ノンフィクションはこれを読め!

2014年の記事

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625記事

『知ろうとすること。』by 出口 治明 書影

社会 / HONZ客員レビュー

『知ろうとすること。』by 出口 治明

東日本大震災の直後、小さいベンチャー企業を経営している僕のところにも様々な情報がもたらされた。中には、放射能汚染のリスクが高いので従業員を東京からすぐに避難させた方がいい、と真顔でアドバイスしてくれた人もいた。最終的には、平常通り業務を行おうと決断したが、その際、最大の拠り所となったのは、実は早野龍五先生(以下敬称略)のツイッターだった。 誰よりも僕の心に響

『つながりっぱなしの日常を生きる』-翻訳者の自腹ワンコイン広告 書影

編集者の自腹ワンコイン広告

『つながりっぱなしの日常を生きる』-翻訳者の自腹ワンコイン広告

アメリカのティーン、すなわち13歳から19歳までの少年少女たちは、ネットをどのように利用しているのだろうか。携帯電話およびスマートフォンの普及、またFacebookやTwitterなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の流行によって、青春時代はどう変わったのだろうか。 これまで長きにわたってネットと社会の関わりについての研究を続けてきたダナ・ボイ

『パリの国連で夢を食う。』世界一のお役所で働くということ。 書影

社会 / 民俗・風俗

『パリの国連で夢を食う。』世界一のお役所で働くということ。

国連で働く女性職員をといえば、事務所の中ではパリっとしたキャリアスーツを着てパソコンを猛烈に叩き、難民キャンプや食料調査、医療現場では髪をひっつめにして笑顔で支援にあたる、という絵が思い浮かぶ。キャリアウーマンの頂点、超エリートだと思っていた国連職員。しかし真実の姿はちょっと違っているようだ。 著者の川内有緒は日本の大学を卒業後、アメリカに留学。その後、東京

『10万人を超す命を救った沖縄県知事・島田叡』沖縄版、杉原千畝 書影

教養・雑学 / 人物

『10万人を超す命を救った沖縄県知事・島田叡』沖縄版、杉原千畝

胸が熱くなる一冊だ。戦前最後の沖縄県知事、島田叡。戦況が悪化する最中に沖縄県知事に就任し、沖縄戦にて戦争被害を最小限に食い止めるべく県政の陣頭指揮にあたった人物である。これまで日の目を浴びることなく歴史に埋もれていたことが信じられないほど、偉大な人物だ。 当時だれも就きたがらない火中の栗である沖縄県知事の役割を彼が引き受けたのが1945年1月末。そう、アメリ

スポーツの秋はこれを読め!氏と育ちのどっちが大事?『スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?』 書影

サイエンス / 医学・心理学

スポーツの秋はこれを読め!氏と育ちのどっちが大事?『スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?』

『氏か育ちか』というのは、生物を語る上で永遠の課題だ。もうすこし学問的な言い方をすると、遺伝素因と環境要因、どちらが重要か、ということになる。食べ物、生活場所、育てられ方、教育、人間関係、などなど、多彩な環境要因をすべて知るということは不可能だ。 一方で、分子生物学の進歩は、遺伝情報というものを、遺伝素因といったあいまいな言い方ではなく、 ゲノム という形で

『フラッシュ・ボーイズ』  ナノ秒速で100億ドル以上を稼ぐ男たち 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『フラッシュ・ボーイズ』 ナノ秒速で100億ドル以上を稼ぐ男たち

ウォール街を震撼させたと言われる、マイケル・ルイス待望の新作。一読して心底驚いた。 その小説のような文体もあいまって、まるで架空の話のような印象も受ける。だが本書に出てくる、超高速取引(HFT)業者、フロントランニング、ダークプールといった単語を検索すると、全て実在の出来事である証拠が出てきて、現実に引き戻される。 そしてなによりも、投資するほどの資産を持ち

『ピクサー流 創造するちから』 創造する組織を創造する 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『ピクサー流 創造するちから』 創造する組織を創造する

7つのゴールデングローブ賞、11のグラミー賞、そして27のアカデミー賞。1995年の『トイ・ストーリー』を皮切りに、ピクサーが生み出した14の長編映画は、数えきれないほどの賞を獲得し、世界中の観客の心を動かしてきた。芸術面での高評価にとどまらず、どの映画も多くの人々を映画館へと向かわせ、商業的にも大きな成功を収めている。水物と言われることもあるコンテンツビジ

『バーブル・ナーマ 1』by 出口 治明 書影

世界史 / HONZ客員レビュー

『バーブル・ナーマ 1』by 出口 治明

間野英二先生の「バーブル・ナーマの研究<3> 訳注」が、松香堂から出版されたのは1998年。初めて読み終えた時の感動は今でも忘れることができない。間違いなく人類が書き残した自伝の最高傑作だと確信したものである。松香堂本は絶版となって久しく、長らく復刊が待ち望まれていたが、ついに東洋文庫から改訂新版が出されることになった。なお、東洋文庫版は3巻に別れている。本

『異常気象が変えた人類の歴史』新刊超速レビュー 書影

世界史 / 新刊超速レビュー

『異常気象が変えた人類の歴史』新刊超速レビュー

歴史をどう捉えるか。専門家の間でも長年にわたって議論されてきた話だが、私を含め、門外漢からするとどうしても個人の行動を中心に読み解きがちだ。 だが、考えてみれば至極当然だが、我々の生活を形作ったのは、遠い昔の誰かであるケースは非常に少ない。長期の気候変動が食文化や生き方を変えてきたのが人間の歴史である。短期的、局地的に見ても歴史の転換点となる戦争の趨勢に気候

『フライターグ』 オンリーワンのカバン作り 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『フライターグ』 オンリーワンのカバン作り

1993年、僕たちふたりはチューリッヒの高速道路のすぐ脇に住む自転車乗り兼デザイナーでした。ある日、キッチンの窓から外を眺めていて、あの汚れた、10万マイル走るトラックのターポリン(防水シート)であつらえたメッセンジャー・バッグがあったらいい感じだろうとひらめきました。そのバッグは一点もので、リサイクル素材のみで作られており、丈夫で防水仕様。それは実現しまし

『壊血病』もつれた糸 書影

医学・心理学 / 世界史

『壊血病』もつれた糸

18世紀、船の大型化と航海技術の進歩により、頻繁に寄港することなく航海が可能なになった。こうしたことにより猖獗を極めた病がある。「 壊血病 」だ。壊血病とはビタミンC(アスコルビン酸)の欠乏により起こる病だ。壊血病になると身体の結合組織の細胞が変性を起こし、歯茎の腫れと出血、歯がぐらつく、口臭、無気力、倦怠感、古い傷口が開く、接骨した骨が外れる、などの症状が

まだ死ねない『一生に一度だけの旅 極上の世界旅行』 書影

生物・自然 / 民俗・風俗

まだ死ねない『一生に一度だけの旅 極上の世界旅行』

ふだんから活字を読みすぎている方に、ここでちょっと一息。 本書は生涯忘れられない「一生に一度の極上の旅」を体験するために、今行くべき魅惑的な大都市や美しく雄大な大自然の数々を紹介している。ということは、残りの人生でどれだけの海外旅行にいけるか逆算できるガイド本でもある。 ナショナルジオグラフィックが誇る旅の達人とカメラマン達がつくるだけあって、世界400箇所

10月のこれから売る本-日販 古幡瑞穂 書影

書店員のこれから売る本

10月のこれから売る本-日販 古幡瑞穂

出版業界にはノンフィクションに与えられる賞がいくつかあります。その中でも権威ある賞の一つ、大宅壮一ノンフィクション賞が今年から雑誌部門を新設しました。雑誌市場の低迷はすでに周知の事実ですが、ノンフィクション雑誌は中でも厳しい戦いを強いられています。 一方で、ジャーナリスト・作家にとっては「書く」場がなくなることは死活問題ですし、雑誌という場だからこそ叶えられ

『桜色の魂』あの美しい体操選手を覚えていますか? 書影

アート・スポーツ / 世界史

『桜色の魂』あの美しい体操選手を覚えていますか?

東京オリンピックの喧騒と興奮を覚えている。まだ幼稚園児だった私でも、オリンピックというものが始まるのをわくわくするほど楽しみにしていたし、新しい物好きの父が月賦でカラーテレビを買ってきて家族中が仰天した記憶は鮮明だ。 開会式のブルーインパルスが作った飛行機雲での五輪。聖火台までトラックを走る最終走者の姿。女子バレーボールの東洋の魔女。へ―シングに負けた柔道。

『ホット・ゾーン』エボラ克服には、地球規模の強大な努力が不可欠だ 書影

医学・心理学 / HONZブックマーク

『ホット・ゾーン』エボラ克服には、地球規模の強大な努力が不可欠だ

西アフリカで猛威を奮うエボラ出血熱はアメリカ本土での感染者も現れ、一層の拡大が憂慮されている。本書『ホット・ゾーン』は1994年に刊行。いつか迫り来るであろう遠方の脅威としてではなく、まるで肉声が聞こえてくるかのようなナラティブな手法でエボラの獰猛さを最前線から伝えた。 そして2014年、過去最大のアウトブレークを迎え、新装版の刊行が急遽決定する。著者・リチ

今週のいただきもの(10月第1週) 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの(10月第1週)

今週火曜日夜、ぼちぼち寝るかと思ってたところへ栗下直也から1通のメールが届きました。「今から酒池肉林のウハウハ~なので明日のメルマガは書けないかもしれませ~ん。さらばじゃ~!」 しかも既に酩酊状態らしく誤字脱字の嵐。とても翌朝まともな原稿が書けるとは思えません。心配で眠れなくなった私は万一の場合に備え泣く泣く代打原稿を作成し、午前4時ようやく眠りにつきました

『ツタンカーメン 死後の奇妙な物語』 - 真実以外の何かを求めて 書影

サイエンス / 社会

『ツタンカーメン 死後の奇妙な物語』 - 真実以外の何かを求めて

2010年2月、アメリカの専門誌・JAMA(アメリカ医師会ジャーナル)に掲載されたツタンカーメンの記事は世界を震撼させるに足るものであった。 それはツタンカーメンが近親相姦によって生まれた子であり、生来の虚弱体質に悩まされ、さらに死因がマラリアという衝撃的な内容である。その事実は、すぐさま『マスクを脱いだツタンカーメン』というドキュメンタリー番組でも放映され

『冬の薔薇 立ち向かうこと 恐れずに』 〜編集者が著者を育てる? いえ、編集者が著者に育てられるのです〜 書影

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『冬の薔薇 立ち向かうこと 恐れずに』 〜編集者が著者を育てる? いえ、編集者が著者に育てられるのです〜

あれはまだ、東京に地下鉄副都心線も存在しなくて、私の頬にほうれい線も存在しなかった若かりし頃。作家さんやオッサン編集者に連れて行ってもらって、何度か足を運んだ新宿や銀座の文壇バー。慣れない水割りを舐めるように呑みながら、うっとりして聞いていた会話はいつもこんな感じだった。 「あそこに座っている編集者の○○さん。あの人がね、作家の△△△を育てたんだよね」 「こ

緊急復刊『ホット・ゾーン』でエボラを知る 書影

サイエンス / 医学・心理学

緊急復刊『ホット・ゾーン』でエボラを知る

西アフリカでエボラが猛威を振るっている。WHOの発表によると、今回のアウトブレイクは、ギニア、リベリア、シエラレオネ3カ国での感染者が6553名、死者は3083名という史上最大の規模に発展している(2014年9月26日時点)。そしてついに、アメリカ本土での感染者も現れてしまった。アメリカ疾病対策センター(CDC)の想定では、このままの状況が続くと2015年1

『日本の年金』by 出口 治明 書影

社会 / HONZ客員レビュー

『日本の年金』by 出口 治明

少子高齢化が進む中、わが国では市民の2/3が日常生活での悩みや不安を感じているという。その内容を見ると、「老後の生活設計について」がトップだ。また、一説によると、市民のおよそ8割が年金不安を抱えているとも言われている。タイミング良く、わが国の年金制度の概要を過不足なく、しかも整合的に解説した良書が世に出た。それが本書である。 本書の1つの特徴は、木ではなく森

『ノンフィクションはこれを読め!2014』の発売が決定いたしました! 書影

NEWS

『ノンフィクションはこれを読め!2014』の発売が決定いたしました!

『ノンフィクションはこれを読め!2014』 、Amazonで予約が始まりました。10月24日に発売されます。 今年はきっかり100冊をセレクション。ベスト10はメンバーの投票で決定しました。1位は意外にもあの本!?HONZ発のベストセラーも続々と出ています。 今回は読み物も充実。メンバーの座談会を皮切りに、出口治明vs.麻木久仁子の読書マニア垂涎の対談、著者

『ゼロ・トゥ・ワン』 - この面白さを、スタートアップ界隈に独占させるわけにはいかない 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『ゼロ・トゥ・ワン』 - この面白さを、スタートアップ界隈に独占させるわけにはいかない

成功者が書いたビジネス本ほど、警戒して読まねばならぬものはない。それがHONZの基本スタンスであることは分かっているのだが、ものの数ページほどで陥落した。あまりに面白くて、もう10回以上は読んだと思う。 大学生くらいの時にこの本に出会っていたら、もっと違う人生があったのかもしれない。でも今だからこそ、この本に書かれていることを理解できるのかもしれない。そうい

『逆転!』 非常識と逆境、もしくは不幸 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『逆転!』 非常識と逆境、もしくは不幸

俺は、逆転したいだろうか? 『逆転!』という題名、「弱者の兵法」と書かれたオビを見て思った。自己申告で、どちらかと言えば弱者。勝ちたいかと言われれば、そりゃ勝ちたい。くらいか。原書の題名は、"David and Goliath"だ。ゴリアテに勝ったダビデのように、弱者が強敵や逆境に勝てる秘密は何か。 『氷川清話』 に出てくる横井小楠の話のように、失敗を都合の

9月のこれから売る本-ジュンク堂書店大阪本店 持田碧 書影

書店員のこれから売る本

9月のこれから売る本-ジュンク堂書店大阪本店 持田碧

ジュンク堂書店池袋本店の名物フェアに「作家書店」があります。各界の著作家の方に数百点の本を選書してもらう大規模なフェアです。現在行われているのは「柴田元幸書店」。翻訳家の柴田元幸さんによるおススメ本がずらりと並んでいます。また、ジュンク堂の公式HPで本のリストの一部を見ることができます。今月は、そんな柴田元幸さんおススメ本のリストの中から2点と、柴田さんの訳

大地の奇跡に魅せられる!『美しい鉱物と宝石の事典: ロイヤル・オンタリオ博物館名品コレクション』 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

大地の奇跡に魅せられる!『美しい鉱物と宝石の事典: ロイヤル・オンタリオ博物館名品コレクション』

美しい。あまりにも美しい。 淡く雪が降り積もった冬枯れのススキのような針ニッケル鉱。紺碧の星空を荒々しく千切りとったかのような銅藍。黄鉄鉱といったら、まるでそれは大小様々な立方体が体現する数学的な宇宙。 神の御業か、と思えるような造形は、しかし、原子配列の織り成す妙なのである。アンビリーバボー。 地球の岩石のほとんどは、わずか数種類の鉱物からできているという

今週のいただきもの(9月第4週) 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの(9月第4週)

ついにiPhone6が発売されましたね!私は未だに3世代前のモデルを使っているのですが、最近さすがにあちこちガタが来ています。 まずは通話機能。相手の声は聞こえるのですが、こちらの声が向こうには聞こえません。このため電話は掛けないようにしていますが、掛かってきたときはちょっと困ります。 次に変換機能。「小中学校」と入力すると「焼酎学校」と変換され、「の」と入

『おだまり、ローズ』by 出口 治明 書影

人物 / 民俗・風俗

『おだまり、ローズ』by 出口 治明

とても面白い本だ。「事実は小説より奇なり」という格言が本当によく実感できる。ロンドンに駐在していた時、日本から賓客が来られたら、よくクリヴデンにお連れしたものだ。ヒースロー空港に近く、豪華で典型的な貴族のカントリーハウスであったからである。現在はナショナルトラストが保有しているが、最後のオーナーがアスター卿であった。本書はそのアスター家の子爵夫人に仕えたメイ

『つながるカレー』赤字でいいじゃない!何より楽しむこと 書影

社会 / おすすめ本レビュー

『つながるカレー』赤字でいいじゃない!何より楽しむこと

カレーをつくって、旅をするひとたちがいる。 チームは3名。誰も料理のプロはいない、素人のカレー好きである。それぞれに本業がある。 だから、活動するのは3人全員が出そろうときだけである。道具一式を車に積む移動販売を彷彿とさせるキャラバン形式、いまのところ月に1度のペースのようだ。 訪れた先では、シンプルな使命がある。それは 「ひとと出会い まちでカレーをつくる

世界は「なりすまし」で溢れている!『詐欺と詐称の大百科』 書影

人物 / 社会

世界は「なりすまし」で溢れている!『詐欺と詐称の大百科』

「なりすまし」というと、ツイッターのなりすましアカウントに釣られて真に受けてしまい、ちょいと恥ずかしい思いをする、というのは今やよくある話である。 ある選挙の際、候補者の名を騙るアカウントが現れて大勢がフォローするも「これはニセモノだ」というアナウンスがあって、「いやいやホンモノだ」という話もあって、あげく真贋騒動自体が話題作りじゃないの?といいだすものもあ

『コンテキストの時代』 - テクノロジーは空気を読むことが出来るのか? 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

『コンテキストの時代』 - テクノロジーは空気を読むことが出来るのか?

時代とともに言葉の意味が変わるということはよくあることだし、そうあってしかるべきだとも思う。だが、最近の言葉における概念の変化はなかなか激しいものがあり、面食らうことも多い。 たとえば「キュレーション」という言葉。つい2、3年前までは特定の分野に精通する人たちが情報発信をする際の作法のようなものを指していたと思う。ところが最近ではニュース・キュレーションサー

『How Google Works――私たちの働き方とマネジメント』-編集者の自腹ワンコイン広告 書影

編集者の自腹ワンコイン広告

『How Google Works――私たちの働き方とマネジメント』-編集者の自腹ワンコイン広告

米国の重厚長大産業を代表する企業GEのCEOだったジャック・ウェルチは、『 ウィニング 勝利の経営 』という「20世紀型企業の教科書」を書きました。そして長年にわたり多くの読者に読み継がれてきました。でも、どうやら時代は変わったようです。 今日、新時代を生きる人たちの「バイブル」が生まれました。世界を代表するインターネット企業グーグルの前CEOエリック・シュ

ノンフィクション好きなら必読!『ジャーナリズムの現場から』 書影

人物 / 社会

ノンフィクション好きなら必読!『ジャーナリズムの現場から』

『メルトダウン』などの作品で知られる大鹿靖明が、10人のジャーナリストをインタビューし、まとめられた作品。人選のセンスの良さに思わず手に取った。 冒頭に登場するのはHONZ読者にもおなじみの 角幡唯介 。これは実力と受賞歴などの実績から言って、これは当然の人選。新聞協会賞を2度受賞、ボーン・上田国際記者賞も受賞している現代のもっとも優秀な新聞記者の一人であり

これを読まずに日本の未来は語れない『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?』 書影

ビジネス / おすすめ本レビュー

これを読まずに日本の未来は語れない『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?』

帯にはLNG船の写真と「日の丸」のような赤丸。その赤丸の中には「HONZ成毛眞氏大興奮!」と白抜き文字。そりゃあ間違いなく面白そうだと、書店で慌てて買ってみた。 なんてことはなくて、きっちりとゲラを読みこんだ上で、帯文の一助としていただいた。まさにこれを読まずに日本の未来は語れないと考えたからだ。著者は三井物産でエネルギー関連事業に携わってきた岩瀬昇さんだ。

『ツタンカーメン 死後の奇妙な物語』 誰がツタンカーメンを殺したか? 書影

サイエンス / 人物

『ツタンカーメン 死後の奇妙な物語』 誰がツタンカーメンを殺したか?

死後3000年以上が経過した今も、このファラオには大国の首脳を動かす力がある。自国へのツタンカーメン来訪をエジプト大統領サダトに依頼したのは、米国大統領のニクソンだった。この直訴の結果1976年から1979年にわたって全米を回ったツタンカーメン展覧会は、100万という途方もない人数を美術館に向かわせる。来場者にはそれまで一度も美術館に行ったことのない人も多く

9月のこれから売る本-トーハン 吉村博光 書影

書店員のこれから売る本

9月のこれから売る本-トーハン 吉村博光

先日、テレビで偶然、青いバラを目にしました。番組は、たしか・・・ドラマ「金田一少年の事件簿」でした。「じっちゃんの名にかけて」というアレです。その時、私の中で何かがカチリと音を立てて「今月のHONZの1冊目は、『美酒一代』でいこう!」と決まりました。 音楽の殿堂・サントリーホールには、ブルーローズというホールがあります。数年前に私が行ったときも、とても自由で

『ベスト珍書』新刊超速レビュー 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『ベスト珍書』新刊超速レビュー

珍書プロデューサー、ハマザキカク人生初の書き下ろしだ。彼の公式役職名は珍書編集者ではなく、珍書プロデューサーだ。なにしろ、たったひとりで著者を発掘し、原稿を整理し、校閲し、DTPで組版し、表紙をデザインし、書店営業し、イベントを企画しているのだ。普通の編集者は自分では校閲などしない。そもそも、それを校閲とは言わない。などというツッコミは野暮である。普通の編集

今週のいただきもの(9月第3週) 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの(9月第3週)

天高く馬肥ゆる秋――アウトドアにぴったりの季節ですね。先週、久しぶりに登山に行ってきました。 晴れ渡った空、川底が見えるほど澄みきった小川、草むらには数えきれないほどのトンボ、バッタ、そしてトカゲまで……。 私は虫が大の苦手なので、早々に下山しました。 それでは今週献本いただいた新刊本のご紹介です。版元のみなさま、毎度ありがとうございます!

アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極 書影

アート・スポーツ / 「解説」から読む本

アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極

意外に思われるかもしれないが、普段の角幡唯介はキリリとしたイケメンである。探検だの冒険だのしている男は、写真がむさくるしいものばかりなので、本人に直接会うと普通さに拍子抜けしてしまうものだが、角幡の場合はその度合いが大きい。 そのギャップにやられるのか、実は女性ファンが多いのだ。山男というイメージはまじめで素朴、ちょっと変わり者だけど、そこがまたいい。確かに