
『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』
オリンパス、大王製紙、島田紳助。 今年も残り2カ月を切ったが、東日本大震災以外にもショッキングなニュースが例年以上に多い。しかし、いきなりそんな前段を覆すようだが、そのどのニュースよりも強いショックを受けた本がこれ。事件が起こった当時、僕は大学生として、その現場である札幌に住んでいたにも関わらず、この本を読むまで知らなかった。先日の朝会で東えりかに聞いたのだ
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オリンパス、大王製紙、島田紳助。 今年も残り2カ月を切ったが、東日本大震災以外にもショッキングなニュースが例年以上に多い。しかし、いきなりそんな前段を覆すようだが、そのどのニュースよりも強いショックを受けた本がこれ。事件が起こった当時、僕は大学生として、その現場である札幌に住んでいたにも関わらず、この本を読むまで知らなかった。先日の朝会で東えりかに聞いたのだ

商売柄、書店で料理書コーナーは必ずのぞくが、平台に一際高く積み上げられていたので(当たり前だ。厚さが41mmもある)、思わず手に取った一冊。 まず、いかにもフランスっぽいイラストを使った、日本の料理書にはないデザインにぐっとくる(amazon.frで確認すると原書に忠実な模様)。いまどき珍しく函入りだが、日本の高額な料理書のように高級感を醸したいがため、とい

毎月第一水曜の朝7時。HONZ例会の始まりである。前日が徹夜であろうが、飲みすぎ二日酔いだろうが、遅刻もせずに集合する。手にはずっしりと、ここ数日、本屋で漁った新刊が下げられている。 成毛眞が口火を切る。 大人気ない大人である。 今日は欠席者はなし。 久保洋介 もオーストラリアからPC越しに参加。なぜか全員テーブルに本が出ていない。この期に及んでも、まだ隠し

『 ALWAYS 三丁目の夕日 』がヒットしたのは2005年。続編となる『 ALWAYS 続・三丁目の夕日 』も大きな話題を呼び、来年の正月には『ALWAYS 三丁目の夕日'64』が公開される。日本人はいつまでも右肩上がりのあの時代が好きなのだろう。本日はそんな昭和を実際に体験しなかった世代でも昭和の匂いが感じ取れ、ついつい浴びるようにお酒を飲みたくなる3冊

毎年10月になると、ノーベル賞発表の時期を迎える。今年は残念ながら、日本人受賞者誕生という瞬間を迎えることは出来なかった。個人的に注目していたのは、iPS細胞の研究をされている京都大学の山中教授である。しかし、2年連続で地元紙では受賞確実などと報道されながらも、惜しくも受賞を逃した。 その決定に「なぜ?」と思われた方も、多いのではないだろうか。もっと言えば、

HONZに参加して以来、自分がどのような本を取り上げてきたのか、棚卸しなんぞしてみた。最初の ダム はともかく、 銀座のインド料理屋 、 川崎を本拠地としていたプロ野球球団 、 東京スカイツリーと東京タワー 、 自由が丘のスイーツ 。いかん、いかん、エリアが東京近郊に寄り過ぎている。オレは東京ウォーカーか!HONZは全国区の媒体だぞ。 そんなわけで思い切って
2011年1月に「本のキュレーター勉強会」としてスタートしたHONZが、2012年学生メンバーを募集します。 【学生メンバーとは】 毎月1本の書評(対象はノンフィクションのみ)を書いていただきます。 書いた書評のHONZへの掲載可否については正規メンバーが協議して決定します。 原則として1年間に5回以上掲載された場合は、正規メンバーに推挙されます。 毎月第1
今でこそ私自身がゼロから立案した企画の比重が増えてきましたが、初期のハマザキカクのラインナップの多くがホームページを書籍化したものでした。入社当初、何の団体にも所属しておらず、人脈もないので持ち込み企画もなく、書き下ろしを書いて貰える知り合いもいなかったので、ネット上からオモシロいネタを探しては、書籍化に値するか吟味するしかなかったのです。「インターネットは

ときは第二次世界大戦、ところは北アフリカ戦線。イギリス軍の前に立ちはだかったのは、「砂漠の狐」の異名を持つ ロンメル将軍 率いる屈強のナチス・ドイツ軍であった。 そして、ここに愛国心に燃え上がる1人のイギリス紳士が立ち上がった。彼の名はジャスパー・マスケリン。名門奇術一家の出自にして、マジックの名手である。そう、566ページにも及ぶこの長編は、泣く子も黙るロ

2011年10月5日、アップル社の会長スティーブ・ジョブズが他界した。 ジョブズは自身の死を予測し、伝記作家ウォルターアイザックに生前から「内容に文句を言わないから伝記を作成してほしい」と依頼しており、本書はインタビュー嫌いな著者の唯一の公認本となった。10月24日に世界同時出版されたこの本には、ジョブズの強さ/弱さを含めた生の声が詰まっている。 私は大型



著者 : 榎本 博明 出版社 : 日本経済新聞出版社 発行日 : 2011/10/12 前々回に「 夫婦ゲンカ 」についての本を取り上げたが、今回は上下関係。やっぱり人間に興味がある。上から目線についての本だが、最近の大学生の動向が描写されており、そちらのほうが興味深い。つい5年前まで大学生だったぼくですら目から鱗、信じられない現象が大学で起こっていることを

上記の特技の多くが少数のメンバー(というか1人)からもたらされているような気もするが、料理上手なメンバーは多いようだ。成毛は松茸ご飯が得意料理だし、東は夏合宿のさいに大人数の酒飲みたちの胃袋をテキパキとした包丁捌きでしっかりと満たしてくれた。しかし、HONZで料理といえばなんといっても編集長の土屋だ。その腕前を活かして USTREAMでこんな美女に料理を教え

酒が飲めないからなのか、考え方が甘いせいなのか、原因はよく分からないが、根っからの甘党である。「いい年こいて」だとか、「男のくせに」だとか、年をとるにつけ聞こえてくる周囲の声をよそに、今でも一日一個は必ずケーキを食べている。そんなことをくどくど書いているうちに、どんどんと開き直ってきた。あえて声を大にして言おう。「ああ、僕はスイーツが好きさ!」 そんな僕に限
思春期に、戦争のフィルムを見たりすると、そのたびに思ったものだ。「俺は戦場で生きていけるのだろうか」。そして、貧相な体を鏡で見て、「絶対無理だ」と絶望し、運良く平和な時代に生まれたことに感謝したものだ。 ただ、もはや、そんな悠長なことをいっていられないのかもしれない。戦時体制下でないのは幸運だが、ここ何年もこれまで想像していなかった事態が我々に次々とふりかか

いくつになっても心は中2だ。生きてるってどういうこと?時間ってなに?僕はだれ?君はどこ?クマムシってクマ?それとも、ムシ?本書によれば、クマムシは「緩歩動物門に属する、体長1ミリ内外の小動物」だ。ユルく歩く動物モン。HONZメンバーもみんな大好きクマムシ。乾燥にさらされると、変身して呼吸も代謝も止めてしまう。そうなったが最後、真空・高温・低温・高圧・X線も大

あなたは「離婚式」をご存知だろうか? 何はともあれ、まずはこちらをご覧いただきたい。 旧郎・旧婦、入場 開式のご挨拶 離婚に至った経緯のご説明 ~司会者よりご報告~ 旧郎・旧婦よりご挨拶 ご友人代表によるご挨拶 旧郎・旧婦、最後の共同作業 ~結婚指輪をハンマーで叩き割る~ 旧郎・旧婦、参列者での会食 閉式のご挨拶 解散 進行は結婚式に沿ってはいるようだが、い

タイトルからして何やら怪しい内容だが、あなた様が想像しているものとはきっと違います。 田中 泯はダンサーであり、舞踏(ぶとう)の人物だ。 舞踏は日本で発祥し、半裸で踊るスタイルである。疾走する身体というよりむしろ動かなかったりする。しかし死を匂わせる静止した動作かと思いきや、いきなり生に執着する表情をとり、口を全開させた呼吸音が胸に響く。その支離滅裂な行為に

著者 : J-SRI研究会 出版社 : 日本経済新聞出版社 発行日 : 2011/9/23 タイトルがストレートすぎると、つい腰が引けてしまうのは僕だけだろうか?しかし、勇気を持って本書を手に取ってみた。少なからず大学時代に農業に関わっていた身として、本書に登場する稲作革命について読むまで知らなかったことを恥ずべきだった。表紙の左と右の稲の大きさの違いを見て

先日、学校でサッカーをして帰ってきた小学校1年生の息子に、「今日本が世界で一番強いんでしょ」と聞かれた。「もちろん」と力強く答える私。 そう、2010年10月8日、サッカー日本代表A代表は、世界の頂点に立った。 1998年、アルゼンチンを相手に日本サッカー史上初めてのタイトルマッチに挑み、0-1で退けられて以来、フランス、スペイン、オランダと三度の世界戦に敗

今年も残すところ2ヶ月少々になったが、本書は今年のベストワン候補である。格闘技好きの私は、購入から読了までろくに眠ることができず、読了後も数日間は気が付くとこの本のことを考えていた。こんな本があるから読書はやめられない。もし大富豪だったら本書を大量に買い込んで街中で配って歩いたかもしれないほどだ。 さて、日本プロレス界の父とも言われる力道山の名前は昭和のヒー
![『東京スカイツリーと東京タワー [鬼門の塔]と[裏鬼門の塔]』 書影](/assets/recovered-covers/85c43f8353ea17d610cc18adc65dc40568fdc7e78e1547c97aa5194af0ac1721.jpg)
東京スカイツリーの開業まで、あと半年余りとなった。現在は竣工時の高さ634mまで到達しているので、これ以上高くなることはないのだが、日増しに成長していく建設中の塔を見るのは、ずいぶんと楽しいものであった。この低成長時代と言われる昨今、日を追うごとにどんどん高くなっていくという経験は、拙宅の積ん読本の山以外では、なかなか味わうことができない。 その東京スカイ

運動不足の人が本当に多い世の中だ。 デスクワークでパソコンの仕事をする人は、ほとんど目と指と大脳以外は動かしていない。両手をポケットにつっこんで歩いている人は、手は動かさず、足の前後運動だけで前に進もうとしている。そして現代人は、そこまで動いてないのに時間がきたら3食きちんと食べようとする。それでは病気になるのもあたりまえだ。 私もひとつの作業に没頭してしま

「家を建てる」ということは、多くの男性にとっては大きな夢であるらしい。反対に女は上モノより内側、つまり家庭の安定を求めることが多いのではないか。家の中を飾るのはたいてい女の仕事である。マンション住まいが多い昨今ではあるが、飲みに行ったりすると一軒家に憧れている男性の話をよく聞く。自分の手で家を建ててしまうというのは究極のDIY。『新白河原人』はそんな男ゴコロ

10月5日朝7時の六本木。 かつて朝までカラオケしていた町に、こんな時間から会議で来ることになろうとは、思ってもみなかった。その上、雨で寒い。1週間のうちに夏から冬へワープしてしまった。着るものがない…と出かける前にさんざん悩んだ。 さて「HONZ」定例会である。今日は鈴木葉月が遅い夏休みで、栗下直也が仕事の関係で欠席。久保洋介は今回もオーストラリアからスカ

日本の財政が逼迫しているのはご存知の通りである。日本はGDP対比で200%もの国債残高を抱えている。それも日本国債は、今まで国内消化率が95%を越えていたものの、最近の欧米通貨信任失墜によってだんだん外国人保有率が増えてきている。海外の投資家に今後も頼らざるを得ないのであれば、外国人投資家の要求を満たす為にはこのままでは金利を引き上げるしかない。あー、日本は
著者 : タラ・パーカー=ポープ、古草秀子 出版社 : NHK出版 発行日 : 2011/9/23 この本のタイトルを見たとき、「あっ、自分もそうだ~」とタイトルに共感して、衝動買いしてしまった。僕はタイトルと同じように黙るほうである。そして、女性はけんかの際に沈黙を保たないほうがよい。研究成果によれば、けんかの際に感情を口に出さない女性は、思ったことをいつ

うつ病と双極性障害(躁うつ病)を含む、気分障害患者数がとめどもなく増加しつつある。厚労省の調べでは1996年の患者数は43万人あまりだったが、2008年には100万人を突破した。とりわけ30代のうつ病が増えてきているというのだ。団塊の世代と役割を交代するべき世代がダメージを受けている。会社組織だけでなく国家をも危うくする事態だといってもよいかもしれない。 そ

プロ野球のペナントレースも、いよいよ大詰め。今年のセ・リーグはヤクルト、中日が頭一つ抜けるも団子レース、パ・リーグはソフトバンクで決まりか。セ・リーグが団子レースになっているのは、交流戦の影響が多分にある。昨年に引き続き、二年連続でセ・リーグがパ・リーグに大きく負け越しているからだ。少ないパイを奪い合っていれば、必然的に団子レースにもなる。昔から「人気のセ、
出版社/メーカー: 光文社 メディア: 新書 本書はアニメやヒーロー物、児童文学、漫画、ゲームなど様々なメディアで描かれてきた「子どもにまつわる物語」を考察している。変遷をたどると、異なるメディア間でも90年代末以降、子どもの物語は似た傾向を取り始めたことがわかる。世相を反映するかのように、絶対的な主人公はいなくなり、正義と悪の境界はあいまいになり、これまで

本書は、1997年に刊行された本が文庫になったものだ。当時も話題になったらしいけれど、読んでいなかった。 プーラン・デヴィがビーマイ村の虐殺事件を起こしたのは1981年、今となっては30年前の話だ。場所はチャンバル渓谷付近、インドの北東部ウッタル・プラデシュ州にあり、古くから盗賊が拠点にしてきた辺境の農村地帯である。そんな、遠くの場所の、ちょっと昔の話だが、

正直なところ、私は相当なビビリである。子どもの頃、町内会の肝試しでは集合前に怖気づいてこっそりと家に帰ってしまったこともある。良い年になっても絶叫マシンとお化け屋敷が苦手な私にとって、いまだに遊園地は拷問場でしかない。 しかし立場が逆転し、ひとたび他人を驚かせる身になってみるとこれほどの快感もざらに味わえるものではない。実は、本書もホラープランナーのコンビ

ものづくりが好きだ。 ナチュラルなカフェ空間が好きだ。 アンティークが好きだ。 日曜日なんかペンキで家具を塗りたくなる。 以上が当てはまる人達に、強くオススメするのが今回の本。タイトルはさておき、この DIY 本を侮るなかれ。インテリアの本には珍しく、味わい深い木製窓や、銅管でつくるシェルフ、壁一面の本棚をセンスよく仕上げる方法が紹介されている。本が好きな人

本とカレーは、すこぶる相性が良い。それは東京の神田という街を見渡すだけでも、明らかなことだ。そしてその傾向は、HONZとカレーに置き換えても同様のようである。本エントリーで取り上げる『ナイルレストラン物語』は、図らずも 先日のエントリー に引き続いてのクロスレビューという形になってしまった。しかし、既出の本とは知りながら「オレにも一言、言わせてくれ」と言いた
「目録の目録」というと論理学者、バートランド・ラッセルのパラドックスが思い起こされますが、そんなにややこしい話ではありません。今回のハマザキ書クでは読書家、活字中毒患者向けに、「本のカタログ」である目録の中でも、とりわけ眺めているだけで読書欲が盛り上がってしまう、数々のオモシロ目録を紹介します。 私が 新刊を余すことなく全てチェック しているのは、編集者とし

この本を読んで、はじめて「ナイルレストラン」に行ったときのことを思い出した。 まだ学生時代、ランチタイムを外した時間でひとりだったはずだ。「メニューください」というと、日本語がペラペラなインド人が、 「はじめて? なら、うちにしかないムルギランチにしなさい。鶏の腿肉が骨ごと入っていておいしいよ」 と半ば強引に決められてしまった。料理が来ると、手早く骨を外して