴史』文庫解説 by 成毛 眞

2006年に本書の単行本が出版されたとき、厚さは4.5cm、重さは655gだった。横に寝そべって読むにも、すぐに手が疲れたし、本を掲げて仰向けに読むと、命の危険を感じる重さだった。業務用のラーメン丼でも500g程度なのだ。そんなものが顔面に降ってきてはたまらない。通勤通学の電車の中で読むこともままならない。あまりに厚く重いので、首から画板でも吊り下げてみよう

スポーツの秋はこれを読め!氏と育ちのどっちが大事?『スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?』 書影

サイエンス / 医学・心理学

スポーツの秋はこれを読め!氏と育ちのどっちが大事?『スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?』

『氏か育ちか』というのは、生物を語る上で永遠の課題だ。もうすこし学問的な言い方をすると、遺伝素因と環境要因、どちらが重要か、ということになる。食べ物、生活場所、育てられ方、教育、人間関係、などなど、多彩な環境要因をすべて知るということは不可能だ。 一方で、分子生物学の進歩は、遺伝情報というものを、遺伝素因といったあいまいな言い方ではなく、 ゲノム という形で

『ツタンカーメン 死後の奇妙な物語』 - 真実以外の何かを求めて 書影

サイエンス / 社会

『ツタンカーメン 死後の奇妙な物語』 - 真実以外の何かを求めて

2010年2月、アメリカの専門誌・JAMA(アメリカ医師会ジャーナル)に掲載されたツタンカーメンの記事は世界を震撼させるに足るものであった。 それはツタンカーメンが近親相姦によって生まれた子であり、生来の虚弱体質に悩まされ、さらに死因がマラリアという衝撃的な内容である。その事実は、すぐさま『マスクを脱いだツタンカーメン』というドキュメンタリー番組でも放映され

緊急復刊『ホット・ゾーン』でエボラを知る 書影

サイエンス / 医学・心理学

緊急復刊『ホット・ゾーン』でエボラを知る

西アフリカでエボラが猛威を振るっている。WHOの発表によると、今回のアウトブレイクは、ギニア、リベリア、シエラレオネ3カ国での感染者が6553名、死者は3083名という史上最大の規模に発展している(2014年9月26日時点)。そしてついに、アメリカ本土での感染者も現れてしまった。アメリカ疾病対策センター(CDC)の想定では、このままの状況が続くと2015年1

『ツタンカーメン 死後の奇妙な物語』 誰がツタンカーメンを殺したか? 書影

サイエンス / 人物

『ツタンカーメン 死後の奇妙な物語』 誰がツタンカーメンを殺したか?

死後3000年以上が経過した今も、このファラオには大国の首脳を動かす力がある。自国へのツタンカーメン来訪をエジプト大統領サダトに依頼したのは、米国大統領のニクソンだった。この直訴の結果1976年から1979年にわたって全米を回ったツタンカーメン展覧会は、100万という途方もない人数を美術館に向かわせる。来場者にはそれまで一度も美術館に行ったことのない人も多く

【連載】小林凛くんと国立科学博物館に行く!③ 書影

サイエンス / HONZ活動記

【連載】小林凛くんと国立科学博物館に行く!③

いよいよ本日発売! 待望の小林凛くん2冊目の本。(過去記事はこちら 第1回 、 第2回 ) 本に掲載された俳句を紹介しながらの科博見学レポートも、最終回。ハイライト、特別展「太古の哺乳類展」を見る! 最古の哺乳類は恐竜とほぼ同じ約2億2000万年前、地球上に現れたと言われている。今回の特別展は、1億2000万年前から1万年前まで日本に生息し、絶滅した哺乳類た

【連載】小林凛くんと国立科学博物館に行く!② 書影

サイエンス / HONZ活動記

【連載】小林凛くんと国立科学博物館に行く!②

さて、いよいよ明日発売になる小林凛くんの『冬の薔薇立ち向かうこと恐れずに』と前作『ランドセル俳人の五・七・五』の2冊から俳句を紹介しつつ、国立科学博物館を見学する今回のHONZ活動記、その2をお送りします。(その1は こちら ) いよいよ、折原守理事のご案内で、見学スタート!! 最初に見たのは、常設展・日本館1階「自然を見る技」の展示。トロートン天体望遠鏡が

【連載】小林凛くんと国立科学博物館に行く!① 書影

サイエンス / HONZ活動記

【連載】小林凛くんと国立科学博物館に行く!①

簡単に子どもに対して天才という称号を与えるのはいかがなことかと思う。大人からの過大な賛辞や期待は子どもの成長にとっていかなる負担になるものかとも思う。しかし、少なくとも自分には今もってこのような才能を見いだせない。 2013年5月に投稿され、大きな反響を呼んだ 成毛眞のレビュー 。『ランドセル俳人の五・七・五』は当時12歳だった小林凛くんが、小学校で命に関わ

そんなことまでわかるのか! 『データの見えざる手 : ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

そんなことまでわかるのか! 『データの見えざる手 : ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則』

ビッグデータの時代である。私が生業とする生命科学の分野も例外ではない。全遺伝情報を解析するゲノム( genome )や、タンパク( protein )の発現をまるごと解析するプロテオーム( proteome )など、オーム( -ome )がうるさく幅を利かせるこのごろだ。 『オーム解析』は、私のように、古典的な生物学から研究をはじめ、手作業の分子生物学の時代

『地球の変動はどこまで宇宙で解明できるか』 太陽風が吹けば何屋が儲かる? 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『地球の変動はどこまで宇宙で解明できるか』 太陽風が吹けば何屋が儲かる?

南米ペルー沿岸の広い範囲で海面水温が平年より高い状態が1年ほど続く、 エルニーニョ現象 。地球の裏側で起こるこの現象は、遠く離れた日本の夏をより涼しくし、雨の多いものとする。地球上の各地の気候はつながりあい、それぞれが影響しあっている。 2014年の夏は台風や局所的な豪雨などによる被害が頻発し、多くの人命が失われた。8月に広島を襲った豪雨は バックビルディン

『考えるカラス』 もやもやするサイエンス 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『考えるカラス』 もやもやするサイエンス

私は、少なくとも半分は間違えた。正確に何個かは、数えないこととしたい。 まちがえたのは、本書で紹介されている自分でも試せそうな実験が「どんな結果になるか」だ。たとえばこんなのである。 ロウソクを使った問題です。 ロウソクに火をつけてビンをかぶせると、火は消えてしまいます。 では、ここからが問題です。 高さの違う2本のロウソクを並べて、火をつけます。 ここにビ

『無敵の天才たち』あの夢のような15年間は戻ってはこないのだ 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『無敵の天才たち』あの夢のような15年間は戻ってはこないのだ

著者のダグ・メネズは1957年テキサス州生まれ。 1981年にはサンフランシスコ州立大学でフォトジャーナリズムの学位を取得した。 IBM-PCが発売された年である。パソコンがマニアの遊び道具から本格的なマシンへと変貌した年だ。 メネズはいまでもTIME、Newsweek、LIFEなどにフリーランスの写真家として報道写真を提供しつづけているという。これまでにも

『エピジェネティクス』を理解するために パート3 書影

サイエンス / 青木薫のサイエンス通信

『エピジェネティクス』を理解するために パート3

全3回に渡った「青木薫のサイエンス通信」番外編。最終回にしてついに『エピジェネティクス』の紹介に入ります。様々なサイエンス・ノンフィクションの名著を翻訳されてきた青木薫さんは、『エピジェネティクス』をどのように読んだのか? 過去記事はこちら → 第1回 、 第2回 で、本の中身です。もちろんエピジェネティクスについて書かれているわけですが、私はあえて、これを

『意識をめぐる冒険』 我々はどこから来たのか 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『意識をめぐる冒険』 我々はどこから来たのか

本書は「主観的な感覚や意識はどこから生じてくるのか?」という問いに関する最新の研究成果が紹介された一冊だ。意識の研究ほど、広く根源的なテーマはない。私が死んだら、私の意識はどうなるのだろうか?犬には意識があるだろうか?コンピューターが人間と同じような意識を持つことはあり得るだろうか? 「コッホ博士、私にはサルに意識があるとはどうしても思えません!」 そこで私

『エピジェネティクス』を理解するために パート2 書影

サイエンス / 青木薫のサイエンス通信

『エピジェネティクス』を理解するために パート2

昨日に引き続き、「青木薫のサイエンス通信」番外編をお送りいたします。第2回は、エピジェネティクスを紹介する仲野徹のスタンスについて。サイエンスにも、身につけなければならない「構え」というものがあるのです。第1回は こちら 私が仲野さんの『エピジェネティクス』を読み始めてすぐにわかったのは、仲野さんという人は、巨人の肩の上に立って、立ちションをするような人では

『エピジェネティクス』を理解するために パート1 書影

サイエンス / 青木薫のサイエンス通信

『エピジェネティクス』を理解するために パート1

今月の「青木薫のサイエンス通信」は番外編でお送りいたします。仲野徹の『エピジェネティクス』を読んだ青木さん、自身のFacebookに書かれていた感想があまりにも面白かったため、そのまま掲載してみます。全3回に渡る連載の第1回目は、エピジェネティクス関連の書籍について。 仲野徹さんが、岩波新書の一冊として『エピジェネティクス』という本を出されたので、その紹介を

生まれ変われ、そして人生を掴め。『脳科学は人格を変えられるのか?』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

生まれ変われ、そして人生を掴め。『脳科学は人格を変えられるのか?』

あなたは楽観的な性格だろうか?それとも悲観的な性格だろうか?自覚してはいるのだが、私はかなり悲観的性格である。本書に掲載されている「改訂版楽観性尺度-LOT-R」でも、その数値は悲観的性格を表す9点という結果であった。平均的な人たちは15点前後で、緩やかな楽観主義に分類されるらしい。最大点は24点で最小は0点だ。点数が高いほど楽観的で低いほど悲観的な性格であ

わたしたちは星の材料でできている『あなたのなかの宇宙』 書影

サイエンス / 生物・自然

わたしたちは星の材料でできている『あなたのなかの宇宙』

宇宙を知るには、望遠鏡をのぞき、古生物を知るには、顕微鏡をのぞく。プレートテクニクス、または地球温暖化について知るには、私は何を理解すれば良いのだろう。自然科学は、理解に達すればロマンチックだが、それまでの過程が難しくて、なかなか進まない。特に、宇宙は物理や化学が大の苦手な私には手の届かない場所だった。 でも本書を読んで、宇宙のビッグバンについて、はじめて理

スパコン「京(ケイ)」はカイコ蛾脳の夢を見るか 『サイボーグ昆虫、フェロモンを追う』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

スパコン「京(ケイ)」はカイコ蛾脳の夢を見るか 『サイボーグ昆虫、フェロモンを追う』

素直に驚いた。こんなことができるのか。こんなおもろい研究があるのか。若い頃に戻れたら、こういう研究をしてみたい。いずれ役にたつ、と書かれているが、そんなことはどうでもいい。純粋におもろい研究だ。 絹産業の歴史があるので、いまはかなり廃れているとはいえ、カイコ蛾を用いた研究は日本のお家芸だ。産業的な利用だけではない、絹糸の主成分である フィブロイン というタン

『ブレークポイント』 ネットワークの成長を支配する法則 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『ブレークポイント』 ネットワークの成長を支配する法則

ネットワークはどのように成長し、崩壊するのか。脳科学者であり、複数の企業を経営する起業家でもある 著者 は、脳科学と生物学、インターネットテクノロジーの領域を縦横無尽に行き来しながら、ネットワークを支配する理論を明らかにしていく。本書でネットワークの仕組みを知れば、SNSやインターネットだけでなく、人工知能の行く末までもが見えてくる。 アリのコロニー、人間の