
正しい歴史観を持ってウクライナを理解するために『中学生から知りたいウクライナのこと』を読もう!
ウクライナについてのニュースを連日見ているのに、その国について何も知らなかった。恥ずかしい限りである。いかに知識がないかを思い知らされながら、新型コロナウイルス感染症 COVID-19のことを思い浮かべていた。医学を学んだのだから、それについては相当な基礎知識がある。なので、一般の人のウイルスについての知識の貧弱さや、ワイドショーなどでのとんでもないコメント
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ウクライナについてのニュースを連日見ているのに、その国について何も知らなかった。恥ずかしい限りである。いかに知識がないかを思い知らされながら、新型コロナウイルス感染症 COVID-19のことを思い浮かべていた。医学を学んだのだから、それについては相当な基礎知識がある。なので、一般の人のウイルスについての知識の貧弱さや、ワイドショーなどでのとんでもないコメント

あなたのまわりに「叱る」人はいるだろうか。「怒る」ではなく「叱る」人だ。 叱るには「親や上司など指導する立場の人が、未熟な人を注意する」というニュアンスがあることを、きっと多くの人が賛同するだろう。「叱る」という言葉には=人を育てるというような意味を含んでいる。 「叱る」と「怒る」のふたつの言葉にあるこの差は大きい。「叱る」の持つ意味には、叱る人は悪くなく、

科学にとって意識ほど難物なものはあるまい。赤いリンゴを見たときの、あの「赤い感じ」はどのようにして生じるのか。身体を所有し、自由意志によって行動をコントロールする、この「私」とは何なのか。意識のそうした主観的な性質は、客観的な記述を旨とする科学的説明を寄せつけないように思われる。 そのように、意識の科学の道のりはきわめて険しい。だが、この30年ほど、その科学

一時的なのか、それとも集団免疫を獲得したからか、新型コロナの発症数は減少している。世の中は、おそるおそるだがコロナ前の生活に戻ろうとしている。 果たしてこの「新型コロナウイルス」はどこからきたのか?2019年末に中国の武漢市から始まり、世界中を席捲し、感染者5億人以上、死者600万人以上(2022年6月1日現在)というパンデミックの最初のひとりは誰で、どうし

北海道にはおいしいものがたくさんありますが、個人的に最もテンションが上がるものの一つに佐藤水産のイクラがあります。ある日の夕食は、佐藤水産のイクラを洋風においしく食べたい!から始まり、ペリメニ、ボルシチ、イクラとクリームチーズのカナッペ、ビーツとチェリーのサラダとなりました。 ペリメニの餡はひき肉、すりおろした玉ねぎとニンニク、塩胡椒、お好みのハーブを少し。

「ねえねえ、ちょっと聞いて。おもろい話が、あんねんけど」。そう話しかけられたような、「京都の下町」での上質な、極上の、世間話を聞いているような、そんな親しみの湧く本です。 著者の通崎睦美さんは、1967年京都市生まれの「クラシック音楽の分野で世界唯一の木琴奏者」であるだけではありません。 木琴の巨匠・平岡養一さん(1907~1981)の評伝『 木琴デイズ 平

5月。久しぶりに何の宣言もない、コロナ前の景色に戻ったようなゴールデンディークに始まった月でした。 ノンフィクション本ジャンルでは過去にも多くの著書のある江森敬治さんが書いた『秋篠宮』が大きな話題になっています。また、新書中心に歴史関連書も好調です。5月発売の新刊では『戦国武将、虚像と実像』がヒット中。 5月28日に満期出所を迎えた重信房子の最新著作『戦士た

顰蹙を買うのを恐れずに言えば、生死の境で闘う人の闘病記が好きだ。 花村萬月さんが厄介な病気に罹っていると知ったのは三年ほど前のことか。本書は花村さんの〈骨髄異形成症候群〉の発症から現在までを克明に綴った記録である。『くすぶり型白血病』、『前白血病状態』と称され放置すれば数年後には白血病になり間違いなく死ぬと宣告を受ける。 彼の小説には両親との軋轢や不良時代の

先日、掛川花鳥園へ行ってきました。帰りに道の駅 掛川へ寄ったのですが、そこで買ってきた野菜が本当においしかったです。 <キャベツのエチュベ しらすがけ>キャベツはオリーブオイルと水で蒸して、しらす(余熱で温める)、レモン、少しの醤油で味付けするだけ。 <パプリカのグリル>パプリカは丸ごと200〜220度のオーブンで焼いて皮を剥き、オリーブオイル、レモン、ハー

これほどシビれる本に出合うことはそうそうない。それは、真の知的好奇心と創造力を兼ね備えた上に深い思索をできる人がめったにいないからに違いない。そのような希有なる人物、エルノー・ルービック(正しい発音は ルビク・エルネー らしいが)の自伝である。名前を見たらおわかりだろう。誰もが一度は手に取ったことがある ルービックキューブ を発明した人である。 1944年、

ロシアのウクライナ侵攻により核戦争の脅威が現実味を持って語られるようになっている。こうした緊張感のある状態は東西冷戦以来であろう。実は冷戦を生み出すにいたる、核の軍事バランスを作りだすのに、大きな役割を果たした一人の主婦がいたことはあまり知られていない。彼女のコードネームはソーニャ。三人の子供の母であり、妻であり、ソ連軍情報部(GRU)の将校であり、腕利きの

「その悩み、○○学ではすでに解決しています」みたいなタイトルの本を見かけることがある。あなたが日々の仕事で直面する悩みや課題は、すでに最新の学説や理論で解決済みですよ、というわけだ。 だが本当にそうだろうか。最新の学説や理論を応用すれば、世の中の問題はたちどころに解決するものだろうか。 著者は政治学を専門とする大学教授である。「話すも涙、聞くも大笑いの人生の

「え? なに、この本屋さん、もしかして……なんか、すっごくおもしろくない!?」 スーパーの広告にアイスの特売が告知されていた。それだけの理由で降り立った、京王井の頭線浜田山駅。ふと見ると、駅前に本屋さんがある。吸い寄せられるように店内へ。一見、ふつうの本屋さん。でも棚を眺めているうちに、冒頭のような興奮がわき上がってきたのです。 90年代半ばくらいまでは、駅

2022年2月24日、ロシアが隣国のウクライナに全面的な侵攻を開始した。ウクライナ国民の多くは国境を越え難民となっている。この現実を目の当たりにして、もし緒方貞子だったらという思いが頭を駆け巡る。 UNHCRとは国連難民高等弁務官事務所の略称。紛争などで難民となった人々を国際的に保護・支援し問題解決を図る国連機関だ。緒方貞子は1991年から10年間、第八代国

先日、パーティーメニューを作りました。メニュー構成は、ピンチョス、甘夏とモッツァレラのサラダ、空豆バター焼き、春野菜の春巻き、牛フィレステーキ。 ピンチョスは、①生ハムとピスト(ラタトゥイユ)、②オリーブとトマトとうずらのたまごで作りました。ピストもオリーブも細かく刻むのがポイントです(台座となるので安定させるため) 春野菜の春巻きは、少し固めに茹でたアスパ

ウクライナの状況が変わらない中、世界経済や物流の混乱が始まっています。「なぜ」と「これからどうなるのか」に答えてくれる本、考える助けになる本が続々と刊行されてきそうです。 これからどんな本が出てくるのでしょう。 2022年5月18日時点の予約受注実績からこの先発売になるタイトルを抽出しノンフィクションの予約ランキングを作成しました。(日販調べ:タイトル・発売

NJBを知っていますか? って知らないだろう。私も初めて知った。 人形浄瑠璃文楽、のことだ。 普通の入門書ならまず最初に、文楽とは何か、という定義があるのかもしれない。が、そこは、ただいま現在舞台で声を張って活躍する人がまとめた本だけあって、そうはならない。14歳ってこんなことあるよね、という呼びかけから始まるのだ。 著者の竹本織太夫(おりたゆう)さんのこと

YouTubeやNetflixで映画やドラマを1.5倍速で視聴するユーザーが急増しているという。それもそのはず、今やYouTubeにもNetflixにも倍速視聴機能や10秒スキップ機能が標準搭載されている時代だ。 しかし倍速視聴という行為だけを見れば表面化している些細な現象に過ぎないが、プラットフォーマー、コンテンツの作り手、社会、そしてユーザーを取り巻く様

近所のスーパーで、60cmほどの真鯛が1尾980円だったので、丸ごと購入し捌きました(家人が)。真鯛のブイヤベースと真鯛のレフリットにし、まだ半身残っているので最後に何を作ろうか考え中です。 ブイヤベースは、 有賀薫さんのレシピ を参考にしました。 レフリット はバスク料理で、ソテーした魚の旨味とオリーブオイル、ビネガーでソースを作ります。蒸したジャガイモを

中野の街にはランドマークがふたつある。ひとつは「アイドルの聖地」として知られる中野サンプラザ。もうひとつは中野ブロードウェイだ。 中野ブロードウェイは、中野駅北口からのびるサンモール商店街の突き当たりにある。地下1階から4階は商業施設で、大小さまざま、ジャンルも雑多な店が所狭しと並ぶ。その数は300軒とも350軒とも言われるが、誰も正確な数がわからない。権利

みなさまGWはいかがでしたか?私は遠出はせず近場におでかけしたり、料理に勤しんでいました。 GW中のある日のメニューは、魚が食べたいというリクエストに応え、シチリア風にマグロのソテー シチリアーナソースとヒラマサのカルパッチョです。シチリアーナソースは、にんにく、玉ねぎ、セロリを炒め、トマト缶、月桂樹、松の実、レーズン、ケッパーを加えて煮込んだもの。マグロは

川崎市の自宅で長男(当時37)を4カ月にわたって監禁したとして、両親と妹の3人が逮捕監禁容疑で逮捕された。長男には精神疾患があったとみられるが、医療機関は受診していなかったという。父親は容疑を認め「外に出して迷惑をかけたくないと思った」と供述しているという。(2022年2月1日朝日新聞) 世間は精神障害者に優しくない。世間体や迷惑をかけたくないと家族だけで精

(知らなかった。こんなことになっていたなんて……。) 読みはじめてすぐにそう思った。かつて脚光を浴びた人物の驚くべきその後が記されていたからだ。 東京メトロ日比谷線の南千住駅の南口を出てしばらく歩くと、泪橋の交差点にさしかかる。かつてはここに思川という川が流れていた。漫画『あしたのジョー』では、丹下段平のボクシングジムは泪橋の下にあるという設定だったが、現在

ありのままに書く。むずかしさと尊さ、2つを見事に両立させた著者に敬服するほかない。 朝日新聞記者である著者は、妻の、そして、みずからの20年を記録する。みじかくない年月は、彼女が、摂食障害にはじまり、性被害、アルコール依存から水中毒、そして、40代での認知症にいたる時間だった。 語弊を承知のうえでいえば、この夫婦は幸せなのだと思う。 著者を、妻を、「大変」と

科学者がときとして見事な文章を書くことがある。本書は寺田寅彦(1878-1935)や湯川秀樹(1907-1981)など世界的科学者が残した名エッセイから厳選し、文庫オリジナルとして編まれたものである。 しばしば教科書に掲載されてきた科学の随筆だが、実は私自身、国語の時間に中谷宇吉郎(1900-1962)の文章と出会って物理学という非常におもしろい世界があるこ

昨日もBONIQを使ってローストポークを作りました。300gほどの豚肩ロースに塩をまぶし、63℃で4時間湯煎します。表面をフライパンで焼き付けたらできあがりです。ソースは、ツナ、アンチョビ、ケッパー、マヨ、牛乳、オリーブオイル、コショウをブレンダーで混ぜたものでした。 レシピで4時間と見た時はちょっとびっくりしましたが、15:30に塩をまぶしてジップロックに

ウクライナへの軍事侵攻後、ロシアやウクライナ、そして地政学といったジャンルに関する本が注目されています。中でも最も売れているのが『物語ウクライナの歴史』です。軍事的な視点での本も多い中、多くの人が手にとったのは2002年に発行された、歴史の本だったということに興味を持ちました。 今回は久しぶりに、この『物語 ウクライナの歴史』の各種データから売れ方、読者層を

「ぼけますから、よろしくお願いします。」――これは2017年のお正月に著者の母親が言った言葉です。当時87歳の母親は、この時すでに認知症を患っていました。当事者が自ら「ぼけます」宣言をするなんて、なんともとぼけたユーモアがあります。 著者はこれまでテレビで数多くのドキュメンタリー番組を手がけてきました。広島県呉市で暮らす両親の老老介護を取り上げ放送したところ

本書は欧米で活躍するノンフィクション作家・アンドリュー・ソロモンが10年間に300組以上の親子を取材した壮大な記録だ。2012年に出版されると数々の賞を受賞し、世界23カ国で刊行。日本でも3巻目がいよいよ発売となり、完結した。 「ちがい」のある子とは、Ⅰでは「聴覚障害」「低身長症」「ダウン症」、Ⅱは「自閉症」「統合失調症」「重度障がい」「神童」、そしてⅢは「

私の小学校時代、「道徳」の授業はあったろうか。本書を前にして思い出してみる。あった。確かにあった。だが2018年度から始まった(中学校は19年から)「特別の教科 道徳」は教科化され、通知表で評価が下されもするらしい。一体、何を学ぶのか。 誰もが疑問を持つ「道徳とは何か」を、著者は愚直なほどまっすぐに突き止めようと果敢に挑む。 最初が肝心。まずは小学一年生の教

メタ認知、最近よく聞くようになった言葉だ。辞書をめくると、「自分の行動・考え方・性格などを別の立場から見て認識する活動」と書いてあるが、うーん、わかるようでわからない。 サブタイトルの頭がよくなることとどんな関係があるのだろうか。著者はメタ認知の専門家であり、中学生入学段階からメタ認知を意識し始めたらしい。きっかけは、英語学習を通じて、頭の使い方を意識するよ

動物たちは天才だ! 心底驚いた。こんなに多様で素晴らしいナビゲーションシステムが動物に備わっているとは。 ナビゲーションというのは、採餌や生食などといった動物の生存に必須のものである。だから、何億年という単位での進化により、これくらい巧妙な仕組みが作り上げられても不思議ではないのかもしれない。また、無意識のうちに人間の能力と比較してしまうから、不思議さを感じ

自分の料理に飽きた時は、新しいレシピ本が役立つこともありますが、新しい調理器具を導入するのも手です。BONIQ(低温調理器)をゲットしたので、ローストビーフを作ってみました。牛ブロック肉(330g)に塩とオリーブオイルをまぶしてジップロックに入れて、60℃で1時間45分湯煎するだけ。最後に周囲をフライパンで焼き付けています。 ソースは、醤油、みりん、酒を1:

映画業界の性加害報道が相次いでいる。週刊文春の報道をきっかけに被害にあった女性たちが次々に声をあげ、業界にはびこる性暴力の実態が明るみにでた。一部の良識ある映画監督や原作者たちも性暴力に反対するアクションを起こした。この流れは止まらない。かつてアメリカの映画業界を変え、世界にも影響を及ぼしたあの動きが、ようやく日本にも波及したのかもしれない。 本書の著者ロー

本書は2021年に刊行されたジェフ・ホーキンスのA Thousand Brains: A New Theory of Intelligence の全訳である。原書は2021年のフィナンシャル・タイムズ紙のベストブックに選出されたほか、ビル・ゲイツの「今年おすすめの5冊」にも選ばれ、「人工知能はとりわけSF作家の想像力をかきたてる題材だ。真のAIをつくり出すの

《鳥ものノンフィクションに外れなし》 予てから私が提唱している法則だ。鳥に関する、あるいは鳥に関わる人物を取材した本はほぼ100%面白い。鳥を愛する人は熱意にあふれ、少しだけ常人とは違っている。世間に染まらず、かといって拒むわけでもない。 本書は3年ほど前に出版された、日本最後、唯一無二の鷹使い、松原英俊に密着取材したルポルタージュだ。松原は大型の猛禽類クマ

ウクライナへの軍事侵攻を受け執筆された本の緊急出版があちこちで見られるようになりました。世界経済、国際政治に関する本も急増しています。動き続ける歴史や経済を、文章というかたちでアーカイブしていくことも出版の大きな役割なのだなと感じながら今の状況を見ています。 これからどんな本が出てくるのでしょう。 2022年4月16日時点の予約受注実績からこの先発売になるタ

「春野菜」と聞くとそれだけで心が躍りますが、一番は筍です。子供の頃、伊豆にいる親戚が毎年送ってくれたり、遊びに行った時は山で掘らせてもらっていたので、身近な食材でした。実家を出てからはその恩恵になかなか与れないので、スーパーや飲食店で見かけると、輝いて見えます。 我が家では煮物や天ぷら、バター醤油焼きで食べることが多いですが、今年の大ヒットは筍バター醤油ごは

ジャーナリズムの使命は、「人々が本当に知りたいこと」を伝えることである。 それが唯一にして最大の役割といっていいかもしれない。だが「本当に知りたいこと」は隠されていることが多い。国家や権力者にとって知られては困る不都合な事実だからだ。 いま世界でもっとも注目されている調査報道機関が〈ベリングキャット〉である。その成果は驚くべきもので、彼らは国家や権力者が隠し

今日はもうすっかり初夏のような天気ですが、散歩の途中で菜の花が咲いているのを見かけました。菜の花の「菜」とは食用を意味し、菜の花とはまさに「食用の花」ということです。 シンプルにおひたしや天ぷらにするのも好きですが、最近私がハマっているのはくるみ和えをご紹介しましょう。砕いたくるみひとつかみ(25gほど)、砂糖大さじ1、出汁パック1/2袋を混ぜておき、茹でた