
『英国流ホビー養蜂のすべて』 新刊超速レビュー 大型本フェア第1弾!
大型本とはA4サイズより大きな紙を使った本のことである。多くの場合、文章だけでは説明しずらい物事や、写真やイラストが主役の本だ。本棚に置いては見栄えがするので、本マニアとしては内容や表紙もさることながら、背表紙の美しさが気になってしまう。本体はコート紙にグラビア印刷、表紙はハードカバーがほとんどだから重い本が多い。それでも大型にしなければいけない理由があるか
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大型本とはA4サイズより大きな紙を使った本のことである。多くの場合、文章だけでは説明しずらい物事や、写真やイラストが主役の本だ。本棚に置いては見栄えがするので、本マニアとしては内容や表紙もさることながら、背表紙の美しさが気になってしまう。本体はコート紙にグラビア印刷、表紙はハードカバーがほとんどだから重い本が多い。それでも大型にしなければいけない理由があるか

「やっと、文庫化だよ」 「これは一気読みでした」 「ロンドンにあるハンターの博物館、行ってみたいんだよね」 「原題って、the knife manなんだ。迫力あるなあ」 好き勝手なことを口々にHONZメンバーがつぶやき合ったのは、2013年の8月7日、午前8時25分。早朝7時から9時まで、自分の読みたいお勧め本を持ち寄り、語り合う 「朝会」 でのことだ。 単

8月も今日で終わりですね。空も風も、心なしか秋らしくなってきたようです。 去りゆく夏を惜しむように、先週同僚4人でバッティングセンターに行ってきました。私は生まれて初めてだったので要領がよくわからず、ホームベースの上に乗って構えたら、ボールより先に後輩が飛んできてバッターボックスに引きずり戻されました。 気を取り直してバッターボックスに立ち、次々と飛んでくる

向かって左上からQWERTYと並ぶパソコンのキー配列だが、これは19世紀にタイプライター発明者が考案した配列そのままである。当時はタイピストが速く打つと印字がうまくできなかったり、故障したり、問題が起きていた。苦肉の策で、速く打てないように並べた「非合理的な配列」が市場を席巻、1世紀以上たった今も残っているのである。 不思議な話である。我々はパソコンを使用す

本書は『rockin'on』『CUT』などを創刊してきた音楽評論家・編集者 渋谷陽一さんによる、スタジオジブリ プロデューサーの鈴木敏夫さんへのインタビュー集だ。もともとは、『CUT』誌に掲載されたインタビューをまとめた本になるはずだったが、ジブリの最初の頃の話を付け足したいという渋谷さんの提案で、半分以上のページがオリジナルのインタビューになっている。 「

著者の一人、栗原裕一郎さんから「石原慎太郎の小説をデビュー作から最近の作まで徹底的に読んで批評するイベントを、豊崎由美さんとの対談でやりたいんですよ。豊崎さんが引き受けてくださったら、大西さん、これ書籍化しません?」と、最初に相談されたとき、「大丈夫なのかな…」と、びびらずにはいられませんでした。 だって石原慎太郎といえば強面なイメージがあるし、文壇のドンみ

HONZの朝会で、本書を取り上げた。東えりかが、「 8月の今月読む本 」として記事にしたさい、この本に付けたコメントに「あまちゃんブーム」という言葉が書かれていた。実はそれがTVドラマのことだと知らなかった。かくのごとく、世情に疎い私が本書を手に取ったのは、無論ブームに乗ったからではない。そもそも、あまちゃんブームを知らなかったのだから乗りようがない。ではな

本稿は、2013年8月に文庫化された『代替医療解剖』の訳者あとがきです。2010年1月に刊行された単行本『代替医療のトリック』の翻訳者あとがきは こちらから (※編集部) この文庫版のための訳者あとがきでは、本書の単行本が刊行されてからこれまでに起こった代替医療関係の出来事のうち、とくに興味深いと思われるものを2つほど取り上げてご紹介したい。 まず1つ目は、

8月の前半はこれと思う新刊がなく、先月、先々月から推している『 TEDトーク 』や『 LEAN IN 』といった本を売り伸ばすことに注力をしていた。毎年のパターンからいっても、7月、8月というのはビジネス書の新刊が弱いのだ。その代わり9月になると各社が気合を入れた新刊をまとめて出してくる。するとどうなるか?展開できるスペースを奪い合う血みどろのレッドオーシャ

「アンティーク・ディーラー」 なんと心地よい響きだろう。アンティークにディーラーである。この言葉の組み合わせに強く惹かれる。ただいきなり残念なことを申し上げると、アンティーク・ディーラーは世界で年々減少傾向にある。フェアの開催頻度・規模でいえば文句無しでイギリスが一位だが、一方で日本も1980年代にヨーロッパから大量に取り入れたお宝がワンサカある。のれん分け

今日、代替医療――すなわち、現代の科学によっては理解できないメカニズムで効果を現すと考えられる治療法で、科学者や多くの医師が受け入れていないもの――は、全世界で数兆円規模の市場に成長しているといわれる。しかし、はたして代替医療には、宣伝されているような効果があるのだろうか? お金を費やし、かけがえのない健康を託すに値するものなのだろうか? 本書は、さまざまな

家族の理想は?と考えると、両親と子供二人、出来ればお姉ちゃんと弟という構成が頭に浮かぶ。多分、小さいころから刷り込まれた“一姫二太郎”が色濃く残っているのだろう。『サッカーデイズ』はまさに私の中では典型的な家族が、サッカーとともに笑って泣いた2年間の日常記だ。自分が子どもを持たなかったからか、少し羨ましくお伽噺を読むみたいな気持ちを味わいながら読み終わった。

フランス文学の碩学・鹿島茂先生の手によるエスプリの利いた引用句辞典の登場だ。いざスピーチ原稿や文章をしたためようと思い立ったものの、なかなか筆が進まないという経験はないだろうか。そんなときも引用で万事解決。シェイクスピア曰く、ゲーテ曰く、と名著から一節をちょいとばかり失敬し、「そう、自分もそれが言いたかった」と思いの丈を後に続けて綴っていけばよい。引用とは、

先日、なんと英語のプライベートレッスンを受けました。と言っても別に 上司の圧力 に屈したわけではなく、仕事の合い間に先生に来てもらっている同僚が授業をすっぽかしたため、もったいないから代わりに受けただけですが。 しかし私は人見知りで、初対面の人と一時間なんて相手が日本人でも間が持てないので一体どうなることかと思いましたが、思いのほか楽しめました。私がたくさん

その存在は古代エジプトの世から知られていた。存在が知られる前からも、多くの人の命がそれによって奪われていたはずだ。ずっと名前はなかったが、ギリシア時代になってようやく、あの医聖ヒポクラテスによってつけられた。しかし、人々はその本質を見誤っていた。ありもしない『体液』の異常によるものであると思い込まされていたのだ。その実体が、細胞の異常な増殖による、と正しく理

「プア充」ってなに?とタイトルに惹かれて衝動買いして読んだ本が面白かったので紹介したい。プア充っていうのはプアなリア充(プアだけどリアルが充実している人)ってこと?と思ったら当たらずといえども遠からずという感じだった。本からプア充の定義を引用しよう。 ※ 少欲知足=世間の中で出世してお金を儲けるのではなく、欲望を抱かず満足して生きていくという考え方 そんなの

二〇一三年のゴールデンウィークの休み中、資料を整理していたら、古い新聞の切り抜きが出てきた。そのいくつかが福島香織さんの記事だった。北京駐在としては初めての日本人女性新聞記者ということで、彼女の記事はいつも注目していたのだ。 福島さんに初めて直接会ったのは、二〇〇一年十二月の台湾の立法院・地方首長選挙のときだったと思う。当時、産経新聞の台北支局長だった矢島誠

学歴が無用だとか、学歴なんか意味がない、と言われるとどきっとする。大学で禄を食んでいる者としては、『売り物』を否定されるようなものなのだから当然のことだ。しかし、本当のところはどうなのだろうか。どうも優勢な気がする学歴否定派は、学歴があってもこんなアホがおる、とか、学歴がなくてもこんなにすばらしい人がいる、とかいう少数のイメージで論じているようなところはない
出演: マック赤坂・羽柴秀吉・外山恒一 高橋正明・中村勝・岸田修・櫻井武ほか 監督: 藤岡利充 撮影 / 製作:木野内哲也 音楽:田戸達英(主題曲)/ 岩崎 太整 / 佐藤ひろのすけ 製作補助:赤間哲也 このドキュメンタリーには映画の神様が2度舞い降りる。せっかく映画の宣伝が出来る機会を頂いたので、広告のセオリー通り一つ目の神様光臨までを書かせてもらい、2度

アルバイト店員が内輪向けのネタ画像をアップして炎上するなどの騒ぎが相次いでいる。この問題における一つの論点となっているのが、学歴の格差というものだ。「低学歴の世界」というセンセーショナルなフレーズとともに、多くの言葉が交わされているが、一昔前によく見かけた、都市と地方の格差という議論にもよく似た印象を受ける。 格差、就職難、ワーキングプア、社会からの孤立。こ

この夏の暑さはあまりに異常で、気づくと頭がおかしな回転を始めていることが度々ありました。それはいわば、「ひと夏の妄想」とでも言うべきもので、世の中の先行きや私という人間の将来について、次々に連想がつながり、思いもよらない帰結に至るというものでした。過去にも、そんな夏の日があったのを思い出します。将来の進路を考えた、若き夏の日です。 ちょうど、環境問題が声高に

個人的な話だが、昨日、夏休みが終わった。もちろん、ほとんど本も読まずに、旅行に出かけ、遊びほうけていた。休み明けにHONZのレビューの当番であることも、当然、すっかり忘れていた。「仕方が無い。今回は脱力系の本で軽くいくか」と書きたいところだが、お盆明けだろうがなかろうが、選書が軽い感じで変わらないのは気のせいだろうか。これはこれで少し悲しい。 今回取り上げる

マンハッタンの地上9mにある、全長1.5マイルの高架鉄道跡。解体の危機にあった「ハイライン」を保持すべく活動を開始したのは、2人のゲイの青年だった。最後の列車が高架を通ってから19年後の、1999年のことだ。2人は、別々にハイラインに興味を持った。新聞記事を読んで興味を持ったロバート、雑誌の取材でウェスト・チェルシーを歩いていて高架の存在に気づいたジョッシュ

人物 / HONZ客員レビュー
8月15日は、日本がポツダム宣言を受諾して第2次世界大戦が終結した日であるが、欧州の戦いでは、「自由フランス」を率いてドイツに徹底抗戦したのがドゴール将軍であった。ドゴールは、レジスタンスに象徴される救国の英雄であったが、臨時政府首相を1946年初頭に辞任した後は、不遇の時代(本人の弁では「砂漠の横断」)を過ごした。そして、1968年、67歳の老雄は、アルジ

かつて梅棹忠夫は『文明の生態史観』の中で、世界を第一地域と第二地域に大別した。ユーラシアの中央部を占める専制的権力の発達した帝国が乱立した地域を第二地域、封建制を主体とした西ヨーロッパと日本を第一地域とし、その制度と文化の違いが近代の形成に大きな影響を与えたとする。繁栄と衰退とを巡る問題は梅棹忠夫に限らず多くの人々が答えを得ようと議論を重ねてきた。 貧富の格

毎日暑い日が続きますね。今週はお盆休みで帰省や旅行をされた方も多かったことと思います。私もこの時期は比較的仕事が落ち着いているため、先日半休をとって人間ドックに行ってきました。調子がよかったので、身長が過去最高を記録しました。 そう言えば子どもの頃、人間ドックを人間ドッグ(dog、犬)だと思っていて、毎年父がちょっと不安げな顔で「人間ドックに行ってくる」と言

土屋さぁーーーん!!!大変ですぅ!!私、とんでもない素敵本を手に入れちゃいましたっ!! あ、いけない。 『ミクロの森』 、 『わたしたちの体は寄生虫を欲している』 とクールにレビューを書いてきたのに、つい素に戻ってしまった。むしわけない、じゃない。もうしわけない。いや、素で打ち間違えてしまった。わざとじゃないのです。これが 8月の朝会で噂のモザイクの向こう側

2008年(平成20年)5月、都内の病院のカフェテリアでのインタビューで、小野田寛郎が筆者にもらした一言である。しかし、その先は同伴者に遮られて聞くことが出来なかったという。 本書は日本陸軍において「諜報、謀略、宣伝、防諜」のノウハウを教えていた「 陸軍中野学校 」の卒業生たちの証言集である。存在したのは日中戦争期から太平洋終結までのわずか7年余り。当時は一
今回、追加した解説記事は、以下3冊の書籍のものになります。 ・ 『日本の覚悟』(櫻井 よしこ・著) 解説:安倍 晋三 ・ 『占領史追跡: ニューズウィーク東京支局長パケナム記者の諜報日記』(青木 冨貴子・著) 解説:佐藤 優 ・ 『白夜の大岩壁に挑む クライマー山野井夫妻』(NHK取材班・著) 解説:服部 文祥 HONZでは、これからもラインナップをどんどん

この解説は難しい。私も登山家などと呼ばれているが、山野井泰史とは登山家としての器に差がありすぎて、解説の執筆は自分の小ささを強調することになりかねない。ただ、通り一辺倒のことを書いてお茶をにごすなら、私が書く必要はない。個人的なことになるが少し付き合っていただきたい。 我々の世代で登山を志す者にとって山野井泰史は本物のスーパースターだった。 もちろん私も憧れ

権威におもねることも、大勢に身を任せることも、よしとしない。この国のあり方について、言うべきことは穏やかに、しかしピシャリと言う。櫻井よしこさんの「覚悟」はいつも決まっている。 どんなに激しい議論の中でも、物腰は変わらない。その姿はときに、生徒を諄々と諭す教師のようにも映る。一方、メッセージは強烈だ。日本の国益とは何か。真の自立を達成するために何をすべきか。

本書は、連合国による日本占領期に米高級誌『ニューズウィーク』東京支局長をつとめた神戸生まれの英国人コンプトン・パケナム(1893~1957)の日記と手紙を発掘した青木冨貴子氏による戦後史の闇を読み解いた優れたノンフィクション作品だ。 時代の転換期(同時に混乱期でもある)には、山師、ハッタリ屋が政治的に重要な役割を果たすことがある。私自身は、ソ連崩壊前後にその

イノベーションの必要性が叫ばれて久しい昨今の産業界だが、この言葉を耳にすると、ITのように最先端のテクノロジーを駆使した業界ばかりを思い浮かべてしまうものだ。でも実際には、思いもよらないほど身近なところにも、その種は眠っているらしい。なにせ、テクノロジーの匂いもしなければ、新たな潜在ニーズが喚起されることも一見なさそうな「子ども靴」というプロダクトに、業界地

「なぜ、わかってくれないんだ……」 「あれだけ言ったのに、なぜ、あの人はこんなにトンチンカンなことをするんだ……」 「どうして、こんなに話が噛み合わないんだ……」 毎日、こんな思いを抱えていませんか? 報告、連絡、相談、依頼、指示、打ち合わせ……。「働く」とは「伝える」ことの連続です。いえ、「伝える」ことこそ、あらゆる仕事の基礎にあると言えます。 ところが、

本書は「朝日新聞 土曜版〈be〉」に2009年から2011年にかけて連載されていた歴史エッセイをまとめたものだ。著者はNHK「BS歴史館」でお馴染みの磯田道史。この人の解説から歴史が好きになった人も多いのではないだろうか。『武士の家計簿』や『殿様の通信簿』などの著作も好評で、すべての作品からは丹念に資料を追う著者の姿勢がにじみ出ている。 本書でも慶長時代の小

私たちは、日常、何気なく、右派や左派といった言葉を使っているが、これらの言葉が、実は、フランス革命に淵源をもっていることを知る人は少ない。フランス革命当初の憲法制定国民議会で、旧体制(アンシャン・レジーム、ブルボン王朝)の維持を支持する勢力が、議長席から見て右側の席を占めたという事実に由来するのである。フランス革命は、「自由、平等、友愛」のスローガンで知られ

2012年7月10日。深海プロジェクトチームは、「生きたダイオウイカの撮影」という世界初の快挙を成し遂げる。その苦難の10年間を追った作品だ。日本人にとってダイオウイカはあまり馴染みがないが、欧米人にとってはロマンをかき立てられる生物らしい。そんな欧米人が、これまで何度もチャレンジして成し得なかった快挙だ。ナショナルジオグラフィックでさえ、ダイオウイカに関し

今年、 第100回 を無事に終了したツール・ド・フランス。フランス全土、およそ3600キロを23日間(うち2日間は休息日)かけて自転車でかけめぐるレースである。ピレネーやアルプスといった山岳レースも含まれており、連日マラソンを走るほどの過酷さといわれている。そのツール・ド・フランスの歴史、ルール、しきたり、から、名勝負、そして日本人選手まで、すべてがわかるコ

もはや異次元と言ってもよい暑さのなか、とびきり涼しそうな本が目に止まった。こちらである。 カバー表1には真っ青の澄んだ空と一面に広がる氷。ページをパラパラとめくれば、ところどころに写真が挟み込まれ、ペンギンや氷河、オーロラなど、極地のまことに涼しげな光景が映し出されている。 著者は、夏は北極、冬は南極、春と秋は東京で暮らしている、という。となれば、今は北極?

建築に隠された謎を解き明かす“建築探偵”としてもお馴染み、建築史家・建築家の藤森照信センセイ。大和絵や浮世絵の様式を用いた緻密な画風で知られ、 『ヘンな日本美術史』 でその視点の鋭さをいかんなく発揮した山口晃画伯。この2人が13の日本の名建築を訪ねて、お互いの知識と感性をぶつけ合った対談が、面白くないはずがない。山口画伯によるエッセイ漫画まで添えられているの