ノンフィクションはこれを読め!

2014年の記事

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625記事

『断言しよう、人生は変えられるのだ。』新刊超速レビュー 書影

ビジネス / 新刊超速レビュー

『断言しよう、人生は変えられるのだ。』新刊超速レビュー

こういう本を待っていた!読み終わったときに心からそう思った。私は時代を超越する普遍性を持った本を常に待ち望んでいる。保守的かもしれないが、私はビジネス書では、『道は開ける』や『人を動かす』といった古典が好きだ。 以前レビューをした『嫌われる勇気』 などにも通じるところがあり、10年後、20年後に読んでも古びることのない普遍性がこの本にはあると思う。自己啓発書

『詐欺の帝王』 書影

社会 / おすすめ本レビュー

『詐欺の帝王』

著者の溝口敦氏は過去に3回、暴力団からの被害にあっている。90年には事務所の玄関で本人が刺され、92年には「フライデー」の副編集長が特殊警棒で殴られた。そして06年には長男が自宅で背後から刺されている。 暴力団といえども世に名の知れたジャーナリストを襲うというのはただ事ではない。 出版を阻止するための脅しや、書かれたことに対する個人的な復讐などよりもはるかに

8月のこれから売る本-ジュンク堂書店大阪本店 持田碧 書影

書店員のこれから売る本

8月のこれから売る本-ジュンク堂書店大阪本店 持田碧

本屋で棚の前を行ったり来たりしていると、「ふとした時に何度も目が合う」本が出現します。そういう本は、控えめでありながら強い存在感を放ち、何度も手に取って眺めてしまう。結局棚に戻す。また前を通りかかった時にやっぱり気になって手に取る。何日もさんざん逡巡したあげく意を決してレジに持っていき晴れて自分のものにしたあかつきには、なぜかホッとします。そういう本は、本の

今週のいただきもの(8月第4週) 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの(8月第4週)

今秋も、毎年恒例『ノンフィクションはこれを読め!』が発売される予定です。 私も「31字×18行」で近況報告を載せることになったのですが、なにぶんタダの事務担当。レビュアーとちがい真面目な文章はめっぽう苦手で、ここ数週間ずっと頭を悩ませていました。 そんなある日、ふと名案が閃きました。 「31字」といったら短歌だ、そうだ短歌を詠もう! 読みやすいよう1句ごとに

『無常という力』文庫解説 by 福岡伸一 書影

教養・雑学 / 「解説」から読む本

『無常という力』文庫解説 by 福岡伸一

近代科学は、生命を時計仕掛けの機械と見なし、それを分解して部品に分け、そのいちいちに名をつけ、機械とのアナロジーで、生命現象を理解してきた。タンパク質や遺伝子は生命の部品であり、あるものはモーターとして、バネとして、滑車として、また別のものは、糊やはさみ、あるいはホッチキスのように働く、と。 昆虫少年出身の私もまた、いつのまにか、機械論的な分子生物学の切れ味

『迷子の星座たち』-編集者の自腹ワンコイン広告 書影

編集者の自腹ワンコイン広告

『迷子の星座たち』-編集者の自腹ワンコイン広告

おとめ座は計画的で潔癖。さそり座はミステリアスで一途。みずがめ座は個性派でクール。そんな星座による性格分析を聞いたことはないでしょうか。女性なら、星占いなどでおなじみだと思います。そんな各星座それぞれの特徴を捉えて描かれた女の子たちが登場するのが坂崎千春さんによるコミックエッセイ、『迷子の星座たち』です。 坂崎千春さんといえば、かのJR東日本のICカード「S

『音楽嗜好症』文庫解説 by 成毛 眞 書影

医学・心理学 / 「解説」から読む本

『音楽嗜好症』文庫解説 by 成毛 眞

著者のオリヴァー・サックスは1933年生まれのニューヨーク大学医学部教授。現役の脳神経科医であり、世界的な人気作家でもある。ロバート・デ・ニーロの好演でアカデミー賞にノミネートされた映画「レナードの朝」は、著者の同名ノンフィクション作品が原作だ。「レナードの朝」では治療不能な難病「嗜眠性脳炎」の患者とその主治医が主人公だった。嗜眠性脳炎とは30年以上も眠り続

『マヤ・アンデス・琉球 環境考古学で読み解く「敗者の文明」』 失われた文明にみる人類の未来 書影

世界史 / おすすめ本レビュー

『マヤ・アンデス・琉球 環境考古学で読み解く「敗者の文明」』 失われた文明にみる人類の未来

「 四大文明 」という言葉、文明のとらえ方は日本独自のものだという。エジプト、メソポタミア、中国、インダスという旧大陸の大河流域に興った一次文明(何もないところから生まれた文明)をまとめて指すこの概念は、1952年に高校世界史の教科書に登場したことから普及し始めた。この奇妙で誤った「四大文明史観」では世界史を正しく理解することはできない、と本書は説く。なぜな

『似ていることば』 - 「林」と「森」はどう違う? 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『似ていることば』 - 「林」と「森」はどう違う?

似て非なる言葉というのは、世の中に数多く存在する。だが、どこが似ていて、どこが違うかを正確に説明するとなれば、言葉の定義をきちんと理解していることが必要だ。 とはいっても諸説あるのが、言葉の由来。それらのルーツを吟味しながら現場へと足を運び、さらには言葉の違いの決定的瞬間を写真に収める。そんなチャレンジに果敢に挑んだのが、本書『似ていることば』である。 2枚

抱腹絶倒!ただの変人か、南方熊楠の再来か?『裏山の奇人』 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

抱腹絶倒!ただの変人か、南方熊楠の再来か?『裏山の奇人』

生き物に魅せられた怪しい男が、近所の裏山から地球の裏側までを徘徊する 変質者に対する注意喚起の看板ではない。れっきとした大学出版会が出した本の帯に記載された宣伝文である。 しかもタイトルが『裏山の奇人』。「怪しい男」であり「奇人」でもあるその人こそ、本書の著者・小松貴氏。アリと共生する生物・好蟻性生物の研究者で、『 アリの巣の生きもの図鑑 』の著者の一人でも

それでも潜る理由がある『素潜り世界一』 書影

生物・自然 / アート・スポーツ

それでも潜る理由がある『素潜り世界一』

夏、真っ盛り。テレビを点ければ、映るのは白球を追いかける球児たちの姿。夏の風物詩の一つに数えられるその存在感はまさに、メジャースポーツと呼ぶに相応しい。 ただ、メジャーがあれば当然、マイナーもある。本書で語られるスポーツ、フリーダイビングは、間違いなく後者に当てはまるだろう。しかし、マイナーであることと、その競技の魅力の大きさというのは、全くの別物なのだ。な

生まれ変われ、そして人生を掴め。『脳科学は人格を変えられるのか?』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

生まれ変われ、そして人生を掴め。『脳科学は人格を変えられるのか?』

あなたは楽観的な性格だろうか?それとも悲観的な性格だろうか?自覚してはいるのだが、私はかなり悲観的性格である。本書に掲載されている「改訂版楽観性尺度-LOT-R」でも、その数値は悲観的性格を表す9点という結果であった。平均的な人たちは15点前後で、緩やかな楽観主義に分類されるらしい。最大点は24点で最小は0点だ。点数が高いほど楽観的で低いほど悲観的な性格であ

『泡沫候補 彼らはなぜ立候補するのか』現代のドン・キホーテたち 書影

人物 / 社会

『泡沫候補 彼らはなぜ立候補するのか』現代のドン・キホーテたち

マック赤坂、羽柴誠三秀吉、外山恒一など、いわゆる泡沫候補と呼ばれるような人たちは、300万円もの供託金を支払って、敗北がほぼ確実な選挙に何回も立候補する。当選する見込みがほとんどないにもかかわらず、なぜ彼らは立候補するのか?その派手なパフォーマンスに何の意味があるのか? 本書は、多くの人々が疑問に思いながらも、これまで見過ごしていた現代日本選挙の謎に迫る一冊

わたしたちは星の材料でできている『あなたのなかの宇宙』 書影

サイエンス / 生物・自然

わたしたちは星の材料でできている『あなたのなかの宇宙』

宇宙を知るには、望遠鏡をのぞき、古生物を知るには、顕微鏡をのぞく。プレートテクニクス、または地球温暖化について知るには、私は何を理解すれば良いのだろう。自然科学は、理解に達すればロマンチックだが、それまでの過程が難しくて、なかなか進まない。特に、宇宙は物理や化学が大の苦手な私には手の届かない場所だった。 でも本書を読んで、宇宙のビッグバンについて、はじめて理

8月のこれから売る本-トーハン 吉村博光 書影

書店員のこれから売る本

8月のこれから売る本-トーハン 吉村博光

ブラック企業や鶏肉の問題で、利益優先の法人組織から、食べ物を買うことに不安を覚えるようになりました。そういう店から少し足が遠のくようになりました。これらの事件の背後に、飲食チェーンが利益を獲得するためのフロンティアがなくなり無理をしている状況があり、問題の根っこが深いと感じたからです。 ことによるとそれは、資本主義全体の問題なのかもしれません。利益を投資にあ

今週のいただきもの(8月第3週) 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの(8月第3週)

毎日暑い日が続きますね。 こう暑いととても料理を作る気にはなれず、最近トウモロコシと枝豆しか食べていません。 何か栄養のあるものを食べないと、このままでは夏バテになりそうです。 焼き肉? お寿司? いや、夏はやっぱりビアガーデン? ……成毛代表、ひとつよろしくお願いします♪ それでは今週献本いただいた新刊本のご紹介です。版元のみなさま、毎度ありがとうございま

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HONZ活動記

HONZ活動記 ― 事務局にクマムシさんがやってきた!

今週月曜、夏休みを満喫し一週間ぶりに出社すると、私の席に別の人(正確に言うと別のムシ)「 クマムシさん 」が座っていた。 体長50cmはあろうか。とにかくデカい。てか、デカ過ぎだろう。思わず後ずさった私の足元には、手のひらサイズのクマムシさんがぎゅうぎゅうに詰まったダンボール箱が。 ムムム、これはひょっとして、社長よりも早く夏休みをとった私に対するいやがらせ

『未来のだるまちゃんへ』-編集者の自腹ワンコイン広告 書影

編集者の自腹ワンコイン広告

『未来のだるまちゃんへ』-編集者の自腹ワンコイン広告

うちわや帽子、てんぐちゃんの持っているものを何でも欲しがるだるまちゃんが主人公の『 だるまちゃんとてんぐちゃん 』、見開きいっぱいのパンが子ども心をくすぐるからす一家のおはなし『 からすのパンやさん 』。あるいは『 宇宙 』や『 かわ 』といった、細部まで描き込まれた科学絵本。 数々の名作を世に送り出されてきた、 かこさとしさんの絵本を、きっとどなたも一度は

『国と世紀を変えた愛』by 出口 治明 書影

人物 / 世界史

『国と世紀を変えた愛』by 出口 治明

タイトルは正確ではない。なぜなら、「張学良と宋美齢、66年目の告白」と副題にあるが、本書はこの2人のことを主として書いた本ではないからだ。また率直に述べれば、本としての完成度が特に高い訳でもないと思う。それにもかかわらず、この本は一挙に読ませてしまう強さを持っている。1992年、ふとした偶然から還暦を超えた著者は92才の張学良に取材する。初対面の著者に示した

スパコン「京(ケイ)」はカイコ蛾脳の夢を見るか 『サイボーグ昆虫、フェロモンを追う』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

スパコン「京(ケイ)」はカイコ蛾脳の夢を見るか 『サイボーグ昆虫、フェロモンを追う』

素直に驚いた。こんなことができるのか。こんなおもろい研究があるのか。若い頃に戻れたら、こういう研究をしてみたい。いずれ役にたつ、と書かれているが、そんなことはどうでもいい。純粋におもろい研究だ。 絹産業の歴史があるので、いまはかなり廃れているとはいえ、カイコ蛾を用いた研究は日本のお家芸だ。産業的な利用だけではない、絹糸の主成分である フィブロイン というタン

行ってきました、日本製紙石巻工場! 『紙つなげ!』 書影

社会 / おすすめ本レビュー

行ってきました、日本製紙石巻工場! 『紙つなげ!』

話題の『紙つなげ!』がついに7万部突破とのニュースが入ってまいりました。おめでとうございます。そこで、勝手に応援団を名乗るHONZも石巻工場におじゃますることに。ついに、あのマシンに会える――まずは東北新幹線で仙台へ! 胸アツ取材のはじまりです。 すでにHONZでもレビューが何本かあがっているので、事情はご存知かもしれません。 日本製紙の石巻工場が、あの震災

『ブレークポイント』 ネットワークの成長を支配する法則 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『ブレークポイント』 ネットワークの成長を支配する法則

ネットワークはどのように成長し、崩壊するのか。脳科学者であり、複数の企業を経営する起業家でもある 著者 は、脳科学と生物学、インターネットテクノロジーの領域を縦横無尽に行き来しながら、ネットワークを支配する理論を明らかにしていく。本書でネットワークの仕組みを知れば、SNSやインターネットだけでなく、人工知能の行く末までもが見えてくる。 アリのコロニー、人間の

『千年企業の大逆転』 - 老舗企業の華麗なるピボット 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『千年企業の大逆転』 - 老舗企業の華麗なるピボット

今や世界的な有名になった企業でも、立ちあげ時には苦境に喘ぎ、方向転換を余儀なくされたというケースが多々ある。YouTubeが、設立当初はデート相手を検索するためのデート・サイトに過ぎなかったことはよく知られているし、PayPalも当時人気があった特定デバイス間による送金可能なサービスから始まった。 このように、スタート時における事業や製品の根本的な仮説を見直

8月の今月読む本 その2 書影

今月読む本

8月の今月読む本 その2

大型の台風が来ているそうですね。お盆休みに入ろうというときに、なんと間の悪い。私も今週は帰省し、舅のお墓参りに行きます。関西のセミはシャーンシャーンとうるさいのですが、今年は東京でも鳴いていました。 欠席者の多かった8月の朝会。でもみんな律儀にメールで「今月読む本」を知らせてきます。基本、みんなまじめです。コメントは本人談。到着順で掲載します。 仲野徹 今月

8月のこれから売る本-山下書店南行徳店 髙橋佐和子 書影

書店員のこれから売る本

8月のこれから売る本-山下書店南行徳店 髙橋佐和子

先月、私は『 立ちそばガール! 』をご紹介しました。そして、「どなたか一緒に立ちそばを!」と声をかけていたのです。(ご存じない方は先月をご覧くださいませ)原稿がUPされる数日前、B&Bという書店での トークイベント がありました。 一緒に登壇する前日に新潟のツルハシブックス店主さんからご連絡をいただき「これからお勧めの立ちそば屋があるからお昼に行こう」と誘わ

今週のいただきもの(8月第2週) 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの(8月第2週)

来週はお盆ですね。 以前、タンクトップにミニスカートというスカした格好でお墓参りに行ったところ、ご先祖様の不興を買ったのでしょうか、大量の蚊に襲われ、掃除を終える頃には体中腫れ上がってしまいました。以来毎年、養蜂家並みの厳重装備でお参りに行っています。 みなさんもどうぞお気をつけて。 それでは今週献本いただいた新刊本のご紹介です。版元のみなさま、毎度ありがと

8月のこれから売る本-日販 古幡瑞穂 書影

書店員のこれから売る本

8月のこれから売る本-日販 古幡瑞穂

HONZに参加させていただいて以降、新しい言葉に触れる機会が増えていて嬉しいことです。最近知った言葉の一つが「エピジェネティクス」。今回は仲野徹さんの『エピジェネティクス』をテーマにしてみます。 まず読者層です。 85%以上が男性読者という圧倒的な男性率で、60代がボリュームゾーンとなっています。他の生命科学の書物は50代がボリュームゾーンになっている銘柄が

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HONZ活動記

HONZ活動記 ~ニューヨーク展~

村上隆さんの著書 『芸術闘争論』 では、こうした現実に対しての方法論が書かれています。アーティストがどう理論武装してその世界で生きていくか。僕はこの本から多く教わりました。この本は、HONZに応募して勉強会に入るきっかけとなった1冊ですが、ここから先人に学ぶ大切さに気づき(開拓者は偉大)、沢山の本を読むようになりました。たしか小学校の美術の時間、先生がよく「

8月の今月読む本 その1 書影

今月読む本

8月の今月読む本 その1

暑い。暑すぎる。朝会のために5時起きで、6時前には家を出たのに太陽がギラギラ。玄関に置いてある温度計をみたらすでに30度超え!また今日も体温より高くなるんでしょうか?? 世の中は夏休み、来週はお盆。だからなのか、朝会の参加者は今までの最低の7人だけでした。これじゃ、盛り上がらないね、と言っていたら、あにはからんや!いろいろな話題が尽きず、突っ込んだ話もできて

『反骨の公務員、町をみがく』故きを温ね新しきを知る 書影

人物 / 社会

『反骨の公務員、町をみがく』故きを温ね新しきを知る

どの分野にも領域にも、先人の積み重ねた努力や科学的な発見がある。決して華やかではない公務員の仕事にも、いぶし銀のように輝くストーリーが存在する。愛媛県内子町にも過疎化や高齢化が盛んに叫ばれる前から、現場で熱く奮闘し、冷静な目で地元の未来を考えてきた1人の公務員、岡田文淑がいた。 1940年生まれ、内子町にある子どもに恵まれなかった一家に養子として出された。高

『人口の世界史』by 出口 治明 書影

世界史 / HONZ客員レビュー

『人口の世界史』by 出口 治明

時宜を得た本だ。わが国の最大の政策課題は、少子高齢化対策、即ち人口問題にある。本書は、なかなか一筋縄ではいかない結構厄介な人口問題の全貌を、広く高いスパンから一望のもとに俯瞰するまたとない入門書である。 「人間の歴史を通して、人口は繁栄、安定、安全と同義だった。」本書はこの胸のすくような一文から始まる。期待が否が応にも高まる。世に竜頭蛇尾の本は絶えてないから

その気になれば、できるのか?『あしたから出版社』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

その気になれば、できるのか?『あしたから出版社』

電子書籍が普及しても、「本を愛でる」という表現がしっくりくるのは、やっぱり紙の本だろう。装幀などのデザイン、手に取ったときのあたたかみ、ページをめくるときの音や質感、書体やレイアウト。「モノとしての本」にこだわりぬいた本づくりは、出版を生業とする人ならきっと誰もがあこがれる。が、コスト云々という大人の事情で、実現できないことが多い……一般論的に。 しかし、そ

『特攻の真意』文庫解説 by 大森 洋平 書影

日本史 / 「解説」から読む本

『特攻の真意』文庫解説 by 大森 洋平

本書は「特攻の生みの親」と言われた海軍中将大西瀧治郎が、いかなる真意のもとに特攻作戦を指導し、死に至るまで徹底抗戦を呼号したか、その解明を試みたものである。 著者神立尚紀は、太平洋戦争について海軍航空隊の戦いを中心にして、高い記録性を持つ数々の優れたノンフィクションを世に送ってきたが、これまで特攻作戦を書くのは「意識して」避けてきたと言う。その神立があえて今

8月のこれから売る本-大垣書店烏丸三条店 吉川敦子 書影

書店員のこれから売る本

8月のこれから売る本-大垣書店烏丸三条店 吉川敦子

デザインには無限の可能性がある、と最近強く思うようになりました。想像力で課題を克服するというテーマで今回は3冊ご紹介します。 著名な芸術家やクリエイティブディレクターが、デザインや広告の世界にとどまらず、建築、舞台演出など幅広い分野で活躍されているのをお見かけするようになりました。今、デザインのスキルが高い方々の活躍の場が広がっています。優れたデザインとは、

今週のいただきもの(8月第1週) 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの(8月第1週)

8月に入り、夏真っ盛りですね。 セミ、クワガタ、カブトムシ……。虫取り網を片手に、編集長土屋敦がうれしそうに林のなかを駆け回っている様子が目に浮かびます。なにしろ土屋にとって、昆虫は貴重なタンパク源ですからね。 この夏、昆虫食をこよなく愛する土屋敦をこよなく愛する栗下直也、野坂美帆も昆虫食デビューの予定です。みなさんもぜひ、チャレンジしてみてはいかがでしょう

【連載】『真相:マイク・タイソン自伝』 第3回 戦慄のKO劇でついにタイトル獲得! 史上最年少世界ヘビー級チャンピオンに! 書影

アート・スポーツ / HONZブックマーク

【連載】『真相:マイク・タイソン自伝』 第3回 戦慄のKO劇でついにタイトル獲得! 史上最年少世界ヘビー級チャンピオンに!

プロボクサーとしてデビューを果たしたタイソンは、圧倒的な強さで連戦連勝。しかし世界チャンピオンが視野に入った頃、最大の理解者で最高の指導者であったカス・ダマトが病のため帰らぬ人となる。タイソンはカスの遺訓を胸に、最年少ヘビー級チャンピオンを目指すが、次第に人生における目標を見失い始める。そしてついに世界ヘビー級タイトル挑戦の日を迎える。 ※過去記事 第1回

いま話題の"新しい魔女"のルーツを探る『魔女の世界史』 書影

社会 / おすすめ本レビュー

いま話題の"新しい魔女"のルーツを探る『魔女の世界史』

女性には神秘的な力がある…、そう考えている人は驚くほど多いですね。単に女性だというだけで神秘的な力が誰にでも宿るのだとしたら、この世は非常に安易な世界で、そんなのちっとも神秘的じゃないと思うのですが。それはさておき、でもやっぱり「女性は神秘的」と考える根強い傾向が存在していることはまぎれもない事実。 本書はそんな「神秘的な女性」を「魔女」というキーワードに読

『データの見えざる手』ヒトは一日のうち、どれくらいの時間を原稿執筆に割けるのか? 書影

編集者の自腹ワンコイン広告

『データの見えざる手』ヒトは一日のうち、どれくらいの時間を原稿執筆に割けるのか?

編集者という仕事柄、様々な文筆家の方とお仕事をさせていただく機会があるのですが、いつも気になっていることがあります。それは彼らが目一杯頑張った として、1日のうちどれくらいの時間を、原稿執筆に割くことが出来るのかということです。 あるいはそれが、洗い物や料理といった別の作業なら、どれくらいの時間を割くことが出来るのでしょうか。 本書の著者である矢野和男さんの