
婚活するにはこれを読め!『マッチング・アプリ症候群 婚活沼に棲む人々』
マッチング・アプリ、まったく未知の領域である。まぁ、66歳既婚者なんだから、当然といえば当然だ。しかし、いまや結婚するカップルの20%が利用するという。知識として知っておくのは悪くなかろうと読み始めたら、いきなり驚きの連続だった。 冒頭で紹介される30代の知人女性Kさん。マッチング・アプリで知り合った男性7人と同時に付き合っているという。へ、二股でもあかんよ
178記事

マッチング・アプリ、まったく未知の領域である。まぁ、66歳既婚者なんだから、当然といえば当然だ。しかし、いまや結婚するカップルの20%が利用するという。知識として知っておくのは悪くなかろうと読み始めたら、いきなり驚きの連続だった。 冒頭で紹介される30代の知人女性Kさん。マッチング・アプリで知り合った男性7人と同時に付き合っているという。へ、二股でもあかんよ

2021年に発売され、人類の希望をあらためて世に問うた『Humankind』。オランダの若き知性が著した一冊は、その後話題を呼び、この度4万部の部数を突破をしたという。著者のルトガーブレグマン氏に、HONZ仲野徹が迫る!(HONZ編集部) 仲野 「ほとんどの人間は基本的に本質的にかなり善良だ」——ブレグマンさんは『Humankind 希望の歴史』で、こう主張

著者の田中ひかるさんは、以前にも『明治を生きた男装の女医-高橋瑞物語』というノンフィクションを書かれています。こちらについては、 仲野先生がレビュー を書いていらっしゃるのでそちらをご参考にどうぞ。 今回は自ら看護婦となり、その制度を整え後進を育てることに尽力した女性の物語です。 今作の主人公、大関和(ちか、と読みます)は、幕末の下野国で藩の家老の娘として産

6月だというのに、もはや夏日が続出。今年の夏はどうなってしまうのでしょうか、そして逼迫するエネルギー問題はどのような影響を与えることになるのでしょうか。 世界のこれからを考えるために外せないのがトマ・ピケティの新作でしょう。『自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から』がいよいよ登場します。 世界は第二次ピケティブームが到来しているとのことです

今やあまりお目にかかれない書籍が出た。本書は、2021年4月に出版された竹倉史人『土偶を読む』(晶文社)への反論本である。それも、明確な事実と論拠に基づいて真っ向からメッタ斬りにする、恐ろしく肝の据わった一冊だ。 まず、当時の『土偶を読む』現象をおさらいしよう。同書は刊行直後からNHKを中心とする各メディアで注目を集め、SNSでも紹介記事や書評が大きくバズり

最近のマイブームは作り置きです。と言っても、週末にまとめて何品も作るのではなく、「その日の夕食を想定して作るが、もし食べなかったとしても翌日に持ち越せるもの」をテーマに作っています。ヒット作は、ナスのグラタンです。ナスを縦に薄切りにして油で揚げたあと、耐熱容器にナス、トマトソース(こちらもまとめて作り、冷凍しています)、モッツァレラチーズの順に重ねて200度

どう考えても胡散臭い話なのに、なぜか騙されてしまう人がいる――。そんな詐欺の代表格が「M資金詐欺」だ。M資金とは、GHQが占領下の日本で接収した莫大な財産を基にした(というフレコミの)秘密資金のこと。今も密かに運用されており、特別に選ばれた者だけがその恩恵にあずかれるという。 被害者は主に企業の経営者や実業家らで、「M資金から融資を受けられる」などと詐欺師に

小川洋子さんが綴る物語は美しい。小説も随筆も、ざわついた心を落ち着かせてくれる。一言一言考え抜かれたであろう言葉に、忘れていた思い出が呼び覚まされる。 16篇の随筆で作られた本書は、身体の一部分や切り取られた一瞬の動きを描く。それぞれに添えられた一枚の写真が、その物語が本当にあったことを裏付けてくれる。 私は60代の小川さんと同年代なので、本書に書かれている

テヘラン生まれ大阪育ちの直木賞作家、西加奈子さんがカナダのバンクーバーで乳がんに罹った。本書はその治療過程の経験談とともに、カナダの医療行政や、生活に関する考え方などを時系列で記したノンフィクションだ。 家族3人で住むブリティッシュ・コロンビア州は外国人でも健康保険に入っていれば医療が無料で受けられる。だが最初は総合医であるファミリードクターか、誰でも受け入

一度だけ、高倉健さんにお会いしたことがある。 私が北方謙三氏の秘書をしていた時のことだ。イベントで北方ボスと高倉さんが話をしているところに、何かを伝えに行かなければならなくなった。誰でも知っている俳優さんにご挨拶するのはいつも緊張して足が震えた。ほとんどの方は当然のことながら私のことなど歯牙にもかけない。だがたったひとり、高倉健さんだけは、きちんと頭を下げて

朝ドラで話題の植物学者、牧野富太郎は小学校中退である。授業が退屈すぎて自主退学したことはよく知られている。現代からみれば、牧野富太郎は「ギフテッド」だったのかもしれない。 本書はギフテッドの実像に迫ったノンフィクションである。「ギフテッド」という言葉自体は社会に認知されつつあるが、その実態はほとんど知られていない。彼らの等身大の姿を伝える本書は、才能とは何か

地球の成り立ちを研究する学問は「地球科学」と呼ばれ、高校の教科では「地学」として教えられる。地球は宇宙空間に浮かぶ星の1つだが、太陽を周回する惑星でもある。太陽系の第3惑星で、46億年という途方もなく長い歴史をもつ。 本書は最先端の地球科学を解説した入門書である。選んだ項目は「地球・生命」「環境・気象」「資源・エネルギー」「地震・津波・噴火」の4項目で、高校

艾未未(アイ・ウェイウェイ)は、中国の現代美術家、活動家、建築家である。彼の作品は、社会的・政治的批判、人権、文化的アイデンティティをテーマとすることが多く、作品はインスタレーション "Remembering" など、2008年の四川大地震に関連した一連の作品で国際的に有名になった。 "Remembering"は四川大地震で娘を亡くした両親の文章を、通学カバ

AIの進化が止まりません。出版業界でもChat GPTの特集記事が出た雑誌が爆発的に売れるなど、売行き傾向にも影響が見られるようになってきました。一方で、人間とAIの違いについて考えるような本も人気です。そんな流れもあって“ことば”について考える『言語の本質』が話題になっています。 なぜヒトは言葉を持つのか、どうやっておぼえるのか…などなど今の時代に知ってお

先日、スーパーへ行ったら鰯が4尾で290円だったので、迷わず買いました。鰯好きな我が家では パスタ や オーブン焼き にすることが多いです。しかし、もっと簡単においしく食べられる方法を見つけました。ソテーです。 鰯の頭を落として内臓を掻き出し(お好みで中骨を取って手開きにしてもOK)、塩と小麦粉を振ってオリーブオイルで両面焼くだけ。レモンを絞っていただきます

「ディスレクシア(発達性読み書き障害)」という障害があることを知ったのは、ほんの数年前のことだ。トム・クルーズがこの学習障害で、台本を読むことが出来ず、マネージャーに読んでもらって暗記する、と聞いたときには、そんなことがあるのかと驚いた。 文字をすばやく、正しく、疲れずに読むことに困難のある人を言い、そのメカニズムは完全に解明されていないという。 この障害は

長野県は「北高南低」である。 県北部に位置する長野市は、1998年長野冬季五輪の開催都市となり、前年97年に長野新幹線(現北陸新幹線)東京−長野間が開通した。これにより所要時間は従来の半分の1時間半ほどに短縮された。 かたや県南部の飯田市はどうか。鉄道はJR飯田線があるものの、天竜川沿いを縫うように走るため時間がかかる。東京・新宿に行くのに最速は中央道を走る

2022年、イスラエルの社会学者が著した 『母親になって後悔してる』 が、メディアで大きく取り上げられた。母親という呪縛に囚われた世間へ一石を投じた一冊だ。 本書は、多くの日本人が持つステロタイプの「母親」のイメージに苦しめられる様々な女性たちを取材したルポルタージュだ。 血を吐くがごとく語る彼女たちの経験を、自分がさらに傷つきながら著者の河合さんは受け止め

北海道のお土産で、カチョカバロをいただきました。イタリア語で「カチョ」はチーズ、「カバロ」は馬のことです。「馬の乳で作ったチーズ」ではありません。熟成の際に紐で吊り下げる様が、馬の鞍に荷物を下げている姿に似ていることから名付けられました。 オススメの食べ方は半分に切り、薄切りにしたバケットにのせてオーブンで焼くだけです。香ばしく、カリッとした仕上がりになりま

言語がどのように生まれたかに興味を持つ人は多いのではないか。なによりも人間を人間たらしめている大きな理由のひとつは言語なのだから、当然のことだろう。すこし前に 書評 を書いた『言語はこうして生まれる:「即興する脳」とジェスチャーゲーム』は、そのあたりを論じた本である。 周囲の人に何かを伝えるために言語が生まれた。最初から単語、ましてや文法があった訳ではない。

本書は魅力的な「問い」からはじまる。 若きピッツァ職人を取材していた時のこと。著者は職人の言葉にちょっとしたショックを受けた。 「僕、高校に行っていないんですよ。十六の時にナポリピッツァを食べて感動して、十七から東京のピッツェリアで働いて、十八でナポリに行ったので」 学校に毎日通うのが当たり前だった者からすれば疑問に思う。高校に行けない事情があったわけではな

スウェーデンのある地域でのこと。小学校低学年から10代後半までの子どもたちに、〈謎の病〉が発生している。子どもたちは最初、不安になりふさぎ込む。そして徐々に引きこもりはじめ、口数が減っていき、そのうちまったく話さなくなる。最後にはベッドで寝たきりとなり、最悪の場合、食べもしなければ目も開かなくなってしまう。そうした子どもたちの数は、2015年から2016年の

訃報には本来大きいも小さいもないのですが、「亡くなった」と知らされることによって「社会が揺れる」ような感じをおぼえることがあります。最近では坂本龍一さんの訃報がそんな感じでした。 坂本さんにはすでに『音楽は自由にする』という自伝があります。09年に出版されたこの本(新潮文庫刊)を継ぐ形で最晩年までの思いを綴った決定的自伝が発売されます。 最期まで新たな曲を作

海難事故といえば古くはタイタニック号事件、最近だと韓国のセウォル号沈没事故を覚えている人も多いだろう。この船には多くの修学旅行生が乗船しており、緊迫の船内の様子が世界に発信された。日本では2022年4月に起こった知床観光船「観光船KAZU1」沈没事故が記憶に新しい。 『黒い船 船は突然。深海に消えた』は事故当時もほとんど報道されなかった日本の中型漁船沈没事故

始まったばかりだと思っていた21世紀も、気がつけばすでに1/4が経過しようとしているが、われわれが未来の象徴のように思っていた「新世紀」は、9.11のテロで幕を開け、リーマンショック、3.11の未曾有の災害と続き、挙句の果ては新型コロナという感染症の流行と前世紀の冷戦の影を引きずるようなウクライナ戦争の勃発で先が見えない。 その一方でデジタル化やネット化が確

本書は、軍事・経済・生活に欠かせない戦略物資、半導体をめぐる国家や企業の攻防をいきいきと描いたノンフィクションだ。半導体業界の興亡を、個人や企業のミクロなエピソードで紡ぎ、マクロな経済史・産業史へと昇華させる。『石油の世紀』でピューリッツァー賞を受賞したダニエル・ヤーギンをして、「21世紀を理解する上で読むべき一冊」と言わしめた。 著者であるクリス・ミラーは

冷蔵庫にレタスが1玉ありました。数日後、親戚からレタスが2玉届き、さらにふるさと納税の野菜セットにレタスが1玉入っていました。冷蔵庫には何玉のレタスがあるでしょう……というのは算数の問題ではなく、数日前の我が家の状況でした。 普段の消費スペース(大人2人)では食べ切られる量ではなく、たくさん食べるならと鍋にしたところ大変おいしかったので、レシピを紹介します。

日本は「課題先進国」と言われるが、この言葉はいささか焦点がぼやけている。なぜなら、国の課題や社会のひずみは、まず地方にこそ現れるからだ。課題を先取りしているのは国よりもむしろ地方である。 地方はまたジャーナリズムの先進地域でもある。中央のマスコミがくだらないプライドの上にあぐらをかいている間に、彼らは最先端の課題と格闘してきた。だから骨太の報道は、しばしば地

2023年3月、プロ野球・北海道日本ハムファイターズの本拠地としてエスコンフィールド北海道が開業したことは多くの人に知られているところだろう。 本拠地が借家であることの限界を感じていた日本ハムファイターズは、数年前に札幌ドームを出ることを決め、札幌市と北広島市の誘致合戦が繰り広げられた結果、北広島市に新しいスタジアムを建設することが決定した。本書はその開業に

ひさしぶりに会った知人の変貌ぶりにショックを受けることがある。本書を書店で見かけた時の驚きもそれに近い。表紙の男性と著者名が一瞬つながらず、本人だと気づいて衝撃を受けた。別人のように痩せている。それも何か大病を患ったことをうかがわせるような痩せ方ではないか。 90年代からゼロ年代を通じた福田和也の活躍ぶりは、まさに「飛ぶ鳥を落とす勢い」という言葉がぴったりだ

4月は西加奈子さんの『くもをさがす』が発売され、大きな話題となっています。滞在先のカナダで宣告された乳がん、その発覚から治療を終えるまでの8ヶ月間を克明に描いたノンフィクションは、ガン罹患というニュースと、コロナ禍中、そして海外での闘病という衝撃もあり大きく報じられました。発売前重版、累計20万部突破と大きな話題が続いています。 その他にも気になる作品がいく

今から3年前、2020年度から全国の高校で選択科目「理数探究」が新設された。生徒が問題意識を持ちオリジナルな解決策を探るという新しいタイプの授業だが、教諭が教科書を使って板書しながら教える通常の授業とはかなり異なる。 生徒一人ひとりが問いを立て、クラスで協力しながら情報を集め、議論しながら解決を探るという斬新な試みだ。本書はその新科目「理数探究」では何を学び

読むのにとても時間がかかったのは、著者が巨大な問いと格闘しているからかもしれない。戦後最悪ともされる凶悪事件を通して、私たちの社会の奥底で起きている変化をとらえた力作だ。 本書は、神奈川県相模原市の障害者施設、津久井やまゆり園で、入所者と職員45名が殺傷された事件の深層に迫ったノンフィクションである。事件そのものを取材した本は他にもあるが、本書が類書と一線を

清水ちなみは1987年に『週刊文春』で始まった「おじさん改造講座」というコラムの著者である。会社という閉じた世界に棲息する「おじさん」たちを観察したものだ。 最初は好奇心で友だちへアンケートをとったことから始まった。 あなたの会社のおじさんは奇妙なネクタイをしていませんか? この問いには〈登り龍〉、〈土星とロケット〉など珍妙な解答が送られてきた。面白がって続

サーカス、これほど多彩なイメージを喚起する言葉はないのではないか。明るく陽気で楽しいという印象がまず浮かぶ。しかし、それを追いかけるように、もの悲しい、あるいは、陰りのある面が気になってしまう。空中ブランコなどのアクロバットや猛獣使いのショーが前者、ちんどん屋さんのジンタでもおなじみのうら悲しい旋律を持つ「 美しき天然 」が後者の代表といったところだろうか。

タイトルも装幀も、いかにも自己啓発本といった趣向だが、読み始めるとまるで見当違いだったと気付かされる。本書の書き出しを引用しよう。 この本は人がなぜそれを欲するかについて書いたものだ。あなたが欲しいと思うものを、あなたはなぜ欲しいのか。 人間は欲望で動いている。年収1000万になりたい。タワーマンションで快適な暮らしをしたい。早めに結婚して平和な家庭をつくり

私は本が持つ「熱量」に惹かれる。著者がどうしても書き残したかったものや、誰かに伝えたかったこと、自分にしか出来ないことなどを、汗かきながら書き上げる姿を想像できる本が好きだ。本書『千葉から~』の熱量は計り知れず。私にとって今年No.1の一冊になるだろう。 著者は、1992年千葉県生まれ。大学受験や失恋、就活などを経験する中で、卒業してから引きこもり生活に突入

4月に入り、文芸書コーナーは大型新刊や本屋大賞受賞作品などで賑わっています。ノンフィクションジャンルでは以前もこちらで紹介した西加奈子さんの『くもをさがす』が大ヒット。乳がんの告白という衝撃のニュースとともに、多くのメディアなどでも取りあげられベストセラー街道まっしぐらの活躍を見せています。 これから話題になりそうなのが『沖縄の生活史』でしょう。 2021年

近年、経済や情報のグローバル化が進み、地球規模で環境や格差などについて考える必要性が高まる中、従来の国民国家を前提としたナショナルヒストリーという狭い枠組みだけではなく、地球レベルで世界の歴史や秩序を捉え直すグローバルヒストリーという学問分野に注目が集まっている。 それ以前の欧米の学問的伝統では、歴史学というのはヨーロッパ諸国とそれに付随するアメリカの歴史に

先日、三つ葉をたくさんいただきました。お正月や雛祭りに欠かせない食材ですが、三つ葉だけをたくさん食べることってなかなか無いですよね。どう使おうかと少し悩んだのですが、三つ葉を眺めているとイタリアンパセリに似ている…ということで、パスタにしてみました。 ニンニクとベーコンをオリーブオイルで炒め、三つ葉を加えさっと火を通します。茹で上がったパスタと和えたらできあ