ノンフィクションはこれを読め!

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虫のように生きられたら、きっと人生は素晴らしい『熊田千佳慕のハイカラ人生記』 書影

生物・自然 / おすすめ本レビュー

虫のように生きられたら、きっと人生は素晴らしい『熊田千佳慕のハイカラ人生記』

「わたしもカブトムシの幼虫になりたい!」 ある展覧会でその絵を見たとき、心からそう思った。気の遠くなるような無数の点描で描き込まれた、ふかふかの土のベッド。そこにくるまって休む、小さな生き物たち。こんな場所で冬を越せたら、どんなに幸せだろう。 描いた画家の名は、熊田千佳慕(本名・熊田五郎)。明治44年(1911年)、横浜に生まれた。2009年に98歳で亡くな

『酒場詩人の流儀』こんにちは、吉田類です。 書影

民俗・風俗 / おすすめ本レビュー

『酒場詩人の流儀』こんにちは、吉田類です。

ハンチング帽を被ったおじさんが「吉田類」ですと名乗っても液晶画面越しに「誰だよ」と突っ込まなくなったのはいつからだろうか。「吉田類、下戸」の週刊誌報道に好きだったアイドルが結婚した時以上の衝撃を受けたのは私だけだろうか。 もはや新橋界隈で働くサラリーマンではゲック(月曜午後九時)といえばBS-TBSともいわれている人気テレビ番組「吉田類の酒場放浪記」でおなじ

『無名の人生』新刊超速レビュー 書影

新刊超速レビュー

『無名の人生』新刊超速レビュー

「江戸時代の庶民って実はみんなハッピーだったんだよね」とマルクス主義者にドロップキックをかました名著『逝きし世の面影』。著者の渡辺京二氏の思想が詰まった幸福論が本書だ。 帯は強烈だ。 「成功」「出世」「自己実現」などくだらない とはいえ、本書自体が自己啓発書にしか映らないし、多くの著作を出し、和辻哲郎文化賞や毎日出版文化賞を受賞した人物に「成功などくだらない

『粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う』“単細胞”は、もはやアホの代名詞ではない 書影

サイエンス / 生物・自然

『粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う』“単細胞”は、もはやアホの代名詞ではない

日本人の受賞は今年で8年連続と、実は本家よりハイペースな受賞頻度を誇るこの賞。その栄誉(?)に2度も輝いたのが、粘菌の生態に関する研究である。著者は粘菌をはじめとする単細胞生物の研究を続けて25年になる研究者で、2度の受賞の中心人物だ。 粘菌。日常生活ではなかなか口にしない名前だが、実はちょっとした藪や都会の植え込みにも潜んでいる身近な生物だ。湿気を好み、特

『ヴァロワ朝』by 出口 治明 書影

世界史 / HONZ客員レビュー

『ヴァロワ朝』by 出口 治明

1328年、フランスでは、341年続いたカペー朝が断絶し、261年続くヴァロワ朝が始まった。ところで、新王フィリップ6世は、カペー朝最後の王シャルル4世の従兄なのだ。それが、何故王朝交替と呼ばれるのか。本書は、そこから筆を起こして、ヴァロワ朝13人の王の事跡を順に紐解いていく。 幸運王フィリップ6世は、しかし、我こそ王位継承権者だと名乗るイングランド王エドワ

今週のいただきもの(11月第2週) 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの(11月第2週)

今週、成毛眞の『 ビジネスマンへの歌舞伎案内 』が発売になりました。 文章は成毛が目の前で話しているように軽快で小気味よく、コラムのチケット購入方法やグルメ情報もなかなか気が利いています。 しかしこの本の一番の素晴らしさは、実は帯にあります。しかも表紙ではなく、背表紙の目立たない部分に。そこにはひとこと、「英語より歌舞伎!」 もう一度書きます。 「英語より歌

節税対策とマイクロ法人『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015』 書影

社会 / ビジネス

節税対策とマイクロ法人『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015』

日銀の黒田東彦総裁がデフレマインドからの脱却を試み、異次元緩和の2弾目を唱えたせいで日経平均は17,000円代となった。2009年のリーマンショックから、再び驚くべき上昇を見せている。黒田氏は為替を意識したものではなく、国内経済のことだけを考えて緩和をした、と主張した。 日本の未来は非常に不透明と言われ続けたが、その結果、世の中にはファイナンスに関する本が無

あなたも今日からシャーロック・ホームズ『卒アル写真で将来がわかる』 書影

医学・心理学 / 社会

あなたも今日からシャーロック・ホームズ『卒アル写真で将来がわかる』

なんと興味深く、胡散臭い感じがするデータだろう。 本書は、顔かたちや体の大きさ、しぐさ、全体から感じる雰囲気などから他人が感じとる性格や性的魅力、性癖やら繁殖力、果ては未来を占うことはどれほどできるのか、その結果がどれほど正しいかを、膨大なデータを収集して裏付けた本である。 「卒アル写真」という怪しげな言葉はもちろん卒業アルバムに載っている写真のこと。著者の

山の本にはずれなし!『アルピニズムと死』 書影

人物 / 新刊超速レビュー

山の本にはずれなし!『アルピニズムと死』

HONZでは、鳥本にはずれなし、という格言(?)がある。鳥をあつかったノンフィクションは間違いなくおもしろいというのだ。異を唱えるものではないが、山本(やまもと、じゃなくて、山の本)にこそはずれがない、というのが持論だ。これまで読んだなかで、一冊たりとも、つまらなかった山の本などない。 ヤマケイ、山に関係ない人にとっては何かわからないかもしれないが、登山雑誌

『ニッポン景観論』by 出口 治明 書影

民俗・風俗 / HONZ客員レビュー

『ニッポン景観論』by 出口 治明

人間誰しも、自分のことは実はよく分からない。第3者の目を通して、初めて自分のことがよく分かる。本書は、日本をこよなく愛するアメリカ人が、日本の景観を「国際的な目線」で、縦横に論じたものである。指摘が全て的確で痛快極まりなく、またそれだけに読み終えて、とても恥ずかしくなった。 日本で暮らしているとなかなか気がつかないが、「日本は電線・鉄塔の無法地帯」である(第

『月をマーケティングする』PDCAを回し続ければ、人類は火星に行けるのか。 書影

サイエンス / ビジネス

『月をマーケティングする』PDCAを回し続ければ、人類は火星に行けるのか。

人類がまだ火星に行っていないのは、 科学の敗北ではなくマーケティングの失敗なのだ。 ここ数週間、本書のオビに書かれていた言葉が頭から離れない。だが、こう言われて気を悪くするマーケティング関係者などいないだろう。叱咤されているようでもあり、持ち上げられているようでもあり... 1969年7月20日午後10時56分20秒。その時代に生きていた人なら誰もが、その時

11月のこれから売る本-日販 古幡瑞穂 書影

書店員のこれから売る本

11月のこれから売る本-日販 古幡瑞穂

今年も『ノンフィクションはこれを読め!』が発売されました。そこで、発売を記念して昨年版の読者の購買層と購入商品を分析してみることにします。 下記が購買層クラスタです。サンプル数が少なめながら、40代・50代の男性を中心に読まれていることがわかります。これまで紹介させていただいた書籍から、もう少し上の世代に読まれている印象を持っていましたのでこの結果は意外でし

今週のいただきもの(11月第1週) 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの(11月第1週)

これまでのお酒による数々の失敗を反省し、最近、飲み会の日はエチケット袋、タオル、着替え一式、それに秋冬はヒートテック腹巻と使い捨てカイロ――これらは路上睡眠用――を持参することにしています。(もっとも、腹巻やカイロを使う理性が残っていたら、そもそも路上では寝ないと思いますが。) さて、先日これら全てを持参し万全の体勢でHONZ夜会に参加しました。しかしHON

『古事記ゆる神様100図鑑』-編集者の自腹ワンコイン広告 書影

編集者の自腹ワンコイン広告

『古事記ゆる神様100図鑑』-編集者の自腹ワンコイン広告

「神社ガール」って言葉までできたほど、神社が女子に人気になっている。縁結びで有名な出雲大社など、ご利益を求めた女子でいつでもごった返しているほど。そんな「神社ガール」にもっと神社を楽しんでもらいたくて作ったのがこの本。 そもそものきっかけは2年前に一緒に伊勢神宮125社をまわる本をつくったこと。昔は「伊勢神宮より伊勢丹が好き」だったという松尾さんの初イラスト

『第二の地球を探せ!』 数十光年の空を超えて 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

『第二の地球を探せ!』 数十光年の空を超えて

本書は、「第二の地球」を探し、宇宙に生命を求める研究の最前線が紹介されている本である。 ほんの20年ほど前には、木星のような大きな惑星ですら太陽系外では発見されていなかった。太陽以外の恒星のまわりを周回する惑星が初めて実際に観測されたのは1995年。ガリレオ・ガリレイによる天体の観測から400年後の2009年には、太陽系の外の惑星が満ち欠けしていることを示す

思わず吹いた!バカ質問書名TOP25 書影

教養・雑学 / ハマザキ書く

思わず吹いた!バカ質問書名TOP25

それ以外にも笑ってしまう珍書名を沢山見付けたのですが、特にヘンなのが多かったのが『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 』を真似た、『なぜ○○なのか?』という疑問系のビジネス書です。 ミリオンセラーとなった『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 』は思わず手に取ってみたくなる書名ですが、これを安易に真似た質問系書名が大量に発生しました。 別に質問系にしなくても良いような

『江戸しぐさの正体』by 出口 治明 書影

教養・雑学 / 民俗・風俗

『江戸しぐさの正体』by 出口 治明

『 知ろうとすること。 』を読んで、僕の心に一番強く残ったのは、「トンデモ論に対して、正しいデータを出して、誠実で揺るぎない態度で撃破することが大切だ」という趣旨のところだった。まさにそれを文字通り実践した本に出合った。それが本書である。 「江戸しぐさ」については、昔、確か地下鉄の広告で見かけた記憶がある。「傘かしげ」「肩引き」「こぶし腰浮かせ」が3大江戸し

10月のこれから売る本-ジュンク堂書店大阪本店 持田碧 書影

書店員のこれから売る本

10月のこれから売る本-ジュンク堂書店大阪本店 持田碧

最近、同級生が立て続けに第一子を出産し、「お母さん」になりました。そう、28歳ともなると周りは出産ラッシュ。昨年のちょうど今頃『 私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな 』という本のレビューで自らの結婚できなさをネタに、HONZにデビューさせて頂いた私。相変らず結婚の予定も出産の予定もナシ。…無意識に同級生への引け目を感じているのでしょう

『理系の子 高校生科学オリンピックの青春』巻末特別対談:成毛眞×田中里桜 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『理系の子 高校生科学オリンピックの青春』巻末特別対談:成毛眞×田中里桜

成毛 田中さんがサイエンス・フェアに出られたのは何年前でしたっけ。 田中 2011年に出たので、3年経ったくらいですね。 成毛 有孔虫の研究を始めてから何年になります? 田中 中学1年からですから7年ですね。研究自体は5年で1つ完結した感じになっています。それでISEFに行きました。正確に言うと有孔虫自体を研究しているのではなくて、千葉県の地質を、有孔虫を示

『慟哭の海峡』大正生まれの男たち 書影

人物 / 世界史

『慟哭の海峡』大正生まれの男たち

台湾南端の 鵝鑾鼻 (がらんび)岬からフィリピン領バタン(バシー)諸島との間にある海峡を バシー海峡 という。黒潮が流れるこの海峡は、かつて輸送船の墓場と呼ばれていた。太平洋戦争後半には、この海峡にアメリカ軍の潜水艦が多数配備されており、南方の戦線に送られる日本軍の輸送船団に忍び寄り、その牙をむいた。この海峡で10万人以上の日本人が犠牲になったという。このこ

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NEWS

「HONZ/マンガHONZ」のソーシャルアカウントについて

2014年2月にスタートした「マンガHONZ」は、本格的にスタートしてから早9ヶ月を迎えました。現在マンガHONZに掲載されているレビュー数は250本あまり。マンガHONZ発で注目を集めるマンガも多数出てくるなど、おかげさまで成長軌道に乗ってきております。 これを受け、ソーシャルアカウントの運用を一部変更することにいたしました。これまでHONZのTwitte

漫画でしか表現できない科学『ドミトリーともきんす』 書影

サイエンス / おすすめ本レビュー

漫画でしか表現できない科学『ドミトリーともきんす』

この本は、一見すると科学書の読書案内である。「ドミトリーともきんす」という下宿屋に寄宿しているという設定で、著名な科学者たちが寮母のとも子、娘のきん子と語りあう。彼らの言葉をたどるストーリーの中で、彼らがどのように考えて研究していたのか、何が彼らを魅了していたのかが描かれる。登場する科学者は、朝永振一郎(物理学)、牧野富太郎(植物学)、中谷宇吉郎(物理学)、

10月のこれから売る本-トーハン 吉村博光 書影

書店員のこれから売る本

10月のこれから売る本-トーハン 吉村博光

今だけは、我が家のチャンネルの主導権を私が握っています。大変恐縮ながら、イチ阪神ファンとして胸の高鳴りが抑えられません。イチ野球ファンとしては、日本シリーズは優勝したチーム同士でやって欲しいという複雑な思いもあるのですが。さて、ファーストステージ初戦で福留選手が放ったホームランは、その後の良い流れを作る「値千金」の一発でした。この「値千金」という言葉、使い古

今週のいただきもの(10月第4週) 書影

今週のいただきもの

今週のいただきもの(10月第4週)

近々、久しぶりにHONZメンバーで飲むことになり、ここ数日お店選びに頭を悩ませていました。思い余って栗下直也に相談すると「遠藤さんの行きたい店でいいんじゃない」と、いつもと違って思いやりのかけらもない冷たい返信が。 きっと、先日献本で届いたちょっぴりエッチな写真集を「着払でいいから自宅に転送してくれ」と興奮気味に連絡してきたことをみんなにバラしたのを根に持っ

『世界一の紙芝居屋 ヤッサンの教え』新刊超速レビュー 書影

教養・雑学 / 新刊超速レビュー

『世界一の紙芝居屋 ヤッサンの教え』新刊超速レビュー

紙芝居が、KAMISHIBAIとして、最近、海外で評価されつつある。紙芝居はアニメやマンガとの類似性も多く、日本独自のメディアアートである紙芝居に注目が集まっているそうだ。日本初のマンガ博物館、京都国際マンガミュージアムでは、紙芝居をアニメやマンガの源流と位置づけ、同館内に常設の紙芝居小屋を開設している。そこでは毎日紙芝居一座による口演会が行われ、ミュージア

『ノンフィクションはこれを読め!2014』が発売されます。 書影

NEWS

『ノンフィクションはこれを読め!2014』が発売されます。

いよいよ明日、10月25日(予定)に『ノンフィクションはこれを読め!2014 HONZが選んだ100冊』が発売されます。早いお店では、今日から店頭に並んでいるかもしれません。今年のテーマカラーは青!さわやかな帯が目印です。 本書では、2013年7月〜2014年6月までにサイト上で紹介した新刊ノンフィクションの中から100冊を厳選。著者インタビューや対談も加

『誰も調べなかった日本文化史 土下座・先生・牛・全裸』 書影

教養・雑学 / 社会

『誰も調べなかった日本文化史 土下座・先生・牛・全裸』

現在に不満な人は、未来に期待せず、過去を美化して懐かしむのです。歴史の中でもっとも捏造されやすいのは、庶民史と文化史なんです ああもうマッツァリーノ先生のおっしゃる通り。 日本は豊かにはなったが、肝心の心を失ってしまった、昔は貧しくとも大家族で笑顔でくらしていた、誇り高く礼儀正しく生きていた云々かんぬんが、近年やたらと目につくのである。 昔を懐かしんで楽しく

やっぱり日本の翻訳家はスゴイ!『翻訳問答』 書影

教養・雑学 / 小説

やっぱり日本の翻訳家はスゴイ!『翻訳問答』

シンプルでセンス溢れる軽快な装丁、帯には江國香織と穂村弘の推薦文、著者は、僕らの世代だと、ハワイやサーフィンのイメージがすぐに浮かぶ、作家・翻訳家の片岡義男と、クッツェーの翻訳や『嵐が丘』の新訳で知られる鴻巣友季子。そしてタイトルの「蒟蒻問答」を思わせる遊び心ーー。 本を手に取れば、どうしても「洗練」「洒脱」といった言葉が思い浮かんでしまう。ところが、いざペ

『中国人物伝1』by 出口 治明 書影

人物 / 世界史

『中国人物伝1』by 出口 治明

中国文学の面白さを縦横無尽に語ってきた最高の語り部、井波律子が中国人物伝(全4巻)を出すという。その話を聞いただけで、これはもう読むしかないと観念した。第1巻は、春秋戦国時代から秦漢帝国まで、春秋五覇の斉の桓公から東漢の班超までを取り扱っている。 本書は2部構成をとる。第一部は「乱世の生きざま-春秋戦国時代」。まず呉越の戦い。何回読んでも臥薪嘗胆の物語は面白

『ふしぎな国道』著者・佐藤健太郎氏インタビュー 書影

教養・雑学 / HONZブックマーク

『ふしぎな国道』著者・佐藤健太郎氏インタビュー

読み始めたら止まらない異次元ワールドとして、早くも評判の高い『ふしぎな国道』。それにしても『炭素文明論』などで知られるサイエンスライター佐藤健太郎氏は、なぜディープな「国道♥愛」をカミングアウトすることになったのか?注目の著者インタビュー。 ※レビューは こちら Q.佐藤さんは『医薬品クライシス』『炭素文明論』などの硬派のサイエンス作品で高い評価を得ていらっ

『人類が知っていることすべての短い歴史』文庫解説 by 成毛 眞 書影

サイエンス / 「解説」から読む本

『人類が知っていることすべての短い歴史』文庫解説 by 成毛 眞

2006年に本書の単行本が出版されたとき、厚さは4.5cm、重さは655gだった。横に寝そべって読むにも、すぐに手が疲れたし、本を掲げて仰向けに読むと、命の危険を感じる重さだった。業務用のラーメン丼でも500g程度なのだ。そんなものが顔面に降ってきてはたまらない。通勤通学の電車の中で読むこともままならない。あまりに厚く重いので、首から画板でも吊り下げてみよう

激ウマ&激マズ。へんてこ生物、捕獲せよ! 笑って、喰らって、ためになる『外来魚のレシピ』 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

激ウマ&激マズ。へんてこ生物、捕獲せよ! 笑って、喰らって、ためになる『外来魚のレシピ』

いきなりこんな写真でスミマセン。このワイルドな料理は、「アリゲーターガーの丸焼き」。アリゲーターガーは「顔はワニ、味はトリ」という、北米および中米原産の魚である。いかにも異国情緒漂わせまくりのこの魚が、じつは今、東京や横浜の川にもバッチリ生息している。 本書はタイトルどおり、こうした外来魚を料理して食べたレシピ集……といっても、著者自らが外来魚を求めて日本各

『21世紀の貨幣論』 マネーの思想史 書影

世界史 / ビジネス

『21世紀の貨幣論』 マネーの思想史

マネーのない生活は想像すら難しい。電車に乗るためにも、ランチを食べるためにも、部屋に明かりを灯すためにも、マネーが重要な役割を果たしている。空気や水のように当たり前の存在だと思われるこのマネー、一体どのように生まれたのか。 マネーが生まれる前の社会から、マネーが発明される様子を想像してみよう。マネー以前の社会では、人々は自分が作ったモノと、自分が必要なモノを

10月のこれから売る本-山下書店南行徳店 髙橋佐和子 書影

書店員のこれから売る本

10月のこれから売る本-山下書店南行徳店 髙橋佐和子

今月、私はほとんど本が読めていません。否、読めていないという表現は適切ではありませんね。何度も同じ本を読み返してしまっているのです。大手時代から今まで一度も読み返すということをしなかった私は、千早茜『男ともだち』文藝春秋を読んでから(一度ご紹介しています)読み返す面白さを知りました。同時に、何年も前に出版された本を読むことで、味わいを覚えました。「何故、あの

『ふしぎな国道』 - これがニッポンの生きる道 書影

教養・雑学 / おすすめ本レビュー

『ふしぎな国道』 - これがニッポンの生きる道

日本の右傾化を危ぶむ声が高まりつつある昨今だが、まさか道路マニアにまでその影響が及んでいるとは知らなかった。 現在1号から507号まで、全国に459本指定されている国道。その姿形に胸を熱くする国道マニア達が、各地で猛威を奮っている。国の道にふさわしからぬ、細く荒れた状態の悪い「酷道」までもを走破し、国道脇に掲げられた看板を「おにぎり」と呼び、癒やしを求める。

『エカチェリーナ大帝(上下): ある女の肖像』by 出口 治明 書影

人物 / 世界史

『エカチェリーナ大帝(上下): ある女の肖像』by 出口 治明

もう35年ほど昔のことになるだろうか、アンリ・トロワイヤの「女帝エカテリーナ」を読んだのは。トロワイヤのペンの力に魅せられて、「大帝ピョートル」「アレクサンドル1世」「イヴァン雷帝」などロシア宮廷を題材にした一連の著作をむさぼり読んだことを懐かしく思い出す。そう言えば、池田理代子の「女帝エカテリーナ」もトロワイヤを下敷きにした作品だった。本書は、トロワイヤを

『特殊清掃』死体と向き合った男の20年の記録 書影

教養・雑学 / 事件・事故

『特殊清掃』死体と向き合った男の20年の記録

「特殊清掃 戦う男たち」というブログをご存じだろうか。特殊清掃(以下:特掃)の世界に20年以上も身を置くある男性が、「特掃隊長」というペンネームで特掃の仕事について綴ったもので、2年ほど前に5年分の記事を一部抜粋してまとめた単行本が刊行された。 一部でとても話題になったこともあり、ご存じの方もいるかもしれないが、1か月ほど前に新書サイズの携書版が発売されたと

10月のこれから売る本-大垣書店烏丸三条店 吉川敦子 書影

書店員のこれから売る本

10月のこれから売る本-大垣書店烏丸三条店 吉川敦子

突然ですが質問。あなたは「お金」が好きですか?? あればある程いいもの、と単純には言えなくなってしまう、お金の本質について考えさせられる本をご紹介します。 「 お金と幸せの答えを教えてあげよう」と帯に大きく書かれた本書は、お金儲けのコツを書いたものでも、お金持ちの豪遊を書いたものでもありません。図書館司書の一男は、弟の残した借金を肩代わりし、仕事を掛け持ちし

今月のいただきもの(10月第3週) 書影

今週のいただきもの

今月のいただきもの(10月第3週)

10月も後半に入り、朝晩は寒いくらいですね。 当社では、暑がりの男性陣と寒がりの女性陣との間で恒例のエアコン設定温度バトル……を通り越し、部屋の左半分は暖房、右半分は冷房をつけている状態で、部屋の真ん中では左右から暖かい風と冷たい風が吹きつけ、もはやワケがわかりません。これはもう、まちがいなく風邪を引きそうです。みなさんもどうぞお気をつけてください! それで

『天人 深代惇郎と新聞の時代』新聞が好きでたまらない連中が新聞をつくっていた 書影

人物 / 社会

『天人 深代惇郎と新聞の時代』新聞が好きでたまらない連中が新聞をつくっていた

朝日新聞の顔とも言える「天声人語」。様々な名コラニストを生んできたが、深代惇郎もその一人だ。初めて新聞をつくる人の素顔を知って、かっこいいなと思った。同時に、新聞が大好きでたまらない人たちがつくった新聞が広く読まれていた時代があったことを知った。 「昭和」と「新聞」、私にはどちらも馴染みがない。私は平成3年生まれ、物心ついたときからインターネットでニュースを