
ビンラディンを殺した男たち。『アメリカ最強の特殊戦闘部隊が「国家の敵」を倒すまで』
DEVGRU(デブグル) という組織が存在する。一般的にはSEALチーム6と呼ばれることが多い。この組織の正式名称は、United Naval Special Warfare Development Groupだ。アメリカ海軍の特殊部隊「 Navey SEALs 」という精鋭部隊の中から、さらにトップクラスの男たちを選抜し、SEALsよりさらに高度な戦闘技術
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DEVGRU(デブグル) という組織が存在する。一般的にはSEALチーム6と呼ばれることが多い。この組織の正式名称は、United Naval Special Warfare Development Groupだ。アメリカ海軍の特殊部隊「 Navey SEALs 」という精鋭部隊の中から、さらにトップクラスの男たちを選抜し、SEALsよりさらに高度な戦闘技術

人間と同じように、本にも「出会い頭」というものがある。シエナの至宝の1つで、ミケランジェロが感服したルネサンス最高の女性画家アンギッソーラの表紙を見た瞬間、「これは読むしかない」と観念してしまった。頁を開いてみると、とても読みやすい本で、通勤の地下鉄など移動時間中に読み終えてしまった。でも、なかなかに面白い。 本書は自画像を読み解いたものである。自画像は「演

― 今回のチャスラフスカさんが来日されましたが、スケジュールは非常にタイトだったとうかがいました。どれくらい滞在されていたんですか? 長田 約1週間でした。ちょうど台風が来ていて新幹線も飛行機も動かない、という日に九州の大分に行かなくてはならなくて、長時間の移動になってしまいました。気の毒なことをしました。大分には「大分チェコ日本友好協会」というものがありま


先週お伝えのとおり、現在「HONZ公開忘年会」を企画中です。 “忘年会”ですからお客様もHONZメンバーもお酒を飲みながらワイワイ楽しむわけですが、先日栗下直也から不安げに訊かれました。 「公開忘年会の最中に、お酒の追加オーダーってできますか……」 確かに! ほかのメンバーが本の紹介をしている横で追加オーダーはちょっとしづらい。そこで栗下と私は、とりあえず開

― 2020年の東京オリンピックか決まった今年、本書が出たことは大変意味があると思います。長年、ベラ・チャスラフスカさんへ取材され、本人があまり明らかにしたくないこともたくさん書かれています。最初の頃、ベラさん反応はどうでした?快く応じてくださったんでしょうか。 長田 一番驚いたのは、日本で3冊も出ていた彼女のことを書いた本の内容を知らなかった、ということで

HONZ読者の皆様、こんにちは。本書は、ベストセラー『 TPP亡国論 』の 中野剛志 氏(元京都大学准教授)による渾身の新刊です。 担当編集者として、どんな本なのか、手短にご紹介させていただきます。本書は、アメリカ衰退後の「グローバル覇権国家なき時代」の見取り図を示し、その混乱と悲劇を予見する衝撃の書、であります。第二次世界大戦前の危機に匹敵する時代が到来し

本書は、そのタイトルの通り「本棚のルール」を書いた本だ。 ・仕事の本は本棚に入れない ・社会人として入れておくべきなのは、「科学」、「歴史」、「経済」 ・本棚に並べるのは勝負本のみ などといったルールが並ぶ。 本棚は、整理が難しい。ギッチリ詰まった本棚や、何年も中身が変わっていない本棚の持ち主も数多くいるのではないだろうか。本は冷蔵庫の食品のように賞味期限が

ジョニー・デップ扮する海賊ジャック・スパロウは世界中で大変な人気者である。僕も大好きだ。それは何故だろうか。本書を読めばその答が分かるというものだ。なるほど、そうだったのか。合点がいった。 海賊の黄金時代は1710年代・20年代だった。スペイン継承戦争(1702~13)の後、海賊が急増したのは、連合王国の王立海軍が約3万6千人の人員削減を行い、また私掠免許状

学術的な選書シリーズでパンがテーマ。となればパンの歴史や社会との関わりを論じたような本だと思うかもしれないが、実はまったく違う。めちゃくちゃおいしそうなパンの写真がたくさん載ったカラー口絵を眺めてから「まえがき」を読み始めると、いきなり目に入ってくるのは「シニフィアン・シニフィエ」という言葉。たしか私が社会人になった年に創刊された、この講談社選書メチエシリー

天候不順によって延期が続いているものの、H-IIAロケット26号機による「 はやぶさ2 」の打ち上げが間近に迫っている(本書著者による打ち上げ延期 レポート )。東京オリンピックの興奮冷めやらぬ2020年末の日本に、「はやぶさ2」はどんな成果を持ち帰ってくれるだろうか。本書は、「はやぶさ」の大冒険から得られた成果を振り返るところからスタートし、「はやぶさ2」

今年も残すところあと1ヶ月となり、年忘れという言葉も聞こえてきた。皆さんにとって2014年はどのような年であっただろうか?そして来たる2015年のことを考えた時に、どのような感情が沸き上がってくるだろうか? 年の瀬ともなると、私たちは過去の出来事を頭の中で再現し、その情動を元に未来へ思いを馳せる。年を忘れるというくらいだから、辛かったことや不安な出来事を思い

本を通して、現実には会ったことも話したこともない相手を、ずっと以前からの懐かしい知り合いのように感じることはないでしょうか。あるいは、その人が書いたことに影響されて自分の人生の大事な決断を行ったり、本に書いてあった言葉を何度も心の中で繰り返して励まされたり。私にとっては、翻訳家・エッセイストの須賀敦子さんがそんな存在です。この秋、1998年に69歳で亡くなっ

「世界で最も時間に正確」と言われる東京の鉄道網。「遅刻の基準」を比べると、他国との差は歴然だ。少し古い本ではあるが、 『定刻発車』 (三戸祐子著 交通新聞社)によれば、定時運転率の統計において、日本は1分オーバーから遅刻に数えるのに対し、海外では欧米であっても10分~15分過ぎて初めて遅刻とカウントされるところが多いらしい。日本だったらちょっとした騒ぎになる

来週はもう12月ですね。 HONZでは、ただいま「忘年会的公開イベント」を企画中です。ここのところ、メンバーそれぞれ本業に忙殺され朝会もままならない状況でしたので、「本について話したい!」という欲求が最高潮に達しています。 かなりの盛り上がりが期待できますので、ご興味ある方はぜひご参加いただければと思います。詳細決まり次第ニュースでご案内させていただきますの

社会に出ると「もっと儲けたい」という月並みな思いが、多くの人の心の中心にデンと居座るようになり、私は本当にもったいないと思ってきました。最近、世界的な経済学者の宇沢弘文氏が亡くなり、経済学に幸福という観点を持ち込んだ氏の著作に再びスポットが当たるようになりました。私は勤労学生でしたが、大学4年生の頃、氏の名著『 自動車の社会的費用 』を読んで「自動車は運転し

小学生の息子と家に遊びに来ていたその友人たちに、青色LEDを知っているか、と聞いてみた。口々に知ってる!ノーベル賞!信号機!などと声が上がる。青色LEDに関する研究がノーベル物理学賞を受賞したことは、子どもたちの間でも周知なのだ。彼らはそれがどのような研究者によって、どのような経緯で開発されたのかは知らなくても、ライトや信号に使われている技術であることは知っ

世界に前例のない超高齢社会へと突き進む日本で、向精神薬が過剰に用いられ、廃人にされたり死へ追いやられたりするお年寄りが無数に存在するという。そこで用いられる「病名」は認知症。しかし、認知症という名の「病気」は存在しない。そこには、国と医者が作り上げた巨大な虚構があのだという。そのからくりを読み解き、医療過誤というワナに落ちないよう警告を発するのが著者の東田勉

発展途上国に学校を創る、というありきたりの青春話である。日本でも現役の医大生が、150万円で学校を建てられるというポスターを見て、その偶然の出会いから学校を建てたストーリーが話題になった。チャリティーイベントを開き、寄付を集め、カンボジアに学校を建てた。そして、それは向井理が主演した『 僕たちは世界を変えることはできない 』という映画にもなった。 本書の主人

『友達の数で寿命は決まる』とは、なんとも気になるタイトルではないか。友達が少ない私のような人間は長生きができないのか?そんな不安からこの本を手にとった。どうやら人間関係というのは、人々が思っている以上に健康に大きな影響を与えているようだ。 今年ブームとなったアドラーは「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言していた。対人関係は悩みだけでなく、人の寿

本書に書かれていることは、きっとすぐには改善しないだろうし、簡単ではないだろうと思った。思い返したのは「遠くに行けない年寄の私にとって、お散歩の帰りに、こちらの書店で本を買って読むことと、お店に来て話せることが唯一の楽しみだ」と伝えてくれる何人かのお客様の言葉。気持ちだけで良くはならないと分かっている。けれど、私は、そうしたお客様の声がある限り、当店が存在す

5000万円の借入金問題を追及される猪瀬さんの姿をテレビで見たとき、見る影もなく打ち萎れた姿に愕然とした。札束に見立てた発泡スチロールを鞄に押し込もうとするとき、目は虚ろで汗が噴き出していた。400万票もの支持を得て東京都知事となり、五輪誘致も見事に成し遂げ、歴史に大きく名を残す知事になるはずだった。が、猪瀬さんの挑戦は、あっけなく終わりを告げたのである。

部数は1000部に満たないほど。月2回の発行で、購買料は法人120,000円、個人36,000円(年額)。一般の人にはほとんど知られていない情報誌を発行しているだけなのだが、マスコミ人の誰もに知られ、一流企業の重役たちがその元へと足繁く通う男がいた。 それが最後の情報屋ーー石原俊介。「兜町の石原」とも呼ばれた男は、情報を生業とする人間にとって必ず挨拶すべき人

小説 / HONZ客員レビュー
僕が小説を読む時のクセの1つだが、テーマと構成とテクニックを考えながら読むというのがある。この3つを高い完成度で兼ね備えた小説には、そうそうお目にかかれるものではない。それだけに3つが揃った素晴らしい小説に遭遇すると、とても嬉しくなるのだ。 「水声」のテーマは、おそらく、現代人の孤独(寂寥)である。動物である人間は長い間群れの中で次の世代(子ども)を育てなが

今週、「 2014年新語・流行語大賞候補50語 」が発表になりました。このニュースを見ると「今年ももう終わりか」と焦りを感じます。 それにしても、毎年思うのですが、ほんとうにこれらの候補語は今年流行っていたのでしょうか。ためしに知っている言葉を数えてみたら、12しかありませんでした。「塩対応」とか、一体誰がどんな対応をするのでしょう。私も塩対応が必要なのでし

なにかにつけて管理・監督されている面が多いと思います。(中略)宿題も全部提出しないといけませんでした。もっとも、自分の頭で考えたり判断したりする必要のある課題はありませんでしたが。 これは、自由の国アメリカでの留学体験を振り返ったフィンランド人学生の言葉である。ある調査によると、世界各国からアメリカへの交換留学生の6割がアメリカの親のほうが自国の親たちよりも

東京・恵比寿横丁に今や「絶滅危惧種」と呼ばれて久しい「ギター流し」が実在する。 その男の名は――パリなかやま。 ぼくが初めて彼の姿を見たのは数年前のことだった。 噂には聞いていたが、自分と変わらない同年代の男性(30代)が実際に「流し」をしている姿にとてつもない衝撃を受けた。そこから一方的に興味を抱き、恵比寿横丁へ行くたびに話しかけ、マトワリつき、少しずつ仲

陰謀論というものは、虚妄でありまともに取り合うべきではない。普通はそう考えると思います。しかし、本書の著者で、平凡社の名物雑誌「太陽」の編集長でもあった海野弘氏は次のように書きます。「世界は謎である。世界は秘密と陰謀に満ちている。そのような世界を解読したい、はっきりと見たいと思う時」、陰謀論が必要となる、と。逆を言えば、陰謀論とは、世界をはっきりと見たい、解

これからも日は沈み続けるのだろうか。それとも、いったん没しかけた太陽は自らを大きく変革し再び昇るのだろうか。あるいは成熟国家として、ある程度の富を保ちながら退屈ではあるが緩やかで穏やかな社会を、長期間にわたり維持し続けるのだろうか。その答えは誰にもわからない。なぜなら歴史とは常に一つの方向にのみ流れ続ける川ではないからだ。それに、私たちがどのような社会を建設

周りは固いビジネス書。誰もが経営の神様や成功への秘訣を手にするための情報を求めて足を運ぶ書棚の平台に、一冊の本が異彩を放っていた。 茶色の帽子をかぶった白いクマと正体不明のヘンテコなぬいぐるみが2匹並んだ表紙には『お客さまはぬいぐるみ』というタイトルがある。児童書が紛れ込んでしまったのかと手に取って読みだせば、なんと実在の旅行会社の話でないか! ぬいぐるみ専

サブタイトルは「生き方の手本としたい十賢人のメッセージ」。 「15歳の寺子屋」という全13巻のシリーズから10作品が選ばれ、1冊にまとめられており、うまみ成分がぎゅっと濃縮されたような、大変味わい深い1冊に仕上がっています。15歳向けという事で、難しい言葉を多用することはないものの、目の前にいる若者に語りかけるような文体で、人生の岐路に立った時、励まされるメ

『紳士協定 私のイギリス物語』は、佐藤優の一年あまりにわたるイギリス留学生活を主に綴ったノンフィクションである。その前後のソ連における外交官としての仕事についてもいくらか書かれているが、メインはイギリスでの語学研修生活で、さらにその3分の2は、ライン・エンドという小さな集落にある英語学校に通ったひと月半の記録に費やされている。 対ロシア外交での活躍で知られる

ややペダンチックな本ではある。でも美術好きにはたまらないだろう。なにしろ、扉絵がダ・ヴィンチから始まるのだから。光がない光源色としての黒、光の反射率がゼロですべての波長の光を吸収する物体色としての黒、黒は生命に敵対する色とも言われるが、世界の喪服には黒と白がある。また結婚式の礼服も白と黒。本書はこのように、極めて多義的な(両極端の意味とも結びつく)黒に捧げら

本文中にあるように、私と石黒浩氏は、この6年間、ロボット演劇プロジェクトを通じて密接に付き合い、すでに5本の作品を創り、国内外をともに旅してきた。とりあえず、その経緯を簡単に記しておく。 2007年、私が阪大に移って2年目の夏、とあるシンポジウムの控え室で、鷲田清一総長(当時)と雑談をしている最中に、「そろそろ大学にも慣れてきたでしょう。何か他にやってみたい

11月も半ば、事務局向かいの小学校の木々も紅く色づいてきました。「読書の秋」はそろそろ終わりですが、今週もおもしろそうな新刊本が目白押しです。読書の季節はまだまだ続きそうですね。 それでは今週献本いただいた新刊本のご紹介です。版元のみなさま、毎度ありがとうございます!

恥ずかしながら、30代も中盤になるまで歌舞伎を観たことがなかった。興味はあった。だが、きっかけがなかったのだ。 いや、正直に言うと、近頃はテレビドラマなどで歌舞伎役者が活躍することが多いため、先輩方から「観に行ってみないか」とお誘いを受けることもあるにはあった。だが、ハードルが高く感じられて最初の一歩を踏み出せずにいたのだ。 そういうわけで、著者である成毛眞

文房具フェチである。ちょっとした文房具屋さんがあると、かならず覗きたくなる。ついムダな文具も買ってしまう。しかし、万年筆などに手を出さないかぎり、文房具の値段などしれたものである。文房具関係の本も好きである。いりもしないカタログ系のムックなんぞもしょっちゅう買っている。 この本も、出張前に駅の書店でつい買ってしまった。駄文具、なんじゃそら。著者は『きだてたく

坂口安吾が、ちらかった部屋で原稿用紙を前にこちらを睨む。バーのカウンターで明るい表情の太宰治が談笑している。めったにないクローズアップの川端康成の瞳が何かを見据えている……記憶にある、印象的な日本の大作家の顔は、この人の手によるものがほんとうに多い。その人物こそ、「文壇の篠山紀信」こと(と勝手に命名してみたが)、写真家の林忠彦だ。 この林さん自身が、大正7(

前東京都知事で作家の猪瀬直樹さんが執筆した、亡き妻ゆり子さんへ捧げる一冊。 徳洲会事件に絡み徳洲会側からの借入金5000万円を収支報告書に記載しなかったということで公職選挙法違反に問われ、罰金50万円と公民権停止5年をくらい都知事を辞任してから初めての著書である。 石原慎太郎知事の副知事を長く務め、それ以前は小泉純一郎総理大臣の依頼で長く道路公団民営化委員と

時代、地域や人種の壁を超えて共通する「人間の本性」とは、どのようなものなのか。そして、その本性はどのようにもたらされたのか。性の進化を理解することが、これらの謎を解く鍵であると著者は説く。 いくらでも多くの子孫を残せる男と、出産に多大なコストのかかる女。異なる戦略を持つ2つの性の軍拡競争にも似た競い合いは、人類の誕生から数百万年間休まず続いている。なにしろ、