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アート・スポーツ

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326記事

『ポスト・スポーツの時代』いま、私たちが 見ているのは、これまでとは違う「スポーツ」だ 書影

サイエンス / アート・スポーツ

『ポスト・スポーツの時代』いま、私たちが 見ているのは、これまでとは違う「スポーツ」だ

プロスポーツの試合が再開され、スタジアムに観客も戻ってきた。 だが野球もサッカーもすっかり様変わりしてしまった。withコロナ云々を言いたいのではない。もちろんそれもあるが、実は今回のコロナ禍以前に、野球もサッカーも大きく変質していたのだ。いま私たちが目にしているのは、これまでとは違う別の競技であるとすら言えるかもしれない。本書はこれを「ポスト・スポーツ」と

『北斎になりすました女 葛飾応為伝』歴史の闇に隠れた鮮やかな生涯 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『北斎になりすました女 葛飾応為伝』歴史の闇に隠れた鮮やかな生涯

葛飾北斎は「為一」や「卍」など30以上画号を変え、90回以上も住居を変え(近所でぐるぐると回る説もあり)、描くテーマも浮世絵から漫画、さらに春画まであらゆるジャンルを描いてきた。私は北斎に強く影響を受けており、何より晩年作品の繊細さと完成度には、人の表現はここまで進化するのかと驚いた。 画家といえば、ピカソも長寿で多作である。その数は生涯14万点を超える。青

戦後初の「甲子園がない年」……だからこそいま考えたい『野球と暴力』 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

戦後初の「甲子園がない年」……だからこそいま考えたい『野球と暴力』

夏の甲子園中止が決まり、今年は戦後初めて「甲子園のない年」になることが決定した。誰がどんな言葉をかけようと、選手たちの無念、悔しさが晴れるはずがないのは言うまでもない。野球に限らず、さまざまなスポーツで集大成の場が失われてしまった。 県単位で夏の大会の開催を模索する動きは出てきている。緊急事態宣言解除を受け、当面は無観客試合ながらプロ野球の開幕日も発表された

超常現象も秘密結社も超古代文明もすべてあります! 創刊40年の歩みを詰め込んだ『ムー ビジュアル&アート集』 書影

アート・スポーツ / 民俗・風俗

超常現象も秘密結社も超古代文明もすべてあります! 創刊40年の歩みを詰め込んだ『ムー ビジュアル&アート集』

本書を見つけた時、テンションが上がりすぎて鼻血を出しそうになってしまった。営業再開を待ち望んでいた紀伊国屋書店新宿本店の店頭だったことも、興奮に拍車をかけたかもしれない。 本書はあの!月刊『ムー』のビジュアル&アート集である。説明するまでもないが、『ムー』は昨年創刊40周年を迎えた日本屈指のミステリーマガジン。本書では1979年の創刊から2019年12月号ま

『紳士と淑女のコロシアム 「競技ダンス」へようこそ』青春とは心の奥底にしまった段ボール箱のようなものである 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『紳士と淑女のコロシアム 「競技ダンス」へようこそ』青春とは心の奥底にしまった段ボール箱のようなものである

競技ダンスの世界にまったく興味はなかったが、それでも本書を読んでみようと思ったのは、この著者の作品であったことが大きい。 著者の二宮敦人氏は『最後の秘境 東京藝大』や『世にも美しき数学者たちの日常』など、身近にある知られざる世界を紹介することに長けた作家である。 本作は著者の自伝的ドキュメントノベルという形式をとっているが、これはプライバシーへの配慮によるも

巣ごもりして探求の根を伸ばせ 『13歳からのアート思考』 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

巣ごもりして探求の根を伸ばせ 『13歳からのアート思考』

子供がウチで過ごす時間が増えている。我が家もその例にもれない。異なっているのは、一家の大黒柱たる私も一緒にウチにいることである。会社を辞めた私は、テレワークをする必要もない。ただダラダラとした時間を過ごしている。様々なものにボンヤリとした興味を抱きながら、目的を見いだすことができずにいる。そんな日々だ。 基本的には一緒にサッカーゲームやトランプなどをして遊ん

自分だけの答えが見つかる『13歳からのアート思考』 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

自分だけの答えが見つかる『13歳からのアート思考』

唐突ですが、少し芸術史の話をします。 かんたんなアートの歴史です。本書の要約でもありますが、私個人の見解を入れさらに圧縮しています。アートって苦手と思う人ほど、ためしに読んでみてください。 タイトルにある「13歳」というキーワードですが、これは学校の好きな教科アンケート※で美術の時間がワースト1位になるタイミングだそうです。 ポイントは3人の芸術家になります

『野球と暴力』「暴力なし」でも強くなれる! 書影

アート・スポーツ / 社会

『野球と暴力』「暴力なし」でも強くなれる!

新型コロナウイルス禍でスポーツイベントが次々と中止になっている。 春の選抜高校野球も残念ながら中止の憂き目にあった。甲子園でプレーするのを楽しみにしていた子どもたちは気の毒だが、その一方で、当たり前のようにあったものがなくなったことで、これまで放ったらかしにされてきた様々な問題を、あらためてゆっくりと考える時間ができたのではないだろうか。 たとえばそのひとつ

『未来をつくる言葉 わかりあえなさをつなぐために』あえて、幼い子どもがいる家庭にすすめたい 書影

アート・スポーツ / 人物

『未来をつくる言葉 わかりあえなさをつなぐために』あえて、幼い子どもがいる家庭にすすめたい

物心がつく頃になると、彼が世界のあちらこちらに散在する家族と電話で話すときに口にする様々な言語の響きを聴きながら、「一体この人にはどんな世界が見えているのだろう」と不思議に感じた 著者は、遺伝学上はアジア諸国の混血でありながら、東京でフランス国籍者として生まれた出自を持つ。さらに、子ども時代の言語獲得、濁音との共生、高校時代はパリでフランス語を、大学在学中は

『日本のアートマーケットが1兆円になる日』市場の夜明け 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『日本のアートマーケットが1兆円になる日』市場の夜明け

シェイクスピアの劇曲マクベスに "The night is long that never finds the day." 「明けない夜はない」という言葉がある。真意はどちらだろう。通常は「希望の朝は必ずやってくる」という例えだが、直訳すると「夜は永遠に明けない」という意味にもとれる。 いま世界の美術市場は7兆円、日本は150~200億円といわれる※。これは

『12人の花形伝統芸能-覚悟と情熱』を読んで古典芸能を見に行こう 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『12人の花形伝統芸能-覚悟と情熱』を読んで古典芸能を見に行こう

日本の伝統芸能である歌舞伎、文楽、能・狂言、演芸、それぞれから3人ずつ、計12人の「若手」が語り尽くしたインタビュー集である。 若手といっても年齢はかなりばらついている。平均年齢は38歳だが、歌舞伎の八代目市川染五郎の14歳から、文楽人形遣いの吉田玉助の53歳まで。 歌舞伎界からは染五郎と共に、尾上松也、中村壱太郎で、それぞれ34歳と29歳である。他に比べて

『映画監督 神代辰巳』読者を圧倒する重量と熱量! 日本映画史を辿る貴重な一冊 書影

アート・スポーツ / 人物

『映画監督 神代辰巳』読者を圧倒する重量と熱量! 日本映画史を辿る貴重な一冊

縦26.5センチ 横20センチ 厚さ4.5センチ。700ページ強で重さは1620グラム。価格は税別1万2000円。年末に入手してから、机の左側にずっと置かれている。持ち歩くことも、ベッドに仰向けになって読むこともできないので、家事や仕事の合間に椅子に背筋を伸ばして座り、少しずつ読み進めるほかはない。だがこの重量に見合う熱量に終始圧倒された。 1995年2月2

『今、評価され続けているアジアのアート』現代美術の動向 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『今、評価され続けているアジアのアート』現代美術の動向

現代アーティストとして世界中で活躍する草間彌生のコラージュ作品は30年前、原画が約15万円であった。それが現在では、版画作品で1000万円の値段がつくものもある。 資産として考えた場合、平山郁夫など巨匠の作品を購入するよりも単価が安かった彼女の作品を当時に大量購入しておけば、その利益率で莫大な富を得られたであろう。 ただ、これは結果論である。当時こうした結果

2020年代突入直後にめくりたい!未来の本 3冊 書影

サイエンス / 教養・雑学

2020年代突入直後にめくりたい!未来の本 3冊

そもそも、編集部からの無茶振りをよくも引き受けたものだ。100年前に『日本及日本人』という雑誌の臨時増刊号で前例があったといえども、100年後に思いを巡らせることなど、あまりに無謀だ。 100年後なら生きていないから、当たってもハズレても生きていないから結果は問われないと開き直るのは、上野千鶴子だ。そのまま現政権の批判に流れ込んでいく結論あは、読者の期待に答

『野球消滅』「メジャー」が「マイナー」へと変わる時、何が起きているのか 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『野球消滅』「メジャー」が「マイナー」へと変わる時、何が起きているのか

日曜日に決勝が行われた野球の世界大会「プレミア12」は、ライバル韓国を下した日本の優勝で幕を閉じた。いよいよ本格的にオフシーズンが始まる。夏の甲子園期間に刊行された本書にもうひとつ読みどきがあるとしたら、まさにこの総括の時期がふさわしいといえるだろう。 「プレミア12」での侍ジャパンの戦いぶりは、言うまでもなくすばらしかった。辞退者やケガによる離脱で必ずしも

バイリンガル・アート情報紙『ON BEAT』 書影

アート・スポーツ / 新刊超速レビュー

バイリンガル・アート情報紙『ON BEAT』

本書は最先端のアートや展示など、世界への発信にフォーカスした美術情報誌だ。 vol.11となる今回では、森美術館で来場者数60万人以上を記録した塩田千春の展示会と、アートにおけるブロックチェーンの特集。また元サッカー日本代表の中田英寿による紀行や、メディアアーティスト落合陽一による新連載がスタートしている。 なにより特筆すべきは和英併記で、全項目に英文が記載

『国境を越えたスクラム』なぜ彼らは日本代表として戦うのか 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『国境を越えたスクラム』なぜ彼らは日本代表として戦うのか

このところ泣いてばかりいる。 開幕戦のキックオフで泣き、釜石のスタンドに並んだ子どもたちの笑顔に泣き、アイルランド戦の勝利で泣いてしまった。まったくいい歳をした大人がどうしちゃったのかと自分でも思う。 でも、涙はラグビーによく似合う。 だいいち当の選手がよく泣く。彼らは勝っては仲間と抱き合って泣き、負けては相手と健闘を讃えあって泣く。いや、そもそも戦う前に国

『シェアする美術 森美術館のSNSマーケティング戦略』アカウントの品格とは 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『シェアする美術 森美術館のSNSマーケティング戦略』アカウントの品格とは

先日、ある人のフェイスブック投稿をきっかけに森美術館で開催されている〈塩田千春展:魂がふるえる〉を鑑賞した。 作家の作品は、2019年3月の香港アートバーゼルでいちど観ていた。そこからSNSを通じて東京展があることを知り、その日に足を運んだ。森美術館でのレイアウトは代表的な糸のインスタレーション作品に加え、作家自身が作品の一部となるパフォーマンスや、手がけた

『SHIFT:イノベーションの作法』あたまが自然と動きだす論文集 書影

アート・スポーツ / ビジネス

『SHIFT:イノベーションの作法』あたまが自然と動きだす論文集

「不確実な状況で、意思決定するのが経営者の仕事だ」と言われるが、実際にそれを実践することは非常に難しい。確実に答えがわかっていれば、意思決定は必要でない。また、ロジカルに考えて、生み出された確実性の高い施策は、おおよそ先駆者がおり、競争が激しく、莫大な利益を生む可能性は低い。 いっぽう、現場の社員は、現状を打破しようと、不確実性は高いが、おもしろそうなアイデ

『レオナルド・ダ・ヴィンチ』天才 その二面性 書影

アート・スポーツ / 人物

『レオナルド・ダ・ヴィンチ』天才 その二面性

唇を制御する神経の考察。 友人に先を越され苦悩する姿。 天才の反対を凡才とするなら 、レオナルド・ダ・ヴィンチはその両面を持っていた。 本書は7200ページにわたる自筆ノートから、本人を検証した評伝だ。ノートには唇を制御する神経のスケッチから、友人たちに先を越され落ち込んだ気持ちまで記されている。天才で片付けられてきた彼も、わたしたちと同じ感情を持つ人間だと

『レオナルド・ダ・ヴィンチ』を買ったのは、どういう人たちなのか? 書影

アート・スポーツ / 併せて読まれたこの一冊

『レオナルド・ダ・ヴィンチ』を買ったのは、どういう人たちなのか?

今年、2019年はレオナルド・ダ・ヴィンチの没後500年に当たる年だそうです。天才と言われる数々の仕事、謎の多い姿。科学が進化すればするほど、彼の残した業績が再評価される機会は増えています。謎の多い天才の生涯を伝記として記したのが、ウォルター・アイザックソン。世界的ベストセラーとなった『スティーブ・ジョブズ』の著者としても有名です。 3月末に発売されて以降、

『準備せよ。 スポーツ中継のフィロソフィー』スポーツの名場面を生み出す制作者の哲学 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『準備せよ。 スポーツ中継のフィロソフィー』スポーツの名場面を生み出す制作者の哲学

スポーツの世界がいま大きく変わろうとしている。最新のテクノロジーを取り入れた「スポーツテック」の分野に熱い視線が注がれており、5Gのサービスによって新たな観戦のスタイルが生まれる可能性が生じている。政府も成長戦略の1つに「スポーツ市場の拡大」を掲げている。 だがスポーツを取り巻く環境がどんなに変わっても、その本質はけっして変わらない。それは「スポーツはドラマ

多様なイラストレーションによって彩られた、奇想小説執筆ガイド──『ワンダーブック 図解 奇想小説創作全書』 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

多様なイラストレーションによって彩られた、奇想小説執筆ガイド──『ワンダーブック 図解 奇想小説創作全書』

本書『ワンダーブック 図解 奇想小説創作全書』は、『全滅領域』(これを原作とした映画もnetflixで公開されている)から始まる《サザーンリーチ》三部作で知られる作家・ジェフ・ヴァンダミアによる執筆ガイド本である。本書には他の執筆ガイドと異なる特徴が主に2つある。ひとつは、あらゆるページに挿入されている多彩なイラストレーションが、ガイドの内容を補完し、時にま

『ゆるカワ日本美術史』日本独自のアート 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『ゆるカワ日本美術史』日本独自のアート

笑う埴輪の兵士。 相撲をとる蛙とウサギ。 シャボン玉を吹く金魚。 本書に登場する作品は、とにかく可愛く、とにかくユルい。 アートの文脈をひもとくと、西洋では19世紀半ばのルネサンス以降、より実物に肉薄するリアリズムの追求が芸術の目標だった。ミケランジェロの彫刻は肉体をリアルに再現し、遠近法をふまえた絵画は実際の風景があるかのように見せた。そこからセザンヌやゴ

効率より想像を探究する 3冊 書影

アート・スポーツ / ビジネス

効率より想像を探究する 3冊

どんな時代にも想像力は大事な意味を持つが、対局にある「効率」に打ち負かされる。効率はわかりやすく、想像力はわかりにくい。さらに、想像力はつかみどころがなく扱いが難しい。働き方改革で、わかりやすい業務の効率化が主要な施策で、想像力の出番はほぼない。目的がはっきりしない試行錯誤やぼんやり想像する時間は、短期的な効率追求を目指す組織の中では無駄扱いだ。 組織の中で

『へんちくりん江戸挿絵本』日本絵画がもつ へんちくりんな「ゆるさ」 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『へんちくりん江戸挿絵本』日本絵画がもつ へんちくりんな「ゆるさ」

府中市美術館の企画展「へそまがり日本美術」(5月12日まで)が予想外の人気だという。禅画からヘタウマまで、傑作とは言い難いが、個性的な絵画を集めた展覧会だ。 なかでも必見は三代将軍徳川家光の「兎図」。切り株の上にちょこんと乗った一匹のウサギがこちらを見つめている。ふわふわでなんとも愛らしいのだ。上様はじつは心優しい人だったのかもしれないと感心しつつ、脱力して

『山口晃 親鸞 全挿画集』五木寛之「親鸞」連載で全開になった山口晃ワールド 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『山口晃 親鸞 全挿画集』五木寛之「親鸞」連載で全開になった山口晃ワールド

厚さは約4.5cm、総ぺージ数696の大型本だ。重さは1kg以上。我が家のキッチンスケールの針が振り切れたので計測不能だった。 2008年9月から2014年7月まで1052回にわたって地方紙に連載された五木寛之の長編小説『親鸞』に添えられていた挿画の総集である。もちろん1052点の挿画は原画通りフルカラーで収録されている。 若い世代には、五木寛之の小説を読ん

『ソッカの美術解剖学ノート』全クリエイターにおすすめ 書影

医学・心理学 / アート・スポーツ

『ソッカの美術解剖学ノート』全クリエイターにおすすめ

韓国では著名なイラストレーターである著者が、31歳から40歳まで9年をかけて完成させたのが本書『ソッカの美術解剖学ノート』である。 骨や筋肉や内臓など、人体構造について「なぜ今の形になったのか」に言及されているのがポイントであり、その知識をふまえイラストで絵の描き方を伝えている。本書では人体の仕組みを知れるのと同時に、各部位がどう動きその形状になったのかが楽

『シドロモドロ工作所のはじめてのお彫刻教室』豆腐とちくわとそうめんを彫ってみよう! 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『シドロモドロ工作所のはじめてのお彫刻教室』豆腐とちくわとそうめんを彫ってみよう!

昨年秋、仕事に飽きてネットをあちこち見ていた時に変なものを見つけた。イカらしきものがぐったりとしたパンダを抱いている木像だ。「 イカピエタ 」とタイトルされている。 ピエタ?ピエタ?あれ、知ってるぞ。以前、 大島真寿美『ピエタ』 を読んだときに調べたっけ。 ピエタ (イタリア語:Pietà、哀れみ・慈悲などの意)とは、聖母子像のうち、死んで十字架から降ろされ

『ビジネスの限界はアートで超えろ!』右脳と左脳が融合 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『ビジネスの限界はアートで超えろ!』右脳と左脳が融合

絵を描くことで、新たな知覚と気づきが手に入る。 眠っている自分の才能が目覚め、開花する。 はたして本当だろうか。この疑問に対し、本書は一つ一つ実例をあげて答えていく。 「絵が描けることは、0から1を生み出せることにつながります」 アートアンドロジックを主催する著者の増村岳史はそう説く。デッサンを書くことで、右脳と左脳のバランスを生かした思考能力を高める講座だ

『ならず者たちのギャラリー 誰が「名画」をつくりだしたのか? 』 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『ならず者たちのギャラリー 誰が「名画」をつくりだしたのか? 』

レンブラント、ピカソ、シャガール、モディリアーニ。絵画で名高い作品は多数あるが、その作品自体どのようにして仕掛けられ、世に出ていくのだろうか。 当然ながら、作家1人の力で作品全てを売りさばくことは不可能であり、その歴史の裏側で動く画商と呼ばれる人物像に興味がいく。 著者のフィリップ・フックは、世界最大級のオークション会社サザビーズの取締役である。イギリス出身

『空をゆく巨人』国境を越えた友情を追う 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『空をゆく巨人』国境を越えた友情を追う

第16回開高健ノンフィクション賞受賞作は川内有緒『空をゆく巨人』に決定した。 ノンフィクション好きはこの作者の名に見覚えがあるかもしれない。『バウルを探して地球の片側に伝わる秘密の歌』(現『 バウルの歌を探しにバングラデシュの喧騒に紛れ込んだ彷徨の記録 』幻冬舎文庫)で第33回新田次郎文学賞を受賞した実力派なのだ。バングラデシュの「バウル」という吟遊詩人を追

生きて帰らなければなりません、絵を描くために『無言館――戦没画学生たちの青春』 書影

アート・スポーツ / 社会

生きて帰らなければなりません、絵を描くために『無言館――戦没画学生たちの青春』

秋晴れの澄んだ青空に映えて、赤や黄色に色づいた木々の葉がまぶしい。小高い丘を登りきり、小さな盆地を見下ろす高台に建つ飾り気のないコンクリートの建物――それが、無言館だった。 先月、長野県上田市を訪れた私は、せっかく来たのだからと、ガイドブックに載っていたこの小さな美術館まで足をのばした。その受付で販売されていたのが、1992年に単行本として刊行され、今年にな

「歩くたびにおっぱいが大きくなるマシーン」の発明家が綴る『無駄なことを続けるために -ほどほどに暮らせる稼ぎ方-』 書影

アート・スポーツ / 人物

「歩くたびにおっぱいが大きくなるマシーン」の発明家が綴る『無駄なことを続けるために -ほどほどに暮らせる稼ぎ方-』

「歩くたびにおっぱいが大きくなるマシーン」「インスタ映え台無しマシーン」「全ての者が裸に見えてしまうメガネ」「土下座しても悔しくならない無駄装置」「一人でもコックリさんが出来る装置」など、200以上の「無駄なもの」をつくり、 YouTubeで6万人以上 、 Twitterで5万人 近いフォロワーを誇る、発明家の藤原麻里菜さん。 本書『無駄なことを続けるために

『深淵の色は 佐川幸義伝』ー合気武術の深奥に触れる津本陽の遺作 書影

アート・スポーツ / 人物

『深淵の色は 佐川幸義伝』ー合気武術の深奥に触れる津本陽の遺作

2018年5月26日、多くの武道小説を書き続けてきた津本陽が急逝した。本書はその遺作となったの、合気の達人「佐川幸義」の評伝である。 異色であると同時に大変な力作であるこの本は、武術の極意を小説で表そうとした小説家が、実際に合気という神技の深奥に触れた感動が正直に語られていく。 津本が、大東流合気武術の祖である武田惣角の弟子であり、天才武術家として名を馳せて

『広重TOKYO 名所江戸百景』広重の足跡をたどりながら浮世絵と過ごす上質な時間 書影

教養・雑学 / アート・スポーツ

『広重TOKYO 名所江戸百景』広重の足跡をたどりながら浮世絵と過ごす上質な時間

見開きの右頁全面には、歌川広重の名所江戸百景から選んだ一枚の浮世絵。左頁には広重がその浮世絵を描いた場所の地図と、浮世絵に描かれている文物の絵解き。さらに時代背景や鑑賞のポイントも解説されている。つや消しの上質紙を使って、119枚もの浮世絵を取り上げているのだから、重量感のある小体な美術解説書という趣きだ。 たとえば、ゴッホが模写したことで有名な「大はしあた

『ムンク展 共鳴する魂の叫び』公式ガイドブック 書影

教養・雑学 / アート・スポーツ

『ムンク展 共鳴する魂の叫び』公式ガイドブック

ムンクといえば《叫び》というほど、この絵はあまりにも有名です。 ただ、絵の中の男は叫んではいません。実は耳を塞いでいるのをご存知でしょうか? 実はムンクの《叫び》は、作家自身の精神的変化とともに、手法を変え4種類が描かれてます。ムンク展にも登場する《叫び》は、テンペラと油絵を組み合わせであり、これら素材はふつう色が褪せず永続的に良い発色をするのが特徴です。た

『武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』芸術的思考 書影

教養・雑学 / アート・スポーツ

『武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』芸術的思考

芸術的な一冊だ。 私達は、さまざまな問題を解決しようとするとき、ついつい今ある意見をまとめがちになる。ただその意見自体が的を得ているのかどうか気づかない場合、粘り強く思考し続けて解決に導くプロセスが、哲学と芸術で非常に似ている。 ドイツの現代アーティスト、ヨーゼフ・ボイスは思想・政治・教育に精通し、政治経済と環境問題の常識を問い直しつづけた。彼の表現自体、フ

『甲子園に挑んだ監督たち』まるでスポ根!金足農業はかつて雪で鍛えた 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『甲子園に挑んだ監督たち』まるでスポ根!金足農業はかつて雪で鍛えた

酷暑もお構いなしに開幕し、熱戦が繰り広げられる全国高校野球選手権大会。21日に決勝戦を迎える。今年は100回の記念大会ということもあり、開幕前から例年以上にメディアで特集が組まれ、書店には関連本が所狭しと並んだ。 本書もその一冊と言えるが、異色の存在だろう。著者はそもそもスポーツライターではない。色街や世界の辺境を取材してきた(前作は『ストリップの帝王』、9

『直島誕生 過疎化する島で目撃した「現代アートの挑戦」全記録』Don’t think. Feel! 書影

アート・スポーツ / おすすめ本レビュー

『直島誕生 過疎化する島で目撃した「現代アートの挑戦」全記録』Don’t think. Feel!

秋元雄史氏の『直島誕生』は、現代アートに関わる全ての人々にとって必読の書である。 直島を舞台に、日本における現代アートがどう生まれ、どう育ってきたのか、そしてそれは世界のアートとどう繋がっているのか。その全貌が、直島プロジェクトの始まりから地中美術館の立ち上がりまで、15年間もの長きにわたってこのプロジェクトを率いてきた秋元氏自身の言葉によって語られている。